2019/04/07 のログ
ご案内:「図書館」にクローデットさんが現れました。
■クローデット > 休日の午後。魔術関係の蔵書が収められた書架の間を、ゆったりと歩く女性の姿。
探査系の術式を専門に扱う書物を手にとってめくっては戻し…を繰り返している。
その表情には、憂いか苛立ちか、どちらとも判断しかねる程度の淡い曇りがかかっていて…。
(地道に、それでいて効率的に学べる環境にあったことは幸いですけれど…どの書物にも既視感が拭えないのは、どうにももどかしいですわね…)
思案がちに唇に指を当てながら、再度周囲の書架を見回す。
■クローデット > クローデットは、魔術を学ぶ環境という点だけ見れば、これ以上はそうそうない…というくらいに恵まれていた。
周囲には専門家が溢れていて、小さい頃から遊びの延長で学ぶ事が出来、「勉強」になってからも、要点を押さえたテキストが事前に準備されていた。
自分で原典に当たる際にも、推薦やら助言やらを与えてくれる師には困った覚えがない。
そして…そういう師が特に言及しない書物は、資料としての価値が落ちるという事なのだ。専門家の蓄積というのは馬鹿に出来たものではない。
(………ですが、ここまでくるとそうも言っていられませんか)
新しい専門の資料も気になっているだけに、「脇道」で時間を取られるのは避けたかったが…どうも、「本気であるならば」逃げられそうにない。
クローデットは、少し疲れた息を吐いた。
■クローデット > まず、頭の中で改めて要件を整理する。
(必要なのは、異能…あるいは種族的特殊能力などによる気配隠蔽・痕跡消去の突破、追跡性能の向上…
であるならば、少なくとも古典にはさほど見るべき点はありませんから…)
そんなことを考えながら、再度周囲を見回す。
《大変容》以前はもちろん、それから間もないような書物も候補から消し…書架の間をゆっくり徘徊しながら、少しずつ、候補を減らしていく。
■クローデット > そうして、時間をかけて候補を絞り込み…関係のある魔術書を二冊、書架から抜き出した。
(…これで、収穫があれば良いのですが)
クローデットはその魔術書二冊の他に、科学哲学の古典一冊を携えて受付カウンターに向かい…貸出手続きを行うと図書館を後にした。
ご案内:「図書館」からクローデットさんが去りました。