2021/11/18 のログ
ご案内:「学生通り」に幣美奈穂さんが現れました。
ご案内:「学生通り」に芥子風 菖蒲さんが現れました。
■幣美奈穂 >
今日の午前の一般教養の授業。
また女子生徒の人数が少ない状況、皆様、常世祭で忙しいのかしら?
などなど考える美奈穂です。
授業の途中で女子生徒の一人が突然鼻血を・・と、騒然となりましたが、単なる思い出し鼻血だそうです。
病気とかではなくてよかったです。
そしてお昼!
今日も委員会活動、今日は学生街の見回りです。
風紀委員というのは忙しいところなのです。
「はいっ、そこ。
通りの邪魔になってますから、きちんと並んでくださいませ!」
ぴっぴっぴーとホイッスル。
人気のあるお店なのでしょう、でも並びが乱れていては人の通りの邪魔なのです。
知り合いの出店などでたい焼きを頂いたりしてるのです。
それをどこで頂きましょうかと、座れるところを探す美奈穂。
きょろきょろします。
立ったまま食べれない子なのです。
が、そこに現れるは学生街を根城ににゃんこさんたち。
お知り合いのにゃんこさんなのですが、時期と言うか時間が悪かったというのか。
口元をぺろり、尻尾を立てて近寄るにゃんこさん3匹。
え~もん、もっとるやんけ。
くわせろや。
と、そんな感じ。
たい焼きを両手に持ってじりじり下がる美奈穂です。
「こ、これは頂いたわたくしのなのです・・」
ふるふる、涙目で首を横に振る美奈穂です。
■芥子風 菖蒲 >
そんなこんなで昼下がり。
今日は風紀の仕事があったので午前で切り上げだ。
と言っても、昼下がりのパトロール位なもので、事が済めばまた授業に戻る。
今日の夜は、厄介事も控えている日だ。体力は温存したい。
とは言え、仕事に手は抜かない。肩に担いだ漆塗りの鞘にぶら下げているのはたい焼きの詰まった箱。
「……何処で食べようかな」
甘いものは元気になる。
これは古今東西から決まっている事。
こういう日は甘いものを食べて、夜に備えると決めている。
因みにあんこよりクリーム派。大人の甘味は、少年にはちょっと早い。
「……ん、あれ。美奈穂……姉さん」
ぴっぴっぴー。にゃー。
ホイッスルの音とにゃんこの声がよく聞こえる。
なんだかよくみると、猫に絡まれている。
とってつけたような姉さんは愛嬌です。
鞘に括り付けた箱をゆらゆら揺らしながら、てくてく近づいていく少年。
「ねぇ、何してるの?苛められてる?」
まさか猫に?なんて思うかもしれないが
少年はちょっと失礼な事に、この子ならあり得ると思っている。
なんだか涙目だし、どうしたんだ。首を傾けながら美奈穂へと問い掛け
足元の猫たちを見下ろした。なんだが、欲しがってるような鳴き声だ。
「コイツ等どうしたの?腹でも減ってる?」
■幣美奈穂 >
冬毛に代わってきてふわふわな毛並み。
鼻の周りや耳の先、尻尾や足先に濃い色があらわれているポイント柄。
黒×白のバイカラー柄。
レンジの地の色に濃いオレンジのしま模様が入る茶トラ柄。
そんな三匹。
ふわふわの理由は、美奈穂がブラッシングをしてあげてるからですが。
ええやんか、ひとくちだけやんか。
と、にゃぁ、と美奈穂の脚に身体を寄せて見上げるにゃんこさんたちです。
あわわっとなりますが、美奈穂、逃げ道がなく――。
そして学生街の方も慌ててないのです。
「だめです。これ、餡子とかがあって・・あっ!菖蒲様!」
後ろ足で立ち上がりしがみついてくるにゃんこさんに慌ててましたら。
お知り合いの声が。
ぱっ、とお顔をあげた美奈穂、安堵の笑顔。
と同時に、三匹が菖蒲様の方を見るのです。
「あの・・食べ物持ってましたから、くれくれって・・か、カツアゲというやつです!。
とんかつではないやつのほうですわ!」
動けない美奈穂です。
はらへってんてんねん。
と言う感じに、うなぁっと菖蒲様を見て啼くにゃんこさん。
尻尾がうねり。
そしてまた、美奈穂の脚にえぇやろ~と言う感じでしがみついてきます。
そんな中、『おっ、猫かぁ~』なんて幽霊の声が少し聞こえるかもしれませんが。
■芥子風 菖蒲 >
ふわふわ三連星、野良にしては随分と毛並みがいい。
もしかして、コイツ等もあの時風紀本庁で日向ぼっこしてた連中だろうか。
何か随分と人懐っこいし、それっぽい。
とりあえずしゃがみこんで全員背中辺り撫でておいた。挨拶だ。
「カツアゲ?ああ、やっぱり腹が減ってるんだ。
そっか……ンー……、……」
予想通り、腹ペコ猫ちゃんずのようだ。
さて、そう言う話に成ると悩ましい所は在る。
そうこう思案する矢先に、幽霊の声が聞こえたものだから目をぱちくり。
何時もと変わらない、澄んだ青空が周囲をきょろきょろ。
「そう言えば、オレに憑いてる幽霊って結局どうするの?」
なんだかんだ憑かれて上げた(?)けど、気づけば体よく定住されてる気がする。
別に何かあった訳じゃないし、寧ろ便利な事はしてくれるけど
たまに独り言っぽく喋られるのは耳心地宜しくない。
ねぇ、と美奈穂に聞こうにも…絶賛、猫ちゃんカツアゲ中。
これは話にならないし、仕方ない。
「しょうがないなぁ」
背に腹は代えられぬ。
鞘にくくった風呂敷をするりと地面に置けば、箱を開けて御開帳。
ほかほか焼きたて、クリームたい焼きがぎっしりと詰まっていた。
自分が食べる予定だったけど仕方ない。今日は猫ちゃん達にプレゼントだ。
「ほら、食べなよ。その代わり、あんまり美奈穂……姉さんを苛めちゃダメだぞ?」
めっ。
■幣美奈穂 >
うなぁお。
撫でられると、ひょいっとお顔を向けて耳をぴくぴくっ。
そして尻尾で撫でて挨拶を返す茶トラなにゃんこさん。
愛嬌あります。
「そうなのです・・たい焼き、お魚さんに見えてもお魚さんじゃないのですわ?」
援軍が来たので落ち着いた美奈穂です。
ここは風紀委員の先輩さんとして、びしっと威厳を見せませんと。
下を向いてにゃんこさんたちに毅然と、優しく眉をへなりとして伝えるのです。
伝わればいいのですが。
「お祭りの間だと、こうしたら色々頂けてるようですから・・」
美奈穂もしゃがんでなでなでしたいですが、両手で持つたい焼きが獲られたら大変なので、
しゃがんだりできないのです。
そのうち、茶トラの子が菖蒲様にターゲットを定めたようで、甘えるように頭を手に擦りつけるのです。
「――え?
まだ帰られてないのですか?
もうはろうぃん、ずっと前に終わりましたのに・・」
問われて、お目めぱちくり。
じっとまっすぐに菖蒲様の目を見ますと・・あっ、本当です。
奥でなんかよれよれスウェットを着て寝そべってます。
随分リラックスしている様子で、こちらに気付いたのか手を振り返してきます。
「・・あの、なんかおじ様ってかんじでのんびりされてますわね・・。
なんか変になったりしませんか?」
と心配そうにお声をかけますが、まだ二匹は美奈穂の足元。
太腿まであるソックス越しですが、毛並みがあったかくすぐったいのです。
が。あっ、と置かれたものに、声が止まり・・。
素早い2匹!
茶トラとバイカラー柄のにゃんこさん、素早くたい焼きに飛び掛かり!
「あのっ、にゃんこさんに粒あんは・・あ、あれ?」
白いクリーム・・粒あんではありません。
と、思わず制止しかけて膝をかがめた状態で停止した美奈穂。
その隙にとポイント柄のにゃんこさんジャンプして、手からたい焼きを奪われるのです。
「あっ、わたくしのっ!?」
むしゃりむしゃり、言葉も聞かずにまずはお腹からと頂いている三匹のにゃんこさんの姿が。
■芥子風 菖蒲 >
余程お腹が空いていたのだろか。
がつがつと箱にがっつく勢いでたい焼きに齧りついている。
或いは単純にコイツ等も甘いものが食べたかったのだろうか。
理由はともあれ、満足してくれたならそれでいい。
「オレ、クリームしか食べないからさ。美奈穂が困ってるならとりあえず……って、よく食べるなぁ。綺麗に食べろよ」
茶トラとポイントちゃんはもそもそ食べてる。
甘いクリームがたい焼きから溢れて無慚な感じになってるけど、美味しく食べられてるならそれでいい。
とりあえずお残しは許しません、と二匹にはちゃんと釘を刺しておこう。
「あ」
そんな事言ってたら美奈穂のたい焼きが奪われてしまった。
黒白、意外とやんちゃ。もそもそむしゃむしゃ。
無残にも頭から行かれる美奈穂たい焼き。
中身は何だっけ?何でもいいけどそれはいただけない。
茶トラとポインタの横からひょい、とクリームたい焼きを一つとった。
「ほら、それと交換して」
交換条件。とりあえず美奈穂たい焼き救出作戦。
咥えているそれを離すように、手に持ったクリームたい焼きを差し出しておく。
「……ていうか、この幽霊自動的に帰るようになってるんだ。
じゃぁ、なんでオレのは帰ってないの?もしかして、住み心地いいのかなぁ」
美奈穂が言うにはもうだいぶもだいぶ。
完全に自分の住居と言わんばかりにリラックスしてるらしい。
幽霊がいる、と言うのは感じれるがハッキリと見えない霊感サイズ。
少年は目をぱちくりさせながら、周囲を見渡した。
残念、スウェット姿のおじさんは少年にはやはり見えないのです。
「問題あるなら祓ってもらいたいんだけど……こういのって大丈夫なの?美奈穂姉さん」
■幣美奈穂 >
声をかけられますと、なんやぁ~、と言う感じで。
真顔でお顔をあげて見返す姿、喰うの、真剣。
喰うのじゃませんといてやぁ~、と何故か関西弁な雰囲気にゃんこさん。
「あれ、クリームだったら・・あっ、でもお砂糖食べ過ぎたらぽんぽこ丸くなっちゃいます・・」
と心配できたのは、僅か数秒の事です。
屈んでしまい、にゃんこさんの前足届く高さになってしまったのです。
頭からいく気概をもつ黒白にゃんこさんです。
差し出されたたい焼き、それもワイのや、とばかりに前足を伸ばそうとするのです。
傍から見てますと、にゃんこさんに食べ物あげている現場なのですが。
「あっ、粒あん・・じゃないなら大丈夫ですけれど。
お砂糖多いから、まんまるになってしまうかも・・」
しょぼんとなってしまう美奈穂です。
諦めて膝を揃えてしゃがんでみていれば、うなぁおと、満足そうなお返事です。
「あっ、いえ。
はろうぃん過ぎましても、そのまま居住を希望される方もおられるのですけれど・・。
死神さんたちも、もう帰っちゃいましたし」
とりあえず、穢れとかないようなので、何か思うところが幽霊さんにあるかもしれません。
いやぁ、坊主が気になってねぇ~とへらへらとしたお声が聞こえるかもしれませんが、
なんか怠惰生活、満喫しているご様子。
これも一種のニートというやつなのでしょうか?
「霊障とか、邪気があるならお祓いしますけど。
そういうの、ありませんかしら?
えと・・人によるかと思いますけれど、居心地いいからと住み着くとかもよくありますけど。
そういう場合は祭祀局に届け出を出して頂きませんと」
と、お顔を近づけて、じーっと菖蒲様の目を、澄んだ瞳で見る美奈穂です。
そんな隙に、無残にたい焼きを一尾平らげ、目を細めて満足そうに口元を嘗めてから、
前足肉球も舐めて――そして、もういっこ、いっとこうか。
とばかりに箱を覗き込み前足を伸ばすバイカラー柄のにゃんこさんです。
■芥子風 菖蒲 >
何かやたらおっさん臭い猫ちゃんな気がする。
この前も何かボスみたいなのも偉そうだったし
意外と常世学園の猫って顔が広いのかな。
うーん、少年もうなり声を上げて首を傾げてしまった。
「太った方が愛嬌が在ると思うんだけど、美奈穂はイヤなの?」
なんだかしょんぼり気味の美奈穂。
猫の事を気遣っているようだが、少年なんとデブ猫派。
太った姿も愛嬌があるし、食べ過ぎても野良なら動くから意外と大丈夫だと思っている。
それに、この程度なら太らないでしょ。
なんて、男の子特有のかなり雑な考えを持ってるのもあるかもしれない。
「たい焼き、後で買いなおそうか」
今回は猫にプレゼントだ。
美奈穂の盗られたたい焼きはまた後で買いなおしてあげよう。
しょんぼりしているその頭をポンポン、と軽く手を添えて撫でてあげよう。
弟分らしいけど、たまにはそう言う事だってする少年。
「つまり、俺はやっぱり気に入られたって事?ふぅん……」
そんなに居心地が良かったのかな。
なんだかヘラヘラ笑ってるような声が聞こえるけど、これが幽霊の声だろうか。
よくわからない。霊感ちょっと程度の少年には、なんかそれっぽい事しかわからなかった。
とは言え、別に住む分には気にしない方だ。
此方に害を及ぼすのであれば、話は別だが、今の所特に困りごとは無い。
ぱちくり。瞬きする青空が、澄んだ瞳を見つめ返す。
何処となく冷やかな青だけれど、澄み具合は負けていないはずだ。
足元でまだまだ食い意地の張った猫ちゃん達がたこ焼きを食べている。
これは、全部食べられてしまうだろうけど、気にしない。
食べ物破壊直せばいいんだから。
「大丈夫。今の所何も起きてないし、幽霊がいいならそっとしておいてあげてもいいかな。
オレは大丈夫だよ、美奈穂姉さん。何かあったら、すぐに美奈穂姉さんに頼むから」
■幣美奈穂 >
お食事中に触ると不機嫌になる子が多いですが、
両手が開いてしまった美奈穂、優しく優しくにゃんこさんを撫でるのです。
警戒されないせいかあなどられているのか、それで不機嫌になった子をあまり経験したことがないので。
「えと、こう、まんまる~くなっちゃって。
素早く動けなかったり、病気になったりかもしれませんもの」
両手を使って、お腹が丸くなった様子を表現します。
太ったにゃんこさんも可愛いのですけれど。
でも、食べ過ぎ太り過ぎは人と同じで、身体によくないのです。
一生懸命に主張してみます。
「・・おやつの時間ですわねっ!」
しょんぼり美奈穂、ぱぁ~っと顔を晴れやかにしましてお顔をあげます。
頭を撫でられますと、くすぐったそうな嬉しそうなお顔。
早くに親元離れて一人暮らしなので、スキンシップに飢え気味なのです。
お姉様っぽさ、皆無。
どちらかというと妹っぽさに溢れてます。
でも、本人はお姉様っぽさポイントが上がっている気まんまんです。
遅れて完食した茶トラさんも、もう一尾オレもいっとくわ、と箱を覗き込み。
前足で引っ掛け両足で挟んで、器用に箱の外に出すのです。
食欲、旺盛です。
「えと・・なんか、菖蒲様と縁があるのかもしれません。
この幽霊さんと。
何か思い当たる事ってございませんか?」
それがあるために、現世に留まっているのかも。
青い瞳、じぃ~・・ちょっとお顔が近すぎるぐらい。
よく見てみようと近付けばお鼻がチョンっ。
そして中のおじ様は、なんか照れてます。
「その何か・・伝えたり、教えたいことなんかあるのかもしれませんわ。
ぜんぜん出て行こうという具合が見え・・あっ!」
中で、ビール缶を取り出し始めた幽霊さん。
昼飲みの体勢に入りました。
「はい、なにか変調や・・変なことあったら、任せてくださいませ」
胸を張って晴れやかです。
だって、わたくしはお姉様だから!、という気持ち。
ぱぁ~っと暖かい清浄な空気が溢れんばかりです。
が、餡子で満足したポイント柄のにゃんこさん、食休みに膝かせやとばかりに
美奈穂のしゃがんだ脚に登ろうとするのです。
■芥子風 菖蒲 >
「けど、コイツ等ペットって訳じゃないでしょ?
だったら案外逞しいし、何とかなるかもよ?」
男の子にとって野生動物は逞しいと思っているのだろうか。
いや、何方かと言うと少年の感性。
野生動物は逞しいから多少風邪をひいても大丈夫。
男たるもの、ワイルドで在れ。少年も男の子。
尚、そこで転がってる猫ちゃん達の性別が男かどうかは…不明だ…!
「そうだね、おやつにしようか。せっかくだし、別のにする?
美奈穂姉さんは何が食べたい?オレ、買ってくるよ」
せっかくだし気分転換でたい焼き以外もいいかもしれない。
この辺りなら買い食い出来るにはことを欠かないし
自分も食べる予定だったたい焼きは上げてしまった。
せっかくだしもっと別のもの、ちょっとさっぱり目のものとかいいかもなぁ、と考えたりはする。
嬉しそうな顔をすれば、少年は結構応じるタイプ。
人が喜んでくれるなら、自分も嬉しい。
スキンシップに飢えてるなんて、其処迄少年は察しがいいわけじゃない。
けど、まるで、それこそ猫をあやすかのようによしよしと頭を撫でていく。
何方かと言うとちょっとお兄さんっぽい絵面。
けど、こっちが弟らしい。甘えてくる姉がいてもいいだろう。
少年は飽く迄、弟の体でいるつもりだ。
「ん、どうかな。あんまりそう言うの覚えてないや」
島の外にいた記憶は曖昧だ。
まぁ、宗教団体。霊的存在に肖っていたようなところはあった。
とは言え、見ず知らず(見えない)幽霊に何か言われるようなことをした覚えはない。
それとも、風紀として前線に出る事に何か言いたいことがあるんだろうか。
それこそ余計なお世話だ。自分には関係ない。
一体、美奈穂相手に何しているんだろう。む、と顔を顰めておじさん幽霊を睨んで置いた。
いや、何処にいるかわかんないから適当ににらんだ事になるんだけど。
「まぁ、何か伝えたいにしろ縁があるにしろ、悪い事しなければ何でもいいかな」
ともかく、それに尽きる。
まさかビールを飲んでるとは思うまい。
それにしてもこの幽霊、ノリノリである。
「あ、猫が膝に……食い過ぎてお腹膨れたのかな?」
■幣美奈穂 > 「ペットじゃないけど、お友達なんですもの。
ほら、この子なんて沢山もらっているからか、結構ぷくぷくになっちゃってます。
あっ、もう三尾めでしょ?」
茶トラなにゃんこさんのお腹をつんつんしますと、結構指が入ります。
流石ににゃんこさんも、なにすんねん、ってお顔を美奈穂に向けますが、
まあ気にせずにと、さらに箱に前足を伸ばすのです。
常世祭り中ともあって、出店が沢山。
おかげで、たくさん食べれて幸せなにゃんこさんたちです。
「おやつ時間、大事ですものねっ!
えと、それなら・・それなら・・」
と、口元に人差し指を当てて周囲をきょろりと。
色々な出店があります。
――!
「あの、クレープって食べてみていいですかしら?」
興味はあるけど基本和食党な美奈穂です。
クレープ、あまり食べたことがないのです。
頭を撫でられてくすぐったくて、ちょっとくすくすと口元に手を置いて小さく笑うのです。
「う~ん・・菖蒲様がお話できたらいいのですけれど・・。
そういう修行とか、したりしてませんのかしら?」
こちらをなんかどこかをじっと見た感じに、きょとんとして首を小さく傾げさせます。
まさか、おじ様を睨んだとか思いもせず。
中のおじ様も、やれやれという感じの仕草。
なんか、気が合っているのでしょうか?
「お腹いっぱい?
満足しましたのかしら?」
ポイント柄のにゃんこさんをんしょっと持ち上げて、お膝の上に。
――前にお膝の上に乗せた時より、確実に重くなってます。
目を細めて香箱座りしたそのにゃんこさんの頭からお尻まで撫でてさしあげるのです。
それを見た、二尾目を食べ終わり肉球嘗めてお腹も舐めていたバイカラーのにゃんこさん。
一度美奈穂の方に来て見上げましてから、菖蒲様の方にと行き見上げてにゃぁんっと催促するような甘えた声。
ちなみに茶トラさんは三尾目をはぐりとしてますが。
■芥子風 菖蒲 >
「友達か……うん、まぁ、確かにそっか」
友達なら健康が気になって当然だ。
ぶに。茶トラのお腹に指先が埋まった。
如何やら結構ぶにぶにらしい。確かにこれは幸せ太り。
思えば、この辺りは出店してる部活動名目の店とかも多い訳だし
此のキュートな愛くるしい猫ちゃん達にご飯を上げるのは然もありなんと言う事か。
バイカラー猫が甘えた声を上げていると、見下ろしてよっこいしょと抱き上げる。
結構力仕事は得意な方だし、こう見えて風紀だから鍛えてる。
確かに、ちょっとバイカラー猫ちゃんもぶにっとしている。
「お前等、明日からちゃんと運動するんだぞ?」
これは猫ちゃんにも運動が必要だ。
持ち上げた猫のお腹をぷにぷにしつつ、とりあえず膝
…に乗せると動けないから、肩にでも乗せておこう。
ちょっと重いけどまぁ、乗り心地は悪くないだろう。
バイカラー猫ちゃんもぽんぽん、撫でておく。
勿論お腹を。痩せろ痩せろ~。
「修行、かぁ……」
そう言えばぼんやりと思い出すと、親はそう言う事してたかもしれない。
宗教団体の母親。自分は傀儡の教祖様。
いい思い出は無かったような気もするし、余り覚えてない。
けど、それっぽい事はしていたような、曖昧だ。
「なら、今度美奈穂が教えてよ」
流石に何時までも顔も知らないような幽霊に居られるのもちょっとあれだ。
それに、覚えておいて損は無いとは思うし、自分に憑いてる霊に興味が出てきた。
こういうのは祭祀局の彼女に教えてもらった方がいいだろう。
「じゃ、クレープ行こうか。美奈穂、動ける?」
なんだかすっかり猫塗れ状態だけど、動けるんだろうか。
とりあえず、手を差し出しておいた。
せっかくだし、姉と弟と言うなら手を繋いで歩いて行こう。
その方が猫ちゃんも美奈穂も迷子にならないで済むだろう。
迷子になること前提に考えてる辺り、何気に少年もちょっと酷い。
■幣美奈穂 >
「そうでしょう?
ふくふくしてる子も可愛いのですけれど・・」
と、また指で茶トラさんのお腹をつついた美奈穂。
でも、もう気にしない茶トラさんははぐはぐはぐ。
危害を加えられることはないと確信してるが如く。
この時期、人間はにゃんこさんたちから見たら、いい狩場なのです。
抱えあげられたバイカラーにゃんこさん、ごろごろと喉を鳴らしながら、
両前足を菖蒲様の胸を置く感じ。
少し高いのが面白いのか、きょろりとさせます。
ちょっとずしっと来る重さ。
言われたこと気にせずに、菖蒲様のお顔にお鼻を向けてすぴすぴっ。
「この通りに居たら、寝転んでいるだけで食べ物貰えそうですけど・・。
人用のは、ちょっと味が濃かったり塩分多かったりしますし。
野良なにゃんこさんって、食べれるだけ食べちゃったりしますもの」
運動、します?
とお膝の上のにゃんこさんを撫でながら尋ねる視線。
返答は腕に触れる尻尾です。
お腹を撫でられたバイカラーにゃんこさん。
その手を、前足肉球でてしっ。
離して、目で追いかけて・・肉球てしっ。
遊んでいるようです。
「そういう修行も、仏教とか教会であるそうです。
宗教施設群のところにも、体験コースとかあったと思います。
えと・・じっと見るとか?」
と伝える美奈穂。
でも、自分は自然に普通に、そういうのを見たり話したりできていたわけで。
どういう修行かまではよく知りません。
あやふやに答えまして、首をちょこりと傾げさせてしまうのです。
「あっ、はい」
立ち上がろうと、にゃんこさんを降ろそうとするのですが・・がんとして動かず。
薄く目をあけまして菖蒲様とバイカラーなにゃんこさんを見ますと、膝の上でくるり。
こちらに顔を向けて、なぁんっとせがむ声。
抱っこして欲しいみたい。
んしょっと抱きかかえると、三匹の中で一番軽いと言っても美奈穂にはずっしりなポイントにゃんこさんです。
なぁお、なぁおと。
ポイントにゃんこさんとバイカラーにゃんこさんがなんか鳴きあい。
それに気付いた茶トラさん、はっとお顔をあげますと、菖蒲様の足元に身体を寄せ、
擦り付けながら上を見上げて啼くのです。
差し出された手と腕の中のにゃんこさんを何度も見比べますと。
巫女着の前をちょっと開けてその中にと。
ブラではなくサラシな胸元が少し見えましたが、にゃんこIN。
それで手が空きましたので、片手でお腹を押さえて、
もう片手で菖蒲様の手を取ります。
ちょっとぶらぶらさせて、それも楽しそうな美奈穂です。