2020/06/20 のログ
ご案内:「部室棟 廊下」に紅月 純さんが現れました。
■紅月 純 > 部室棟。
文字通り様々な部活が利用する部屋が並んでいる。
そんな場所の廊下、ガラの悪い男が立っている。
「……」
学生証を貰ってから初の授業を終え、自分の世界との違いで顔を険しくしていた。
(計算は同じ。国語で使う物語が違うのもいい。だがよ、出来事の人物名だけが違ったりってのは無理。サトゥルヌス神話って何)
頭の混乱が激しいので、どこかを見学しようというのが始まりだが、何も決まっていなかった。
■紅月 純 > 「ん……」
このまま立ち止まっているのも邪魔なので、部の名前を眺めながら歩き出す。
「案内人でもいりゃあよかったが」
そんな部活はないだろう。
ひとまず、自分の興味を引きそうなものや、料理、動物の部活を探してぶらついた。
ご案内:「部室棟 廊下」に彩紀 心湊さんが現れました。
■彩紀 心湊 > とことこと、制服を着た女学生が掲示板などを眺めながら歩いてくる。
「と…。」
同じくして、先を歩く人物が目に入り小さくどうも、と頭を下げた。
■紅月 純 > 「あ?……」
進行方向から誰か来たので、つい相手を見てしまう。睨んでいるようにしか見えない。
頭を下げられたので、こちらも下げる。
(で、どうするか。全く知らん人だ)
とりあえずそのまま歩き、険しい顔のまま横を通り抜けようと。
■彩紀 心湊 > 「ん…?…。」
寝不足なのかしら、などと呑気なことを考えながら小さく首を傾げる。
こちらもこちらで、ただ部活が増えてないかだとかを探しに来た身。
「(……この人、どこの部活の人なのだろう。)」
そんな疑問が浮かび、そのやや後ろを追従するようについていく…。
■紅月 純 > 掲示板のチラシを流し見て、興味を引くようなものを探しながら。
(動物の絵がかわいく描けてても、動物がいる部活じゃない……)
もしや存在しないのか?と絶望しそうになり、
ふと、後ろの気配に気づく。
(……つけられてね?気のせいか?)
さっきの人が、ずっと後ろにいる気がする。
確信が持てないので、気づかないフリをして見学できそうな部活を探す。
この様子から部活には属してないのがわかるかもしれない。
■彩紀 心湊 > 部活動に所属しているのならそろそろ部室に迷わず入っていくものだが…どうにもその様子がない。
それどころか、何かを探しているようにも思えて……?
「…(ポク)…(ポク)…(ポク)…!(チーン)
あの、貴方も部活を…?」
何分間くらいこうしていたか定かではないが、ようやくどう見てもつけていた女が口を開く。
■紅月 純 > (やべ、めっちゃ目をつけられてら)
ついて来てる。確実について来てる。
そんな非情に困惑している彼に、向こうから質問が飛んできて。
「……入ってねぇ」
いたら迷惑か?というように振り返り、
「も?」
彼女も部活に入っていないのだろうか。
先ほどまでの尾行は無かったことにしよう。そうしよう。
■彩紀 心湊 > 「ええ……。なにか、ピンとくる部活がないか探していたのだけど…貴方も何かを探している様子だったから…。」
整った容姿に対して、随分とマイペースにそんなふうに応える。
まさかついてきていることに困惑していたなどと微塵も思っていない。
「どんな部活を探しているの…?」
と、首を傾げつつ尋ねる。
■紅月 純 > 「ピンとくる部活ねぇ」
先ほどはスルーしていた彼女の容姿を向き合ったことで改めて見る。
この世界、美人多すぎではないかと全体を見て、質問に答えることにする。
「探してる部活なぁ……あーーっと、動物を愛でたりとか、料理とか」
後ろにいくほど、声が小さくなり目を逸らす。
■彩紀 心湊 > 「…運動部じゃないのね、男の人って大体そっちに向かうものかと。
農業系の部活はたしかあるとは聞いた覚えがあるわね。愛でる、というと方向性が異なるのかもしれないけれど…。」
随分と家庭的というか、可愛らしい人だなと思わず口元が緩む。
逸らされた目を見れば、なおのことその感情は加速した。
「ないなら、いっそ作るという手もあるかもしれないけれど?」
■紅月 純 > 「荒事が勝手にやってくるから勘弁願いたいんだが……」
なんか暖かい目で見られている気がして、顔を覆う。
とても険しい顔をしているが耳が赤い。
「作る……あーーーー」
先に部活名簿とかそういうの探せばよかったじゃん。見切り発車でここに来ずに。
「そうだな……作るならあと四人集めないとな……いや部活未満の同好会みたいなもので満足するか……?」
アホやった、と今度は天を仰ぎあーだこーだと唸った。
■彩紀 心湊 > 「ふふ……。貴方って、面白い人…。」
人は見た目によらないとはよく言ったものだ。
こうも感情豊かな人がいるとは…と、クスリと笑った。
「そうね、同窓会はあまり聞かないけど…。
貴方の知り合いだとかを集めて発起してみるのも良いと思うわ…。
公認ともなれば…特に気にすることなく動けるでしょうし。」
唸ったり悩んだりする貴方を楽しそうに見つめている…。
■紅月 純 > 「ぐっ……笑うな……」
余計に顔が険しくなった。
「クソ……そもそも四人もいねぇし連絡先すら知らん。長期的にやるか名簿見て入るしかねぇか……」
大きなため息をついて、ある程度の方針は決めたようだ。
「俺はもういいや……はぁ。で、笑ってるお前はどうするんだ」
半目であなたを睨む。
■彩紀 心湊 > 「ふふ、ごめんなさい。」
と、言いつつ笑っている。
言うことを聞かないというよりは、自然にそうなってしまうのだろう。
「…と、そうね。
結局、面白そうのは見当たらないのよね…非公認のところに入るわけにはいかないし…。」
どうすると問われれば、どうしたものかと考え込む。
別に必須、というわけでもないのだが…将来を考えれば多少は入っておいたほうが良いだろうとは思うのだ。
「そうだ。貴方が部活を作るのなら誘って頂戴…。
楽しそうだし。」
貴方が、とは言わないが。軽い調子からそれを察するのは容易いだろう。
■紅月 純 > 「もういい……!」
完全に負けである。
「はぁー……ああ、いいぞ。作れたら誘ってやるよ」
この顔のせいで滅茶苦茶先になるだろうけどな!とは叫ばない。
女子には甘いチンピラ顔であった。
「紅月 純だ。誘うんだから名前教えろや」
ノリがやっつけである。
■彩紀 心湊 > 「それでこそ、ね?その行動力は男の子らしくて素敵だわ…。」
断らない辺り、根が良い人なんだろうなぁとこの女学生は認識したのか遠慮がない。
「彩紀 心湊。よろしく…紅月クン?」
なんて、やぶれかぶれな様子の貴方に微笑んでみせた。
「それじゃあ、私はそろそろ図書館にでも戻るわ…また会いましょう?」
ついてくるように歩いていた足並みは、部室棟の出口へと向かいながら軽く手をふる。
■紅月 純 > 「……おう。じゃあな彩紀 」
最初から最後までしてやられた感がすごいまま、彼女に手を振って見送る。
「普段は図書館にいるのか?は、いいとして……」
顔を覆ってしゃがむ。
「あと三人も誘えそうな知り合いなんかいねぇ……!!」
静かに慟哭し、今日は寝るかと歓楽街の拠点へ帰っていった。
ご案内:「部室棟 廊下」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「部室棟 廊下」から紅月 純さんが去りました。