2021/12/10 のログ
ご案内:「常世公園」にセレネさんが現れました。
セレネ > いくら北国出身とはいえ、寒いものは寒い。
身体は着こめば良いけれど、出ている手や顔は風で冷えて冷たくなっている。
それでも日課は休まない。休めばその分後々後悔するから。
それに、澄んだ空に浮かぶ月が見られるので悪くはない。

『…ま、それでもこの手の冷たさは困るけれど…。』

冷え性には堪える。暖を取る為公園内の自販機に寄り、温かい飲み物でも買おう。

『……何これ、おしるコーラ?
こんなゲテモノ飲む人居るのかしら…。』

冬季限定と銘打たれた飲み物が視界に入り、思わず怪訝な表情。
己は普通にミルクティーを押す。やはり紅茶が至高だ。

セレネ > ガコン、と音を立ててミルクティーのミニペットボトルが落ちる。
それを手に取れば、じんわりと温めるぬくもりにほぅ、と息を洩らした。

それを両手で持ち、カイロ代わりにしては近場のベンチに腰掛けよう。
陽が落ちた公園内には人はおらず、静かな静寂を保っている。
それもそうだ。街灯があるとはいえ陽が落ちて暗い時間、
加えて寒い時期ともなればわざわざ出歩く人などそうはいないだろう。

クリスマスまであと2週間くらいか。
楽しみでもあり、己としては辛い事を思い出す時期でもあり、やや複雑。
ペットボトルの温もりを長引かせるよう、保温する魔術をかけつつ。
蒼は地面を見つめていた。

ご案内:「常世公園」に暁 名無さんが現れました。
暁 名無 > 「アウターは買った、資料も幾らか集まった。
 あとは……飯の材料か。はー、冷蔵庫生きてりゃなあ。」

すっかり日も沈んで一段と寒さの増した公園。
買い物帰りに何となく通り抜けようとしたところ、ベンチに座る人影を見つけた。
この寒空の下、ベンチに座って俯いてるなんて何事かあったのだろうかと注視してみれば、見覚えのある少女と気付く。

「あれ、セレネじゃないか。
 何やってんだ、もうこんな暗いのに……いや、お前さん暗い方が都合が良いんだっけか。」

よっす、と軽く手を振って声を掛ける。
随分と着込んでいる様だから、寒くない訳でも無さそうだし。

セレネ > 沈みかけた思考がふと引き戻された。
蒼を数度瞬かせ、掛けられた声の主へと向ける。
見れば見知った顔と姿がそこにあった。

「…あら、先生。珍しいですね、こんな所で会うなんて。」

学園外で会うのはこれで二度目だろうか。
基本的に研究室に引き籠っていた印象のある相手だから、外で会うのが驚くレベル。

「えぇ。陽が落ちた時間帯の方が活動しやすいのは貴方もよくご存知でしょうに。」

己の体質もあるので、日が昇っている時間帯より落ちている時の方が過ごしやすい。
日傘が無くて済むからだ。

尚、寒さに強いからといって寒くない訳ではない。
ある程度の我慢は出来る程度だ。
炎系の異能や魔術が得意な人々がこの時期羨ましくなるくらいには、此処も充分寒いのだ。

暁 名無 > 「や、ホント奇遇だな。
 俺は買い物とか所用の帰りだけど、セレネは?散歩?」

珍しい、と言われれば確かに珍しいか、と省みて思う。
研究室に引き籠る事は多いけれど、本来俺はアウトドア派だというのは折に触れ主張してきたつもりだったけども。
仕事に追われてると引き籠りがちだし、何ならここ数年籠ってた時期の方が多い自覚はある。

「ああ、バイトも夜勤でって最初から言ってたしな。
 けどこの時期、夜間に外で歩くのは寒さが応えるだろ。」

北国の出身とは聞き知っているが、それでも寒さを感じないわけでは無いだろう。
寒い地域の人間というのは、寒さに対する効率のいい対処法を知ってるというだけで、寒さそのものに耐性があるわけではない。
まだ雪の時期には早いが、それでも冷え込みは日に日に強くなっているし。

「風邪ひくなよ?いくら自分で治せるとはいえ、心配するぞー」

ついでに隣良い?とベンチを指差して首を傾げる。

セレネ > 「散歩…まぁ、ウォーキングという意味では間違ってはないですね。
毎日歩くようにしてるんです。」

相手がアウトドア派なのとは違い、己はインドア派なので。
山や転移荒野など行く事が少ない。だからこそという印象もあるかもしれない。

「…まぁ、それでも日に焼けるよりマシなので。」

バイトについてはそうそう、と頷く。
寒さより、紫外線に負ける方が辛い。だからそっちを取っているだけだ。
こればかりは持った体質だから仕方のない事。

「私から見れば貴方の方が心配ですけどね?
怪我しないかとか、体調崩してないかとか。」

ベンチを指差されればスペースを開けてどうぞと促そう。
目の前の相手は年に一度…いやもしかしたら数度か?
無茶して怪我をする配信を見ていたから、己としては相手の方が心配だ。

暁 名無 > 「なるほど。体力ある方じゃないもんな、お前さん。
 良い心がけじゃないの、健康に気を使ってて感心感心。
 ……って、こんなこと言ったら『貴方の方こそもう少し健康に気を使うべきでは?』とか言われちゃうな。」

うんうん、と頷いてから、思わず吹き出してしまう。
実際何度か言われてるわけだし、あまりにも鮮明に光景が浮かんでしまったものだから。

「……まあ、そうだな。
 お前さん肌綺麗だし、色素も薄いし……紫外線が大敵ってのは解るよ。」

俺は日に当たっても肌が焼けることは無いけれども。
基本的に太陽光というのは有害だ。日サロとかわざわざ通う人間の気が知れない。

「お、心配してくれてんの?嬉しいねえ。
 最近は心配されるよりも怒られる方が板についちゃったからな。
 と、サンキュ。いやー、今日は歩き詰めで疲れた疲れた。」

そういえばあの配信のデータも、綺麗に消えてしまってる事だろう。
まあ後生まで残したいかってーと、そうでもない動画シリーズだけど。心臓の弱い方はご視聴を避けてください系だし。
ベンチに座る許可を得られれば、二ッと笑ってセレネの隣に腰を下ろす。言った通り、買い物やら何やらで歩き通しだったし。

セレネ > 「そうですね、ブーメランですね。」

喫煙してるし、お酒も飲んでいるみたいだし。
とはいえ、最近は己が口酸っぱく言っているからか控えてくれているみたいだけれど。
相手の体質もあるから、禁煙しろとは言い辛い。

「スキンケアも毎日欠かしてませんので。
肌が弱いのも生き辛いものですね。生まれ持ったものなので仕方ないですけれど。」

己の蒼も、月色の髪も、白い肌も、薄すぎる色素によるものもある。
陽の下を歩ける人の子が羨ましいと思った事は、さて何度あったか。

「…貴方に怒る事が多かったのは、申し訳ないと思ってます。
あまり怒らないよう努めていたのですけど、貴方に対してはどうも…。
今後は怒らないようにしますので。」

人に怒るのは、期待をしていたからで。
そも期待をしなければ、怒る必要などない訳だ。
そういう人なのだと理解すれば他者に割く労力を減らせる。
腰を下ろす相手にお疲れ様ですと言葉を投げつつ、手荷物に蒼を向けた。

「随分大荷物ですね。冬場だからです?」

暁 名無 > 「俺だって俺なりに自分の身体は慮ってるつもりなんだけどな……。」

煙草も減らしてるし、飲酒は……暇が無い。無かった。
運動もたまーに訓練施設とかで汗を流したりもしてるので大目に見て欲しい気もするけども。
まあ、今後はもう少しそういったところに気を払う時間は増やせると思うし……。

「なるほどねえ、陰ながらの努力ってやつか。
 まあその分、何つーか……幻想的な綺麗さだよな、お前さん。」

髪の色に関しては羨ましさすら覚える。
自分の髪の色が嫌いというわけではないが、どうせなら白とか銀とか、そういう色が良かった。
脱色も染色も利かねえんだこの髪。

「ああいや、お前さんの事じゃなくて。上のな、先輩先生方の方な。
 生徒が怖がる、とかもっと方法があるだろ、とか自分で怪我しといて労災使おうとするな、とかうるさくって。
 その分お前さんはまだ俺の事について怒ってくれるから、反省し甲斐もあるし。
 ……何よりセレネがぷんすこしてんの、意外と可愛いんだこれが。あ、反省は都度してます。
 今後は怒られないよう努力もします。」

ベンチに腰掛けて荷物を地面に下ろし。
その荷物を訊ねられれば、俺は緩く首を振って。

「いや、冬だからって言うよりは……何て言えば良いかな。
 また教員生活を一からやらなきゃならなくなったから、その準備とか、色々だ。」