2020/07/24 のログ
ご案内:「商店街」にレナードさんが現れました。
レナード > 「………うーん。」

少年は困惑していた。
自分のしたことなのに、その始末をどうつけようか迷いながら、商店街を独りうろついていた。

「……これの扱いをどうすべきか、ほんっと迷うし……」

特に何か思い立ってきたわけでもないのに、その存在を見つけてしまったから。
まるで年端もいかない男子が、成年向けの雑誌をコンビニで買おうとするかのような、
そんな甘酸っぱいさと、どこか背徳の味がする煽情的なドキドキを、
よもや近場の商店街で体験してしまうなんて思っていなかったから。


意味もなくカモフラージュ目的に多数買い揃えてしまった。色んな菓子に紛れ込ませてしまった。
木を隠すなら森の中…本命は何かを、一期一会かもしれない店員にさえ悟られないように努力した。
健全な本の合間に例の雑誌を隠すように。


そうして、手に入れてしまったのだ。


「…………あぁぁぁ……
 どうしようかなぁ……この、ちゅるちゅる……」

ご案内:「商店街」にレナードさんが現れました。
レナード > 「……………。」

辺りを見回す。知り合いらしき人物は、誰もいない。
自分がコレを買ったという事実は、自分の中だけで把握しておけばよいのだ。
…それがはっきりしたところで、そそくさと商店街から去っていく。


この悪魔のようなシロモノを楽しむのは、ここでは躊躇われたのだった。

ご案内:「商店街」からレナードさんが去りました。