2022/03/03 のログ
ご案内:「常世公園」にコピルさんが現れました。
コピル > 宵の口の常世公園。
すでに空は闇に包まれ、星が点々と瞬いている。街中なこともあって目立つ星は少ないが。
しかし時間としてはまだ夜更けには程遠く、子供の遊び声こそ聞こえないが家路を往く人影はそこそこ。
そんなうら寂しい公園の道を、パジャマ姿の少年がすたすたと歩いている。

「ふー……夜のお散歩というのも悪くないですねぇ。
 子供は日が沈んだら外を歩いちゃいけないって言われてるし、悪いことな気がするですけど。
 そしたら今日の悪事ノルマはこれで達成!ってことになりますね。ふふ」

身にまとうパジャマは、闇に溶けそうな漆黒の布地に、炎のような赤のプリントが散りばめられたもの。
とはいえ銀髪はしっとり湿ってつややか、道には街灯も灯されており、実際に闇に溶け込むことはない。

そして、そんな少年を間近で見るなら、彼がもくもくと湯気を全身から放っていることにも気づくだろう。
見るからに風呂上がり……にしてはちょっと多めな湯気の量。
さらには、少し近づくだけでも分かる硫黄の香り。温泉を思わせる匂いは、人によって好みが分かれるところだろう。
温泉にとっぷりと浸かって、ろくに身体を拭かずに出てきたなら、こうもなろうか。

……実際に彼がつい先程まで浸かってたのは『溶岩』なのだけれど。
自らの能力で自室に作成した溶岩風呂。これに浸からないことには、コピルの夜は始まらない。

「風呂上がりにお外を歩くってのも悪くないものですねぇ。
 きゅううっと身体の冷えていく感じ……未知の体験です。地球の寒さもこれなら好きになれるかもです」

風呂上がりのつやつやもちもちほっぺにえくぼを作り、笑顔で夜道を行く少年。
普段から人間よりも体温の高い彼だが、今この時はさらに高まり、50度にまで達しようとしている。