2022/07/30 のログ
シャンティ > 「ガールズ、バンド……#、迷走、中……」

謳うようではなく、どこか気怠い口調でバンド名を反芻する。


「ふふ。個性、的、な……名前、ねぇ……悪く、ない、わぁ……メジャー、デビュー、でき、ると……いい、わ、ねぇ」


少し考えてごく真面目に答える。


「あぁ……肉、という、より……元気……が、出そう、なら、いい、の、ねぇ……」


考えてみる。といっても女も料理の専門家ではない。料理そのものはできないわけでもないけれど、そもそも今の状態では料理自体がかなり面倒な作業でもある。


「栄養、の……あり、そう、な……もの、を……いっぱい……用意、する、とか……? と。」


そこまで言ってから口を閉じる。


「わた、し……? そう、ねぇ……こう、なん、と、なく……? 少し、知り合い、と……お食事、いく、機会、が、あって……ね?そこ、から……ちょ、っと、食事、を、考え、て……みよう、か、なって……お金、は……そう、ね。あまり、使わ、ない、か、ら……それ、なり、には……もって、る、の、よぉ……」

北上 芹香 >  
口遊むように繰り返す彼女は。
やっぱキレーな人で。

「没個性になるくらいなら暴走迷走なんでもアリで行くつもりでつけました」

「だから……この骨も食べられるっていう異界ウナギの切り身とか…」
「タレつけて焼けば形になるんじゃないかなって…」

我ながらウナギ屋さんに聞かれたら
鼻で笑った上で助走付けて殴られそうな発言。

知り合いと。食事をして。食事を考える機会を得たと。

「なるほど……じゃあ果物とかどーすか」
「基本冷やして切るだけでカットフルーツって形にならないすか」

「野菜も切り方と器とドレッシングに気を使えばサラダだし」
「高級食材なら素材の味を活かしましたって感じで見栄えも良いんじゃ……」

「ないかなぁ?」

疑問符。普段、百均の鮭フレークで白飯を食べて節約している私には料理がわからぬ。

シャンティ > 「ふふ……いい、じゃ、ない……暴走、迷走……平凡、の……枠、から……抜け、出、たい……意志……そう、いう、の……好き、よぉ……?」


ただでさえ近い顔を、やや近づけてくすり、と微笑む


「うな、ぎ……そう、いえ、ば……ニホン、の……うなぎ、は……元気、に……なる、栄養、と、か……あった、の、だった、かし、らぁ……ふふ。他、に、は……そう、ねぇ……たとえ、ば……メンバーの、子、の……好きな、食べ物、と、か……?」

栄養だけを求めるのなら、それはそれでよいのだろう。けれど、世の中には心の栄養、というものもある。それは豪勢な食事で得ることもできるだろうし……たとえ簡素でも好物や、思いのこもったもので得ることもできるだろう。要はどう選ぶか、が全てだ。

「あなた、は……なに、を……大事、に……する? 栄養……? 気持ち……? それ、とも……?ふふ」


くすくすと笑って少女に問いかける。


「あ、は……カット、フルーツ、に……サラダ……ね。ふふ……そう、ねぇ。素材の、味……ニホン、って、そうい、う、の……大事、に、した、の……だった、かし、らぁ……?」

面白そうにくすくすと笑い


「それ、は……それ、で……一案、ねぇ。そう、だ……あなた、は……料理、でき、る、の……?」

ふと、好奇心で聞いてみる。こういう大雑把な意見をいうからこそ、できないのか。それとも意外にできるからこその意見なのか

北上 芹香 >  
「平々凡々とやってもフツーの結果しかって顔近いす」
「とにかく顔が良いなぁこの人…!」

微笑む彼女、惑わされる私。

「あ」

完全に頭から抜け落ちていた。
メンバーの好きな食べ物を聞けばいいじゃん!!
いきなり買い物に来る辺り私はアホだ!!

「そっかぁ……そういうことかぁ…」

買い物かごを戻して。

「いつメンに好みを聞いてからまた来ます、何ならみんなでまた来ます」

ニホン的な素材の活かし方とはまた違う気がしないでもない。
多分あれは京的な言い回し……だと思う。多分。
でも外国のヒトに説明しづらい!!

「ビタミン足りなかったらビタミン剤買ってたからなんとも言えないすね」

ああ、正直者。
でもこのくだりちょっと歌詞にできそうじゃない?

「料理は……気合です」

全くできないとカミングアウトした。

携帯デバイスを操作して。

「メンバーに集合かけてみたんで、今日はこれくらいで」
「それじゃまた今度っすおねーさん」

手を振って立ち去っていった。

ご案内:「扶桑百貨店 地下食品市場(B1・2)」から北上 芹香さんが去りました。
シャンティ > 「あら、あら……せわし、ない、わ、ね、ぇ……」


慌てて走り去る少女に、くすりと笑う


「……名前、聞き、わす、れた、わ、ねぇ……まあ……バンド、を……調べ、れば……すぐ、か、しら……ね?」


それは、記憶に残っている。記憶に入ってしまえば、忘れることはない。


「……それ、に……して、も……そう。メンバー……友達、の……ため……ねぇ……ふふ。青春、と、いう……の、かし、ら……ね。こうい、うの、も……」


人差し指を唇に当てて、やや考える。


「……さ、て……私、は……どう、する、か、しら……ね、ぇ…… 今度、彼、に……聞い、て……みる、のも……おもし、ろい……か、しら……?」


結局振り出しに戻ったが、気にせずまたゆったりと歩き始めた。

ご案内:「扶桑百貨店 地下食品市場(B1・2)」からシャンティさんが去りました。