2020/12/15 のログ
芥子風 菖蒲 >  
お姉様もいる。
それには確かに強く、頷いた。

「血は繋がってる訳じゃないし、長く過ごしたわけじゃない。
 けど、間違いなくオレの姉さんだよ。クロエ姉さん。"見えたら"仲良くしてね、美奈穂。」

とても優しく、白く、儚げな少女。
それこそきっと、本当の姉弟ほど長く過ごしたわけじゃない。
でも、お互い思う気持ちは本当だと思いたい。
少年は、そんな姉の話をする時は口元が緩んでいた。
それほど彼女が大好きなようだ。

「……あ、そっちか。ごめん。
 けど、なんでこうなったの?おかしくない?」

例の痴情の縺れ、まだ続いているのか。
と言うか、それがどうしてまたこうなったんだ。
少年の頭の上にはハテナがいっぱいだ。

「美奈穂、相談する人多分間違えてるんじゃないかなぁ……。」

バッサリ言ったぞコイツ!
まぁ、"相談"と言う意味では強ち間違いでもない気がする。
とはいえ、もしかしてこの本広まったりするのだろうか。
これ、もしかして止めた方が良いのか。
神妙な顔つきで、美奈穂をじっとみる少年は……。

「多分、その、"痴情の縺れ"は話さなくてもいいんじゃないかなぁ……。
 こう、なんだろう。美奈穂、相談するの下手だよね、多分。」

火の玉ストレートをぶつけてきた。
今日の時速は145km!
悪意はないが言葉はいつもど真ん中。

「まぁ、多分公安だけどね。公安の人たちって、何時も何処にいるかわかんないしさ。」

組織の都合上、それぞれの機密情報も高い。
まさに隠密的に動く影の組織。
容易に合えるかどうかは、はてさて……。

「……美奈穂は、猫の仲が良いの?……ん。
 えっと……こう、でいいの、か……?」

随分と猫と仲が良いご様子。
へぇ、と相槌を打ってたらてしてし、と猫パンチ。
なんだなんだ、と困惑しながらも、この猫睨んでいる気がする。
撫で方が気に入らなかったようだ。どう撫でるべきだろうか。
こうかな、と文字通り手探り。今度はお腹全体を広げるようにわーしゃわーしゃ。
美奈穂に言われるようにわしゃわしゃと、毛並みを撫でるように、おずおずと撫でていく。

「何だかコイツ、猫のくせにふてぶてしいな。
 もしかして、風紀のボスってコイツ?」

幣美奈穂 >  
『今日も大漁じゃぁーい!』と漫画の最後で大漁旗を振るう
寿司社会の治安を守り活躍する捩じり鉢巻きに半被姿の主人公。
モデル?の原型はまるでありません。
あと、きちんと『この漫画はフィクションであり、実在の人物・組織とと関係ありません。関係ないったら関係ありません』
としつこいほどの注訳を最後に書かれてます。

「クロエお姉様・・はいっ!
 わたくし、仲良しさんになりますの」

弾むようなお声でにこにこです。
美奈穂は他の人とお話したり遊んだり、お食事したりするのが大好きです。

「・・おかしいのですの?
 どこらへんがでしょうか・・?」

美奈穂は漫画に眼を落とします。
おかしいところは、美奈穂にはあまり感じないのです。
そう、刺身包丁の長さや刃文は独特ですけど。

「——えっ?
 そうなのですか??。
 お友達たち、いつも真剣に考えてくださってますけど・・」

眉がへにょりとちょっと下がります。
お友達たち、頑張ってくれてるのです・・そう、妄想を。
それに、相談から端を発した『薔薇戦争』により、結束も確かなのです。

「でもフィオドラちゃんの旦那様の・・公安の方と色々ございますのでしょう?
 そっちからも事情を聞いた方がいいと思いますの・・。
 ——はっ!?、もしかして・・!」

かきーん。
美奈穂、火の玉ボールをキャッチャーごと振り抜けます。
ついでに、手から離れたバットは審判の顔につっこみます。
相談が下手、と言われまして。
ちょっとほっぺが膨らみます。
美奈穂はきちんと相談できているのです・・と思ってます。
――はっ!?、フィアドラちゃんの旦那様、公安委員会の方ではなく。
風紀委員会の方のほう・・!?
美奈穂、勘違いしていたかも、と思い直しました。

「はい!
 にゃんこさんと仲良くさせて頂いております!
 そうなのです。風紀委員の”ボス”さんです」

お腹を見せていたにゃんこさん。
それでいいにゃ、とばかり目を細めてから。
頭も寝そべらせて喉をごろごろとさせます。

ふてぶてしいにゃんこさん、うっとうっととしますが。
「コイツ?」と言われると目を開けて、真顔でじーっと菖蒲様を見るのです。

芥子風 菖蒲 >  
とりあえず漫画パタン、と閉じて美奈穂へとお返し。
流石の少年もこれは実在の人物をモデルにした事を理解する。

「とりあえず、この人たちにあんまり"痴情の縺れ"は今後話さない方がいいんじゃないかな……。」

当人たちの名誉が危ない!
流石の少年も、青空の様に澄んだ瞳が何処か遠い場所を見ています。まる。

「うん、美奈穂みたいな人きっと好きだと思うから。
 クロエ姉さんとは仲良くできると思うよ。マシュマロが好きなんだ。」

あの時気に入ってくれたし、きっと同性の子とお菓子を食べるの、話が盛り上がりそうだ。
美奈穂みたいな優しい子なら、きっと姉さんも気に入ってくれると思う。
遠い場所にいそうだけど、友達が出来そうだ。
姉さん、よかったね。少年は実に、穏やかな表情をしていた。

「全部。」

バッサリ。そりゃもう1から10まで全部。
何もかもがおかしい寿司ワールド。
このままでは寿司ミームに委員会が危ない(?)

「多分、真剣に考えているのは漫画の事であって、美奈穂の相談じゃないと思うなぁ……。」

火の玉ストレート、連投。
相談に相談を重ねた結果がこれで、おまけに二回とも来れば流石の少年も確信を持つ。
不愛想な少年も、こればかりにはしかめっ面。
もしかして、いいように使われてないか心配だ。

「旦那様……は、いないと思うけど……何がもしかして?」

かきーん。
最早場外ホームランを通り越してあからさまなファウル。
だんだんと美奈穂の事を理解し始めた少年は、何かしら暴球とにらんだ。
じー、と怪訝そうに膨らむほっぺを一瞥。

「ボス、ボスかぁ……。」

通りでふてぶてしいわけだ。
そんなボスから、真顔で視線を感じるから撫でながら視線を猫に落とす。

「何?」

真っ直ぐな視線をボス猫に向ける。
少年も伊達に風紀委員で、自ら"肉体労働"に赴くわけじゃない。
少年に冗談は通じづらい。圧に圧を返すように、猫と視線が交差する…!

幣美奈穂 >  
返された漫画原稿。
美奈穂は丁寧に封筒に入れます。
明日、お友達に返して感想を伝えなければなりませんし。

「——判りましたわ。
 そうですわね、こういうのは秘密ですから」

当事者の方々に、お話したら。
美奈穂がお助けする為に調べてることがばれてしまいます。
こくり、真顔で頷くのです。
マシュマロ、というお言葉にふわっ!?と反応します。

「マシュマロ大好きな人に、いい人しかいませんものね」

大事な事なのです。
そのまま食べてふわもっちりなのも。
ちょっとあぶってとろじゅわなのも。
美味しいのです。

「ぜ、全部!
 ・・もしかして、漬ける時間とか違いますの?」

がーん。
美奈穂も同じような漬けを作っていたのです。
寿司の世界、奥が深いです!
でも、この漫画が美奈穂の相談とは関係ないのは判ってます。
話を聞いてぴぴーんとひらめいたお友達が、授業中に描き上げたものですし。
ただ、何か美奈穂の調査・・想像・・と合致するところがあったのも事実なのです。
そう、委員会のあの人が、寿司マイスターで広報部で、寿司激安広告を作っている、ということ。
それを補完する漫画だったのです。

「——大丈夫です。
 わたくし、全部わかってますから・・」

うんうんと頷く美奈穂、美奈穂は旦那様が誰かを間違えていたようです。
火の玉ストレートを快適にファールさせている美奈穂です。
一塁守備の方が、その打球を玉で受けてしまったようにうずくまるかもしれません。

『う”に”ゃぁご』

ちょっと目を細めたにゃんこさん。
まだまだだにゃ、もっと精進するがいい、という具合に菖蒲様を見て、
尻尾で床をてっしんてっしんと叩きながら、低い鳴き声を利かせるのです。

芥子風 菖蒲 >  
「うん。オレが言うのもなんだけど、ペラペラしゃべる事じゃないと思う。」

結局は何にせよ、他人事なのもそうだけど、デリケートな問題だ。
大っぴらに、特に本なんかにしていい内容ではない。
……いやまぁ、実際に寿司を握っているわけじゃないんだろうけども。
これはそう、漫画的表現だからそこはいいな、うん。
とりあえず美奈穂もわかってくれたようで何より、と頷いた。

「そう?……そうかも。」

事実、姉さんがそうなんだから多分そうかもしれない。
うん、と何度も、少年は頷いた。それだけ姉の事を好いてるのかも知れない。

「うん?……うん。多分……?」

何かが…何かがずれている気がする…!
だが、少年此処でミステイク。
その"ズレ"の正体を看破する事が出来なかった。
よもや、寿司の話題とは思うまい。
肯定により、きっとこのゲーム(?)は美奈穂側に軍配が上がった…!

「わかっているならいいけど、気を付けてね?」

気づかない。
そのファウルボールに気づけない。
失点しているのは向こうなのに、自らの点を減らしている…!
菖蒲少年、理解するのはいつの日になるだろうか……。
それは誰にも、わからない……。

「……?」

生憎、猫語の理解力には乏しかった。
不思議そうに首を傾げて、猫を見下ろす。
ボスの風格、カリスマを理解するのもまだ時間がかかりそうだ。

はてさて、時間と言えばそろそろお昼時。
少年のお腹も、ぐー、と腹の虫が鳴っている。

「あー、腹減ったな。美奈穂も何か食べに行く?
 行くなら一緒に行こうよ。丁度寿司とかさ。」

ご飯の話をすると、食べたくなるものなのだ。

幣美奈穂 >  
「わたくし、ぺらぺらなんて喋ってません!
 ちゃんと秘密、守ってますもの」

唇がとがっちゃいます。
ご相談は一般教養の授業で一緒のお友達や、風紀委員会の受付や総務のお姉様方だけです。
そしてきちんと「お知り合いの方」と名前をぼかして、個人情報を守ってます。
――誘導されて、性別や髪・瞳の色などはぽろりとしましたけど。
美奈穂の頭の中で、いったいどういう人物像になっているのでしょう。

「知っておりますかしら?
 マシュマロさんにチョコペンでお顔描いても可愛くて美味しいのですよ?」

和菓子の方が多い美奈穂ですが、初等部相当の頃に、
クラス会などでそういうのを楽しんだ覚えもあります。

「はい、大事なことですものね・・」

真摯な表情で頷く美奈穂です。
お友達のフィオドラちゃん、いつの間にか結婚です。
その頭の中では、赤身を漬ける液の改良を考えてます。
きっと、もっと美味しくできますでしょう。

ふんっ、と鼻息を零すにゃんこさん。
この新人はもっと教えてやらないととかなんとか思うのです。

「あっ、お寿司ですか?
 ——はいっ、勉強します!」

お弁当は持ってきてますけど。
本職の寿司職人、その技を見て自分のお料理も高めないと・・とか考えます。
そしてにゃんこさんたちにも「ご一緒に食べに行きますか?」なんて尋ねまして、
マイ座布団を回収しようとすると・・にゃんこさんたちも、
不満そうにしながら座布団からおりてくださいます。
ボスもお顔を上げて、菖蒲様のお顔を見まして。
ぺろり、と口周りを舐めるのです。食べる気満々です。

芥子風 菖蒲 >  
「そうかなぁ……。」

これには流石に少年も疑問を口にした。
その割には随分とこう、容姿が酷似しているような。
流石に余り問いただすと可哀想だし、今のところ害が出てないなら大丈夫そうだ。
……あの『鉄火の支配者』には、両手を合わせておこう。南無。

「へぇ、そう言う事もするんだ。……ちょっと楽しそうだね。」

想像してみると、思ったよりふんわりしている。
女の子はそう言うのが好きそうだし、姉さんに会うときに試してみるのもありかもしれない。

「うん…うん…?…うん。」

よし、とりあえず伝わった。
暫く大事にはならないだろう。
少年はきっとそうだと思うけど、すれ違いと気づくのはいつ頃か……。
刀を手に取れば、とん、と軽く跳ねるように立ち上がる。
長時間正座してても痺れはしない。慣れたものだ。

「……猫も行けるお店、あるのかなぁ?」

何だか皆、ついてくる気満々だけど飲食店に猫。
いや、この常世島ならきっとあるはずだ。
大丈夫なはず。とりあえず、行こう。
人と一緒に行くのは楽しいと、無意識に笑みを浮かべて一足先に、先導するように先に出て行った。

幣美奈穂 >  
受付や総務の女性も加わり、確実に美奈穂よりも情報を集めているKKP。
彼女らの熱情は、クリスマス後に向けて盛り上がってます。

「本当です!」

美奈穂、そんなお喋りじゃありません。
と、ちょっとぷんぷんなのです。

「うんうんっ!」

怒った顔もケロリ、にこにこしてうんうんと美奈穂も頷けます。
大事なことなので、褌さんにも尋ねませんと。
座布団を抱えまして、休憩室に置きに行きます。
にゃんこさんたち、菖蒲様の脚元に集まりまして。
『はよくわせえや』『はらへってんねん』と小さく啼きながら見上げて、
そして脚を肉球でてしてしっとさせねだります。
戻ってきた美奈穂、とてとて~っと一生懸命後ろを付いていきます。
にゃんこさんに『おそいで』とせかされながら、

「お外でお寿司ってすごく久しぶりです!」

美奈穂もにこにこ楽しそうに歩くのでした。

ご案内:「委員会街」から芥子風 菖蒲さんが去りました。
ご案内:「委員会街」から幣美奈穂さんが去りました。