2019/05/12 のログ
ご案内:「常世公園」に金剛経太郎さんが現れました。
金剛経太郎 > 「はぁ~……先日はえらい目に遭った……。」

すっかり日も落ちて夜の帳が降りた常世公園のいつものベンチ。
金剛経太郎はぐったりとした様子で先の調査を振り返っていた。
というか調査内容は殆ど空振りに近かったし、疲労の鯨飲はもっと別の所にあったが。

「だがしかし……ま、まあ悪いものでも無かったな……」

そう思えてしまうのは彼もまた男だから、だろうか。
まさしく悲喜交々となった落第街の調査であったが、それなりな報酬も得たので敢えて損得を判じるなら得だったと言えよう。

金剛経太郎 > それにしても、と経太郎は天を仰ぐ。

「無自覚の無防備ってのは恐ろしいもんだな……」

それが彼女らの地の性格によるものなのか、それとも自分自身が幼子に見えるからなのかは分からない。
恐らくその両方による相乗効果なのだろう、と推測しつつベンチへと寝転んだ。

「ぶりっ子も楽じゃあないが……ま、その分の見返りにしては充分だったか。」

ニマリ、と幼い容姿に似つかわしくない笑みを浮かべ、経太郎は小さく吐息を零した

金剛経太郎 > 「まあいい、折角だから何度か通用するか試してみるか。
 ……勘付かれて怒られた時はまあ、素直に謝るしかあるまい。」

よっこいせ、とベンチの上で身を起こす。
すっかり日は暮れ、夜空には半分朱に染まった月が浮かんでいた。それを見上げ、特に意味も無く大きく頷くとベンチから降りる。

「よし、今夜は自炊をするとしよう。
 帰る道すがら、献立を考えておくとするか。」

ぶつぶつと独り言にしては少し大き過ぎる声量で、今後の予定を唱えつつ経太郎は公園を後にした。

ご案内:「常世公園」から金剛経太郎さんが去りました。