2021/10/20 のログ
ご案内:「常世公園」にルミ・イルマリネンさんが現れました。
■ルミ・イルマリネン > 「この気温、ふるさとを思い出すな」
山々の広葉樹が一面に紅を掲げる時期。
夜になると上着が欲しい気温となり、どことなく故郷を思い出させる。
コートのポケットに両の手を突っ込んだまま公園を練り歩けは、適当なベンチに腰を下ろした。
突っ込んでいたポケットから何かを取り出すと、
トントンとたたいて棒状のものを取り出し口にくわえる。
そして何かをこする軽快な音とともに灯りがともる。
数秒して手に持った灯りを振って消すと、携帯灰皿に燃え尽きたマッチを放り込む。
ふう、と息を吐くと月明かりに照らされて白い呼気が空に溶けた。
「そういえば今日、満月だっけ」
頭上に浮かぶ月に問いかけて確認するようにつぶやくと、ぼーっとして背もたれに体を預けた。