2020/08/07 のログ
ご案内:「常世公園」にレナードさんが現れました。
レナード > 「―――っは…、はぁ、……はあ、……ぁー……」

少年が独り、誰もいない公園の、タコの山のような遊具の中に転がり込んでくる。
息を切らし、疲労で引き摺るように走ってくるので精一杯といった様子で。
そこなら、入ってこなけば見られないだろうと踏んだのだろう。

「……ふぅ、…ふぅ…、んふー……ふー…っ………
 あー………初めて、演習で動かしたけど……シミュレーションとは比べものにならんし…」

気持ち冷え切ったコンクリートの上に、容赦なく仰向けに寝転がる。
そこに多少細かい砂が入り込んでいようと、お構いなしだ。
…それが分かっているのだから、相当に疲労しているということなのだろう。


「……………ほんと、薬なしには動かせないなあ……あれらは……」

レナード > 「…動いてる途中には……なにも、感じてなかったのに、なあ。」

…片手をなんとか、目の前へ。
ぐー、ぱー。ぐー、ぱー。それさえも、僅か震えるくらいに。
今も全身の筋肉が悲鳴を上げていた。
だが、それはまだここに逃げ込む様にやってきた理由にはならない。

「―――ッぐ、あ、あぁあああっ……!!
 頭、いっった………!!」

襲ってきたのは、頭が割れるような痛み。
全身筋肉痛の身体でさえ、それを庇う様に背を丸めて、反射的に腕で頭を抱えてしまうくらいに。

それが表れたのは、ここを通ってる前だったから。
余りに耐えようのない痛みに、ついぞここに逃げ込んだ。そういう訳だった。

「……っふー、…ふ………
 知恵熱どころの、騒ぎじゃねーし………っ…
 頭……使わせすぎ…ッ…………」

レナード > …それが納まったのか、いよいよ疲弊しきった様子で身体を投げ出すように横たわった。

「………そりゃ多少、人より健康だけどさ……」

この血の力だ。
不死ではないが、治るものであれば常人より早い。
それは、自分のある年齢の肉体まで、戻ろうとする力が備わっているから。
…これ以上筋肉が付かない体なのは知っていたが、
まさか、そういうことになっているとは思いもよらなかった。
これも、研究所で知ったことだ。

「だからといって、薬漬けになるのもなー………
 まったく、短期間で力を得るってロクなことじゃねーし……」

レナード > 「………あー……
 つかれた…………」

大の字になって、寝そべる。
反復的にやってくるそれから逃れるなら、眠るのが一番だ。
寝心地のいい場所ではないが、致し方ないだろう。