2021/11/15 のログ
ご案内:「常世公園」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
終わってみれば、あっけないものだった。
まあ…そんなものだろう。島を揺るがす様な大きな戦いなど
早々起こる訳でも無し。
今回はまあ…"やり過ぎる前"に終わった。
それだけの話だ。
「……しかし…」
となると。事後処理だの何だの…という仕事は想定よりも遥かに少ないもので済んだ。
何せ、予想していたよりも動いていないのだ。戦果も被害も、大きなものではない。
怪我人を入院させるのも。被害諸々の書類も。
想定より少ないのだから、想定より早く終わってしまうのだ。
つまり。
「……まあ、平和な事は良い事、なんだが」
くぁ、と小さく欠伸を零しながら見上げるのは麗らかな秋の晴空。
一通りの書類仕事を終えて、午後は綺麗に空いてしまった。
こんな日も久し振りだな…というか、暫く予定は何も入っていない。
どうしたものかな、と。手元で揺らすホットココアの缶。
■神代理央 >
別に違反部活との戦いが終わった訳では無い。
これからも、落第街にて違反部活との戦いは続くだろう。
しかし…取り敢えずは平穏が訪れた。
平穏が自分に訪れてしまってよいのか、は悩ましいところではあるが。
「…ワーカホリック気味なのは、前から自覚していた事ではあるんだがな」
要するに。
仮初、或いは一時的な平和が訪れると…はて、何をしたものかと。
それなりの成果を上げ。上層部からも概ね良い評価を得て。
そして放り投げられた平和。
「仕事以外に打ち込むこと、見つけておくべきだった、かな…」
まあ、土台無理な話なのかもしれないが。
一番楽しいのは、何だかんだ仕事をしている時なのだから。
ご案内:「常世公園」にマディファ=オルナさんが現れました。
ご案内:「常世公園」に雪城 涼子さんが現れました。
■マディファ=オルナ > 「なれば、雑誌のパズルとかどうじゃろうかの。
仕事が落ち着くのであれば、似たような感じにはならんかや」
そんなつぶやきを聞きつけたかのように、理央の横からやってきて話しかけるマディファ。
「仕事以外の趣味がないからとて、仕事ばかりでは神経がやられてしまうのが人の子じゃ。
休息を取るのも仕事じゃろう」
見た目からすれば言う立場が逆では?と言いたくなるような光景。
にも関わらず、マディファは平然としている。
ただ、内心はヒヤヒヤしているのだが。
■雪城 涼子 >
常世祭まっさかりの今時分。
どちらかといえば、日本発祥っぽい感じのお祭りではあるけれどお祭りはお祭り。
つまり、何がいいたいかといえば……ラ・ソレイユも大忙しなのである。
そんな中、最近とんと見かけないオーナーが目についたわけで……
「あっ、理央くん!」
思わず駆け寄ってみたところで……あれ、なにかちっちゃい子が一緒にいる。
迷子の保護……? というようにもあんまり見えないけれど……
うーん、お邪魔だったかしら……?
■神代理央 >
先ず、横から投げかけられた声に視線を向ければ。
其処には特務広報部で傭兵として雇用している少女の姿。
投げかけられた言葉に、小さな溜息と共に口を開こうとして――
「……ええと…」
此方に駆け寄ってくるのは、最近顔を出し難くなってしまった
自分がオーナーを務める洋菓子店で働く少女。
横の少女を。そして、駆け寄ってきた少女を。
交互に視線を向けた後。少しばかり困った様な表情を浮かべて――
「……取り敢えず、パズルは却下だ。実はそういうのは苦手でな。
とはいえ、仕事以外の趣味を持てというのは頷かざるを得ない。
そうしようとは思っているのだがな…」
「それと、雪城には紹介した事が…というか、二人とも初対面か」
まあ、無理もない。
かたや、日常を謳歌する女学生。
かたや、落第街で共に戦禍を潜り抜けた傭兵の少女。
「……彼女は雪城涼子。私が出資した洋菓子店の手伝いをしてくれている。
彼女が作る菓子は絶品だ。一度食べに来ると良い」
先に声をかけてきた傭兵の少女に、先ず言葉を投げかけて。
「そして。この小さいのはマディファ=オルナ。風紀委員会の同僚…部下……まあ、助っ人の様なものだ。
見た目よりも随分としっかりしている。仲良くしてやってくれ」
と、銀髪の少女へ傭兵の少女を紹介する。
日常と非日常の知人と三すくみ。初動はこれで良かったのか、と内心ちょっと焦っている。
■マディファ=オルナ > 「おーなー?」
丁度居合わせた少女の理央への呼称に目を丸くする。
だが、考えてみればここは常世島。
大人よりも学生が社会を回しているのだ、そういうこともあるだろうと納得する。
そんなところに提案は却下されてしまった。
苦手だ、という意外な情報がついて。
「おや、残念じゃ。
理央殿なら簡単にできる、とは思ったんじゃが」
「そもそも儂、誰かに紹介される場におらんかったしのう」
自分から名乗ることは多々有れど、紹介される場に居合わせたことはない。
特務広報部なら、自分の存在は知らされているだろうが。
「ふむ、菓子屋か……風菜が喜びそうじゃのう。
雪城涼子殿、か。
儂はマディファ=オルナ、紹介されたとおり理央殿の助っ人じゃ、よろしくのう」
敵対する理由もないし、好意的に軽い自己紹介。
特務広報部、ではなく風紀委員とした辺りは察して、理央の言葉に賛同するように。
なお、話に上げた風菜は既にソレイユの存在を知っていることはマディファは知らない。
■雪城 涼子 >
なんだか、理央くんがちょっと戸惑ってる感じがする。
なんとなくだけれど、疲れている感じもあるし……うーん。
そんなことをちょっと思いながら、紹介してくれる言葉を聞く。
部下?助っ人? なんだか要領を得ない。
どこか言葉に、ぎこちない感じもある。
あるけれど、ひとまずは触れないことにして……
「マディファ……さん、ね」
儂、とか、殿、とか、じゃ、とか……ちょっと古風と言うかなんというか。
変わった言葉遣いと物言い。
これは常世特有の、見た目じゃわからないパターン?とか思って、
少し改める。
思わず、ちゃんって言いたくなっちゃうんだけど。
「うん、理央くんの言う通り。お菓子屋さんをやっています。
ぜひ、よろしくおねがいしますね?」
そういって、ぺこり、と頭を下げる。
「で、理央くん? どうなの?
少しは時間が出来た? 此処で座っているってことは、出来たって考えていいのかな?」
少しだけ間合いを詰めて、軽くだけ問い詰める。
あまり詰め寄りすぎないように……うん。
■神代理央 >
「まあ、風紀委員会と洋菓子店ではな。中々出会う接点も無いだろう。
余り縁のない出会いだ。是非二人には大事にして欲しいと思う」
とはいえ…先ず色々と念押ししておかなければならない事もある。
「ロジックを組むのは好きだが、右脳を使う様な事は苦手でね。
人にはどんな事にだって得手不得手があるだろう?
そういうことだよ。マディファ」
体育とか体育とかスポーツとか。
そういうのは苦手なのだ。その流れで、パズルだのなんだのというのは意外と得意ではない。
そういう事に充てる時間が無かった、とも言えるかも知れないが。
というよりも。そうやって敢えて"仕事"の話から遠ざかるのは、一般人である涼子の前では、なるべく血生臭い話はしないで欲しい…という希望なのだが。
果たして、マディファに伝わってくれるだろうか…。
「……ん、あ、ああ。まあ、今はな。
大きな仕事が終わって、今までよりは多少時間がある。
あるが…それが、どうかしたのか?」
と、間合いを詰められればちょっとだけ驚いた様な表情を浮かべつつも、こくこくと頷く。
やはり、彼女には強く出れない。それは、彼女の母性によるものなのか。世話焼きな彼女の人当たりの良い好意に慣れていないからなのか。
どちらにせよ。何時もの尊大な態度はちょっと控え目。
素直に、彼女の言葉に頷くだろう。
■マディファ=オルナ > 涼子からの呼ばれ方に間が空いた。
おそらくは、見た目で判断しないようにしたのだろう。
あまり深くは考えないようにする。
「まあ、そうじゃな。
儂にもできんことはあるのじゃし、致し方ないところじゃな」
理央の釘刺しは実際には伝わってない。
だが、一般人である涼子の前で、あまり血なまぐさい話はすべきではないと判断。
結果的に、理央の希望は通ることになる。
「そうじゃ、この機会に涼子殿の……店の方に顔を出したほうが良かろう。
風紀の仕事詰めで、そちらには行っておらぬのではないかの?
この分なら、なにか用事があるやもしれぬしのう」
かんらかんらと笑いながら、珍しい彼の殊勝な態度に内心驚く。
普段の尊大な態度は身を小さくしているようだ。
■雪城 涼子 >
二人のなんとなく、な会話の流れ。
どこか隠している感じを受けるのだけれど……うーん。
此れ、触れるべきではないのかしら、と少しだけ思う。
「理央くんも苦手なことあるのねえ。
まあ、何でもできる必要もないんじゃないかしら?
そのための部下さん……というか、助っ人さんとか、じゃない?」
と、なんとなくふんわりとだけ口にする。
この程度ならまあ、許容範囲内……だよね?
そんなことを考えてるとマディファさんの予想外の援護射撃。
さてはこっちの助っ人だったのかしら?
「援護感謝します!
そうそう。オーナーが顔出ししないのも、ちょっとどうなのかなって。
今はお祭りだし是非、顔を出してほしいのですけれど?」
そうやって笑顔で理央くんを見る。
とても笑顔。
あ、そうだ。
「そういえば、ちょうど宣伝用にお菓子持ってきてるんだった。
はい、オーナーにマディファさん。
ラ・ソレイユの新作をどうぞ?」
そういって二人に差し出すのは、茶……というより、黒に近い色をしたマドレーヌのようなお菓子。
実は、カカオと小豆を合わせて作った和寄りの新作である。