2020/08/10 のログ
ご案内:「大時計塔」にレナードさんが現れました。
レナード > 「………。」

昼。
だけど、こんな場所で黄昏ている。
困ったときにここにくる癖がついちゃってるな、と、自嘲しながら。
それでも、物憂げな眼差しを町中に向けてしまう。

「………はぁ。
 やだなあ、やらなきゃいけないことがいっぱいだし………」

レナード > 日差しが照り付けて、熱い。
やはり来るにはきつい時間帯だったかな、なんて思いながら。
…それでもどうせ、考えたところで始まらないのは分かっているのだから。

「………ま、いいし。
 解決すればそれでよし、しなけりゃそれでもいい……」

最後に色々と諦めたような笑みを浮かべながら、彼は大時計台を後にした。

ご案内:「大時計塔」からレナードさんが去りました。
ご案内:「大時計塔」にウルトールさんが現れました。
ウルトール > 「「…………。」」

最も星に近い場所、それが大時計台。
黄昏時を越えて、少しずつ宵闇へ染まり行く空のたもとに、それは居た。
黒い甲冑に、はためくマント。風紀委員のウルトール。

ログ用の記録機能は切ってある。
これは、単なる独り言…風紀委員活動とは関係のない、ただの戯言。
だから、録音の必要はない。

「「悔やんでいるのだろう?レナード。」」

ここには、他に誰もいない。
…しかし、その躯体は構わず言葉を続ける。

「「自らの決心を揺るがすものの存在に。
 その言葉へ、迂闊に乗ってしまった自分の心の弱さに。」」

ウルトール > 「「気に掛けることはない。
 私が居れば、お前は何もする必要はない。」」

復讐の炎は、未だ燻ぶり続けていた。

「「私は、お前のしたいことを為すために現れた。」」

その炎を絶やさないためにも、それは言葉を続ける。

「「風紀委員に集う悪辣を排するというお前の願いを果たすために。
 私はこうしてやってきたのだから。
 何も案ずることはない。」」

ウルトール > 「「あの者が、お前に何をした?
 思い出せ。」」

それは、まるで諭すように。

「「絶望の淵で藁をも掴もうと足掻くお前に、あの者は何をした?
 救いの手を伸ばそうとして、掴もうとするお前の手を、弾いただろう。」」

違う。そんなはずじゃなかったはずだった。ただのすれ違いだったはずだった。
でも、それ自体は、事実。
それは更に、言葉を続ける。

「「そして、この場所で再び遇ったときに、あの者はお前に何をした?」」

思い返せと言わんばかりに、それは言葉を荒げる。
抑揚のないはずの声が、空気を震わせているかのように。

「「受け皿になると、言ったそうだな。
 お前のことを、何も知らないくせに。」」

ウルトール > 「「あの者が、お前の何を知っている?
 何を知っていて、そんなことを言ってのけたのだ?
 何も知らぬからか?無知ゆえにそんな軽い口を叩けたのか?
 それに、あの者は、自分のしでかしたことの謝罪さえ、一言も口にしてはいないのだぞ?
 そんな仕打ちをする者の、どこが信用できようか。」」

違う、違うはずだ。それも、きっと単なるすれ違い……の、はず……
でも、それは言葉を止めない。

「「お前は、自らが不老であるとは言わなかった。
 不完全な不老である故に、お前は周りを排斥してきた。
 失う悲しみを知るくらいなら、得ない方がよいと。
 お前は正しい。お前は自分を守るためにやったのだ。
 それを、有限の命が理解しうることは決してない。」」

それは、甘言を続ける。

「「命の長さの不平等さも、多少であれば許容できよう。
 だが、あの者は必ずお前を置いて逝く。お前が不老ゆえに必ず置いて先に逝く。
 忘れるな? お前は―――」」

ウルトール >   

 
「「お前は誰にも、受け止めてはもらえない。」」
 
 
 

ウルトール > 「「見るがよい。
 空はこんなにも闇に満ちている。」」

外を見やれば、そこにはもう日も落ちた後の暗闇が広がっていた。

「「さて……今宵の活動まで、今しばらく時間はある。
 とはいえ、これから拠点に戻るのは効率が悪いか。
 直行することを考えて、ここで過ごすしかなかろうか。」」

どうやら、ここで時間が過ぎるのを待つことにしたようだ。
黒い甲冑は、大時計塔のその天辺で、静かに佇んでいる……

ご案内:「大時計塔」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > ダラダラしようと思ったら甲冑の人物が居た

「・・・おぉ!こんばんはでござる」

そう笑いつつも、甲冑の人物に笑顔で語りかける

「いい夜でござるなぁ。」

と言って笑顔で笑う。

ウルトール > 「「………。」」

気安く話しかけられた。
その言葉に、すぐには応じることもなく。
それは夜空を見上げるように構えていただけで。

「「夜に良いも悪いもない。
 あるのはただ、暗闇だけでよい。」」

それは、更に言葉を続ける。

「「持流、童男。同じ風紀委員として、卿のことは知っている。」」

持流 童男 > 「おお、某の事は知ってるのでござるなぁ」

そう笑い、甲冑の人物に気安く笑いかける

空を見上げる甲冑の人物の視線を送って

「甲冑殿、お主の名前はなんでござるか?」

そう笑いかける

ウルトール > 「「卿と同じ、風紀委員のウルトールである。
 私の情報は、ほとんど流出しないよう計らっている。
 知らなくて、当然だ。」」

その恰好のどこにも、風紀委員と分かるようなものはない。
腕章も、専用の上着も、所以を示すものはなにも。

「「データは嘘をつかない。
 随分と、"活躍"しているようだな。」」

持流 童男 > 「ウルトール殿でござるかぁ」

そう笑ってから
甲冑の人物、ウルトールさんに笑って

「いやー!それほどでもないでござるよ」

「取りこぼしたものも、あるでござるし」

そうウルトールさんに寂しく笑う

ウルトール > 「「ほう。
 なら問おう。卿は何を取りこぼした?」」

端的に、それだけ問う。
それにしても、この抑揚もなく二重に響く声色からは、
おそらく笑ったり、泣いたり…そんな感情は伺えないものだ。
ただ、機械的に質問しているようにさえ、感じられるかもしれない。

持流 童男 > 「・・・命でござるかなぁ。大切なものも取りこぼしてきた。何もかも取りこぼしてきた中で、思ったのが・・。ずっと後悔してるのが、知り合いのただ独りの少年も助けられなかったことでござるな」

そう笑ってウルトールさんに笑いかける
機械的に響く声色に対し、声を向ける

「ボロボロの、路地裏であった少年にさえ、手を伸ばしてやれなかった。自分自身がなかったせいで。」

悔やむような声色で笑いかける

ウルトール > 「「ふむ。」」

彼の話を一通り聞き通してから、うつむくように。

「「随分と、利己的なのだな。卿は。」」

その穴の開いてない兜でもって、彼を見やるように。

「「まるで自分がなってなかったことを、免罪符にしているようにしか聞こえないぞ。
 自分がなってなかったから救えなかった…自分が悪いからできなかった、なんて理由の後付けに過ぎん。
 そんな弱い心で、どうして風紀委員を続けていられるのだ?」」

持流 童男 > 「・・・そうでござるか?」

暗い瞳で笑いつつも
にっこりと笑って

「弱い心でござるか。だけど、それでもまだ、足掻くでござるよ。まぁ、どうして風紀委員を続けられるかってなると」

自嘲気味に笑って

「それでも、誰かをこんな自分でも守れるならって思ったからでござるかな。」

ウルトールさんに嗤った

ウルトール > 「「取りこぼすと分かっていて、なぜ足掻く?」」

更に、それは言葉を続ける。

「「路地裏で会った少年にさえ、卿は手を伸ばしてやれなかったのだろう?
 何が掴めると言うのだね。
 路地裏の少年さえ救えない、その手で。」」

一泊置いてから、告げるだろう。

「「卿は、風紀を守るつもりはないのか?
 自らの欲を満たすために、風紀委員をやっているのかね。

 卿にとって風紀委員とは、何だね?」」

持流 童男 > 「某にとっての風紀委員でござるか。」

そう笑ってから

「風紀を守るつもりはあるでござるよ。弱きを守り、悪い人を挫く。風紀は弱い人も強い人も守る盾でござると個人的におもうでござるよ」」

「まだ、路地裏の少年を救えないでござるが。確かに自分の欲のためにやってる部分もあるでござるが、無力で取りこぼしてきた腕でござるが」

一拍置いて、言おう

「それでもあの子には、幸せに笑っていてほしいんでござる」

そう笑って言い切った

ウルトール > 「「卿は、随分都合の良いことを言うのだな。」」

その笑みに対しては、辛辣だった。

「「自分は救えなかったが彼には笑って過ごしてほしい…
 などと、よく抜かせたものだ。
 救えなかったことの懺悔があって然るべきだと思ったがね。
 卿は同じことを、彼の前で言えるのかね?」」

具体的なことは、言わない。
だが、その声色にはどこか恨みの様なものが籠っているのかもしれない。

「「ああ、そうだ。
 だから、もう一度この言葉を卿には送ろう。」」

「「卿は利己的だ。自分のことしか考えていないな。
 自分が運よく助けることができればそれを漫然と語り、
 自分の手に余るようなら、手の届かないところに放っておく。
 誰にも彼にも意地汚く手を出して、吟味しているに過ぎない。」」

つらつらと、抑揚のない声は言葉を紡ぎ続けて。

「「そんなに誰かを救う快楽は、甘露かね?」」

持流 童男 > 「甘露な訳・・ねぇでござろうが。どれだけ某が、自己満足の為に、誰かを泣かしてきたと思ってるでござる」
そう笑いながらもゆっくりいった

「某が救ってきた裏にどれだけの涙があったと思う、どれだけの苦しみが他の人を救えなかったと思うでござる。」
すこしだけ感情が出てくる

「してやれなかった。やり直しなんて何回考えたかわからない、その後悔が、その辛さを誤魔化して、自己満足の為に、どれだけの人を傷つけてきたと思っているでござる。」

そう笑いつつも

「あぁ、だから彼には、何度だって言ってやるでござるよ。彼は、夜の・・こちらの側の道を突き進もうとしている。未だ戻れるとそういってやるでござる。彼にはこんな風には、こんなすり減った鉛には、成り果ててほしくないんでござるよ。」

そう自身を嗤って、応えた

ウルトール > 「「卿のその意地汚さ故の苦労話に興味はないのだよ。」」

言い切って、捨てる。

「「卿は何か、勘違いしていないかね?
 路地裏の少年でさえ救えなかった、その理由も顧みずに、
 どうして彼の行く末などを思慮する?」」

僅か、その兜を傾ける。
まるで、疑問を持っていますよ。と、言わんばかりに。

「「卿は、彼の、何を、知っている?」」

持流 童男 > 「某は、彼の、何も、知ってないでござる」

笑ってそう云う


「だけど、彼の両親の事を知ってるでござる。色んなものを犠牲にして、たった独りで、時間も目をつぶれば得られたはずの幸運さえ、捨てたって言ってたでござる。」

「自分自身の運命にさえ、反逆してなにもない方を選んできた。これは、少年が言ってくれてた言葉でござる。」

笑わないでそう言い切る

「彼は某と同じなんでござるよ。似て非になる。だけど似ている」

そうしっかりと言い切った。笑わずに

「だから、敢えていうでござる」

一拍置いて

持流 童男 > 「   









彼を 受け止めてくれる人は 絶対にいる   







持流 童男 > そうはっきりとした声量で言い切った
ウルトール > 「「欺瞞だな。」」

全てを聞き届けていても、
その言葉でさえ、切って捨てる。

「「与えられなければ、失うこともない。
 望まなければ、絶望することもない。
 人とは異なるものが、人並みの幸せを望めば苦痛しか残らぬ。」」

掌を開いて、握る。
力を込めてそれをすれば、ぎりぎりと音を立てるだろうか。

「「データもないところで絶対などという根拠のない言葉、
 本来なら聞く耳持たんところだが……」」

そして、彼に向き直って。

「「卿の言葉には、決定的な要素が欠けている。」」

人差し指を、立てるように。

「「卿は知らんのではないか?
 彼の境遇を。その背景を。

 彼の、年齢を。」」

持流 童男 > 「あぁ、知らないでござる。だから、教えてもらってもいいでござるか。」

そう向き合いながらもしっかりと

「教えてくれないとわからないでござるし、いわなきゃわからないでござるからな」

そうウルトールさんに向き合い、目をあわせる。

「・・それは生きてるって言わないよウルトール殿。ウルトール殿、は彼にどうしてほしいんでござるか。生きる屍になってほしいんでござるか?」

与えられなければ、失うこともないということに関してはこの言葉をしっかりと放つ

ウルトール > 「「だが、断る。
 私がわざわざ卿に言わねばならない理由がない。」」

手を降ろす。
向き直った彼に対して、一歩も引きさがる気はなさそうだ。

「「知りたいと言うなら相応の理由を持ちたまえ。
 興味本位で人のことを本人以外から詮索するのは感心しないな。
 そこまで聞きたいなら、覚悟を持って卿が聞くといい。答えてくれるか知らんがな。
 それに……」」

少し、言葉に間を置くように。

「「彼は自分の生きがいを探している。
 私はそれの、手伝いをしているだけに過ぎない。
 卿は生きていると言わないなどと言ったが、それは卿の感想だろう?
 それを押し付けるのは止めたまえ。」」

そして、その時間が近づいてきているのだろうか。
階段へと足を向け、歩き始めた。

「「彼は普通の人間とは異なる。それだけ知っておけばよい。
 そこから先は、救うことを諦めた卿に手を伸ばす資格はない。」」

かつん、かつん。足早にその場から去っていくだろう―――

ご案内:「大時計塔」からウルトールさんが去りました。
持流 童男 > 「・・・フッそれくらい分かってるでござるよ」

自嘲気味に言う、だがしかし、
それでも、

「”人が人を信じるしかない”某は、知っているだからこそ、ーーーどうか、彼を助けてあげて。」

そう夜空の闇の星に願う

「ーーーーー僕は、独りだ、だから誰にも泣いてほしくない。彼にもこんな風になってほしくない。」


そう言って大時計塔を後にする

ご案内:「大時計塔」から持流 童男さんが去りました。