2021/12/23 のログ
幣美奈穂 >  
「どういたしましてです」

リュックのチャックはきちんと閉じておきます。
こうしないと、隙を見たら獲りにくる子がおりますので。
自分の分のお茶も入れまして、両手で持ってのほのほです。

通りがかりにゃんこさん、菖蒲様に恐れる様子もなく近づきまして。
匂いを嗅いでから前足で脚をふみふみしまして。
こっちの方がいいや、と美奈穂のお膝を目指します。

「そう、サタンズズロースですわ。
 ――サンタクロース様とはまるで違いますわ?」

こてりと小首傾げさせまして、お目めぱちぱちします。
サンタクロース様は、風紀委員や大家さんやお家の方に許可をきちんととって、
入ってきているはずですから!、とサンタクロース様の善行を信じているのです。
にゃんこさん、喉を撫でられてごろごろり。
ここら辺のにゃんこさん、人慣れ著しく。

お膝に乗ってきたにゃんこさんを、くるり仰向けにさせまして。
お腹を撫でるのです。無意識で。

「? サンタクロース様を信じるって??
 ――あっ!、煙突から入ってくるのとか違うって知っておりますわ」

首を傾げさせる美奈穂ですが、あっ、と思い当たることが!
そう、子供の頃は煙突から入ってくるのを信じておりましたが、
美奈穂ももうオトナ。
街に煙突が少ないことに気付き、煙突からと言うのは御伽噺だということを
2年前には知ったのです。
もちろん、サンタクロース様は信じてます。

芥子風 菖蒲 >  
寒い時期にほうじ茶は実際良く体に染みる。
丁度こういうのも飲みたいと思うあたり
少年は少し"おじん臭い"。
年相応の感性からズレてるのもあるかもしれない。
ごろごろする猫を撫でまわしたり
適当に黒衣の裏ポケットから取り出したるは御饅頭。
少年の非常食である。せっかくだし、にゃんこに上げよう。
仲良く食べるんだぞ、ぽい。

「サタンズズロース…と、サンタクロースは違うのか?
 ……え、美奈穂……姉さんの聞き間違いじゃなくて?」

最近お姉ちゃん力の薄れか
何処となく"姉さん"呼びにとってつけた感が出て来たぞ。
如何やら彼女が言うには別者らしい。
なんと、聞き間違いじゃない(※そんな事は無い)
神妙な顔つきのまま、少年は無防備なにゃんこのお腹を撫でる。

「…………」

なんだ。なんかよくわかんないけど話がかみ合ってない気がする。
少年は首を傾げました。何匹かのにゃんこも一緒に首を傾げました。

「よくわかんないけど、サンタクロースってじつざいしないらしいよ」

少年は夢も希望もなかった。ドライ!
サンタはパパとママのコスプレでしかないのだ……。

幣美奈穂 >  
食べ物。
それにお鼻をぴくりと反応させるにゃんこさんたち。
最初に食べようとするのは、お膝の上の子ですが。
座布団に集まって丸まっていた子たちも、一匹二匹と・・。
うにゃぁお、なぁごっ!
菖蒲様のお膝の上で、お饅頭の取り合いになりかけるのです。

「ぜーんぜん違いますわ!
 お友達のえっちゃんが教えてくださいましたもの。
 サンタクロース様はお髭の優しいお爺様で、赤い服でトナカイさんと一緒ですけれど。
 サタンズズロースは全身黒タイツだそうですもの!」

一緒にするなんて、お爺様に失礼です!
とほっぺをちょっと膨らませる美奈穂です。
連続家宅不法侵入犯のサタンズズロースについては、お友達に聞いただけで
美奈穂は見たことがありませんけれど。
姉力を見せなくてはなりません。

食べ物のおかげ?で胡坐の上が取り合いになっている子たち。
それが菖蒲様とシンクロして首を傾げさせるのです。
実在しない、と聞きまして。
思い当たる節があるのか、あ~、と憐れみが少し入ったお目め。

「うんうん・・今年はきちんと良い子でおりましたかしら?
 駄目ですわよ、悪い子ですと貰えないのですわ」

サンタクロース様からプレゼントを貰えない子が、そう言ったりします。
お姉様として、もっと良い子指導するべきでしたでしょうか・・。
もっと早く気付いていればなのですが、プレゼントがもらえるまであと数日です。
美奈穂は例年通り、枕元と、25日の午前中に宅配便でサンタクロース様からプレゼントを貰えるはずです。
今年もめい一杯、いい子にしておりましたので。

芥子風 菖蒲 >  
「わぁ」

御膝の上が気づけば大乱闘になっている。
随分とハチャメチャになってるし
饅頭は取り合いよってぐちゃぐちゃになっている。
ついでに膝もあんこだらけ。ある意味仲良く食べれるようになった。

「……要するに、悪い奴って事?」

話を聞く限り穏やかではない。
サンタクロースの名前に肖った怪異だろうか。
この常世島ではそう言った類は珍しくはない。
現におとぼけたように見えて、凶悪な存在は幾らでもある。
サタンズズロース。サンタクロースとは違う悪魔。

名前からしてきっと悪魔に違いない。
美奈穂がそこまで真剣に言うなら
少年も信じよう。今日も一波乱ありそうだ。
うん、と真剣に頷く少年。
御膝のにゃんこたちはそれどころではない。
とりあえず黒衣の裏にはあんこがいっぱいだ。

「別に昔から貰えてないからなぁ」

少年は夢も希望もない。
実際サンタクロースなんて来た事なかった。
いい子とは無縁の人生だ。ふぅ、とアンニュイ溜息。
でも、そうだな。と思い返せば何気なく窓を見やる。
日当たりのいい明るい陽射し。

「でも、そうだな。美奈穂がサンタなら嬉しいかも」

幣美奈穂 >  
お膝の上、ぎゅうぎゅうです。
にゃんこさん達、饅頭取り合いで落ちた餡子は嘗めるのです。
野良ですが、手入れされた毛並み。
蚤とか虫も、お薬与えられているのでない野良にゃんこさんたち。

「そうですわ!
 きちんと手続きせずに、不法にお家に入り込むなんて・・悪ですわ!」

めっ、とするように。
両方のほっぺがぷくっと膨れます。
去年は惜しくも?夜になるとお眠ですので捕まえられなかった美奈穂ですが。
今年は21時までは頑張るつもり。
あと、それ以降は大人な方が見回りしてくれる――はずです。

「刑事部でも捜査本部が置かれていると思うのですけれど・・。
 わたくしも捕まえますと、こっちも特捜班を作りましたの。
 菖蒲様で、9番目。お二人目の人の捜査員ですわ」

こくりっ、頷くのです。
ここにいるにゃんこさん5匹。
そして捜査員に入れられているにゃんこさんたち、菖蒲様の黒衣の裏をざーりざーり嘗めているのです。

「まぁ・・そんな・・きちんと朝のご挨拶とか。
 横断歩道、手をあげて渡っておりますかしら?
 朝ごはんきちんと食べないといけませんわよ・・?」

昔から貰えていないとお言葉に、美奈穂の瞳、うるりとなってしまいます。
揃えました指の両手で口元を隠しまして、悲しみに耐えるのです。
今年はダメでも・・来年は。
来年のクリスマスではサンタクロース様にプレゼントを貰えるようになれるように、
お姉様として頑張らないといけないと思うのです。

「――わたくしが、サンタクロース様・・ですか?」

こてりと首を傾げさせて、お目めをぱちぱちさせてしまいます。

芥子風 菖蒲 >  
「まぁ、確かに悪い事だけど……もっと悪い奴じゃないの?」

確かに不法侵入も立派な違反行為だ。
でもそれだけならただのコソ泥なんじゃないんだろうか。
いや、十分許せない相手だけど。
サタンズなんとかなんて凄いいかつい名前をしていたんだ。
てっきりもっとこう、悍ましいものかと。

一体どのような実態なのか。
結局全貌はつかめない。美奈穂のみぞしる。
気づけばそこら中にゃんこに弄られてぽろぽろ饅頭が落ちてくる。
仕方ない、服は汚れるけどほしいなら上げようの無抵抗。

「オレも入ってるんだ」

何か気づいたら入ってる。
きょとりとちょっと目を丸くするけど
彼女の頼みであれば断れない。

「……けど、オレ達以外猫なんだね」

人間以外、恐らく此処にいる猫がそう。
にゃんこ捜査隊。饅頭にかどわかされるぐうたらっぷり、実力はあるのか。
うーん、流石の少年もうなり声。
丁寧に猫をどかせば、よっこいしょと立ち上がる。

「朝ごはんは食べてるよ。けど、いい子って程でもない」

そこまで善行を積んだ覚えもない。
ふわ、と日差しの暖かさに軽く伸び。

「だから、美奈穂姉さんからプレゼントがもらえたら嬉しいってだけ」

と、さりげない催促。
こことでちゃっかり弟っぽいことを言って姉力を高めようとするそれだ。本当に?

「じゃぁ、オレそろそろ行くから。
 また何かあったら呼んでよ。抜け駆けはなしだよ?」

とりあえず一旦報告に行かないと。
半グレといい怪盗といいサタンといい、休まる暇はなさそうだ。
これも皆を護る為だ、とあんこまみれな黒衣をはためかせ、にゃんこを数匹連れて去っていくのでした。

甘い匂いに釣られてしまうから、しょうがない。
ランダム指名 > 幣美奈穂
ご案内:「風紀委員会本庁ビル ロビー」から芥子風 菖蒲さんが去りました。
幣美奈穂 >  
「も、もっと・・!。菖蒲様も何か情報を・・?
 あの、男の子の寝顔を見て、去っていくそうです・・!」

ぐっ、ちっちゃな両手を握って、その悪辣なだめ行為を止めさせないと。
と、捜査員に情報共有です。
同じ捜査員仲間であるはずのにゃんこさんたち、
落ちた餡かすを奪い合い、菖蒲様の脚なども足蹴です。

「? もちろんですわ?
 あっ、わんこさんとエリマキトカゲさんもおられますわよ?」

ここの捜査会議に来たという事は、その為なのでしょう?
と、微塵も疑っていないまっすぐなお目めなのです。
わんこさんと蜥蜴さん、先生のペットなので今日は先生のお部屋です。
お声に、顔をあげたにゃんこさん。
もっと饅頭だせとばかりに前足でたっぷたっぷ。

「ちゃんとお野菜もとっておられますかしら?
 あっ!、わたくしからのクリスマスプレゼント!
 それでしたらご用意、出来ますわ!」

サンタ様からでなく、美奈穂からのプレゼントを欲しかったようです!
それなら、作れば色々とできます!
と両手を合わせまして、納得してうんうんと頷きます。
下ろされたら不満そうなお顔のにゃんこさんですが、
ボロボロ落ちた屑をぺろぺろと舐めてご満悦。

「行ってらっしゃいませです!
 あっ、今日のおやつは羊羹がございますの!」

と立ち上がる菖蒲様を見送ります。
その後ろをついていくにゃんこさん、実に3匹。
翻る黒衣を嘗めようと、何度も飛び掛かりながらです。

今日の捜査会議は大変な進捗でした!
とご満悦な美奈穂。
畳を綺麗にお掃除してから、今日のお仕事待機を続けるのでした・・。

ご案内:「風紀委員会本庁ビル ロビー」から幣美奈穂さんが去りました。