2020/07/26 のログ
ご案内:「常世公園」にフレイヤさんが現れました。
フレイヤ >  
「~♪」

上機嫌に公園を歩く。
今日は一人で、特に何をするでもなく散歩しているだけ。
「お友達」は学生街のワンルームアパートを一人一室与えておいた。
自分の住まいを提供しようと思ったのだが、曰く広すぎて落ち着かないらしい。
あんなに狭いのに。
ともあれ「お友達」と言えど四六時中一緒にいるわけではない。
こうして一人でのんびり散歩することもある。
多少暑いが、まぁ我慢出来る範囲だ。

フレイヤ >  
今この島は色々なことが起きているらしい。
が、そんなこと自分には関係ない。
ただやりたいことをやりたいようにやるだけだ。

「――あら?」

自動販売機の前を通りかかる。
それの存在は知っているが、使ったことはない。
珍しそうに背伸びして商品を眺めてみたり、硬貨やお札の投入口を眺めてみたり。

「どうやって使うのかしら、これ……」

ボタンをぽちぽち押しても反応はない。
クレジットカードを入れたりかざしたりするようなところもない。
現金は今日は持ってきていなかった。

ご案内:「常世公園」に修世 光奈さんが現れました。
修世 光奈 > 買ってきた水着を一度寮においてくるために歩いていたが、ふと。
公園でも寄って少しのんびりしようかなんて考えが浮かび。
馴染みの公園へとやってきた。

ここの自販機はどちらかと言えば安いし、何か買おうかと自販機に目線を送れば。
その前に、少なくとも光奈は見慣れない姿があった。

(わーー…、かわいー………、ああいう服装、似合う人って少ないよね…お人形さんみたい)

非常に人目を引くゴスロリ服。
しかし、コスプレなどでたまに感じられる『無理してる感』は全くない。
そんな姿に少し見とれていると…その少女は自販機をしげしげと眺めているようだ。
困っている様子だが、切羽詰まった様子ではないため、お金がない、という風でもない。だとすれば…

「……?、……あー……。…初めまして。…えーと、すいません。大丈夫ですか?」

その姿に、ゆっくりと近づいていって笑顔で挨拶を。
いきなり『これの使い方わからないんですか?』と聞くと煽っているように取られるかもしれないため、一先ず曖昧に聞いてみよう。

フレイヤ >  
声に振り向く。
じい、と上から下まで眺める。
学生っぽい格好だからきっと学生だろう。

「――ええ、大丈夫よ。何も問題はないわ」

にっこり笑う。
実際何も問題はない。
別に飲み物が欲しいわけではないし、飲み物を買うならもっといいところで買う。
だってここの飲み物、どれもこれも味が雑そうなんだもの。
ただ自動販売機と言うものに興味をひかれているだけである。

修世 光奈 > 喋り方までお嬢様だ、などと所感を抱き。
ただ、何も問題ないと返されるとは思わなかった。

「え?問題ないならどうして、そんなしげしげと…」

当然の疑問から口から出た。
どうやら見たことが無いから興味を惹かれていると気づいていない様子。

「うーん。じゃあ先に買って……いい?、喉かわいちゃって」

よくよく近づいて見てみると、年齢は恐らく自分の方が上のはず。
失礼だったら謝ろうと思いつつ軽い口調になり、自販機を先に使おうとしよう。

フレイヤ >  
「ジドウハンバイキ、でよかったかしら? 本当にそこら中にあるのね」

母国ではあまり見かけない。
見かけてもどうせ使う機会も無かったのだ。
楽しそうにガチャガチャとおつりレバーを動かしてみる。

「ええ、どうぞ?」

す、と自販機の前から退く。
そうしてその様子をじいと眺める。
若干ワクワクしているような。

修世 光奈 > 「ああー…、別に困ってるわけじゃなかったんだ。よかった。」

あはは、と少し勘違いしていたことに恥ずかしがり。
少女と場所を代わろう。

「えっとーこれは、これを入れて―…」

と、硬貨を数枚入れる。
機構通り、自動販売機がそれで買えるものをそれぞれの商品のボタンに表示する。

「で、選ぶ!スポーツドリンクにしようかな」

その内の一つを選んで、ボタンを押すとごとりと音を立ててペットボトルのスポーツドリンクが商品取口に落ちてくる。

「こんな感じ。…でも、自販機を知らないって…、なんだか凄いね。えと、名前とか聞いて大丈夫?
あ、私は修世 光奈(シュウセ コウナ)。よろしくー!」

ふりふりとそのスポーツドリンクを相手の目の前で揺らし、興味津々、と言ったように見つめてしまう
ただそれは失礼だと思ったのかすぐに止めて、元気よく自己紹介を。

フレイヤ >  
ニッコリ。
否定も肯定もしない。
困っていたわけではないけど使い方は知りたかった。
こうして実際に使っているところが見れるのは、それはそれで助かると言えば助かる。

「ふうん、そんな風に買うのね」

彼女が硬貨を入れてボタンを押し、ガタンと飲み物が出てくる様子を興味深そうに眺めて。
なるほど、そう言う風に使うものだったのか。
納得がいった、と言うようにゆっくり頷く。

「アースガルズ家長女、フレイヤよ」

偉そうに腕を組んで名を名乗る。

修世 光奈 > 曖昧な笑みだ。何とも言えなくなってしまうが。
とりあえず、特に悪い感情ではなさそうなのでそのまま購入。

「そうそう。それで、余ったお金はここから出てくるよ。
もし出てこなかったらさっきのレバーを動かすと出てくるし」

細かく言うと、残金が商品のいずれかに足りていると自動では返ってこない、のだが。
できるだけわかりやすい方がいいだろうと。

「アースガルズ…?えーと、フレイヤちゃんでいいのかな」

?マークを頭に浮かべつつとりあえずの呼び名を言ってみる

「あ、よかったらフレイヤちゃんも何か買う?色々種類あるよー」

そして物怖じせず…暑いから冷たいのなにか奢るよ、と。
自販機には普通のもの…お茶やスポーツドリンクから。
少し胡乱なもの…ゲソジュースやおでん缶…、ジンギスカンコーラなど明らかにやばそうなものまでずら、と並んでいる

フレイヤ >  
「余ったお金……? どうして出す必要が?」

自販機に書いてある「1000」という数字と値段設定から、それで返ってくるのはせいぜい数百円程度だろう。
なぜそんな端金を返却する必要があるのか、と本気でわからない顔。

「……フレイヤで良いわ」

ニッコリ。

「私は要らないわ。雑な味してそうだもの」

フイ、と首を背けて。
買うとしても水くらいだろうけれど、別に喉も乾いていないし。

修世 光奈 > 「じゃあ、フレイヤ…?私もコーナでいいよ。
……………もしかして、フレイヤってすごいお嬢様?」

えへへ、とまた笑い。
アースガルズという名前は光奈には覚えがないものだったが。

お釣りの是非を疑う言葉から疑問を持つ。

「そっかぁ。ん、く…。ふぅ。…じゃあ、フレイヤっていつもはどんなもの飲んでるの?」

雑な味、と評された自販機たち。
無理に勧めはせず、質問を繰り替えす。
お嬢様だとしたら…どんな生活なのか気になった。

フレイヤ >  
「……アースガルズ家は貴族の家よ」

ニッコリ。
本日三度目の笑顔。
まぁこんな極東の島国なら知られてないのも仕方ない、なんて思いはすれども口には出さず。

「どんな、って、普通よ。紅茶が多いかしら」

値段は普通じゃないけれど。
庶民とは普通の感覚が違う天上人である。

修世 光奈 > 「貴族…?、え、すごい!あれでしょ、すごい長いテーブルでご飯食べたり…後、メイドさんとか執事も!?」

一般庶民としての貴族観を全開にして少し詰めよる。
そうだったらすごいなあ!という期待いっぱいだ。

「紅茶かー…、何かすごい茶葉を使ってるんだろうなあ…」

もちろん貴族であることを疑いもしていない。
初対面の自分に対して嘘をつく理由もないし、強がりも感じないからだ。

「ってことはお金持ちだし、こんなにかわいいって…天は二物を与えるんだなあ」

愛らしく思える相手の姿を見てはぁ、と息を吐いている。

フレイヤ >  
「テーブルは別に長くないわ。メイドも実家にはたくさんいるけど、今は二人だけよ」

高級家具ではあるが、別に長かったりはしない。
メイドに関しても、連れてこられたのは二人だけ。
今の住まいが住まいだから充分ではあるが、それでも実家と比べると。

「別に凄いってこともないわ。他より丁寧に手間を掛けて作られているものよ」

それが凄いと言うのだが、天上人たる自分にはその辺はよくわからない。
自分の血肉になるものなのに、雑なもので済ませるのが理解できない。

「逆よ。お金持ちだから顔も良くなるの。地位と名誉と財産を持っている人が、わざわざブサイクを伴侶に選ぶと思う?」

貴族ともなれば結婚は個人の問題ではなくなる。
ある意味、結婚相手の顔面偏差値は自身のステータスを示すものにもなるのだから。

修世 光奈 > 「い、居るんだ、メイドさん…」

衝撃を受けた。
漫画や小説などの中だけかと思ったが、実際に居るのかと。
しかも、二人だけというが二人でも十分凄い。

「は、は――――………、なんだかすごい、しか出てこない…」

何の感慨もなく丁寧に手間をかけたものを常に摂っていること。
そして、美人の理由にも価値観の違いが浮き彫りになる。

「確かに言われてみればそうだけど…全然違うなあ…ほへぇ……」

感心しきりだ。
自分とはあまりに違う世界。
だからこそ、興味も湧く。

「……そうだ!フレイヤ。良かったら…えっとー友人じゃなくてー…お手伝い?してもいいかな。
私もフレイヤの事色々聞きたいし、フレイヤも興味があることがあったらすぐ聞けるよー、どうかな?
あ!あとねー、私探し物とか得意だから色々探せるよー」

友人は流石に行きすぎだと思ったのかアピールしつつ、お手伝いさんを志願してみる。

フレイヤ >  
「身の回りのお世話をしてくれる人は必要でしょう?」

だって一人で着替えとか出来ないし。

「お手伝い……?」

首を傾げる。
一体何の。

「――ふうん、探し物……」

正直人手は「お友達」で足りているのだけれど、増やしておいて損をするわけでも無い、か。

「実は探してほしい人がいるの、コーナ」

綺麗な笑顔を浮かべて。

修世 光奈 > 「大体の人は要らない…かな?」

伝えても理解はされないだろうけど、苦笑い。
そして、手伝い…自販機のような相手にとって未知なものを教えるのと。
探し物の事を伝えれば。

「お?早速あるんだ。いいよー、どんなの?
人かな、モノかな。ペットかな?」

きらん、と光奈の眼が輝く。
探し物はライフワークだ。
少し熱量が落ちてしまっていたが、それも解消されている。
だからこそ、興味津々に聞いてみる姿勢だ。

フレイヤ >  
「……どうやって生活してるのかしら」

自分の事は自分でする、と言う発想のない天上人である。

「私のお願いを聞いてくれる人」

満面の笑みで。

「お金はあげるわ。面倒も見てあげる。だから私がしたいことをなんでもしてくれる人を探してちょうだい」

綺麗な笑顔で。

「――もちろんコーナ、貴女がそうなってくれてもいいのよ?」

しゅるり、と腰の鞭をほどき、右手に持った柄尻を左手の人差し指で撫でながら。

修世 光奈 > (ほんとすごいなあ………)

話せば話すほど、乖離を感じる。
本来であれば話をするのも難しいんだろうなあ、なんて思う。
そしてお願いを聞けば、その乖離は更に大きくなる

「―――それって、痛い事とか、するってこと?その鞭でびしばし、とか
探してきた人を殺したりしないなら、受けるよ、その依頼」

それはそれで需要はありそうだ。
変な人は多いし。

「わ、わたしは…えっと、その、別にアレな人じゃないから…、多分普通に痛そうだし…」

遠慮したいなあ、と言って。
自分は今のところ恐らくノーマルだ。
そしてやはり、外国は進んでるなあ…と少し頬を赤らめる。

フレイヤ >  
「殺しはしないわ。貴女、自分が飼ってるペットを殺したり、する?」

一歩近付く。
無邪気な顔で首を傾げて。

「痛いこと、嫌い? 私も嫌い。愛のない痛みは嫌い。でも私はちゃんと愛してあげるから、大丈夫よ」

触れ合える距離まで近付いて。
右手を伸ばす。
頬を撫でるように。

「だから、コーナ。私のモノにならない?」

愛さえあればどんな苦痛にも耐えられると、本気で信じている目。

修世 光奈 > 「いや、それはしないけど…。そういうものなのかな…」

どうして公園でこんなことに。
そして、相手の眼は信じている眼だ。

芯が一本通った考えが感じられる。
嘘やからかいでは決してない、そんな眼。

「も、モノって…、ペットと、どっち、なの…。
…でも、それがフレイヤの探してるもの…?」

興味。好奇心。
珍しい姿をした少女。貴族だという。
自販機も知らない相手だが、好きな事には一直線のようだ。
だって、初対面の相手にこんなことを言えるのだから。
それはどこか、自分と似通った部分があると感じられた。

「……そのー……1回…お試し、とか、あり?
いや、えっと……そういうのは初めてだからやっぱりさー…」

あはは…と困った笑いをしながら。
庶民らしく戸惑った玉虫色の返事。

フレイヤ >  
「でしょう? それに、怪我しても私が治すわ。そう言うチカラだもの」

痛みは増すけれど。
それに、酷すぎる怪我だと、痛みが強すぎてショック死してしまうかもしれない。
けれどそれは自分が殺すわけじゃない。
そんな怪我はさせるつもりはないけれど、してしまったら仕方ない。
新しいペットを飼うだけだ。
そんなことは口にはしない。

「私のモノよ、コーナ。綺麗な宝石もカワイイペットも美味しいお菓子も。手に入るものはみんな欲しいわ。だから、貴女の事も欲しいの、コーナ」

すり、と彼女の頬を左手で撫でる。
そしてその返事には、

「良いわよ。大丈夫、貴女が粗相しなければ痛い思いなんてせずに済むんだから。今日から貴女は私のモノ――お試しで、ね。ふふ」

無邪気な笑みを返す。

修世 光奈 > 「医療の異能…?、よ、よくわかんないけど…
いや、その、そんな綺麗なモノじゃないから、がっかり、させるかも…?
そもそも、なんで私を…」

宝石やペット…それに、相手が口にするようなお菓子と比べられても。
自分は元気や明るさが取柄というだけのただの庶民だ。
なぜほしいと思われるのか…それがわからないが。

「粗相って、えぇ……、あ、あれだよ!怖かったらそれで終わりだからね!」

何が粗相になるのかもまた、わからない。
ルール的なものの説明はあるのだろうかと思いつつ、一回ならと頷き…


一応の予防線を張りつつも…一回くらいなら、危ないところに行くわけじゃないし、と。
そして、相手の見た目にある意味騙されている。
――こんな可憐な相手がやることだから。そんなひどい事のはずがないと。

フレイヤ >  
「大丈夫。貴女可愛いもの」

ペットとして。
左手を頬から顎へと滑らせ、人差し指で顎の下をつつつ、と撫でながら手を離す。

「粗相は粗相よ。ペットは主人の言うことを聞くものでしょう?」

反抗したり、逆らったり、言うことを聞かなかったり。
そうなると「躾」をしなければならない。
あぁ、心が痛むけれど、その時は仕方ない。

「ふふ、そうね、怖かったら、終わり、ね」

彼女が言うことを聞く限り、怖いことはないだろう。
美味しいおやつは与えるし、望むのならばお小遣いも。
怖いことはするつもりはないが、万が一彼女が怖いと言えば、終わりの関係。

――ただ、反抗すれば、逆らえば、言うことを聞かなければ。
「躾」を怖いと言ってやめてもらえるか、と言えば――

修世 光奈 > 「え、いや…その…。うぅ…」

流されている気がする。
けれど、その流れは強く。
試しに…と自分が言った言葉が自分を縛る。

彼女のお手伝い程度ならいいのだが、そうではない可能性も高く。
早くも少し、後悔し始めていた。
ただ、引くわけにもいかない。相手は一応、依頼人なのだから。

「わ、わかった。…えっと、まずはどうしたら…」

いきなりペットだと言われても中々その通りにはできない。
従おうとは考えているが…一先ず、『ご主人様』に意見を聞こう。
その後は、どうなったかは、お天道様も見ていない

フレイヤ >  
「じゃあ、決まり。ふふ、よろしくねコーナ」

満面の笑み。

――彼女がこちらの言うことを素直に聞くうちは優しいご主人様でいるだろう。
多額のお小遣いも貰えるし、美味しいお菓子や食事もご馳走して貰える。


そう。
素直に言うことを聞くうちは――


ちなみにこの後普通に、こちらのおうちにお呼びしたとかしないとか。

ご案内:「常世公園」から修世 光奈さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からフレイヤさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 「よっし!!!!やるだけやってみるでござるか!!」

「もっと胸を晴れて、期待されてかっこいい忘れられないヒーローになるでござるよ!!」

言いつつも、走り回りつつ、トゥルーバイツさんを探し回っている。

「ぜんっぜん見つかんねぇ!!!だけど無茶するでござるよ!!」
「うなれ闘魂!!うなれ拙者の魂!」

言いつつ血眼に成りながらも走っている。傷が未だいえてない上体で全力疾走してるせいか少しだけ血が滲んでいる。

持流 童男 > 「うおおおお!!!!まだまだぁ!!!!」

言いつつ暑苦しく言いながらも走っている血眼に成りながら

足は乳酸でぱんぱんだがそれでも一人でも生かすために無茶をする。

「限界を超えて、なんとかする!!!」
「じっとしててもどうにもならないでござる・・!!」

うおおおおおおと叫びつつも、走り回っている。
足がパンパンだが、それでも、知ったことかとこれでもかと走って

トゥルーバイツさんを見つけようと走っている。

持流 童男 > 「無理無茶は男の宿命・・・!!!」
「ならば、もっと、できるでござろうが・・!!」
足を動かそうとするが、足ががくんとなる。限界を超えすぎたようだ

「ふっざけんな!!!もっと動けそれでも某の足でござるか・・!!」
「某が、某もこんなところで・・!!!休んでる暇はないんでござるよ・・!!!」

ニット笑いつつも、それでも前に進もうとする。

「くそ・・!!!もう逃げないでござる・・!!!」
言いつつ、それでも、傷が開こうが、足に激痛が走ろうが、

それでも前に進む。

持流 童男 > しかし、片膝をついてしまう。
ご案内:「常世公園」にエインヘリヤルさんが現れました。
エインヘリヤル > 「ふむ……」

黒の外套と赤いツインテールをなびかせつつ、馬鹿げた光景にふと足を止める。

特に用があるわけでもない。
趨勢は決まった。

ちょうど間が空いている、とも言う。

そんな時期であるからだろうか。
たまたま目についた変な男などを気にかけてやる気になったのは。

「……芸の練習か何かか?」

侮蔑するでも何でもなく、何をやっているかわからない。
通常こういう手合はスルーの対象なのだが。

持流 童男 > 「くっそ・・!!!動け・・!!!!動いてくれ・・!!!」

足を、前に出そうとする。しかし、前に出ない

「なんで・・・なんで動かねぇんだ・・!!気合も十分・・やる気も十分なのに・・!!」

「もう目の前で『逃げ出して』『何もできない』なんてのは・・!!」

「もう傷つくのが『嫌で』『目をそむける』のは嫌なんだ・・!!!!」

「トゥルーバイツさんたちを・・願いをへし折ってでも・・!なにかの変化を・・!!そうしたいってのに・・!某が限界迎えてどうする・・!!!!超えてくもんだろう・・!!ヒーローは・・!!」

情けない自分に、本気で涙を流す。しかし、それでも前に進もうとすると、足から血が吹く。

「っ・!関係ねぇ・・!!まだ・・!まだだ・・!」
諦めはない。もう目はそらさない。

エインヘリヤル > 見下ろすように話しかける。

「……ふむ。マゾか、何かの演技か、お笑いの練習でもしているのかしら?」

まったくもって、行動の意味がわからない。
泣きじゃくってブツブツ言っているなど、はっきり言って無駄だ。
そう思う。

持流 童男 > 「・・・はは、エイン殿でござるか・・・」

確か、多人数の会合で、名前を呼ばれていたはずの女の子だ。
今はどもる余裕もない。

「はは、マゾ、なのかもしれぬでござるな。・・お笑いの練習・・確かに・・それは・・あるかも知れぬで・・ござるな・・」

かすかに笑いながらも、涙を我慢する。

「・・エイン殿は・・・何をしてるので、ござるか?」

足は血だらけで、すこしだけボロボロだが、
笑いつつも、心配させないように笑いかける。

エインヘリヤル > 一応、例のイベントで姿だけは確認していた。
まあ目立つだけあって、見覚えはある……のだが。

「特に用はないし、たまたま通りがかっただけだけれど」

わずかに眉をひそめる。

「さっきから一人でぶつぶつ話しながら、突然泣き出したり悔やんでみたりと。
 正直……何をやっているのか、よくわからないけれど。

 そうね、とりあえず傍から見て滑稽ではあるから、体を張ったコメディなら、まあ」

体を張ったお笑いの場合、必要なのは没入度だ。
そういう意味では才能があるかもしれない、とそう思う。

ただ、アドリブが下手そうな気配があるので、不器用かも知れないが、上手くハマればギャップにはなるでしょうし。

持流 童男 > 「はは・・・よかったでござ・・る、それで笑ってくれるの・・なら・・いいのでござるが・・!」

足がふらつき、思い切り地面に倒れる
それでも立ち上がろうとするが。足が言うことを聞かないが。
無茶をする。

「そ・・某の名前は、持流 童・・男。期待される、ヒーローを目指してるものでござ・・・る」

「何をしてるかという・・と、某は、ただ、トゥルーバイツって呼ばれる・・人たちに自分のエゴを突きつけて、生きてほしいって思ってるだけ、・・・のただのヒーロー見習いでご・・ざる。」

言いつつも続ける。立ち上がろうとして前のめりに倒れる。

「某のエゴって・・・ことは、分かってるでござ・・るだけど・・それでも生きてほしいって思うのでござ・る。」

足掻く。

這いずりながらも進もうとする。

エインヘリヤル > 「状況が全くわからないのだけど……その、それと這いずることになんの関係が?」

改めて眺めてみても、さっきから何をやっているのかよくわからない。
なので、単刀直入に聞いてみる。

正直、何をしているのかわからない。

動けないならそれはもうタクシーか救急車だが、別に意識がはっきりしている彼を目の前に他人が呼ぶものでもない。

「タクシーか救急車、呼ぶ?」

それでも一応、聞くだけ聞いてみた。
携帯が壊れている可能性がないわけでもない。
これでも風紀の一人のようだし、特に助け起こす必要がありそうでもない以上、余計な手出しをする理由もない。

持流 童男 > 「・・・はぁ・・はぁ・・スマヌでござる。タクシーも救急車も、呼ばなくていいでござる。心配をかけたでござる」

笑いつつもエインヘリヤルさんに笑いつつ。
這いずっている。

「トゥルーバイツって呼ばれ・・る、人達を助け・・て回ってるのでござる・・が。如何せん見つからな・・・くて」

「要は・・人探しをしているのでござる・・よ・・」

「エイン・・殿、こんな紋章をした人たちを見たことはないでござるか・・?」

スマホからトゥルーバイツの紋章の画像を取り出しつつ、エインさんに見せる。這いずりながらかばんから取り出して。

エインヘリヤル > 人探しをするだけでこんなになるものだろうか。
そこはよくわからないけれども、まあ現実としてそうなっているからそうなのだろう。

まあトゥルーバイツといえば、あかね関連だ。
それでこうなっているということはまあ、大体読めたかしら。

「まあ、私にはどうでもいい案件だけれど。
 ……まずは休むことと落ち着くことじゃないかしら?」

あれは……あかねは放っておけば突っ走っていくレミングだ。
それの協力をすると言った以上、放ったらかしに泳がせるのもそのひとつでしかない。

望んで失敗しにいくのだから、そこから事故で助かるかも知れないだけのことに触れる気もない。

そして、それは目の前のこいつも一緒だ。
等しく意味がない。

「それとも、体を痛めつけたい理由でもあるのかしら?」

腕を組んで、金十字の瞳を細める。

持流 童男 > 「・・・あるでござる・・・!!!!」

「・・・・某は、もう、逃げないってもう・!!!」

「目をそらさないって・・!!だから・・!だからこそ!!」

「生きていてほしいってのがエゴってのは分かるでござる、
だけど、それでも・・!」

「生きていてほしいのでご・・・ざる」

立ち上がる。体から軋む音がする。しかし、それでも足掻く。

「最後の一秒まで・・足掻いて・・足掻きぬいて。!その後にぶっ倒れるでござる。無意味でも・・・無価値でも・・・!」

「ここで動かなきゃ・・!!某は、ただのダサいやつになってしまうでござる・・!!!」

歩きだそうとする。

エインヘリヤル > 「ああ、なるほど。
 自分を許す言い訳が欲しいって言うことね」

微笑を浮かべ、微笑ましいものを見るように言った。

「足掻くんじゃなくて、足掻いたっていうフリがしたいんでしょう?
 みっともなくなりふり構わなかったっていう実感がほしいんでしょう?

 可愛らしいというか微笑ましくていいんじゃないかしら」

エインヘリヤルは、別にけなしているわけでもない。
なじっているつもりも、からかっているつもりもない。

「ふふ、無意味でも無価値でもないわ……それ、自分をごまかそうとしてるだけだから」

ただ、その様子を、愉しむように嗤っただけだ。
あざ笑うのではなく、純粋に楽しんでいる。