2020/09/11 のログ
■レオ > 青年の動きが、不自然に、硬直するように、止まる。
■燈上 蛍 >
「……──レオさん?」
■レオ > はっと意識が戻る。
変な汗がつぅ、と首筋を流れた。
ここは何処だ?ああ、そうだ、休憩室で、資料を読んで、先輩と話をして……
過去の資料を見て…
不意に思い出して
あぁ
思い出していたのか
彼ら、彼女らを
「あ、すみません……ちょっと、ぼぅっとしちゃって…
ははは、疲れてるのかもしれないですね」
苦笑を作った。先輩を心配させないように。
気にする必要のないことだ。
何も。
■燈上 蛍 >
青年はレオの物語を知らない。
互いの異能も能力もまだ知り得ない。
故に、自分が経験した中で大きかったことを見せたに過ぎなかった。
ただの、話題の一つのつもりだった。
とりあえず、『アンデッド』というワードに反応したことはなんとなく分かる。
「あ、いえ……僕の方こそすみません。
何か嫌なことでも、思い出させてしまいましたかね…。
お疲れでしたら、仮眠室に行かれた方が良いかもしれませんね。」
まだ開けていない紙パックの飲み物を、相手の方に差し出す。
なんてことないフルーツジュース。飲みます? なんて言いながら。
あまり対人技術に長けた方じゃないけれど、それぐらいは気遣える。
「まぁ、神代さんが全部片づけてしまわれたので、
黄泉の穴は今の所もう何もいませんけど…。」
■レオ > 「そうか、神代先輩が…そうですか」
片付けた。
全て終わった事。
そうか。
フルーツジュースを差し出されれば、少し考えた後に「すみません」と言いながら受け取った。
…気を、使わせてしまったな。
申し訳ないな。
「…すみません、気を使わせて。
……オレ、そろそろ戻りますね?
ジュース、ありがとうございました」
ぺこりと頭を下げて「それじゃあ、また」と言えば。
そのまま何もなかったかのように立ち去る。
ほんの少し。
ほんの少しだけ、話題から、逃げるかのように…
ご案内:「委員会街・風紀委員会本庁」からレオさんが去りました。
■燈上 蛍 >
「ええ、お疲れ様です。」
資料を纏めて去っていく相手を見送る。
誰もいなくなった休憩室で、1人溜息を零した。
この手に持っている本みたいに、展開が決まっていれば。
最初から起きる事も起きた事も書かれていれば。
自分がもっと多くを知っていれば…。
──こんな風に、誰かの機嫌を、損ねないでも済むのだろうか。
そんな独り言を脳内に吐き出しながら、手元の小説を広げる。
休憩室には暫く、紙を捲る音だけが響いていた。
ご案内:「委員会街・風紀委員会本庁」から燈上 蛍さんが去りました。