2021/12/17 のログ
ご案内:「第三教室棟 屋上」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「んん~……毎度の事ながらこんな時間……」

今日は出勤日。
とはいえ教壇に立つのはまだ先なので、補助教員としての資料作成やらをしていたらすっかり日も暮れ夜も更けて。
暖房利かせた部屋で長時間の作業をしていた所為か、すっかり体も火照ってしまったので夜風に当たろうかと屋上にやって来た、というわけ。

「んー、星も月も良い感じ。」

一仕事終えたあとの屋上って何でこんなに解放感に満ち満ちてるんだろう。
満天と呼ぶには少し雲があるけれど、それでも抜群の星空を眺めれば今日の疲れも吹っ飛ぶ心地だった。
……嗚呼、一服したい。

暁 名無 > 「とはいえ減煙中なので……本日のジェネリックタバコ~」

≫さきいか≪

………いや、うん。とうとう菓子ですら無くなったけども。
お前それつまみじゃねーかって言われてもなーんも言い返せないけども。
それでも何か咥えてないと口寂しい時は丁度良いんだぜこれも。欠点、めっちゃ酒飲みたくなる。

「んまあ、こんな時間にこんなとこ来て俺がさきいか食ってて文句言う奴も居らんやろ。もぐもぐ。」

うん、美味い。
ひとまず適当なベンチに腰を下ろして、さきいかもぐもぐしている俺である。
いやー、仕事の後の休憩はサイコーだな! ……サイコーかな……?

暁 名無 > さきいかをもぐもぐしながら今日の業務を振り返る。
とは言え午後は資料作成一辺倒だったので割愛して、午前の話。
本来なら今日は午後からで良かったわけだけど、家でだらだらしてたら寝過ごしそうだったので出勤してた俺偉いね。
まあその結果、どうせ暇でしょうと取っ捕まって託児所のチビ達の相手をさせられたわけだけども。

「……子持ちで学生もしてる、って思ってる以上に大変なんだろうなあ。
 育児と学業の両立なんて俺じゃ考えられん。なんであんなに髪を引っ張りたがるんだ子供って。」

思い出すと少し頭皮がヒリヒリしてきた気がする。
幻肢痛ならぬ幻髪痛ってやつだろうか。禿とらんわ。ぶち抜かれるかと本気で思ったけど。

まあそれはそれとして。
それよりも絵本の読み聞かせ時間の方が個人的にキツかったなあ。
桃太郎とか、浦島太郎とか、かちかちマウンテンとかそんなのかなーって思ってたら。

『泣いた赤鬼』

……今どきの幼児に泣いた赤鬼読ませて理解できる!?

暁 名無 > 表紙二度見したもんよ。え?泣いた赤鬼?マジで?って
こんなの未就学児にウケるわけなかろうよ、
ってチビ達見たら本の内容は同でも良くて、読み聞かせの時間ってだけでワクワクして集まって来てんの。
そっちも二度見したわ。嘘だろ、って。いや、理に適ってるというか、ルーティンなんだろうなって納得はしたけど。

「……したらもう読むしかねーじゃん……。」

結果から言えば、俺が読み聞かせを最後まで遂げることは無かった。

もう、号泣。俺が。
青鬼が暴れ始めた辺りから号泣。オチも知ってるしね。
最終的に未就学児にガチめの心配されて保健室に連れてかれるわ、保健室で大爆笑されるわで散々だった。

「しゃーないだろ弱いんだよ、ああいうのさ~~~~~!!!!」

あー、思い出したらまた泣けて来た。いや自分の情けなさに。

暁 名無 > 「……あー、生徒の耳に入らない事だけ切に祈っとこ。」

子供たちへの読み聞かせで号泣した、とか知られたら真顔で教壇立てる気がしない。
というか真顔で学校に来れる気がしない。引き籠りそう。いや引き籠るわ。
保健室に居合わせた養護教諭とか保健委員たちにはこの事は内密にと念押ししたけど、信じて良いんだよな……?

「ホント、学校の先生ってのはツラいね……」

さきいか頬張りながら呟く様な事じゃないけど、呟かずにはいられなかった。
お星さまとお月さまは何も言わずに見守ってくれているのだけが救いだわ。

暁 名無 > 「………ん、さきいか切れた。」

夜空を眺めながらもぐもぐしていたら、いつの間にか食べ切ってしまった。
それじゃあしゃーない、休憩なんだか恥ずかしい一日の振り返りなんだかわからないこの時間も終わりにしよう。
まあこの後は帰るだけなんだけども、さ。

「……そういやクリスマス、来週か。」

ベンチから腰を上げながら、ふと思い出す。
そっとコートの胸のあたりに触れると、先日異邦人街で買った物が変わらず収まっている。
渡せるかなー、渡せない気もするなー……郵送するのもアリかもしれない。

「……でもまあ、こういうのは日頃の感謝も兼ねるっつーし、直接手渡したいところだけども。」

……リアクションも見てみたいし。
そんな事を思いながら、俺はふらふらと校舎へと戻っていくのだった。

ご案内:「第三教室棟 屋上」から暁 名無さんが去りました。