2019/04/14 のログ
■アリス >
すごい――――なんと聞こえのいい言葉か!
それが純粋さからくる言葉ならなおさら良い!!
てれてれともじもじしていると、なあにと聞かれて視線を逸らす。
「いや……経太郎くんも異能か魔術を持ってるんじゃないかって」
「でも…………」
見せてとは言えない。
人によっては異能を秘匿している人もいる。
それに、前の私がそうであったように。
異能と負の記憶が結びついている人もいるかも知れない。
ちょっとだけ自分の言ったことを後悔した。
彼の横顔を盗み見る。
■金剛経太郎 > 「ぼくの、異能?」
やはりそう来たか、と内心では納得しつつも、きょとんとした顔で鸚鵡返しに呟いて。
「……えっとね、ぼくの異能はすごく疲れちゃうから…。」
あと出来れば人の多い所では発動させたくはない。
目撃されることが如何こうよりも、単純に往来の邪魔になるからだ。
その為、うーん、と少し悩む素振を見せる。
これだけで充分、後ろめたい理由があるわけではないと伝わるだろうか。
■アリス >
「ああ、うん、そうだよね! 疲れるならいいの、気にしないで!」
わたわたと手を左右に振って荷物を両手に持ち、立ち上がる。
休めたしちょっとお姉さんぶれたからこれでよしとしよう。
「それじゃ、私はもう行くね? 学校で会ったら声をかけてね、経太郎くん」
笑顔で頷いて、重そうに荷物を運んでいった。
結局、帰る途中でカートを作ったけど。
ご案内:「学生通り」からアリスさんが去りました。
■金剛経太郎 > 「はーい!またね、アリスお姉さんっ!」
次会う時があった時の為に、何かそれっぽい異能の疲労のしかたを考えなければ。
そんな事を考えつつ、経太郎は笑顔でアリスを見送る。
荷物が重そうで少し心配になったが、自分も人の事を心配できる立場じゃない。
「……誰か運んでくれねえかな。」
ででーん、とそびえたつ2つの紙袋。
服と生活雑貨が入ったそれを、何とも言えない顔で眺めて。
■金剛経太郎 > 「ま、いざとなれば異能を使って……いや」
やっぱりこの人通りの中で自分の異能は邪魔が過ぎる。
かと言ってこの荷物を抱えて歩くのも邪魔が過ぎる。
「……手詰まりでは?」
面倒臭さに目を瞑れば良いだけの事なのだが、如何せん非力にも程がある。
引き続きベンチで足をぶらつかせながら、道行く人をぼーっと眺めて
■金剛経太郎 > そのうちに覚悟を決めて、荷物を抱えて人混みの中へと飛び込んでいくのだった。
ご案内:「学生通り」から金剛経太郎さんが去りました。