2020/07/25 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 元祖本格握り寿司専門店「常世鮨」(回転寿司エリアあり)」に神代理央さんが現れました。
神代理央 > 常世鮨の一角。大勢の客で賑わう回転寿司のエリアから遠く。
其処は、所謂完全個室のエリア。様々な組織の会合等に利用される、高級感漂う黒の和室。

其処で向かい合うのは二人の男。
一人は、肩まで伸びた金髪を丁寧に整え、対面の相手を紅の瞳に醒めた様な色を灯して見据える少年。

もう一人は、少し肥満体の躰をゆったりとしたスーツに包んだ青年。普段は横柄な態度で知られている、風紀委員会の上級生。所謂"上層部"に位置する者の一人。
同時に風紀委員会において戦力の増強や組織体制の変革等、先鋭化を求める"右派"の一人。

「……お誘い頂いたのは有難いですが、何分不肖の身。とても、先輩方の派閥でお役に立てる事など、無いかと思いますが」

机に並ぶ寿司には互いに殆ど手を付けられていない。
湯気を立てる緑茶を啜りながら、ゆるりと笑みを浮かべた。

右派風紀委員 > 『…釣れない態度だな、鉄火の支配者。君は、委員会内部でも違反生に対して過激な対応を取る事で有名な委員だ。我々の思想も、理解して貰えると思っていたのだが』

既に成人を迎えた委員は、ぷかぷかと市販品の煙草を燻らせながら笑う。箸は進んでいないが、嗜んでいる酒の量は進んでいる。

『君も分かっているだろう?最近の騒動は、風紀委員会の尊厳を大いに傷付けている。騒動が"起こってしまった"事に対して、我々は市民の信頼を失っている』

『その信頼を可及的速やかに回復する為には、先ず何より武力が必要なのだよ。その点、君はその異能も評判も、我々の同志として迎え入れるに相応しいのだがねえ』

おちょこに注がれた日本酒を呷りながら、舌なめずりをする様な声で、少年に語り掛ける。

神代理央 > 「確かに、最近の騒動は風紀委員会の阻止能力に疑問を呈するものでしょう。トゥルーバイツの一件。黄泉の穴での【領域】。落第街に蔓延する賽子だの薬物だのといった噂は、既に学生街にまで流れて来ている」

緑茶を啜り、一息ついてから眼前の男を見据える。
先輩であり、上司であり、組織の上層に腰を据える彼に、敬う様な視線は一切向けていない。

「しかして。それでも貴方々が求めているのは所詮手駒。思う通りに動く実働戦力。裏仕事もこなす便利屋。
……確かに、貴方は風紀委員会ではそれなりの権限をお持ちかも知れない。けれど"先輩"。卒業後の進路を考えるなら。島の外に出ようと思っているのなら」

「――勧誘する後輩の実家がどの様なものか。御理解頂いた上で御声掛けして頂くべきかと、愚考する次第ですが」

ゆるりと微笑んで、懐から取り出した煙草に火を付ける。
男の物より高いソレに、男の物より高級なライターで火種を燃やし、紫煙を吐き出す。

「とはいえ、私も先輩方と懇意にさせて頂きたいという思いは強く持っています。…そこの摺合せを、きちんと行うべきではないでしょうか?」

そう言って差し出した一枚のマイクロカード。
病室に見舞いに訪れた女からの【見舞いの品】その情報の一部をコピーした物。

「差し上げます。其処に記されている不祥事くらいは、今から手を打つべきでしょう。……常世広報も良く言ったものです。
『風紀委員は自らの風紀を守れない』
笑えない冗談ですね、先輩?」

右派風紀委員 > 差し出されたマイクロカードを一瞥。
どうせ碌なデータでは無い。恐らく、此方の派閥の不祥事だの弱みだのが記録されたものだろう。
男は、その辺りの嗅覚に長けていた。だからこそ、こうして風紀委員会の上層部に腰を落ち着かせていられるのだ。
派手な異能を持たず、強力な魔術を持たず。それでも、不祥事の隠蔽や利益誘導に長けたこの男は、事務方から這い上がって現在の地位にいるのだから。

『鉄火の支配者殿は随分とお優しい事で。我々に"反省"の機会を与えてくれるとはね。後輩を勧誘する際の君の意見も参考になるなあ。…まあ、君をこうして誘えと命じたのは私では無いから、その辺りは"ご家族の皆様"にも御伝え頂きたいがねえ』

愉快そうに笑いながら、素早くマイクロカードを懐に収める。
眼前の少年が煙草に火を付けるのも、紫煙を慣れた仕草で燻らせるのも、咎めはしない。

『さて、それでは。我々……いや"私"は。君のこの好意に、どの様な返礼で返せば良いのかなあ?金とか女とか、興味がある訳じゃないんだろう?ん?
可愛い彼女も出来たそうじゃないか。浮気を勧めるのは、上司として憚られるしねぇ』

冗談めかした言葉の中にも、探りを入れる毒が含まれる。
少年を観察する様な瞳には、蛇の様な狡猾さが滲む。
我々ではなく、私。男は、少年を勧誘する様にと命じた派閥をあっさり裏切って、個人として彼に媚を売っている。

神代理央 > 「事後処理にご協力頂きたい」

男が示した"媚"に、笑顔で応える少年。
蛇の様な狡猾さを見せ始めた男に満足した様に、視線には僅かな敬意の色が灯るのだろう。
異能も魔術も持たず。華々しい戦果も無く。此処迄登り詰めた男への、敬意が。

「トゥルーバイツの後釜が必要です。とはいえ、今回の騒動で二級学生の登用そのものには恐らく上層部が及び腰になるでしょう。
安易な人材の乱獲は、結果的に組織の綻びを生む」

「まして、かの領域への調査で失ってしまった委員も多い。部隊の再編成と、補強。そして、確固たる指揮系統によって統一された部隊が。或る程度の数を持った部隊が必要かと」

其処で一度言葉を区切り、箸を手に取って寿司を摘む。
口の中でとろける新鮮な海鮮に、頬を緩ませる。

「連中の物語は此処で終わるかも知れませんが、我々の仕事は終わらない。エピローグは、綺麗事だけでは終わらない」

寿司を飲み込み、再び緑茶で一息。
灰皿に置いたままの煙草から、紫煙が揺れ動く。

「次の会議にて、私に賛同頂きたい。私から先輩へお願いしたいことは、それだけです」

何に賛同しろ、とは内容を言わず。
ニコリと微笑んで小首を傾げてみせた。

右派風紀委員 > 『怖い事言うなあ。何に賛成すればいいのかすら、教えてくれないのかい?ああ、全く。最近の若い子はこれだからね。もう少し、協調性というものを学んで欲しいなあ』

言葉こそ責める様なものだが、決して少年の提案を否定はしない。
それどころか、浮かべる笑みは肯定の意を強く示している。

『それじゃ、その辺はまた詰めていきましょか。すまないけど、僕次の用事があってね。そろそろ、御暇させて貰うよ』

『呼び立てておいてすまないねえ。お詫びと言ってはなんだが、此処の支払いは持っておくから、ゆっくりしていきたまえ』

からり、と襖を開けて、古めかしい黒鞄を手に部屋から立ち去ろうとする間際。

『……大人の振りをするのは大変だね、神代君。ま、僕も人の事は言えないけどね。それじゃあ、ごゆっくり』

にこやかな笑みと共に、男は個室を後にするのだろう。

神代理央 > 「……未だ役者を演じるには勉強不足、という訳か。家の権威に頼っている様では、まだまだということか」

男が立ち去った後、疲れた様に溜息を吐き出す。
こういったやり取りが不慣れな訳では無い。ただ、得意な訳でも無い。

「…しかし、必要な事だ。戦力の穴を埋め、風紀委員会での影響力を増して、違反生を徹底的に駆逐出来る組織を作らねばならん」

「その為には、ああいう男も必要だ。常に自らの利益を求める為の最適解を求める男に過ぎぬがね」

治作溜息を吐き出して食事を堪能した後、少年もまた、個室を後にするのだろう――

ご案内:「扶桑百貨店 元祖本格握り寿司専門店「常世鮨」(回転寿司エリアあり)」から神代理央さんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」に宇津木 紫音さんが現れました。
宇津木 紫音 > 夏の学園島では、学校に留まっていても面白い人はそうそう見つからない。
本来ならば彼女は何処であろうと構わず出向くくらいの人間ではあるのだが、それでも殺気立つ気配の一つや二つは感じ取れる。
何やら問題が起こっているらしい状況下で、治安の悪い地域にほいほいと足を踏み入れるほど馬鹿でもなかった。

「……退屈ですわね。」

くぁり、と欠伸を一つして目を擦る。
人間観察と同時に、面白いお店の一つでもあるかと思って百貨店を巡るも、特に彼女の興味を引くような店は無し。


彼女は何でも欲しがる女。特に、手に入らないものを強く求める女。
己の唇をぺろりと舐めながら、百貨店の通りのど真ん中にあるソファに腰掛ける。

宇津木 紫音 > 彼女は異能者とその力を、大きくポジティブにとらえる人間。
この世の中を変えるつもりはなくとも、「自分のやりたいことをやる」ためには必要な人材であると考えた。
故に、有能な人材とのコネクションを求めてやってきた変わり種だ。
三大欲求どころか、いろんな欲望に素直なのだ。


「この近辺で面白い人間が出入りする場所を知りません?
 ああ、治安が悪い場所は伏せてもらえます? 今は行く気はありませんから。」

気だるそうに視線を横にやれば、私服姿の女性が一人。

女性客 > 「お店関係以外なら、博物館で特別な展示を………
 後は、浜辺が今はたくさん人がいる、はず………
 神社は、お祭りをよくしていて、出店がたくさん………」

うつろな瞳で、何でも答えてくれる女性客。

今日初めて出会って"仲良く"させてもらっている優しい"親友"だ。

宇津木 紫音 > 「なるほど、ありがとうございます。
 ここに住んでいるだけありますね? 他にも思い当たるものがあれば、今のうちに全て伝えなさいな。
 面白い能力を持つ友人がいるなら、呼び出しなさいな。
 それがあなたのお仕事でしょう?」


彼女の能力は毒使い。まあ、ある意味薬使いと言ってもいい。
体液を相手に付着させるか、体内に取り込ませれば………思い描ける限りの効果を発露させることができる。

ああ、彼女?

トイレで偶然一緒になったので、そこでいろいろと"嚥下"してもらって仲良くなってもらっただけですが何か。

ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 「今日も今日とて、ショッピングでござる」

言いつつ今日は、買い物をしつつ、買い物かごに駄菓子をいっぱい買いつつも、歩いている。

「この駄菓子は甘いでござるな・・ん?」

と言いつつ、女性同士が、話をしているのをガン見し、見つつも
そちらの方をじっと見つつ

「(なんだかすっげぇ怖そうな女の人がいるでござる)」
「なんだかすっげぇ怖そうな女の人がいるでござる」

少し本音が漏れてしまった。聞こえるかも知れない。

宇津木 紫音 > 「さあ、お行きなさいな。 私のことはゆめゆめ忘れぬよう。
 "親友"でなくなっても、私のことを見たら思い出しなさい。
 瞼の裏に、脳に、心に、細胞に刻んでおきなさい。

 所有物である自覚を持って、今後は生きていきなさい。
 そんな貴方を私は応援するわ?」

女性客を引き寄せてそう囁き、優しく唇を舐めてやって。
お行きなさいな、と背中を押して解放してやる。


「………………あら、私のことでしょうか。」

笑う。 にっこりと笑いながら振り向いて、嗤う。
怒りはしない。事実だし。
だが、罵倒されてそのままにするほど優しくも無い。 一瞬だけ悪魔のように黒い笑顔を向けてから。
ころりと笑って元の顔。

持流 童男 > 「うおおお、えろ・・・ひぇえ!!」
少しびっくりしつつも女性客を引き寄せて優しく唇を舐めた仕草を見つつ

「ここっちに聞きき、気づかれたでござる。」
「そそそそ、そうでござる。なんだかこう、知り合いの大悪魔より怖いでござる」
「気に触ったなら謝るでござる。スマヌ・・!」

どもりながらも勇気を持ちつつ、笑いかけつつ顔をそむけつつも
(すっげぇ可愛いけどすっげぇ恐ろしいでござる・・!めっちゃこえぇ!)

「・・・えーっと、仲良くなるには・・!そうでござる!自己紹介でござる!」
言いつつ考えつつも小声で言いつつ。

「某、持流 童男、胸を晴れるヒーローを目指して、修行中の身のものでござる。よろしくお願いするでござる!!」

自己紹介をしつつ笑いかけながらも柔和に笑う。

宇津木 紫音 > 「別に何も。
 エロいのも怖いのも事実ですし、隠す必要がどこにあるのか。
 事実を事実として指摘するのなら堂々となさいな。

 相手を攻撃すると言うことは自分自身が攻撃されるという覚悟の証。

 それだけの覚悟を持ってきた相手を私は称賛こそすれ、否定はしませんわ。」

優しい表情ながら、言っていることはただの殺害予告。
ドクウツギの異名は伊達ではない。
ふれたにんげんはころす。きがむいたら。

「………宇津木紫音(うつぎしおん)。 ここ最近この島にお邪魔になっております。
 一介の学生、でよろしいでしょうか。」

ク、ク、と僅かに肩を揺らして自己紹介。
修行中ね、まあ、そういう人もいるでしょう、と値踏みをするような目。

持流 童男 > 「おお!、宇津木殿でござるか!よろしく頼むでござるよ!」
二カッと笑いつつも、

「優しい表情しながら、言ってること殺害予告なんでござるがぁ!?!めっちゃ見てるでござるな!?照れるでござるよ!」
ガビーンとリアクションでツッコミしつつも

「そういえば、宇津木殿はここに、何しに来てるでござるか?某は、駄菓子屋とヒーローショーを見に来たでござる。」

二カッと笑いながらも快活に言いながら。

宇津木 紫音 > 「何をしに来ているかと言われれば、人間観察でしょうか。
 こういった場所には様々な人間がやってきますから。
 使える人間、使えない人間、可愛いもの、美しいもの。

 ………それを見つけたら手折って持って帰ろうかと思っただけ。」

相手の言葉を全て受け止め終わってから、ゆるりと言葉を返し。


「ですから、当然見るに決まっています。
 それが目的ですからね。

 ……ヒーローショーならあと15分。先ほど教えてもらいました。」

まあ、全く興味はないですが。 お嬢様。

持流 童男 > 「おお!!、よかったでござる!・・それならば、宇津木殿!一緒によかったら見に行かないでござるか!」

嬉しそうに笑いながらも、宇津木さんを見つつも

「一緒に見ると楽しいと思うでござると思うでござる・・と思うでござる。しかしあと15分でござるか・・時間を潰さなければ・・。そうでござる!」

と言いつつ、

「宇津木殿!駄菓子屋いってみないでござるか、丁度、この近くに駄菓子屋があって、行ってみたら割と面白いかも知れぬでござるよ!」

二カッと笑いつつも、提案する。

宇津木 紫音 > 「お断りします、理由は三つ。

 人間観察の中にヒーロー観察は含まれておらず、
 あと、本当に小さな子供は苦手で、
 世の中のヒーローに関して感情移入ができない性質でして。」

手をひらひらと振って。
ヒーローなどには興味が無い、と言い放つ女。 好意であろうと何だろうと、己がどう思うかだけで判断する女は、首を横に振って。


「15分しかない時間で女性をナンパとは、なかなかに度胸は据わっている。
 しかも最初に罵倒をしておいて。
 なかなかに良いセンスの冗談を仰るのですね?」

ころころと笑いながら言葉を返し。 それに、もう購入した後ではありませんか、と男が既に持っている駄菓子を指さす。

「私から言えるのは、ヒーローであれ手品であれ、ショーを見たいのなら早めに行っていい席を確保する。
 演者が舞台に出た時に、どれだけ席が埋まっているかでやる気は変わるもの。
 本当に好きなら、一早く向かうべきでしょう。」

さらりさらりと流れる言葉、手を揺らせばその手にトランプ、しゅるりと目の前でシャッフルをして見せれば、するりと手の中で駄菓子に変わって。

「もう持っておりますし。」

奇術を見せれば微笑み一つ。 いってらっしゃいな、と優しくヒーローショーへ送りだそうと。

持流 童男 > 「おおおお!すげぇでござるな!!」

奇術を見せられて、驚きつつも、笑いながら
申し訳無さそうに

「うおお、スマヌでござる・・ナンパ!?これナンパなんでござるか!?」
うおおとショックを受けつつも、

「それならば仕方ないでござる。先程は罵倒してすまなかったでござる。宇津木殿」
申し訳無さそうに言いながらも、笑いかけながら

「行ってくるでござるよ!宇津木殿。」
言いつつもヒーローショーに向かおう。

宇津木 紫音 > 「私の手品は、種と仕掛けと下心。全てが混ざった下世話な特技。
 毒はいつだって目を引く色をするものですわ。」

ころころと笑う女。

「謝罪しない。 言った言葉は取り消せない。
 怒っているわけではありません。 そう思ったのなら、そう思ったと貫けばいいだけの話。
 私は安易に謝る人間は信用はしませんわ?」

怒気も呆れも、マイナスな感情は感じられない。
ただ、彼女が信じる事実をさも当然のように口にして、それでいて。

「楽しんでいらっしゃい。」

優しく手を振って見送るのだ。

ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」から持流 童男さんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」から宇津木 紫音さんが去りました。