2022/02/16 のログ
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
レナード > やってきた。
すっかり厚手の服に身を包んだ少年は、ある書架の前でじーっと見上げている。

「…………。」

その目線の先にあるのは、自分の背丈よりも高い段にある"背を高くする本"の背表紙だ。
これを巡ってイロイロあった覚えがあって、懐かしい思い出のような、最近のことのような。
腕を組んで、そんな淡い走馬灯にふんすと息を吐く。

ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
レナード > 「……あの頃と違うわけだし。
 つまり、今ならいける可能性もあるわけだし……」

あの頃より多少心境の変化もあり、
よせばいいのに前できなかったことも今ならできるのでは、なんて考えてしまい。

「…ふんっ!んっ!!んんんっ!!」

ぴょん、ぴょん。
少年はその場で飛び跳ねて、なんとかその背表紙に指をかけようと試みる。
だが現実は悲しきかな、そう容易くいくわけもなく。
飛び跳ねるのに疲れ果て、その場ではふはふ荒い息を整える始めるまで、
厚手のコートにゴーグルかけた不審者は、その場でジャンプし続けている。

ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」にレナードさんが現れました。
レナード > 「はぁ……、はぁ………
 ふぅ………」

で、こうなった。
すっかりその場で息が上がって、行儀が悪いのは分かるけど座り込み、
後ろ手に身体を支える形でひとまずご休憩。

「………まだ届かないかぁ……
 なかなか、うまくいかねーもんだし………」

座ってみれば、より高く見えるその背表紙。
何かされたわけでもないのだけど、つい憎々し気に見上げるしかなかった。