2020/12/08 のログ
ご案内:「風紀委員会 休憩室」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
今日のお仕事は過酷めなのでした・・。
休憩室の椅子の上に正座する美奈穂はしみじみと思うのです。
少し汚れた巫女装束がその過酷さを訴えているかもしれません。

午前中の授業の後、お弁当を食べまして。
そして神無月のお役目、『門』の封の綻びを締めるお仕事。
落第街、スラムの最奥の岬近くに存在する巨大な「穴」、通称「黄泉の穴」。
穴の状態は不安定であり、周辺では怪異の発生も確認され、
魔術的なバリケードの内側では常よりも瘴気が濃い。
これは日本の神々が出雲で宴k・・集まり話し合うため。
――という語源俗解なのですけど、
実際はそれにかこつけてお酒を嗜んだりするノリのいい神様が多いのが日本の神々です。
そのため、緩みやすい封を・・というのですが。
これは別にいいのです。

そこから帰ってきて、他の委員会のお仕事と探したのですが。
あったのは、近所のジョンさんのお散歩。
遅くまでお仕事する教師の飼い犬です。
とても友好的なレドリバーなのですけど、美奈穂、ちょっと苦手なのです。
他のお仕事は今のところない、というのでまたジョンさんのお散歩。
迎えに行きますと、まずとびかかられ押し倒されます
お顔がべろべろになるまで舐められます。
邪であれば常に身の周りにある結界でなんとかなるのですけど、
そこにあるのは人懐っこさと喜びとあいさつ。
何も効力を及ぼしません。
それを満足された後、お散歩ですが・・とにかく、力が強いのです。
美奈穂、今日だけで何度引きずられたか判りません。
・・過酷でした。
うんうん、と走馬灯を浮かべましてから。
今日のお仕事の報告書を書きます。

幣美奈穂 >  
引きずられて転び、更に少し引きずられますと。
気付いたジョンさんは戻ってきて「くぅ~ん」とごめんね、としてくださいますけど。
少しするとすぐに忘れてずりずりとまた引っ張るのです。

「~~と、もう少し一緒に歩けるようになって欲しいです」

紙に筆でさらさらと報告書・・美奈穂にとっては報告書。
他の人から見ると絵日記にも見えるそれを、
さらさらっと筆を動かして書くのです。
係の部屋が屋上のプレハブにあるのでそこで書いてもいいのですが、
この時期は少し寒いですし、それに遠いのです。
あと、誰も居なくて寂しいので、休憩室で報告書を書く美奈穂です。
・・そういえば、前に係のお部屋に行ったのはいつのことでしょう?
筆のお尻を頬に当てながら、目線を天井に思い出そうとします。

――今年、秋は行ってません。
夏は中が暑いのでまず近寄りません。
・・春?、ううん、今年の春は行かなかったです。
というので、やっぱり中が寒いので冬は行きませんし・・。
あっ、その前の秋の中頃行きました!
思い出してうんうん頷きます。

幣美奈穂 >  
最後に、ジョンさんの絵をするするっと描きます。
やるぜやるぜと気合が入ったお顔をしています。

それを乾かすために机の上に暫く置くのですけど、
その間に、先日より調べていることを確認です。
1cmほどの冊子が入っている封筒は少し時間が掛かりそうですから後で。
まずは、薄い方の封筒を開けます。
そっちも15枚ぐらいのホッチキス止めになっています。
ほうほう、立派な報告書なのです・・。
ただ、表紙に描かれた白い髪の男の子と黒い髪の男の子の絵はなんでしょうか?
これは何かのヒントなのでしょうか?

裏側を見ますと、そっちは白い髪と黒い髪の女の子の絵です。
容疑者さんの手配書用の絵でしょうか?
あまり特徴が判らないので、使えないと思うのですけど・・。
と、裏表紙をぴらっと開きますと。

「――!?」

そこには、1ページ全体に色々な字の癖で犯罪予告が!?
ミツルさんという方の死を望む文字や、爆発を示唆する文字。
クリスマスまでに彼氏ほし~、とかも小さく書かれてたりしますが。
何か念が籠ってそうな文字で犯罪予告が書かれています。
――ミツルさんってどなた!?
えっ、こういうの、どなたに相談すればいいのかしら!?
思わずお顔をあげて左右を見比べます。

幣美奈穂 >  
(ど、どうしましょう・・こういうのはどなたに相談して・・)

冷汗をかきながら、隣のページ。
そっちは「応援してます」とか「びばKKP」とか、カラフルなペンで書かれています。
・・ページを見比べますが、その二つの繋がりが判りません。
これ、お友達から頂いた報告書ですわよね・・?
もう一度裏を見ますと、下側にちゃんと『金狼と黒豹』制作プロジェクト、と書かれてます。
お友達が言っていた組織であっています。
首を傾げさせて、「??」と表情に浮かびます。

ご案内:「風紀委員会 休憩室」に芥子風 菖蒲さんが現れました。
芥子風 菖蒲 >  
そんなこんなしていたら、休憩室の扉が開いた。
漆塗りの鞘を担いだ、黒衣の少年が姿を現した。
手には適当なビニール袋。警邏ついでに、コンビニで適当に買ってきたものだ。

「疲れた……。」

無表情のままぼやいた。
表情はともかく、声音には疲労の色が見える。
ただ歩き回るだけなら楽だが、妙なやつを見つけると大変だ。
特に、歓楽街の"奥"の警邏は余計に、だ。
今回は、丁度それだった。肉体労働はなんだかんだ疲れる。
そのままつかつかと美奈穂の方へと歩いてくる。

「お疲れ。何か作業中?」

少年は気兼ねなく声をかけてくる。
腕にはちゃんと風紀の腕章をつけているため、制服姿でなくとも関係者とわかるはずだ。

幣美奈穂 >  
一度閉じまして、両手で軽く胸を抑えまして深呼吸。
そして、次は表紙側を開きます。

「・・・・」

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この度は『金狼と黒豹』制作プロジェクトへのご賛同をありがとうございます。
本プロジェクトは『薔薇衆道会』『ユリスール騎士団』『ナデシコ防衛隊』に所属する
複数の同人サークルおよびアニ研、文芸部、演劇部などの有志によって
合議の元で運営されて・・
--------------------------------------

「・・・・」

読んでいて、目が点となります。
報告書よね?、違いますの? と美奈穂は頭が追い付かないのです。

と、扉を開かれました。
はっ!? 美奈穂はお顔を上げまして。

「こんにちはです!
 あっ、はい。報告書が乾く間に、お友達に相談して頂いていたことを
 確認しておりましたの」

元気なご挨拶は基本です。
そして、そのホッチキス止めの冊子を開きましたまま、
椅子を居りますといそいそお茶を入れようとするのです。

芥子風 菖蒲 >  
「へぇ、報告書。アンタも仕事してきた後なんだ。
 お疲れ様。今回は何をしてきたの?」

ともすればやはり、此方と同じだ。
休憩室にいるのだから、大体そんなものだろう。
たまにサボりで使う人もいるらしいが、彼女はそうではないようだ。
遠慮なく彼女の隣の椅子へと席を下ろした。少年は結構無遠慮である。

「オレは菖蒲、芥子風 菖蒲(けしかぜ あやめ)。風紀の実働隊?体張る役割の方の人間だよ。」

所謂前線組だのなんだの、そう言う類だ。
青空のような青い瞳が其方を向けば、ちらりと冊子に目が行った。
なんだか、色々書いてある。報告書……ではなさそうだ。
不思議そうに、小首を傾げた。

「……友達の相談事って……ソレ?」