2022/02/14 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
レナード > 「リア充なんて爆発すりゃいいんだし。」

テラス席のある一角にて、通りを行き来する大衆を
そこはかとなく感じられる怨嗟の念のこもった眼差しで見つめている少年が一人。
厚手のラシャコートに身を包み、首元はしっかりマフラーを巻いて寒さ対策はばっちりな、
そんな少年は常に黒いレンズのゴーグルを身に着けている少年は、その異様な出で立ちのままパフェを貪っていた。

そんなに着込むほど寒いのなら屋内席に入ればいいのに、と問われれば、
屋内席はリア充どもで溢れてるから、と彼は返す。
そんな寒い場所でパフェなんて食べなければいいのに、と問われれば、
甘いものをやけ食いしたかったんだし、と彼は返す。

2/14のバレンタインデー。
もうじき春の訪れとはいえまだ肌寒い日が続くこの頃、好き好んでテラス席を使う客などいるわけがない。
だのに異常なまでに着込んだ彼は、この寒風吹きすさぶテラス席でも平気な格好で、
カップルらしい男女の組み合わせだの、
やけに手荷物が多そうな男子だの、
大事そうに包みを抱えて駆けていく女子だの、
今日だけでも日常と異なる面々の様子を、憎々し気に眺めていたのだった。

「……………はぁ。」

レナード > 「……あ。」

外を行きかうリア充どもに怨嗟の目線をくれてやっていると、
いつの間にかパフェを食らいつくしてしまっていた。
とはいえ、今日この日くらいはやけ食いすると決めたのだ。
きゃつらが爆発すりゃいいのにと願いながらも、代わりに爆破するのは己の食欲だ。
テーブルの上に置いておいてくれと頼んだメニューを、徐に開く。

「なくなっちゃったじゃん。
 どうしよ、次は何にしようかな…………」

ページをぱらぱらと、次の注文に向けて目を滑らせる。
こういう時に供される季節限定メニューも、心なしかチョコレートを使ったものが多い。
安直すぎるし、と小さな声で辟易しながらも、あるところで目線が止まった。

「へぇ、こういうのもあるわけ。」

ホットファッジサンデー。
暖かいチョコレートソースをかけていただく一風変わったスタイルのパフェだ。
これならなんだかんだ冷たい思いをしながら食べるのも多少楽にはなるかと、少年は生唾を吞む。

「……注文行こ。」

決まれば後は早いものと、
注文も兼ねて、すっかり空になったパフェの容器を戻しにいった。

レナード > 暫くした後、やはり少年はテラス席に戻ってきた。
その両手で持ったトレーの上に、そこそこ大き目なパフェを載せて。
パフェの傍には暖かいチョコレートソースの入った小さめの容器も控えている。
目の前の甘味を見ると、リア充爆破しろなんて危険思想はどこへやら。
衣食住足りればなんとやらなのだ。
足の速い冷たい甘味を目の前にして、それ以外のことを考えるのは不敬である。

「………ふう。
 不思議なもんだし。冷たいもんに敢えて暖かいもんぶっかけるだなんて。
 なんかわるいことしてる気分だし……」

その行い、こたつでアイスを食べるが如く。
そんな平和な背徳を、金を払えばゆるりと楽しむことができるなんて。
先ほどまで憎々し気に辺りを見ていたハズなのに、
なんだか周囲の目線が気になってしまいそうだと、少年は辺りを見回した。
そもそも、こんな寒い日に一人テラス席でパフェを食ってるコートの男なんて、
それこそ周囲の目線を集めそうなものだが、少年はそんなことを気にしてはいない。

「さっさと食べなきゃ冷めちゃうじゃん。
 ………おー、溶けてく溶けてく………」

ほんのり粘性のあるソースを、パフェの上で線を引き、円を描くように流し込む。
その先で、熱によって蕩けたアイスやらクリームやら。
想定していたとはいえやはりこうなるかと感嘆の声を、少年は上げた。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
レナード > 「…………。」

そんな感じに、提供されたときの姿と比べて、
チョコレートソースによってそこそこ蹂躙されたみたいになってしまったアイスやクリームを、
長めのパフェ用スプーンを片手に軽く突き立て、するんと掬った。
アイスの芯まで行き届いていないものの、その熱は周りをゆるく仕上げるまでに至っている。
夏場のそれを思わせる柔らかさに、チョコやクリームがまとわりついた。

「ぁむ………」

落とさないように、救ったアイスを口に運んだ。
見た目だけでその風味はおよそ想像のつくものだ、が、
それを言葉にしないわけにはいかない。

「んっ……、まぁ………」

はぁ…、と熱の籠った吐息が漏れる。
あまくておいしい、これに尽きる。
少年でさえもこの時ばかりは、リア充とかそんなのどうでもよくなっていた。
人間、欲望が満ちた瞬間は大体なんでもよくなってしまうのだ。たぶん。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に八坂 良彦さんが現れました。
八坂 良彦 > そうやってカフェを食べていると、近くの席でこの寒空にぱっと見小学生に見える少年が声を上げている。

「何が悲しくて、人に渡すチョコ作りとか手伝わされにゃいかんのか」

やさぐれたような言葉の後で、緑色の炭酸飲料を一気に飲み込んで、あえてなのか、チョコクリームではなく、生クリームを使ったショートケーキを、フォークで突き刺して、あんぐりと口へ運ぶ。

寒空のならコートなどは着ておらず、常世学園の制服姿で、学校帰りのように見える。
ふと、近くでパフェを食べる貴方にきづいたのか、視線が向いて、暫く観察した後で。

何故か顔を輝かせる、ある種の同類でも見つけたかのように、そして体全体を向けて。

「さっき聞こえてた、リア充云々て、いってたのは、そちらさんかな?」

そんな声をかけてきた。

レナード > 気づけば、自分より小さい背丈の男が傍でケーキを食っていた。
何やらチョコ作りだのなんだの、リア充ワードを隣近所で喚かれて、
何だこいつと訝しむ反面、期待されてるのは労働力だけなんだなと、
よくも知らない相手に無責任な同情を僅か向けつつ、
自分は目の前のパフェを愉しんでいると…

「……なんだしおめー。
 そりゃあ、リア充は爆破しろと願ってたのは他でもない僕だけど…」

声を掛けられ、その目線に気付く。つい向き直って、言葉をかけた。
そしてあなたと、パフェを、交互に見やる。
なんだか期待したような、見つけたとばかりに輝いた彼の表情で以て少年は察する。

「……………。
 やらねーし?これは僕のだし。ほしけりゃおめーが注文しろし。
 僕は子供だろーと自分の領域に踏み込むやつには容赦しねーし。」

パフェを庇う様に、皿をそちらから少しでも遠ざけながら、
少年は威嚇するようにぶっきら棒な言葉を吐いた。
顔を輝かせた理由は多分違うのに、少年は気づいてない。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
八坂 良彦 > あなたの言葉に、一瞬首を傾げ、何やら考えた後。

「あ、ごめんごめん、いきなりで言葉足りずだったかも、いや…さっきのリア充爆発城には同意だなぁと思って。
んで、これでも委員会で仕事してるから自分の菓子分くらいは持ってるけど」

そういってから、じっと相手を見て。

「あと、俺17歳なんだけど…うん。
ほら、これみてみてくれ」

そう言って生徒手帳を見せると、確かに17歳になるはずのの生年月日が書かれ、写真も少年の物。
何気に見えた名前は、八坂 良彦であった、風紀委員らしい。

「さっきのは、今日ここで、ある種のご同輩を見つけたな、と思ったんだよ」

要するに、リア充爆発しろと言う側の人間らしい。

レナード > 「……………へぇ。」

訝し気にあなたの話を聞いていたが、あるところでゴーグルの奥の目をきゅっと細める。

「17歳なんだ?それにしては随分……」

言うだけならウソもホラも吹き放題だが、
学園側で色んな情報を丸裸にされたことが書かれるだろうその手帳に、偽りなしと少年は見ていた。
そこに書かれていることがすべてなのなら、やはり気になったのは彼のその姿だ。
…風紀委員という文字にも目が留まったが、まずはその見た目から。

「ふん。チョコ作りで関われてるだけ十分得してるよーに思えるし。
 ………それはともかく。おめー、本当に17歳なら僕より年上じゃん。
 なに、おめー小さいころから歳でも取らなくなったわけ?」

もう、パフェのことはそっちのけ。
今は年の割に若い姿のあなたが、どうしてそうなったか?が気になっているようだ。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
八坂 良彦 > 「自分が食う訳でもない、他人に渡るものを、甘ったるい匂いが嫌になるほど手伝わされなければなぁ」

少し遠い目をしつつ。
ゴーグル越しにあなたの目を見て。

「実際17だよ、ちゃんと記憶も記録もあるし。
あー、なんだか知んないけど、家の家系って直径の第一子はあんま大きくならないんだって。
記憶にある爺さんも、身長は俺より少し大きい程度で、でもちゃんとふけてたからなぁ」

緑の飲み物、メロンソーダを口に含んでから。

「聞いた話じゃ、ある程度まではあんま顔とかに変化はないって聞いた。
おれも10歳位からは、ほとんど外見は変わってないし、何でかは知らないんだけど」

体を鍛えたりすrwば反映されてるので、実際には変化張るんじゃないかな、と呟く。

ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」にレナードさんが現れました。
レナード > 「………ふーん……。」

曰く、家系によるもの。
曰く、不老ではないということ。
何故か抱いてしまった僅かな期待と、そんなはずはないという諦めの気持ちをそれぞれ抱いていたが、
外に持ち出さない感情であるうちに、ため息交じりに放り出す。
…そんな簡単に、事が進むわけもなく。

「そっか。
 ちゃんと寿命を迎えられるんなら、いいことじゃん。
 そういう意味で言えば、僕は不老だからさ。」

普段から自分がそうであることをあまり大っぴらに言うつもりはないのだが、
似たような境遇であるあなたには、なぜか言ってしまいたくなった。

「さっきはおめーが年上だって言ったけど、あれ、嘘。
 僕の方が文字通り桁違いのハズだし。もう数えてねーけど。
 この姿が大体16歳くらいだってのは覚えてるし。」