2020/07/15 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 異邦人ショップ「森羅万象」」に萌良 さだめさんが現れました。
ご案内:「扶桑百貨店 異邦人ショップ「森羅万象」」に織機 雪兎さんが現れました。
■萌良 さだめ > (異邦人向けの生活用品やグッズが沢山売っているお店「森羅万象」。
その店頭で、さだめはじっとある商品を見つめていた。)
『妖精用ちゅるちゅる』…。
(はるか50年以上前に開発されたこのおやつは、最初は犬・猫用に開発されたという。
本来は薬を飲ませるためのごまかしフードとして作られたらしいが、
凄まじい嗜好性によって夢中になってしまう猫や犬が続出。
その喜びようを見た飼い主たちがおやつとして与えるようになったのだそうだ。
あれから時が立ち、獣の特性を持つ人達用のちゅるちゅるも作られて来た。
最初は「動物と同じものを食べさせるのか!」と憤っていた異邦人たちも、
いざ口にした瞬間だらしないトロ顔を晒して虜になってしまったというのだから、
その威力たるや推して知るべしである。
そしてつい先日発売されたのが、妖精用ちゅるちゅるである。
自分にも半分妖精の血が入っているからなのか、あるいは興味なのか。
なんだかこの製品がえらく気になる。 そのため、普段は立ち寄らない
森羅万象に赴いてしまった、というわけなのだ。)
■織機 雪兎 >
こちらは何の気なしに百貨店をうろうろしているだけの女子生徒である。
異邦人グッズを見るのは新しい発見があったりして結構楽しい。
そんなこんなで神羅万象へとやってきたら、
「――お、さだにゃーん。どしたのー」
先日プールで知り合った女児?を発見。
声を掛けつつ近付いて、腰を曲げて視線の高さを合わせる。
「妖精用ちゅるちゅる。さだにゃん妖精さんだったの?」
■萌良 さだめ > お”にゃー!?
(声をかけられて文字通り飛び跳ねた。 大慌てで声の主を見やる。
この前、プールですごく優しくしてくれた女性だった。
彼女の前では、自分は女児として振る舞わねばならないのだ。
ちゅるちゅるの箱を彼女に掲げて見せ、何度もうなずく。)
あの、さだにゃんはママが妖精なので、ちゅるちゅる食べてみたくて…。
どんな味がするかなって…。
(彼女の問いかけに頑張って子供っぽく答える。
だんだん幼女としての振る舞いがこなれてきた気がすることは、
自分の心の中にそっとしまっておくことにする。)
■織機 雪兎 >
「アバーッ!?」
いきなり奇声を上げて飛び上がる彼女?
こちらもびっくりして叫んで仰け反る。
「あーびっくりした……あ、お母さんが。へぇえ」
そして掲げられた妖精用ちゅるちゅるを受け取って眺めてみる。
人外さんにも色々あるんだなぁ、なんて考えながら。
「ふぅん。妖精用、ってどういうことなんだろ……」
人が食べても美味しいのだろうか。
ちょっと興味が出てきた。
「よーしじゃあおねえさんが買ってあげよう!」
■萌良 さだめ > 妖精が好きなものが沢山入ってるみたいなんです。 これこれ!
(箱をひっくり返して成分表を見せる。
花の蜜や魔力の源、聞いたことない植物のエキスなどなど。
即ち、妖精がよく摂取するものをベースに美味しく作られているということなのだ。
買ってあげる、と元気よくのたまう彼女を見て、流石に眼を丸くした。
高いものではないとはいえ、見ず知らずの女児に買ってあげるとは。女児ではないのだが。)
だ、大丈夫です……! この前のお礼もできていないのに、これ以上買ってもらったら…!
(おろおろしながら彼女を止めにかかる。 優しい彼女のことだ。
きっとちゅるちゅるを購入したら、この前一緒にロコモコを食べた時のように、
ものすごく甲斐甲斐しくお世話してくれるに違いない。
そうなったら今度こそ自分のなにかが危うい。)
■織機 雪兎 >
「へぇー……」
成分表を見れば、確かに何となく妖精が好きそうなイメージのものが掛かれている。
蜜、と言うことは甘いのだろうか。
なんかちょっと食べたくなってきた。
「いやいや、私も食べたいし。お礼なんていいよぉ、私がやりたくてやったことなんだから」
にへ、と笑ってレジの方へ歩いていく。
と言うか半分ぐらい自分が食べたい。
見ず知らずと言うわけではない。
だってこの間一緒にプールで遊んだもの。
■萌良 さだめ > あ、あっ、ああっ……!
(止めようと思ったけど、やっぱり彼女はちゅるちゅるをレジに持っていってしまった。
きっと彼女は人間だから知らないのだ。 ちゅるちゅるが嗜好性が強いかを。
50年前に、ちゅるちゅるを夢中で貪る猫ちゃん達の動画が作られるぐらいだったことを。)
ど、どうしよう…。 いや、でも、でも大丈夫…きっとだいじょうぶだと思う…。
(自分に言い聞かせる。 確かに自分の半分は妖精だが、もう半分は人間だ。
その人間部分にかけてみるしかない。 対象の種族以外がちゅるちゅるを
すすったところで、まあまあ美味しいとか、変わった味とか、そういう話にしかならないはずだ。
自分の中の人間らしさが、妖精らしさに打ち勝てば…きっとなんとかなるはず。
辛い戦いになるかもしれない。 そっと眼を閉じ、深呼吸しながら彼女が戻ってくるのを待つことにした。)
■織機 雪兎 >
さっそくレジでちゅるちゅるを購入。
人間ですか、と聞かれてはいと答える。
なんだかレジのお姉さんにほっとされたような気がしたけど、なんなんだろう。
「はーいおまたせー。――どしたの、お腹痛い?」
そうして彼女?の近くに戻ってくる。
そしたら彼女?が深呼吸をしていたのでどうしたのだろうか、と顔を覗き込むように。
距離が近い。
■萌良 さだめ > んお…!?い、いえ!大丈夫です!!
噂のちゅるちゅるに負けないように気合を入れ直しました!!
(彼女の顔が急に間近に現れて、ちょっとびっくりしたけれど大丈夫。
腕を伸ばしたり、屈伸したりのウォーミングアップをしつつ彼女に答える。
準備は万端だとばかりに爛々を眼を光らせながら頷いてみせた。)
お腹もばっちりです! いつでも…いつでもいけます…!!
あ、でも食べる場所…ベンチとかにしますか?
(彼女に確認することにした。 ちゅるちゅる食べるのはいいけど、
立ったままだとお行儀悪いかもしれないし。きちんと確認。)
■織機 雪兎 >
「噂の……?」
なんだこれそんなにヤバイブツなのか。
人外さんも色々大変なんだな……なんて考えて。
「んー、店の前で食べるのも迷惑だろうし、どこか……あ、あそこのベンチにしようか」
辺りを見回し、ベンチを発見。
それを指差して、彼女?の方に手を伸ばして笑いかける。
ナチュラルに手を繋ぐ選択。
■萌良 さだめ > 大丈夫です…絶対ちゅるちゅるに負けたりしません!
(ぐっと拳を握った。 そう、大人で妖精ハーフのこの自分が、
妖精用のちゅるちゅるに負けることなんかないはずだ。
気合入りまくりな感じで答えるも、彼女に手を差し出されると
思わずおとなしくなった。)
あっ、は、はい…。
(手をそっとつなぐ。彼女の手はとても細くてさわり心地がいい。
手を繋ぐと、まさにお姉ちゃんと親戚の姪みたいになってしまうのだが、
そこはそれだ。 気恥ずかしさと安堵感を覚えながら、
おとなしく彼女と一緒にベンチに歩いていくことにした。)
■織機 雪兎 >
「? う、うん」
妙に気合の入った彼女?の気迫。
ちら、と買ったばかりのちゅるちゅるを見る。
え、なに、ホントにヤバイの、これ。
「なんか健康食品みたい」
ベンチに座って箱を開ければ、一本ずつ個包装されたちゅるちゅるが出てきた。
触ってみると柔らかい。
ゼリー状の健康食品、なんかあったな、と思いつつ、彼女?にも一つあげようか。
■萌良 さだめ > (というわけでベンチである。
彼女の隣にちょこんと収まるけれど、めちゃくちゃ緊張の面持ちであった。
大丈夫、ただの妖精用おやつである。コレにやられたりはしない。
昔ちゅるちゅるのあまりの嗜好性の強さが騒ぎになって以来、
性能もだいぶデチューンされていると聞く。
細長いパックを厳かに両手で受け取って、頭を下げた。)
……い、いただきます!!
(ぺり。 パッケージをあける。
花の蜜のような柔らかい香り、ミルクの香りが溢れる。
確かに蠱惑的な香りだ。 だが、大丈夫。 これぐらいなら耐えられる。)
――――え?
(気がついたら、パックにしゃぶりついていた。
いつの間に? なぜ? 警戒していたのでは?
そんな思いとは裏腹に、指先に力がこもる。
途端、中身の味が口に広がった。)
……ん”……♥
(脳髄が、否、魂が震える喜びの味である。
頭の中がぱあっと真っ白になり、難しいことが考えられなくなる。
”幸せ”という概念をゼリーにしたってこうはならないはず。
それほどの強烈な喜びが、脳みそを強打した。
声もあげられず、ぴたりと静止する。)
■織機 雪兎 >
「いただきまぁす」
こちらも袋を破り、一口食べる。
花の蜜の甘い味と優しいミルクの風味。
うん、美味しいんじゃないかこれ。
「へえ、結構おいし――さだにゃん?」
おいしいね、と声を掛けようとして隣を見たら、なんかめっちゃとろけていた。
思わず名前を呼ぶ。
「え、ちょ……だいじょう……さだにゃん?」
大丈夫かこれ。
いや大丈夫じゃないんじゃないか。
これホントにヤバイブツでも入ってるんじゃないか。
思わず手元のちゅるちゅるを見て、もう一度彼女?を見る。
そっと手を伸ばして揺さぶってみようと。
■萌良 さだめ > (静止していたのは、”動けなかった”からなのである。
精神と肉体が、ちゅるちゅるの侵略とギリギリの状態で拮抗していたがゆえのフリーズ状態。
しかし、彼女が触れたことでバランスは崩れた。 その瞬間!)
っ――――――♥
(”快楽”が一気に雪崩を打って頭の中のニューロンを駆け巡る。
得も言われぬ蕩けた表情を浮かべ、ぶるぶると震える。
ぎゅう、とパックを握りしめると、”私服”が口の中から全身に行き渡った。
瞳はすっかり濡れ、頬を染め、呼吸することすら忘れてパックの中身を吸い尽くす。
空なったパックを握りしめながら、ゆっくりと彼女の方を見やる。)
おねえ、ちゃん……♥
(呼びかける声色は、いつものそれではなかった。
本能に飲まれ、ただただちゅるちゅるを…快楽を得ようとする、
甘え媚びたそれである。 しかしてその瞳は爛々と燃えている。
いうなれば、飢獣の瞳であった。
じりじりと体を寄せる。 彼女の口元、そして手にもったパック。
どちらに飛びついてもおかしくない、そんな状況だった。)