2020/09/04 のログ
■金剛 経太郎 > 「涼しくなる時はすぐ涼しくなると思うけど……」
去年はそうだった、気がする。
暑かった寒かった、と極端な事ばかりよく覚えていて快適だった時期は曖昧だ。そういうものだろう、と以前クラスメイトと話していた時に結論付けたのを思い出して。
「えっち……え?なんで?」
一瞬言葉に詰まりかけたが、ただ見ただけの態を装って首を傾げてみせる。
視界にあったから見た、ただそれだけの事でえっちだなんてどうしてだろう、と無垢な男子児童のフリで貫く。
……伊達に事ある毎にガキっ面してはいないのだ。何の自慢にもならないけれど。
「じゃあ、松葉先輩っ
えへへ、あんまり僕が先輩って呼んでる人、居ないかも。」
はにかみ笑いを浮かべ、胸を張る相手を横目にベンチから立つ。
まだ足には気怠さが残っていたが、まあ話しているうちに気もまぎれるだろうと歩き出して。
「ううん、今の所は先月くらいから始めたの。ん、行こう行こうっ」
そうしてまたアスファルトからの放射熱と西日の直射でぐでぐでになりつつ。
車椅子の少女と連れ立って歩き、そして途中で別れて。
その後は3割増しのぐでぐでっぷりで、時折水を飲みながら、経太郎は出勤するのだった。
ご案内:「商店街」から松葉 牡丹さんが去りました。
ご案内:「商店街」から金剛 経太郎さんが去りました。