2020/06/23 のログ
ご案内:「商店街」に織機 雪兎さんが現れました。
ご案内:「商店街」にソレイユさんが現れました。
■織機 雪兎 >
お昼時の商店街。
様々な人で賑わうメインストリート。
そこで一人の風紀委員が、
「うぉうえあああうあうおおおうえうああああん!!!」
地面に四つん這いで蹲り泣き崩れていた。
なんだなんだと集まる視線をものともせず、ぼろぼろと大粒の涙を零し泣き喚いている。
「うおおおおおあああえああうあおおおおん!!!」
目の前には絶品!!コニクリームカロッケサンド!!と書かれた看板。
一日限定百個のコニクリームカロッケサンドは、昼過ぎには売り切れてしまうと言う伝説の一品。
それを午前中のパトロール中にサボってまで二時間並んで待っていたと言うのに、
「うあおおおおおおん!!! おうああえおあああおぐえっげっほげほごほ!!」
目の前でそれが売り切れた。
その事実に耐え切れず、こうして人々の注目を集めながら道のど真ん中で泣き崩れているのだ。
無様である。
■ソレイユ > 「……」
「表」がどんなものか、知ることも『悪』の勉強である、と。
そんなことを言われて、生徒証まで渡された。
こんなものは要らない、と放置していたのだが……
心境の変化もあってまあ行ってみるかと来てみた。
なるほど、確かに今までと見ている世界が違う。
新鮮な気分だし、自分の立つべき世界とはやはり違うのだと改めて知る。
いや、実際には知っていた世界、なのかもしれないが、そこのところはトンと記憶にない。
そして
無様に号泣する女を見るにいたった。
新鮮どころの騒ぎではない。
しかし、誰もアレに触れようとしないのだが……
表ってこんな薄情な世界なのか?
あんまり落第街と変わらないのでは……?
「あー……おま……君。なにが、どうしたんだ?」
どうも、勝手がわからないので口調を慎重に調整しつつ、つい声をかけてしまう。
だめだ、それは爆弾だ。しかし、そんなことは彼女にはわからなかった。
■織機 雪兎 >
「んひぃ……」
顔を上げる。
涙と鼻水にまみれてぐっちゃぐちゃの顔を。
「ひいぃいああおおおううう!!!」
その顔を見るなり縋り付く。
涙と鼻水にまみれてぐっちゃぐちゃの顔で。
そしてコニクリームカロッケサンドの店を指差しながらガタガタと震える。
「うり、うりき、うりきれ……ヒィー!!!!」
言葉にならない。
■ソレイユ > 「あー……」
人間、ここまでみっともない顔を晒せるものなのか。
まれに無様なまでに命乞いをしてきた相手を見たことはあるが、
ここまでの顔をしたヤツは見た記憶が……いや、あった、のかもしれないが、少なくとも記録にはない。
こんなもの、記録したくもないような気はするが……
「待て、落ち着け。
なんだ、うり? うりき?
売り切れ、か……?」
ガタガタと震える指先を見れば、食べ物を売る店舗。
味覚が死んでる自分とは縁遠い店、ではあるのだが……
なんだ、ここは中毒性のある食物でも売っているのか?
まさか、麻薬でも仕込んでいるのか?
実はここは治安悪いのか?
頭の中にものすごい量の疑問符が浮き出した。
ずきり、と頭が痛む。
「おい、なんだ。禁断症状か?」
思わず妙な問いかけが飛び出してしまうが、本人に自覚症状はない
■織機 雪兎 >
「正常だよォ!!! 人の事ヤク中かなにかみたいに言わないでくれるかなぁ人聞きの悪い!!!!」
がばりと顔を離して叫ぶ。
仮にも風紀委員だ、そんな誤解が広まってはひとたまりもない。
「売り切れてんだよォコニクリームカロッケサンドがァ! 朝から見回りサボって並んでたって言うのに!! 始末書も減給もここのコニクリームカロッケサンドを食べる為ならって覚悟してたのに、これじゃあ何も得るものがないじゃないかァ!! 何の成果も!!! 得られませんでしたァァァァァ!!!」
まるで壁の外に決死の覚悟で調査に行ってほぼ全滅状態で帰ってきた某兵団のような叫び。
周囲の野次馬がドン引きしていることには気付いていない。
■ソレイユ > 「精神状態の異常、震える体……どうみても禁断症状なんだが……」
思わず真顔で返事を返す。
単なる頭の悪い発狂などという発想は微塵もない。
というより、そんな可能性を知らないのである。
「うん、わかった。買いたかったものが売り切れだったんだな、うん。わかった。
だが、そこまで騒ぎ立てる、ものなのか……?
いや、すまない。食には疎くてな」
つい、素直な感想を口にしてしまう。
一瞬、ボロが出てしまったか?と、ちょっと心配をしてフォローを差し込んだが、平気か……?
どうも、このまるで漫画のような大袈裟なリアクションをする女の心理が読めない。
こういう時、どうしたら良いのかわからない。
助けて、お嬢。
やっぱり学生街は怖いところだったよ。
■織機 雪兎 >
「騒ぎ立てるものなのか!?!?!? 頭おかしいんじゃないのか!?!?!? 一日限定百食だぞ!!! こちとら三時間並んでんだぞ!!!!! 仕事サボって!!!!!!!!」
どう考えても頭がおかしいのはこちらである。
しかし職に狂った頭の悪い風紀委員はそんなことに気付けない。
がっくんがっくんと彼女の身体を揺らしながら血走った目で叫び続ける。
「食に疎いィィィ!? そんなんでこの常世学園を生き抜いていけると思ってんのかこの……なんだ、その……とにかく!! 今から風紀委員の織機雪兎が君に常世学園の食べ尽くし方を教えてやるから覚悟しとけェ!!! 君名前は!!!!!」
がば、と立ち上がり彼女の腕を取ってズンズンと歩き出す。
いざ進めやなんたら。
目指すはトコヨクレープ。
豊富な自由度の高いトッピングと暴力的なボリュームが魅力の人気クレープ店である。
■ソレイユ > 「いや、まて、おち、おちつ、おち、ぁぐ」
がっくんがっくんゆらされて、首がもげるのではないかという気持ちになる。
実際うっかりしたらもげる気がする。
乱暴な真似はやめてほしい。
「ぇ、や、ちょっと、え、待て。ちょ、あ」
腕を取られ、引っ張られる。
まってまって、もげるもげるもげる。
ただでさえ、戦闘時の自由度を高めるために緩めになってるんだから。
「な、き、君は、風紀、委員、なの、か……」
そういえば、冷静になってよく見れば風紀委員の腕章とか見えてる。
不覚。
これは風紀委員の高度な擬態だったのか?
まさか、罠? 罠だったのか?
いや、まだ不審者とバレたとは限らない。
脳が目まぐるしく思考を回していく。
すべて見当違いなどということは知りもせず。
「そ……ソレイ、ユ」
偽造学生証の件もある。ここで学生証と異なる名前を出せば、余計に問題になるだろう。
素直に、こちらでの身分を名乗るしかなかった。
■織機 雪兎 >
「それにゃんか! よーし!!」
恒例の変なあだ名を勝手につけ、手を引いてずんずんと進んでいく。
さして時間もかからず、見えてくるのは奇抜なショッキングピンクを基調としたトコヨクレープの店舗。
「ついたぞそれにゃん! ここが甘味の聖地トコヨクレー――あ――?」
――に無慈悲に降りているシャッター。
貼られているのは「店主急病により臨時休業いたします」の張り紙。
「ああああああああああ!?!?!?」
ドシャア!とこの世の終わりのような顔をしながら絶叫と共に崩れ落ちる。
■ソレイユ > 「……」
無理やり連れて来られたと思えば、ご覧の有様、であった。
……よもや、この風紀委員……織機雪兎、と言ったか。
ただ、運が悪いだけ、なのか……?
擬態ではないのか?
いや、油断はできない。そう見せかけているだけかもしれない。
ここで私が変に尻尾を掴まれてしまっては申し訳が立たないどころでは済まない。
「ぁー……しまって、いる、な……?」
崩れ落ちた雪兎に、意図はしていないのだが追い打ちをかけるかのように言葉を投げかける。
いや本当に。
なんなのだ、これは。一体、どうすれば良いのだ?
■織機 雪兎 >
「なんでだああああああああああああああ!!!! 神は僕を見放したのかああああああああああああ!!!!」
ギャン泣きしながら絶叫。
なんなのだこれは。
一体どうすれば良いのだ。
ソレイユ嬢は笑えばいいと思うよ?
「ぐぎぎぎぎ――次ィ!」
しかしこのくらいでへこたれる女ではない。
涙を拭いて立ち上がり、再び彼女の腕を取って歩き出す。
次に向かうのは牛丼屋「牛若丸」。
安く大量の牛丼が摂取できる学生の味方。
■ソレイユ > 「その、神とやらも正気を失っているのかもしれないな……」
ぼそり、とつぶやく。
私にも、その神とやらの加護はないらしい。
だいぶうつろな目になってきた気もするが、大丈夫まだ頑張れる。
「次……そうか、次、あるんだな……次は、なんだ……?」
もはや抵抗も諦め、素直に引きずられていくソレイユ。
それでもなけなしの心で行き先だけは聞いてみる。
まあここで下手に抵抗してうっかり風紀に危害を加えた、などという風評でも作ってしまえば本当にシャレにならないから仕方ない。
覚者の心、といったか。そんな心境が目の前にある気がする。
もうどうにでもな~れ。
■織機 雪兎 >
「次は牛若丸!」
店の名前だけ言ってもわからないだろうに。
しかし正気を失った自身にはそんな考え僅かにもない。
男性にしては柔らかい手とか中性的な声とかずんずんと歩いていく。
やがて見えてくるのはなんか牛若丸っぽいシルエットの描かれた看板。
ばっと手を広げ、元気よく。
「ここが牛若、丸……」
声が尻すぼみ。
売り切れてはいない。
店も休みではない。
だって客がいるのだから。
店の外に長蛇の列を作るくらいに。
考えてみれば、今は昼時。
安く量の多いジャンクフードに学生が集まるのは真の理である。
「……あぁ……」
流石に崩れ落ちはしないが、力ないつぶやきが漏れる。
■ソレイユ > 「うし、わか……なんの店だ……?」
考えるだけ無駄だろうし、問うだけ無駄だろう、という気がしてきた。
しかし、疑問は口にしておかないと気がすまなかった……
「……人、多いな……?
まあ、これくらいなら一時間もあれば……」
現実は残酷である。
尻すぼみになっていく言葉を聞きながら、やはり冷静に状況を確認する。
しかしそこには、すでに三時間並んで徒労に終わったという相手の事情は完全に考慮がなかった。
■織機 雪兎 >
「一、時間……?」
既に三時間ほど並んだあとだ。
これ以上時間を費やすのは罰則的に怖い。
「ぐぬ、ぬぬぬぬ……」
しかし腹は減った。
反省文はともかくセンパイが怖い。
「良い!! 並ぶ!!!」
どうせ見回りを三時間ブッちぎっているのだ。
あと一時間ぐらいどうってことは無い。
いやないことないけど、怒られるなら得るものを得てから怒られたい。
彼女を引っ張りながらずんずんと列の最後尾に回る。
■ソレイユ > 「ぉ、おう…」
一瞬、相手の葛藤を感じた。
なにか問題でもあったのか……?
未だに相手の思考が読めない。
どこまで深遠なのか。
「並ぶ、のか…」
何か言おうと思ったが、凄い目つきの相手になにか言っても無駄であると悟る。
門限とかあったら危なかったな……思わず安堵する
■織機 雪兎 >
「並ぶよ!! 僕まだお昼食べてないんだから」
お腹がぐうぐうなっている。
ぷんすこしながら大人しく並んで。
「――そう言えば連れてきちゃったけどそれにゃんは何してたの? 散歩?」
今更である。
とりあえずメシにありつけると言うことで少しクールダウンして世間話を。
■ソレイユ > 「あ、はい」
駄目だこいつ、なんとか出来ない。
さてしかし、ここで食事にありつけば解放されるだろうか。
それなら早く食事を終わらせたい。切実に。
「ぇ? あ……あ、ああ。散歩だ。
別に、なにか目的があったわけではない。」
今更の質問に、逆にうろたえる。
下手なことをいってもボロを出すだけなので、相手の言葉に乗っかった。
そうはいっても嘘でもないので、仮に真偽を見分ける異能、などというたぐいの物を持っていたとしても見破れまい。
■織機 雪兎 >
「そっかぁ。何か面白いこととかあった?」
まるっと信じるダメ風紀。
「最近裏切りの黒がどうとか深夜の怪異がどうとか暗い話題しかなくてさぁ。なんかこー、明るくて楽しい話題はないかなーって思ってて」
まさか話している相手がその裏切りの黒だとは思いもよらない。
前の人が少し前に進んだので自分も前に進む。
■ソレイユ > 「面白い、こと……か……」
今まさに、目の前にいる人物が多分本日一番面白いことだと思う。
思うのだが、それはいえない。
いったらまたおもしろ反応をされる危険性がある。
それはできれば避けたい。
「案外、面白いことなどそうあるものではない、な。
いや、存外、自分では気づいていないだけで面白いことなど身近にあるのかもしれないが……」
一瞬だけ、相手の顔を見る。
うん。やっぱり、本日の面白いこと、なんてコレ以外ありえない。
それ以前に、最近の記憶をどこまで持っているのか、という問題点もあるが……
■織機 雪兎 >
「?」
なんか顔を見られた。
なんだろう。
まさか自分が一番面白いなんて思われているとも思わず。
「なんかさー、みんな物騒って言うかさー。やれ殲滅だのやれぶっ潰すだのって。怖いんだよねぇ発想が」
みんな仲良く、とは思わないが、それにしたってとにかく物騒である。
もう少し平和に暮らしたいものだ。
風紀だけど。
腕を頭の後ろで組んでうんざりと言った感じ。
■ソレイユ > 「みんな……? それは、風紀委員か?
確かに、物騒な話だな。」
……地味にとんでもない情報が転がってきた気がする。
お嬢、私、頑張ったかいがあったよ。
冷静に、話をすすめよう。クールにだ。
「潰す、とか……まさか学生街を……?
そんな無理にするほど、おかしなところか?
まさか、パンの売り切れに腹が立ったから、とかでもあるまい?」
うかつに落第街のことは口にできない。
どこでぼろが出るかわからないのだ。
「いや、雪兎はえらいと思う。そんな中で頑張っているんだとしたら、な」
そうして、穏健?と思われる彼女のような人物を支えることは結果的には自分たちを救うことになるだろう。
彼女の労をねぎらう
■織機 雪兎 >
「風紀もだけど、裏切りの黒とか言うのもさ」
違反部活同士でつぶし合うとかよくわからない。
そんなことをするなら違反部活で活動するんじゃなくて風紀に入ればいいのに。
「いや怖いよ。それにゃんが一番物騒だよ。そうじゃなくて、落第街の方。風紀にも過激なのがいてさ、違反部活は全部潰せーとか言ってる物騒なのがいるの」
部外者にボロボロ情報を零している。
おいコンプライアンス。
「いやぁそれほどでも。もう大変だよそんな問題児まとめ上げるの」
調子ぶっこきまくってる。
一切纏めてない、なんならサボり散らしている。
■織機 雪兎 >
そんなこんなでぐうたら情報漏洩かましながら一時間弱並んで牛丼にありついた不良風紀委員。
なおブッちぎった見回りはシフト変更の連絡を三時間の待ち時間の間にスルーしていて、怒られずにはすんだけれども別の意味で怒られましたとさ。
ご案内:「商店街」から織機 雪兎さんが去りました。
ご案内:「商店街」からソレイユさんが去りました。
ご案内:「商店街」に倉橋 龍さんが現れました。
■倉橋 龍 > 「いや、今の絶対おかしいって!!!
判定おかしいって!!
完全におかしいって!!
絶対、絶対俺立ったから! しゃがんでねぇから!!
んっだよ! この中段!! 判定おかしいだろ!!
修正!! 修正しろ! 修正いるって!」
商店街のゲーセンで喚いてる。
遊んでるゲームは格闘ゲーム。
結構メジャーなタイトルみたいだ。
■倉橋 龍 > 「きみさぁ!! 恥ずかしくないわけ!?
そんな中段ふって恥ずかしくないの!?
ぶっぱでしょ!?! 読み合い放棄ですかぁ!!??
はぁああ!!? なにそれ!? え、それ繋がんの!?」
■倉橋 龍 > 「はい、ガード間に合う!! 間に合います~~!!
直ガからの~~!! はい、実はスパコン溜まってましたッ!!
オラッ、倉橋スペシャルッ!! 死ね!!」
画面上で倉橋の使ってるキャラがぐるぐる何回もバク転して勝った。
頭の上にそれ、お盆でものせるの? みたいな髪型のキャラが「Easy Operation」とかドヤ顔で言っている。
「いやいや、俺のは読みだから、ぶっぱじゃねーから!
実力、実力ですぅ~!
オラァ!! 次どいつだぁ!! 誰の挑戦でも受けて立つぞォ!!」
■倉橋 龍 > 「ベガ立ち勢誰かこねぇのかぁ!?
ほらほら、コンボ練習しちゃうぞぉ~~!!
つか、乱入誰もこないとそれしかすることねぇ……」
地味な練習を続ける倉橋。
寂しい。
■倉橋 龍 > 「クリアしちまったじゃねーか!!」
CPU戦全部終わってゲームオーバーになってしまった。
乱入は来なかった。
「しゃーねー、今日は帰るかー」
■倉橋 龍 > そのままゲーセンをあとにして、三軒隣のラーメン屋に移動する。
とんこつ醤油の所謂家系。
ここで腹を満たして家に帰るかと思っていたが。
「……うーわ、今日休みじゃん」
定休日だった。
■倉橋 龍 > 「完全にラーメン腹だったんだけど、どうすっかなー……」
とはいえ、他の知ってるラーメン屋はちょっと遠い。
運動がそんなに好きじゃない倉橋はあんまり歩きたくなかった。
スマホで最寄りのラーメン屋どっかないかなと調べる。
■倉橋 龍 > 「今日のところは大人しく帰っとくかー、ダイエットダイエット」
じゃっかん腹のせいでズリ落ちたズボンのベルトを締め直しながら、倉橋はねぐらへ帰っていった。
なお、帰った先で結局夕飯は三杯飯だったので別にダイエットにはならなかった。
ご案内:「商店街」から倉橋 龍さんが去りました。