2019/03/07 のログ
ご案内:「常世公園」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > (昼も過ぎた公園にて。太陽の光をさんさんと浴びながら、ベンチに深く腰掛け背中を預け、ぐだーーーーーーーーーーーーっとしている魔王様)

「あ゛~……いかん、低魔圧であるなー、これはー」

(口調にも覇気が全く見られない。
人間で言えば、低血圧とか低血糖みたいなモノだろうか。
元来いた世界に比べて、此方の世界は大気中の魔力濃度が低い。
十分に補給できる状態であれば、食事も最低限で済むのだが。ここではそうはいかない。色々と足りない分を摂取していたり、するのだけれど。
体調やら状況が重なって、こうなる事が稀にある、らしい。とっても視線がおぼろげだった)

ご案内:「常世公園」に白鈴秋さんが現れました。
白鈴秋 >  昼を過ぎた頃、その公園に薄汚れたツナギを来た青年が通りかかる。
 この時期は帰省する人物も多く仕事の量はどうしても減ってしまう。故に昼を過ぎた程度だというのにもう仕事が終わってしまったのだ。
 どこかで体を動かすか学校の演習施設にでも向かうか。そんな事を考えながら公園を歩いていると。ふと見える人物。
 これが夏ならば熱中症だとか暑いだとかわかるが、この時期の場合わからない……無視するのも気分が悪い。
 そちらの方へ歩み寄っていき。

「どうかしたか、体調でも悪いのか?」

 と声をかけた。
 右手には工具などが入るであろう箱があり、腰には数本のドライバーのような物が見えている。
 
「体調が悪いなら救急車なり呼ぶが……」

 表情などはどこか睨んでいるような怒っているような。そんな風に見えなくも無いが声のトーンなどはそんな事は無く、むしろ心配している風にすら感じるかもしれない。

ギルゲイオス > (くあぁぁ、っと大きな欠伸をする。人間は脳活動が低下すると、空気を大きくするために行う――なんて話も聞いた事があるが。要領としては近いモノがあるのかも知れない。結果はスズメの涙だが
さてどうしたモノか。暫くと動くのは辛いし、体調が落ち着くのを待つべきだろうか)

「んぁ……少々と、な。人間の体調不良とは、また別物であるが」

(此方に向かって掛けられる声に気付く、たっぷり十秒程掛けた後の事であるが。
ぼんやりとした視線がゆーっくり向かい。小さく笑うような仕草が見えたものの、やっぱり力が抜けている)

「あぁいや、そこまでではないのである。暫く休んでいれば治ると思うのであるが……一本吸ってもよいか? 少し、マシになると思うのでな」

(懐から取り出すのは何時もの紙箱ではなく、アルミのシガーケース。微かに震える指先で開くと、中には手巻きの煙草が数本。
一般的に売られているバニラフレーバーのジャグと、魔力の回復を向上させる薬草を刻んで混ぜたもの。
しかしこのハーブ、此方の人間には効き過ぎて危険って理由で禁止になっているらしい。自身にとっては、むしろ丁度いい位では、あるのだけれど
それを指に挟めば、小さく左右に揺らす。誰も居なければそのまま吸っていただろうが、近くにヒトが現れた為、一応と確認を取っているらしい。大気と混ざった副流煙位であれば、量的に殆ど影響はないのだけれど)

白鈴秋 > 「そういう時こそあぶねぇと思うんだが……まぁ本人が良いっていうなら良いんだがな。別にタバコくらい好きに……」

 体調が悪い人間ほどそこまでではない。などという、人の事はいえないのだが。
 タバコを吸うと言えば許諾しようとしたものの、左右に振った際一瞬香った臭いに少し顔をしかめる。

「……まさかと思うが、お前の体調が悪い理由ってそれの反動とかいわねぇだろうな?」

 それは自分の知っている限り禁止ハーブだったはず。本来の作用は魔力の回復を起こすハーブだがつまりは効き過ぎて色々と問題になったらしい。
 はぁと溜息を吐く。

「もしそうならすわねぇ方が良いぞ。抜けられなくなる。廃人になった奴もいるらしいし……そもそもここで吸って風紀が通ったらヤバい事になるぞお前」

 あくまで自分は風紀ではないと示すもそう苦言を呈す。もっとも相手の種族を人間だと思ってしまっているからというのが根底にあるわけだが。

ギルゲイオス > 「おや……随分と鼻がいいのであるな。フレーバーの刻み煙草に少量混ぜておる位だから、普通は分からぬのだが」

(早速咥える準備に取り掛かっていたところ、二の句に片目を僅かと大きめに開き。
溜息の混ざったような笑い声と共に、手に平を左右にパタパタと振る)

「逆である逆。魔力が欠乏しているから吸うのであるよ。さっきも言ったであろう?『人間の体調不良とは、また別物』と」

(トントンと頭の横を指でつつくと、捩じれた――質感で言えば、羊などに近いだろうか。普通人には存在しない、角という器官が霞の中から出てくるよう姿を現す。ダルいせいで片側だけだが)

「我の世界と比べてコチラは、魔力が薄いのでな。低魔圧、と呼んでおるが。不足して体調を崩す時があのである。
コイツを吸うと多少マシにはなるのだが……確かに、風紀は面倒であるな。我にとっては吸って丁度いい位なのだが……」

(説明を終えた後に、むぅっと喉元で唸る。相手によっては、説明すればお目こぼしを貰えるかもしれないが。一悶着あるのは間違いないだろう。
迷っているのを示して、指に挟んだ煙草が左右に大きく揺れた)

白鈴秋 > 「仕事柄な、そういうのに触った経験もあるんだよ。結構特徴的だったから覚えてた」

 今は禁止だが昔にまだ合法だった時代は普通に道具に使用していた。その時に作られた道具などはそのままだった為に臭いを覚えていたのだ。
 そして言われた事を思い出すように頷くと。

「……ああ、そういえばそういってたな。別種族だったわけか」

 たしかにそう考えると相手は既に人間ではないと言う宣言をしていたようなものであった。それなら問題はないだろう……いやまぁこの世界の法律上はアウトなんだろうが。気にしない。

「ああ、異邦人の問題か。結構聞く話だな。中にはこっちの感染症に対応できねぇって例もあったらしいし……」

 相手の行動を見る。だが体調が悪いのに我慢しろというのも酷な話だ。
 少し考えてから。

「吸い終わるまで見張っててやる。そうすれば吸えるだろ」

 と声をかけてから周辺に視線を向ける。
 一応少し距離を取るのは煙を吸わないようにという動きだ。
 

ギルゲイオス > 「どういう仕事か興味はあるが、あまり野暮は聞かぬ方が良いかな?」

(首をちょこんと横に傾ける。自身の様に特殊な理由でもなければ、そうそうとかかわるようなモノでもないだろう)

「そういう事である。ま、基本的な外見は人からそう大きく離れてはおらんからな。勘違いするのも無理はない」

(こうやって角を出したり、或いは額にある瞳を開いたり。そうでもしなければ大差はない、と表現してもいいだろう。
先ほど傾けた頭を戻そうとして、逆側に傾き。左右にかっくんかっくんし始めている。若干やばげ)

「見た目が似ていても、中身は別モノって事もあるのでな。そもそも我自身、母の腹から生まれていない時点で、理がヒトとは違うのである。
 ふむ、恩に着るのである。早めに吸い終わるので、暫し待たれよ」

(例えば生血とか。小動物より高度な知能を持った存在からであれば効率もきわめて高いが。流石にコレは選択に入らない。
法律上アウトではあるが。相手が気を使ってくれたことに礼を言い。フィルター部分を口に咥えると、人差し指を尖端に近づけ。小さな火を灯らせ、息をゆっくりと吸い込む。
くゆらせ始めた煙には、甘さと何処か薬っぽさが入り混じっていた。
肺に溜めると、しばし。明らかに相手とは全くの別方向へと顔を向け、ゆっくりと吐き出す。念のために)

白鈴秋 > 「別にかまわねぇよ。魔術や異能の道具の技師だ。だから素材で使った道具を見たことあるんだよ」

 別に隠すような理由ではない。というより現物込み込みでもう既にこの世にはない道具だ。
 少し憎々しい顔になりそうになるが。相手の様子を見てそうなる前に少し笑う。

「角より何より今の見た目がヤベェよ。臭いのせいで尚更ヤベェよ」

 カックンカックンゆれる頭とそのタバコの香りで見た目完全にやばい奴であった。
 思わず笑ってしまう。

「へぇ、なんだ。魔力の集合体とかそういう種族だったのか? ……了解、早めにな」

 吸い始めたのを見て手をヒラヒラと振るう。
 相手が気を使って違う方向へ息を吐き出したのを見ると少し礼を言う。

「でも他の手段もかんがえねぇと不味いな。ホントに風紀の前で必要になった時ヤバイだろそれ」

ギルゲイオス > 「ほほう、個人的に此方の呪具やら何やらには興味があるのであるがな。ふむ、その雰囲気と言い様だと、今はあまり縁がないようであるな」

(なんとなく、ややと理由を推し量りにくい表情が見えたようにも思う)

「あ゛ー……多分良い感じにキまってきてるだけなので、気にしないでいいのであるよー?」

(次は前後に揺れ始めた。どうみてもヤバイ薬やってるヤバイ人である)

「ケホッ……近いのである。魔力が強く集まり淀むみ、そこに生物や、生物でないモノや。何かしらの意思や魂の様な物が作用すると、ソレを核にして形が出来上がる。元は魔力の集まりであるが、『そういう生物』として生まれるので、血も流すし死にもする。軽く説明すれば、これが我が世界の魔族、その基本的な生まれ方であるな。その関係上、魔力と親しいのだが。薄いと、こうなるのであるよ」

(気分も良くなってきたのだろうか。饒舌さが戻ってきている。
人間で言えば空腹やら酸欠が続いている、ような感じだろうか。
ジジジジっと紙巻の焦げる音がして、むせた。流石に少し急ぎ過ぎたようだ。
咳払いを繰り返した後に再び口をつけると、先にくらべればゆっくりと。
身体の芯が少し、温まるような感覚。効いてきているのだろう。薄い大気魔力を<魔力流転>で集めるには余り向いていない為、万が一の場合はこういうモノを使わないといけないのが、此方に来て面倒事の一つだろうか。
何度か喫煙を繰り返すうちに、瞳の色も幾分戻ってきたようにも思えた。
フィルター間際まで吸い終わると、小さな袋に殻を突っ込んで。ぱちりとボタンを留めた)

「ん、んんっ。すまぬな、迷惑をかけたのである。時間が経てば、落ち着く筈であるよ」

(一つ息を吐いた後、唇が弧を描く。前の様子と比べれば、随分とマシそうだ)

白鈴秋 > 「へえ興味か。色々な種類あるしな……ん、まぁ本格的なのはあんまり縁がなくなっちまったな。今も修理だとか軽い道具の作成くらいならやってるが」

 というが、そこまで読まれたということはかなり相手の洞察力が高いということだろう。目を閉じゆるゆると首を振った。

「それやりながら言うといろんな意味で冗談にならねぇっての」

 彼からすれば安全なハーブだがこっち視点で見ると実際にヤバイ薬を使ってヤバいことになっている男である。
 ホントに冗談になっていない。

「へぇ、あんた魔族だったのか……なんかこっちじゃ悪役とかの代名詞だが。お前を見てるとそうは見えねぇな」

 落ち着いて吸えよと少し笑いながら言い返す。一応は危険薬物という印象が拭えないので何かあったら嫌だというのもあるが。
 
「そりゃよかった。それにしても大変な話だな、魔力が薄くてそうなるってのも……」

 少し顎に手をやる。そして視線が2度3度空を泳ぎ……ギルゲイオスの方にピタリと止まる。

「確実に成功するって保障はできねぇけど。薬ってか、道具作ってやろうか? 魔力が薄いってことは。それこそ酸素ボンベみたいに吸えるようになれば風紀の前でも吸いやすくなるだろうし」

 ふと頭の中で軽く構想は出来た。実際形になるかはわからないが。試す価値はあるかもしれない。
 彼が興味があるといっていたのもありそんな提案を。

ギルゲイオス > 「個人よりも、大きな組織が管理する場合もおおいであろうからな。モノによっては危険物も、であるし」

(公に異邦人などが現れ始めた世界だ。個人個人にゆだねるよりも、組織だって管理した方が安全性は高いだろうし。
その辺の影響であるかな、などと考えているらしい)

「しかも魔族の王、つまり魔王。それが我が名ギルゲイオスである。以後お見知りおきを
昔は人間から見ればその通り『悪』だったのであろうが、今は平穏になっておるのでな。魔王もこんな感じである」

(何時も通り尊大なフリをした自己紹介……に見せかけて、頭をちょこんと下げる。
普段通りの元気を出す余裕がないせいだろうか)

「常に起こる訳でも、無いのだがな。朝食の具合が悪かったのか、寝起きが悪かったのか、理由は色々考えられるのであるが」

(不便である事には間違いがない。どうにかしたいが……今のところ、黄泉の穴に近づく位しか、豊富な魔力を安定して手に入れる方法はない)

「そういえば、作成と言っておったな――職人、であるか。
そうであるな。万が一の時、一時的にでも補給が出来れば対処もしやすくなるのである。
我としては有り難いので試してみて欲しいのであるが……問題は、金であるな」

(ぽんと、両手を打つ。完全に回復はしないまでも、凌ぐ事は出来るかもしれない。
ただ、と。素晴らしいなとばかりに笑みを浮かべていたが、次に急と神妙な顔になる。
表情から見て取れる通り、そう多くと持っている訳ではなさそうだ。金欠魔王様)

白鈴秋 > 「たしかにな、俺の家も針金がズレただけで家が吹き飛ぶような道具とかあったし……基本は組織、特に軍事機関が多いイメージがある」

 サラというがとんでもない家である。だが本人はいたってそれが普通というような顔で言い放った。
 それから魔王と聞くと流石に少し驚き目を見開く。

「魔王? へぇ、魔王……まさか生きてる間に本物を見ることになるとは思わなかったが……そうか、まぁ昔はそうでも今が平和になら良いと思うぜ。っと俺は白鈴秋だ、よろしくたのむ」

 それから相手がちょこんと下げればこちらもちゃんと挨拶を返す。
 相手がお金の事で悩んでいるなら少しだけ笑う。

「ああ、一応は職人だ。それと金は気にするな。俺も興味本位の面もあるし、確実に成功するって保障もねぇし。まぁ上手いこと成功してからその辺は考えりゃ良いさ」

 構想の上ではかなり安価で製作できるはずだ。それに自分としても今まで人や物に危害を加える目的ばかりで製作していたが、もしかしたら昔のように人の為になる道具を製作できるかもしれない。それが少し楽しくもあった。

ギルゲイオス > 「なにそれ怖い……と言いたい所ではあるが。読み上げたら周囲一帯死屍累々になる本とか、起動させると城を丸ごと消し飛ばせる宝珠と宝物庫にあった気がするのでな。何事も扱い注意である。軍事であるか、まぁ無難に兵器転用とかであるかな」

(むしろ、家が吹き飛ぶ程度であればマシな方、という認識が大なり小なり。そういう呪具、マジックアイテムに関しては魔王様の世界の方がむしろ本場だろう)

「そう、魔王である! ……割とみなあっさり信じてくれるのだが、この島の住人って案外素直なのであろうか。いや、有り難いのだが。
ふむ、秋であるな。コンゴトモヨロシク」

(いや、自分で言うのもアレだが。服装は此方の世界に合わせているし、外見も基本は人と近い。馬鹿でかい破壊の魔術でも見せれば、話は別なのだろうが。普通に自己紹介して普通に納得してくれる人が多い気がする。喜ばしくはあるが、なんとも不思議そうな表情を浮かべていた。
なお、マルカジリ、はしない)

「まー、そうでるかなー? とはいえ対価は必要なのでな、完成品を受け取る時には、相応のモノを用意しよう。
ふむふむ、これは中々面白い出会いになったのである。改めて、お願いするのであるよ」

(先の薬が効いて気が楽になったのもあるが。ニコニコとした表情で頭を軽くと下げる魔王様。
上手く出来上がるかどうか、その辺は彼次第なのだろうが。そういうのを待っている時間というのも、中々にたのしいものだ)