2022/12/25 のログ
■出雲寺 夷弦 > 「…………」
――飲み切ったココアを、ゴミ箱に放り投げる。
見事ホールインワンして小気味良い音を立てた。
買い物袋を揺らしながら壁から背を離すと、一度星空を見上げる。
「……さて、と。凛霞が待ってるし、帰るか」
……鼻歌を歌いながら、再び歩き出す。
帰路の先、家で待っている恋人を想い、自然と顔は暖かく綻んでいた。
ご案内:「学生通り」から出雲寺 夷弦さんが去りました。
ご案内:「学生通り」に笹貫流石さんが現れました。
■笹貫流石 > ――クリスマス。カップル達のあんな事やこんな事で盛り上がるフィーバータイムのイメージがある。
まぁ、ただの僻みなんだけどそのくらいは許して欲しい。ちなみに何時にも増して僻みパワーは強い。何故なら…
「くっそーー、仮釈放がクリスマス直撃って新手の嫌がらせか何かですかねぇ!?
…しかも、風紀委員会に放り込まれるとか…まさか俺がこの制服に袖を通す羽目になるなんてなぁ。」
と、まだ支給されたばかりで真新しい風紀委員会の制服を見下ろして溜息。
流石にコートやマフラー等の防寒具も纏っているので、分かり難いがそれでも見る者が見れば直ぐに気付く。
学生通りを一人歩きつつ――流石にいきなり仕事をさせられたりはしていないが…何ともはや。
(準一級に『格上げ』と、風紀への所属(強制)、んで学生区より外にゃ単独で出るな、と。
人をさんざんパシリにしといてよくもまぁ…って、言いたいがやらかしたのは事実だしなぁ。)
むしろ、まだマシな処罰だろう。とはいえ、あくまで”仮釈放”なのだ。
少しでも問題行動をやらかしたら独房に逆戻りだし、風紀の仕事も覚えないといけない。
「…しかし、まさか武器まで渡されるとはねぇ…刃物は”黒歴史”を思い出すから嫌なんだけどさぁ…。」
と、己の左右の腰に提げた刀を一瞥してぽつり。とはいえ、どちらも長さは脇差程度。
こちらの方が個人的に取り回しが良さそうだという判断だ。
普通の刀を携行するのは、”あの刀”を思い出すので心理的抵抗が強い。
「…まぁ、追影の旦那の専用装備になってるから別に…あ、今は旦那でも気軽に使えねーんだっけか。」
何でも、例の妖刀――えーと、【虚空】?だったか。アレの胎動を抑え込む為に一緒に封印保管されているらしいが。
「…まぁ、それは別に良いとして。さて、こっから俺なりにどう”挑戦”したものかなぁ。」
取り敢えず、カップル共は爆発しろ!っていうのは駄目?駄目ですか。そうですか…。
■笹貫流石 > 考えたら、知ってる『リスト』の面子は半数近くが風紀所属か関係者だった気がする。
自分もその仲間入りな訳だが…うーむ、上手くやっていけるだろうか?
(まぁ、パシリ時代に比べたらハードではない…筈だよな?俺、風紀所属だけど確か一般委員の筈だし。)
少なくとも、特定の課に所属はしていない。まぁ、行動監視は厳しくなっているが。
ただ、所属して早々に「お前さん、問題児みたいだからみっちり扱いてやらないとな」と風紀の偉い人に言われた。
(問題児…問題児!?いや、もっとやべーの他に幾らでも居るじゃん!?
いや、まぁ規定違反やらかしたのは事実だから何も言えないけど、言いたい気分…!!)
特に一級の頭の螺子が外れた連中と一緒にしないで欲しい。
ちなみに、立場的に準一級なので、こいつも相応にやべー奴扱いなのは言うまでも無い。
あと、嫌でもカップルぽい連中と擦れ違う率が高いんだけど、この嫉妬オーラはどうすれば。
「まぁ、新米下っ端風紀委員として細々と頑張るしかねぇかぁ。じたばたしてもしょーがねぇし。」
ぐちぐち不満は零すが、自分の置かれた立場なんて嫌でもよぉく分かっているのだ。
だが、それはそれ…これはこれ!!俺も美少女や美女とクリスマスデートとかしたいわ!!!
ご案内:「学生通り」にジョン・ドゥさんが現れました。
■笹貫流石 > ちなみに、ハロウィン前後に自分に憑依?した南瓜の被り物をした幼女霊は今も健在だ。
と、いうか普段は自分の『中』でスヤァ…しているのだが、完全に居付かれましたね、これ…。
(…茉璃ねーさんが見逃してくれて助かったというか何と言うか…。)
自由奔放だが、空気は読めるらしく基本的にこういう人が多い場所では姿を見せないのが幸い。
と、いうか下手すると俺がロリコン疑惑を掛けられて社会的に死ねるので勘弁して欲しい。
「しっかし、こうカップルの波の中をぼっちで歩いていると精神的疲労感が凄いな…。」
ちょっと部屋まで戻る気力が無くなりそうだから一休みしたいものだ。
けど、ここで休んでも通り過ぎるカップル連中を眺めるという地獄を見る事になる。これはあかん。
■ジョン・ドゥ >
「おーい、そこの恨みがましい視線を通行人に向けてる怪しいのー」
クリスマスの空気にだけでも浸るか、と暇つぶしの散歩をしていたら。なんか妙に妬ましそうな空気を醸し出してるやつがいたもんだ。
「あんた、あー、風紀委員だよな?……俺が云うのもなんだけどな、視線には気を付けた方がいいぞ?」
説得力皆無だよなぁ。俺の目つき大分悪いし。いい女がいるとついそっち見ちゃうしなあ。
■笹貫流石 > 「誰が恨みがましい視線だ!!むしろサングラスで完全ガードだぞ!?」
くわっ!!と、オーバーなくらい良いリアクションで振り返りながら突っ込みを。
…あ、やべぇ如何にも強面な旦那だったわ。どうする?土下座して逃げるか…!?
「お、おぅ…あ、いや、はい、そうっす。まぁ先日というか今日入ったばかりすけど。」
思わず敬語になった。砕けた敬語なのは許して欲しい。きっちり敬語は苦手なのです。
あと、良い女が居ると目線が向いてしまうのは大いに同意だ。そこは気が合うと言わざるを得ない…!!
ちなみに、よく見ればこの少年、サングラスを掛けてはいるが目は閉じたままなのが分かるかもしれない。
■ジョン・ドゥ >
「別に目が見えなくても表情筋の動きと顔の向きでわかるからなあ。クリスマス一人で寂しい組か?」
さて。堂々と目の前に行くわけだが。こいつ、目が「使えない」タイプか?
「あー、そうか。なら少しだけ俺のが先輩になるのか……まあ、大差ないし、新人同士仲良くしようぜ」
そう右手を差し出しておこう。仲良くして置いて損はないしな。
■笹貫流石 > 「うわ、そこまで観察してるとかアンタすげぇな…色々と”場慣れ”してる感じ?」
まぁ、実際にサングラス掛けて目も閉じていたが、顔の向きや憤りのリアクションで”見えている”のはバレバレではあっただろう。
少し観察眼があれば誰でも気付くだろうし、彼のようなレベルなら尚更だ。
「お、おぅ…あ、ちなみに俺は笹貫っす。笹貫流石。2年す。」
相手の方が年上ぽいのは確実なので、学年は分からないが取り敢えず敬語もどきは続行。
右手を差し出されたならば、割と躊躇無く右手をこちらも差し出して軽く握手を。
「つーか、新人同士って事は旦那も同じ風紀――あ、いや。腕章付けてるし、そりゃそうか。」
矢張り見えているのか、目を閉じたまま正確に彼の腕にある腕章に顔を向けて握手の手を引っ込める。
■ジョン・ドゥ >
「はは、大した事でもないさ。ちょっと目がいいってくらいのもんだろ?まあ場慣れ自体はしてると思うけどな」
これでも元々、PMCの兵隊さんだったしな。能力も魔術もなしに戦場を生き残ろうとしたら、どうしたって五感はよくなっちまう。
「二年か。先輩なんだなぁ。やっぱこの学園、年下の先輩が多くて懐かしくなるよ」
右手を軽く握れば、力の加減や筋肉の動きから、それなりに苦労してるヤツらしいって事はすぐわかった。
「旦那って言われるとくすぐったいな。学年的には後輩だし、好きに呼べよ。一年、ジョン・ドゥだ。偽名だけどな」
■笹貫流石 > 「成程ねぇ。あ、ちなみに俺の異能が目を開けると自動発動するタイプだから、負担避ける意味でも閉じてるんすよ。」
少年は別に異能を隠してもおらず、そもそも調べればデータベースにもおそらく載っている。
ただ、少々特殊な認識系能力なので、地味に厄介と言えば厄介なのだ。
なので、気付かれて驚きはしたが少し会話をしていればどのみち気付かれたであろう。
「そうなんすか?俺は学年より年齢の方で判断してるすけど。」
実際、今も敬語が抜けていないのは普通に彼の方が年上なのが明らかだからだろう。
人外だったら見た目と実年齢がそもそも一致しないが、感覚的に多分この旦那は人間だ。
ちなみに、特段、筋肉質でもないがかなり”修羅場”を潜り抜けてきた者に特有の感覚はあるかもしれない。
「おぅ、じゃあ改めてよろしくなジョンの旦那!…つか旦那は警邏中なん?」
まさか俺と同じクリスマスぼっち…通称クリぽっちというあれだろうか?
でも、この旦那みたいなワイルドイケメン系は女には困らないイメージあるんだけど。
ちなみに、旦那呼びは確定らしい。基本的に彼に限らず癖で年上の男性はみんな○○の旦那みたいな呼び方なのだ。
■ジョン・ドゥ >
「おおう……。そいつは難儀だな。異能力ってのも便利なもんばかりじゃないもんなあ」
戦場でも散々、自分の能力で自滅して逝った奴は見て来たしな。
「はは、実年齢だってそう変わらないだろ?まあよろしくな笹貫」
よかったよかった。通りかかるカップルを嫉妬し続ける不審な風紀委員はいなかった。
「警邏、というか散歩だな。デートする予定だった相手が体調崩しちまってな。うっかりフリーになっちまった。まあ、この季節は仕方ないよな」
冷えに乾燥に気圧変動に、体調を崩す原因は多い。まあフロリスの事だ。回復すればまた元気にはしゃいでくれるだろうな。
■笹貫流石 > 「んーー…まぁ、そいつの個性みたいなもんだし、長い付き合いだからなぁ。」
折り合いはそれなりに付けている。と、いうかそうじゃないとやってられない。
実際、目を閉じていても普通に周囲を把握出来ているのは、そういう慣れもある。
「おぅ、よろしー―はぁ!?旦那もリア充かよちょっと爆発してくれない!?」
にこやかな表情から一変して、「こいつもかよ!?」と、言いたげな分かり易い表情である。
だが、まぁ直ぐに落ち着いて「…ま、そのお相手さんが良くなるといいな」と、言う辺りが人の良さ?が出ている。
しかし、そうなると完全にクリスマスぼっちなのは俺だけという事になる…くそぅ!!
目の前の旦那も、まぁ事情は理解したから強くは言えないが彼女持ち…いや、少なくともデート相手は居るという事実。
(俺の知り合いの女子って、みんな癖が強いからなぁ…と、いうか気軽にデートとか出来る気がしない…)
むしろ、俺の今の立場でデートとか大丈夫なんだろうか?と、思わないでもないが。
ともあれ、
「…っていうか、フリーになったからって別のフリーな女子が居たら声を掛けるつもりだったんか?旦那は。」
いや、むしろナチュラルにナンパしてそうだなこの人…!!偏見かもしれないが、まぁご愛嬌だ。モテない男子の僻みくらい彼なら受け流すだろう。
■ジョン・ドゥ >
「なるほど。まあうまく付き合えてるならいいな」
折り合いがついてるなら十分だ。そこの折り合いが付けられないやつもごまんといるからな。
「りあじゅう……?流石に爆死は嫌だなぁ」
「ありがとうな」と答えておくが、何でいきなり爆破されそうになってるんだ俺。
「……?そりゃあ、いい女がいれば声を掛けるだろ?」
そこはなあ。惚れた女がいたとしても、そこはちょっと話が違うだろう。それはそれ、これはこれってやつだ。いい女に声を掛けるのは紳士のマナーってもんだろ?
■笹貫流石 > 「と、いうか俺なんてまだ”マシ”な方だと思うぜ?異能ってのは個性だけど利点でもあり、弱点でもあるってさ。」
肩を竦めてみせながら。実際、俺なんぞより異能で苦労してる連中なんてゴロゴロ居るだろう。
それはそれとして、異能を持たなくてもそれはそれで別の苦労がある事も理解している。
「ただの嫉妬パワーだから気にするなよジョンの旦那!
…あ、うん。それをさらっと言える辺りは旦那は意外と女ウケがよさそうなタイプだろうなって。」
えぇ…すげぇなこの旦那…と、いう眼差し。目は閉じているが空気で伝わるだろう、多分。
ある意味で師匠!と、呼びたくなるくらいに清々しい紳士っぷりだ。
「っていうか、そもそも旦那のデート相手は彼女さんなのか?友人なのか?」
と、相手のプライベートに踏み込み過ぎるのはアレだよなぁ、と理解はしつつも好奇心が先立つわけで。
いや、まぁ。何が悲しくて人様のデート(予定だった)相手の事を聞こうとしてるんだろうね俺…。
■ジョン・ドゥ >
「嫉妬なあ。別に女がいるかどうかくらい、嫉妬するようなもんでもないだろ。たまたま巡り合わせがいい相手がいたかどうかだけだしな」
そこはもう、数だけ声を掛けるか、運命的な出会いを信じて前向きにしてるか、まあその辺しかないだろう。
「女ウケねえ。いいなら一人で散歩してないんだよなあ」
今のところ、声を掛けてもその場でおしまいばかりだ。残念極まりないね。
「ん?あー、彼女だったらいいんだけどな。今のところは友人だ。いい女だからなあ、率直に言えばヤりたいね。っても、そこは惚れさせてからじゃないとな」
腕を組みながら笑って答える。正直、いい女は多いが、ああいう一挙一動に楽しめる面白い女は貴重だ。それに、どうも放っておくには危なっかしいしなあ。
「というか、一人が寂しいなら、遊びにでも行くか?いい店しってるぞ。紹介する手前、支払いは持つしさ」
■笹貫流石 > 「その巡り合わせっつぅか引き寄せる運とかを見習いたいよ俺は…。」
いや、自分の知っている女子連中も美少女・美女なのは間違いない、間違いないんだが…。
…ちょっと俺みたいな雑魚には届かない世界だと思うのですよ、えぇ。
「いやいや、そもそもデート予定の相手が居る時点で俺からすりゃすげぇって話だよ旦那。
どのみち、”仕切り直し”の予定はあんだろ?」
無論、そのお相手様の体調とかが回復してからになるだろうが、どのみちデートするのは変わり無いだろうし。
「ほほぅ……成程、旦那は案外外堀をきちんと埋めつつ持っていくタイプか。
…まぁ、旦那の口振りだと――ははぁ、アレだ。放っておけないタイプの女子と見た。」
何故か変な所で無駄に鋭い観察眼?を発揮している少年。
それはそれとして、そのお誘いはマジで!?と、言いたくもなるが。
「…あーーすまん。俺、”訳あり”で入ったクチだからそういう羽目外しはきびしーんだわ。
と、いうか初日でそういう店に行ったら流石にやべぇ。…いや、慣れてからならワンチャンあるかもだが…!」
そういうお店も興味はあるのだ。男のだからな!!が、立場上どうしても今すぐは厳しい。
折角のお誘いだからホイホイ乗りたい所だが。…うん、監視対象の立場に殺意を持ったのは久々かもしれん。