2020/07/19 のログ
ご案内:「商店街」にソレイユさんが現れました。
ソレイユ >  
最近、色々な騒ぎはあったがしかし
               ここ     むこう
結局「騒ぎ」程度であって、「学生街」も「落第街」も
ある意味通常運行だ
  われわれ
「裏切りの黒」の出番はない

……世は並べて事もなし、だったか?
そんな言葉が頭に浮かぶ

やれやれ、言語機能は失われていないのは助かる

「……」

思索をするため、日除けを装って日陰に入り込む。
実際、此処は眩しくて、暑い
日陰は……落ち着く

「平和、だな……」

しかし――
あの女
あの任務の時に出会った女を思い出す

「日ノ岡あかね……」

まだ覚えているのか、私は……

ソレイユ >  
「……」

しかし、あまり目立ってもよくないか、と思い。
とりあえず飲み物も用意しておいた
あくまで涼んでいるふうに……

手には、缶入り麻婆スープ

うん、完璧だ

ソレイユ >  
「……アイツは」

あれは、魔性のように見える
あれは、超人のようにも見える

しかし……
紐解けば紐解くほど

「『願い』、か……」

あの『話し合い』とやらは如何にも茶番だった
だから、最初から聞く気もしなかったが
あれは多分、布石
あくまで目的のための準備であって、本質ではないのだろう

それにしても

「あれだけ、全てを巻き込んでまでの『願い』か……
 それがどんなものであれ……私には、遠い」

生まれ直した私は空っぽで
だからすべてを受け入れて
だからどこも進めずに
だからなにも選べずに
だから――

「アイツは、私に問いかけてきた、か……」

あれは恐らく全てを燃やそうとする炎
全てを巻き込もうとする災禍

そして、それでいて
自らを捨ててまで進もうとする賭け狂い

あれは……結局……
何処までいっても『人間』なのだ
では、私は?

ソレイユ >  
「『悪』が『悪』だからこそ『悪』を行なう話……か」

まったく、見栄を切ったものだ
だというのに、私はこの体たらくだ
まだ、自分に迷ったままだ

アイツのほうがよほど真っ当だ
真っ当に『自分の生を生きている』

「『真理』……『トゥルーサイト』……『トゥルーバイツ』……」

ヴラドが調べたデータが有った
盗み見のようで気が引けたが、見るべきものは見た

普通に見れば、あれはただの集団自殺だ
秩序を守る側などは、面倒くさいとは思いながらも
放置していても問題ない事案だろう

しかし……

ソレイユ >  
「ん……」

おっと、一息だ
ただボーッとしていてはいけない
手にした缶を口にする

……辛味が、口を、喉を満たす
この刺激だけが、私に与えられた実感だ

ソレイユ >  
しかし、だ
体制は無視する問題が此処にあるのではないか

それは、認められるものか

「……だとして」

また、体制の話だ
例え認められないとしても、彼ら自身の問題で収まってしまう

実害は、彼らだけだ

秩序を守る分には、無視できる問題だ

「……」

ああ……
そうか

そういうことか

ソレイユ >  
ごくり

缶の中身を飲み干す
辛味が喉を焼く

しかし、その刺激も大して感じない

ソレイユ >  
「『悪』……
 『悪』とはなにか……」

あれだけ大口をたたいたくせに、
それすらもわかってなかったのだ

いや、わかった気になっていた

「………」

ぐしゃり、と缶を握りつぶす

「……愚かだ、本当に」

アレの結末は近い
どうなるにせよ……



……ふらふらと、去っていった

ご案内:「商店街」からソレイユさんが去りました。
ご案内:「商店街」に227番さんが現れました。
227番 > 日もとうに沈んで、すっかり暗くなった夜の時間。

日課である星見のために、公園へ向かう途中。
きまぐれに、ふらりと商店街へ続く角を曲がった。

特に用事があるわけではなく。
ただ、曲がってみたくなった。そんな気まぐれである。

227番 > こんな時間帯、当然、商店街は電気がついておらず
角にあるコンビニだけが営業している。
知った顔が居ないだろうか、と遠くから見ることはあれど、
227はお金を持っていないので、店に入ることはない。

あれからも毎日街を歩いているが、目的の人にはなかなかたどり着かない。
やり方がわるいのだろう。その自覚はある。
可能な範囲で人に尋ねたりもしているが、これもうまくいってはいない。
保護者に話そうともおもったが、一度言いそびれて以来話していない。
自分の力で見つけたいと、思ったからだ。

227番 > 探している人は一人ではない。
一人に絞って探すべきなのだろうか?わからない。

難しい言葉を使う刀のような人。
変わった腕のついた、新聞を教えてくれた人。
銃は危ないものと教えてくれた人。
227じゃない名前を名乗ったらいい、と言ってくれた人。
名前も知らないひーろー。
イチゴ味の飴をくれた、不思議なかばんの人。
防犯ブザーをくれた、自分を綺麗だと言った人。
雨宿りをさせてくれた不思議な人。
外への不安を取り除いてくれた、先生。

…そして、踏み出す"きっかけ"をくれた人。

あの薄暗い場所に来るような人が、こっちに側に居る保障なんてないのだが。
……あるいは、あっちに行ったほうが、会える可能性は高いのかも知れない。

そんな事を思いながら、なれた様子でまた角を曲がる。
このあたりの道は大体頭に入れてしまった。