2020/08/04 のログ
ご案内:「常世公園」に涼風 雷火さんが現れました。
涼風 雷火 > 「紅いー……夕やけー……」

ギターを弾きながら何処か物悲しげな歌を少女は歌う。
かつての友情を歌うような、別れた恋人を想うような……そんな曲。

「るるるるーるーるるるるー……」

誰が聞くわけでもないがただ一心に少女は歌う。
それが自分に課せられた使命であるかのように。

涼風 雷火 > 「見つめたー…………へーいせぇんー……」

ジャンッ

一曲弾き終わって一息をつく。
なにか意味があるかと言われれば、そこまで意味はない。
ただ、なんとなく思いにふけってみたり、なにかしたい時についやってしまう習慣だ。

「はぁ……あれから、結局どうなったんだろうなあ」

少女はため息を一つ、ついた。

涼風 雷火 > 「いや、あれは絶対ボク悪くないと思うんだ。うん。でもなあ……関わっちゃったしなあ……あれだけ啖呵切っちゃったしなあ……」

少女は大げさに頭を抱えた。
拍子にポニーテールが大きく揺れる。
特徴的な大きなリボンも揺れる。

「今度また、風菜さん探したりしようかな。仲直りして万々歳!ならそれでいいしね。でも駄目だったらどうしようか……」

うんうん唸る少女。

涼風 雷火 > 「うーん……ああ、もう!!」

がばっと顔を上げる。
改めてギターを抱えた。

テーレーレーテーレレー……

流れ出すのはまたも、物悲しい調子の音。
今度は歌はない。ただ、曲だけを弾く。

「こんな日も、あるよねえ」

涼風 雷火 > 「……よし!」

ひとしきり曲を弾き終わり、少女は顔を張る。

パァン、と小気味いい音が響く。

「うじうじ考えてても仕方ない! ボクらしくないしね。会えたらいいね、くらいの気持ちで探してみよう。
 見つからなかったら……まあ、そのときはその時、だよね。ダメでもともと、当たって砕けろ!」

思い切り左腕を突き上げる。
その腕に輝くのは、古ぼけた玩具。

「じゃあ、いっくぞー!!」

少女は公園の外へかけていった。

ご案内:「常世公園」から涼風 雷火さんが去りました。