2019/06/04 のログ
ご案内:「大時計塔」に鳩森 速都子さんが現れました。
■鳩森 速都子 > (男は授業を終えた後、昼頃からぽっかり空いた時間を潰していた。何か理由がある訳でも無く学生街を少し出歩き、そしてそれからは行く宛の無く放浪の末に向いた足の先がここだった。夕方から陽が沈み夜へなっていくこの世界の姿を何となくみたいという気になった。出入り禁止だったような気もしたけど、最悪走るか飛び降りて逃げたら何とか___)
なればいいんだけど。
(何に言う訳でもなく癖のように眼鏡を直しながら一言だけ呟いた。島を一望できる時計塔を登った先で男は沈みゆく陽をぼんやりと眺めながら一瞬だけだがもし誰かに見つかったら咎められるのだろうかという不安が過ったが__別に咎められても今更良い子ぶる必要も無いだろうと若干開き直りを含んだ事を考えて不安に蓋をした。こうやって高い所から島を一望できるという良い風景を独り占めしたかったんだから。)
■鳩森 速都子 > (陽は少しずつ沈み行き辺りが暗くなっていく。遠くに見える暗がりに灯り始める街明かりを見ると、何となくだが確かに遠くに見える街並みには今日歩いてきた所であり、確かにあそこでは人々が生活をしているのだという感覚が感じられる。基本的に余り遠方へは行かなかったが、何となく遠くに見える夜の闇へと沈んでいく風景を眺めてみるとどんな所なのだろうと興味が湧いてくる。)
ま、気が向いたら行ってみるのも悪くない…のかな。
(興味はあるけどそこまで行くのも大変そうだし委員会の職務もあるし…なんて言い訳がましい理由を一つ二つと思い浮かべてしまう。行動範囲を広げる事は悪くないし新しい発見もあるはずなのだが、いかんせん歩いていくにはちょっと遠いし面倒くさそう、という素直な理由が根底にあるのかもしれない。)
■鳩森 速都子 > とりあえず今日は帰ろう、また今度の楽しみにとっておけば…それで良いでしょ。
(完全に陽が沈んだ頃、男は振り返ると大時計塔の階段を降りていく。せっせと階段を登ってきた甲斐はあった、今日は誰にも見つからなかったしまた来ようなんて思いながら男は学生街の方へとこっそり歩いて行くのであった。)
ご案内:「大時計塔」から鳩森 速都子さんが去りました。