2022/02/05 のログ
ご案内:「常世公園」に暁 名無さんが現れました。
■暁 名無 > 「日が延びてきたとはいえ、まだまだ寒さは厳しいな」
日没後の常世公園、ベンチの一つに腰掛けて俺は独り言ちる。
昼間は多少寒さが和らぐ日が増えてきたような気がするが、陽が沈んでしまえば春はまだ遠いと思わされる。
既に周囲に人の姿は無く、点々と灯った街灯が心寂しさを助長させている。
そんな中で自販機で買った缶コーヒーをカイロ代わりにして、ぼーっと夜空を眺めてみたり。
「暦の上じゃ一応春ってことにはなってんだけどな……」
春らしくなったなあ、と実感が持てるのはまだまだ先の話になりそうだ。
■暁 名無 > 「春……春ねえ。
てことは今年もそろそろ卒業式の準備とかする時期か。」
缶コーヒーのプルタブをカチカチと鳴らしながら呟く。
だからあんな夢を見たんだろうか、と先日の夢を思い返してみる。
あれ以来、同じ夢は見ていないし、そもそも夢自体見ていない。見たくもない。
まあそれは置いといて。知り合いに卒業が近い生徒は誰か居たっけか、と記憶を辿る。
幻生学を履修する奇特な生徒が順当に卒業していくとはあまり思えないが、それでも数人の顔が思い浮かんだ。
「卒業して、就職なり進学なりして、無病息災で長生きしてくれりゃ良いんだが。」
教員として気に掛けられるのは、学生としてこの島内に居る間に限る。
卒業して島を離れた後の事は、気に掛けたところで此方から如何こう出来る事なんてない。
その辺は、本土の学校と然したる違いはないだろう。向こうから連絡を取ってきたら話は別という事も含めて。
「ま、必要な時にだけ必要とされる、くらいが丁度良いんだろうな。」
ご案内:「常世公園」に八坂 良彦さんが現れました。
■八坂 良彦 > 公園でベンチに座っていると、タッタッタッタと規則正しい速度で誰かが走っているような音が近づいてくる。
音の方をみれば、小柄なジャージ姿の生徒が走って近づいてくる所で。
ふと、青年にきづいたのか近くに来て、立ち止まる。
「あれ、えーと…あぁ暁先生だっけ、前に密輸関係で協力してた。
こんばんは、こんな所で、、えーと黄昏てる?」
首を傾げるのは、風紀委員の二年で、戦闘力はまだしも頭を使う事を嫌う事を出来る人間に任せるタイプの、脳筋的生徒。
そして、鍛錬や修行が趣味と言えるほどに暇があると演習場などによくいる事蛾多い。
首を傾げ、足を止めて、首に掛けていたタオルで汗を拭いている。
■暁 名無 > 「んー……?」
ふと足音に気付いて其方へと目を向ける。
見ればランニング中と思しき小柄な姿が近づいて来ていた。
この寒い中熱心なもんだな、と思いつつこうして寒い中公園のベンチに座ってるのも物好きかと自分を省みて思う。
むしろ何もしてない分俺の方が大概まである。
「おう、こんばんは。そーそ、暁先生だよ。密輸の話を知ってるって事は風紀委員かい?
黄昏てる……というよりは、天体観測?ほら、寒いと星が綺麗に見えるんでな?」
声を掛けてきた男子生徒に笑いながら天を指差す。
特に目的らしい目的も無く星を眺めてる事を黄昏てる、というのではないかという事はこの際置いておこう。
「見たところそっちはランニング中か。
まだまだ冷えるから、寒さ対策はしっかりしとけよー?」
小柄だと冷えるのも一際早い。身を以て知ってる。
■八坂 良彦 > 「そうそう、風紀委員二年の、八坂です」
流石に年上で教師相手には挨拶は普段より丁寧に、名乗り軽く一礼。
吐く息が白く、寒さも結構寒いんだなと少年も思ったらしく。
「天体観測…あぁ、確かに空綺麗に晴れてるなぁ…、おぉ…なんかゆっくり星見るのは久しぶりだなぁ」
言われ、上を見て今気づいたと、そんな感じでじっと見て。
暫くして向き直ると。
「一応異能の制御訓練かねて、風纏ってるから、少しは寒さ対策してるけど。
あと、腹には携帯懐炉持ってる」
指をふると少しだけ風が不自然に動く。
そして、ジャージの腹を叩くと、不自然な音がするのでそこがカイロなのだろう。
■暁 名無 > 「二年の八坂、ね。……うん、覚えた。」
軽くこめかみを叩いてから、笑みを浮かべて一つ頷く。
缶コーヒーを開けながら名前と一緒に為人も記憶することにした。まあ、小柄な脳筋タイプってのは妙に親近感が沸くと言うか。
「月もこないだ新月だったばかりだから、明る過ぎず丁度良いんだこれが。
八坂もたまには眺めてみると良い、まあ風邪ひかない程度にだけどな。」
あと首が疲れない程度に。
気を取られ過ぎてたまにガッチガチになったりするから。
「ほーん、それならまあ大丈夫か。
けどまあ油断はするなよ、期末も近いし風邪ひいたら面倒だからな。」
にっ、と笑いながら頷いておく。
自分で言っておきながらテストが近いのを今まですっかり忘れていた。
試験監督もしなきゃいけないのか……面倒だな…。
■八坂 良彦 > 缶コーヒーを開けるのを見て、腰につけていた水筒を手に取って、蓋を開けて中身を飲んで。
「…空見ればいつでも綺麗に見えるわけじゃないのかぁ、知らなかった。
まぁ、星見てて風邪ひきましたは洒落にしかならないし…たまに見てみてみ、ます」
最後言いよどむあたり、丁寧な言葉は苦手そうで。
たしかに、真上見てると疲れる、ますね、と言いなおし。
「今まではこれで何とか。
…期末、期末かぁ…学科試験の勉強しないといけないんだけど…勉強のため座ってると、寝ちゃうんだよなぁ」
笑いに頷きながら、笑い返し。
学科の勉強は鬼門らしいことを、いって、はははと乾いた笑いを浮かべている。