2019/02/10 のログ
■朱莉 > 時折、カワイイー、なんて声が聞こえようものなら、ツインテールがぴょこ、っと跳ねて耳聡く声の方向を確認して。
「……今褒めてくれました? 褒められて伸びるタイプなんです♪
学園の方ですかー、あたし1年なんです。先輩です?」
なんて言いながら、隣にぱたぱたと近づいてにひー、と緩んだ笑顔。
スカートの左右の端を摘まんで持ち上げながら、しゃなり、とお辞儀をしてみたり。
わきゃわきゃと言葉を交わし、ガンガン自己紹介をして、メールを交換し。
チラシをついでにばっちり渡す。
スマホを構えられれば、くるっと回ってばちっと片目を閉じてポーズを決めるサービスくらいはするのです。
もう配り始めてから数時間は経っているけれど、吸血鬼のスタミナを舐めないでもらいたい。
疲れた顔になってきたら、ほっぺたをむにょん、と掴んで引っ張って、上下にぐいぐい。
よく伸びる頬をぺちん、っと叩いて戻して、気合を入れる。
■朱莉 > 「ひゃー………」
ずっしりとしたリュックがすっかり軽くなる頃には、人通りもまばらになり始め。
スタートから全開で飛ばした影響か、スタミナ自慢のさすがの彼女も少しだけふらつきだす。
「あとちょーっと。あとちょーっと。」
自分を鼓舞しながら、んーーー、っと声を上げて思い切り伸びをする。
ツインテールもしゅん、っと気持ち垂れ下がっているよう。
伸びをしたまま、ん、ん、っと身体を左右に曲げてストレッチをしながら、残りわずかとなったチラシを抱えて。
そろそろあきらめてしまうのも手だが、どうせなら最後まで、と責任感に火はついていた。
■朱莉 > 「終わ………ったー!!」
最後の一枚を配り終えれば、ばーん! とXのポーズになって空に向かってこぶしを突き上げる。
すっかり暗くなり始めた商店街で、あー、っと腰に手を当ててもう一度仰向けになるように体を反らせてストレッチ。
「………よっし、帰ろ!」
報告をバチッとして帰り道。
がんばったご褒美として桃色エプロンをもらって、上機嫌な鼻歌一つ。
すっかり宿題のことを忘れているのだけれど、それはそれ。
明日誰かに見せてもらえるかなー!!
ご案内:「商店街」から朱莉さんが去りました。