2020/07/03 のログ
■エインヘリヤル > 「ずっと続くわよ?
だって、人数が増えた分をそのまま上乗せすることになる対応だもの。
ひとクラス増えたらひとクラス増えた分の対応をずっと強いられるわ」
しかも、今回は規模が違う。
いつもとは違って、権利の取得。
それをまだ試験期間中だと言うのにこの有様。
こんな厚遇をしていたら、パンクするに決まっている。
「【人間】が増えたら、むやみにややこしくなるに決まっているけれど。
本当に確認するだけの意味なんてどれほどあるのかしら」
適材適所、といえば聞こえはいい。
だが、その選別をする現場はもっと大混乱する。
「そう遠くなく、破綻するんじゃないかしら?」
このまま行けば、きっと緩やかに壊れるんじゃないかと、そう言っている。
■赤坂薫子 >
「――ですので、どこかで打ち切る事になるでしょうね」
『必要な人員は集まったのであとの人員は待機』とでも告知して、一度流れを止める。流れを止めても人間は生きていかなければいけないから、結果彼らは落第街へと戻る。そして「最初に行った人間だけであとはパンクして入れなかった」という噂が流れれば、この盛況さも終わるだろう。
「とはいえ、これも仕事です。それこそ『確認せずに受け入れる』なんてことをすれば一瞬でパンクしますし、他の風紀委員の皆さんの安全にも関わりますから」
結局、「全てを救う」も「自力救済させて放っておく」も出来ないのだ。どこかで「選別」を行わなければいけない。それでもなお、その「選別」の基準は平等でなければ、と考える人間は多い。
「ところで、今日は何の御用ですか?」
■エインヘリヤル > 「こちらで頼まれた分が終わったので、その報告と確認を」
ああ、打ち切り。
最悪の手のような気もするが。
先着順という意味ではありだが、これからおそらく確実に後発に不満がのこる。
決断が遅いものほどそうなるのだから。
まあ選別といえばその時点で選別という気もするもするが、さて。
個人的には自己選別も含めてやるべきにも思うが。
一緒くたに扱われてしまえば、風紀員のモチベーションに目下合わってくるような気もする。
さてさて。
「なので、こちらに受領のはんこかサインを」
書類のファイルデータをわたしつつ。
仕事は電子なのに受け渡しと受領はアナログというのも滑稽だ。
とはいえ。
こちらはまあ頼まれた分は相応に、権利同様にやっているのだけれど。
選別はもっとわかりやすくてもいいように考えてもいい気がする。
「打ち切るとはなかなかに容赦のない差別。
それはそれで嫌いじゃないけれど……きっと大変なことになりそうね」
まるで混乱を楽しむような目。
■赤坂薫子 >
結局の所、誰もが救われたいし、救いたい。
誰かを救うというのは、麻薬のような快楽を持つ。
そして、風紀の仕事にはその快楽を求める者もいるのだから――
「はい、ご苦労様です」
受領のサインをしつつ、こちらも電子サインにならないかしら、などと益体の無い事を思い。
「――物事には限界があります。ある意味、社会実験のようなものでしょう、今回の事は」
もしくはガス抜きだ。
『風紀委員は落第街を威圧し、高圧的に管理しようとするだけの組織ではない』というパフォーマンス。
もちろん、そういうパフォーマンスをする人間は落第街の方など向いていない。学園内に向けて、だ。
「さて――私はこの後会議がありますので、失礼します」
ぺこりとお辞儀をして立ち上がる
■エインヘリヤル > 「ああなるほど。英雄を出す気はないと。
自力で助かるのではなく、あくまで風紀が助けるスタンス。
楽しそうな自責の概念ね、そこまでするならまあ」
要するに、自由も責任も許していないという話で。
自責という名の保護をするわけか。
「ええ、ありがとう。
事務方としてはなかなかに優秀で感心するわ。
今後とも宜しく」
まあ、牙は抜けているがこれも彼女なりの戦い方だろう。
組織には必要だ。
こういう、嫌とわかっていて律儀に対処する人間は貴重。
そこは素直に褒める。
「素敵な女性と相手してもらえて光栄だったわ」
■赤坂薫子 >
「あなたに言われると、その、照れますね」
掛け値なしに素敵な女性に言われると、少し照れる。
ゆっくり頭を下げると、終了処理をして受付をしめる。
そのまま立ち上がり、奥へと向かい
ご案内:「風紀委員会本庁」から赤坂薫子さんが去りました。
■エインヘリヤル > 見送りつつ。
こちらとて、特にコレと言ってこれ以上用事があるわけでもない。
もったいない。きっと牙がうずいてるだろうに。
ああいう人材をこんなところに押し込めておくのは、虎を猫扱いするようなものだ。
そういうところも変に律儀なのだろうか。
まあ、本人がそれを望むなら仕方ないが。
そんな事を考えながら、こちらもその場をあとにした
ご案内:「風紀委員会本庁」からエインヘリヤルさんが去りました。