2021/11/01 のログ
金剛 経太郎 >  
「んん、こうするともーっとあったかいよ。
 えへへ、玖美お姉さんいい匂いーお菓子の匂いがする。」

しょうがない、と玖美を温めるため、という大義名分を得て。少し大胆に頭をこすり付ける。
柔らかく暖かで包み込むような感触は到底離れ難く……

「あっ。……え、えっと。そ、そうだね。
 もう暗くなってきちゃったねっ!」

呆気なく離されてしまい、名残を惜しむ声が思わず口をつく。
はた、と我に返って離れた玖美の、自分がどういう状況にあったのかを確認すると、湯気が出そうなほど顔が赤くなった。

玖美・E・A > 「あんまり遅くなると、寒い以外にもいろいろアレだしね、アレ」

アレってなんだ、と言われるとたぶん説明はできないのだけど。
ともかく子供があまり遅くまで出歩くのはよくないし、自分も早めに帰って寝たいし。

「……えへへ、経太郎くんがよかったら、だっこくらいいつでもしてあげるからねー」

いくら鈍くて残念な子の玖美でも、彼がうっとりした顔をしていたことくらいはわかる。
自分の包容力?母性?でいくらか彼を癒せたのなら嬉しいし、減るもんでもないのでいくらでもしてあげようと思った。

金剛 経太郎 >  
「う、うんっ。アレだもんね。」

ぜんぜん分からん、なんだアレって。
そう思いながらもこくこくと頷いて、先ほど貰った紙袋の取っ手をぎゅっと握り直す。

「ホントに?えへへ、玖美お姉さんに抱っこして貰うの、好き、だよ?
 でもお外だとは、恥ずかしいから……こ、今度玖美おねえさんのおうち、遊び行っていい?」

少し蕩けた頭に誘惑めいた言葉が投げかけられれば、たやすく思考が暴走する。
何も考えず口にしていた言葉に気付いた経太郎だったが、言っちゃったものはもう戻せない。なるようになれー、と首を傾げてみたり。

玖美・E・A > 「もちろん!いつでも遊びに……あ、なんなら今からでもいいよー?」

と、口にしたのは紛れもなく思い付き。であると同時に紛れもない本心でもあって、今夜泊めるくらいのことは平気でやってしまえる気分だった。
と、いうよりもともと、いつでも誰にでも泊めてくれと頼まれれば泊めてしまう優しさと余裕と不用心さの持ち主なのだけど、今の言葉は彼が喜んでくれた様子なのが嬉しくて出たものだった。

「とにかく今日は寒いから、とにかくいこいこ」

泊まるにしてもそうでないにしても、ここで立ち止まっている理由はないのだから、経太郎くんを連れて歩き始める。彼の住んでいるところがどこにあるのかも知らずに。

金剛 経太郎 >  
「い、今からは……この後、行かなきゃいけないところあって……!」

思いもしない誘いに心が揺らぐ。
しかし今日はまだハロウィン、バイト先に行ってハロウィンパーティもしなければならないのだ。
だから、ここはぐっと踏み止まる。

「途中まで一緒に行こっ。
 ふふ、今日は無理だけど、いつ遊びに行こうかなー」

ふふふ、と玖美に連れられ嬉しそうに。
黒猫の尻尾を揺らし、軽くスキップするように歩きながら、ともに公園から立ち去るのだった。

玖美・E・A > 「そっかー……でもご用事ならしかたないね」

と、言った声は自分でもちょっと意外なほど残念そうな色がついていた。
ちょっと舞い上がっちゃってたかもしれない、という玖美としてはかなりレアな反省の念を密かに抱きつつ、

「じゃ、そこまで送ってくね。ハッピーハロウィーン♪」

ぎゅっと彼の手を握って、ニコニコ笑いながら歩いていった。
これがハロウィンらしい過ごし方なのかはわからないけれど、お菓子を食べて、コスプレしてるんだからいいだろう、くらいの気持ちで。

ご案内:「常世公園」から玖美・E・Aさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から金剛 経太郎さんが去りました。