2020/07/14 のログ
■エインヘリヤル > 「ふふ……まともに勉強しようとしてまいと。
テストは普通に必要なことをやったかどうか聞いてくるだけでしょう?」
ひどく正論だった。合掌。
「紅茶が美味しいかどうかでいえば、ドリンクバーに並んでるやつよりかは香りはいいわよ」
運ばれてきた紅茶に口をつけつつ、さもあたりまえのようにあたりまえのことを返す。
妙に似合うあたり、すこし悔しく見えるかもしれない。
「それはそうと、すこし変わった?
人形がずいぶんと活き活きしていたわ」
要は、かのんにココを聞き出してきたという話で。
居場所も全部バレている様子。
■神鳴 壬 > 「まぁな。テストの点だけ取れば良いならどれだけ楽な事か。」
そうではないから最低限学園に出たり課題をしなきゃいけないのがイヤなわけで。
「香りがいいね。俺にはわからなさそうな。」
高級な物もあまり身近にないためか、香りを楽しむよりも濃い味付けが好きなので、やはりあまり話は広がらない。
様になる紅茶の飲み方も楽しみ方もそれほど知らないのもあるわけだが。
「……特に何もないよ。少し大切にはしてやってるけど。」
人形がその辺のファミリアじゃなくかのんだろう事はこちらもわかる。
わざわざ聞き出して来たというのも吃驚したが、居場所もみんなバレていることに内心溜め息を吐きつつも、一応は答えておくがやはりコイツはツンデレである、肝心な所は誤魔化す癖があるようで。
■エインヘリヤル > 「わかるかどうかは好みじゃないかしら?
別にそうしなければいけないわけじゃないけれど、知ってると便利であることは確かよ。
……特に女の子相手とか」
別に様になるかどうかなぞ、どうだっていいのだけれど。
大事なのは知識で、それを必要があったときに使えるかどうかでしかない。
使えないならそれはその分だけ穴になる。
技術はあっても、使い方の幅が減る。
それだけ。
「すこし大切……ね?
まあそういうことにしておいてあげるわ」
わざとらしい言い回しで、追求しないでおく。
最初はあんな使い方しておいて、人形があれだけ主人を自発的に好むなら、まあそういうことなのでしょうし。
「で、首尾のほどは?
どうせ有る事無い事、一通り全部調べてるんでしょう?
面白いネタは見つかったかしら?」
仕事をさせようとさせまいと、この神鳴という男はまとめサイトみたいな存在だ。
放っておかば勝手に情報をまとめて整理してくれる。
時間の節約ができるタイプだと言える。
■神鳴 壬 > 「どうせ、女の子の相手なんてまともにしたこと無いよ、悪かったな。」
知識として知っていたとしてもそれを活かしていない自覚は出来たがまだまだ上手く使えるような自信もない。
特に女の子相手なんていうのは、かのん以外に親しくなったことも無いので余計だろう。
「少しは集めといたよ。とりあえずはガードの弱い違反部活や組織を20とその構成員の異能。特別目立った異能持ってるヤツはいないし明日には潰されててもおかしくないけどな。あとは落第街で最近騒がせてるスライムやら愉快犯とか怪異の目撃情報なんかはまとめといた。」
情報やらネットを掻き回して遊んでいるのが好きだったためこういった作業はむしろ自分向けであるのはだいたいわかっていてソレを上手くコイツに利用されているのが腹立たしくはあるが作業自体は好きなため大人しく今日までに集めて纏めたUSBメモリを差し出す。
■エインヘリヤル > 「そう、ありがとう」
ねぎらいの言葉とともにメモリを受け取りつつ、女の子扱いされてるようでされていない人形も大変ね、と思いつつ。
技術はあるが、使い方を知らない典型とも言える。
そんなところのメイドにどれだけの未来があるのかはさておき。
「どうしたいかはともかく、自分で何をどれだけしているのか。
それくらいは把握くしておいてあげるといいんじゃないかしらね」
今後とも宜しく、と金十字の瞳で笑いながら。
今やっているコレがどれだけの効果のことなのか。
本人がその価値をわかっていなさそうなのがなんとも可愛らしい
■神鳴 壬 > 「どういたしまして。」
労いの言葉にぶっきらぼうに返す。
多少は普通に話してるとはいえわだかまりというのは消えたわけではないのだから。
所詮20年も生きてない子ども。
この程度がまだ限度、まぁそういったことを学ばせるためにココに放り込まれた事など本人が知りようもないのだが。
「似たような事本国の方でも言われた気がする……。まぁ少しは考えといてみるよ。」
ズズズと音を立ててドリンクを飲んでから、ふと本国で自分を捕まえた男を思い出す。
どれだけの事をしでかしたのか。自分がどういう存在なのか。
いくら言われても実感はわかないが、世間的に言うなら死刑を免れる程度の価値はあるという事だろう。
漠然とはしているがそれくらいしかわからない。
「もうそろそろ帰るよ。……あぁ、アンタ個人が知りたい事とか他に無いの?」
先程からずっといるせいか口もそろそろ甘くなってきたし腹も膨らんだ。
あんまり待たせるとホントに朝まで起きてる家で待ってるアイツにも悪いだろうしと立ち上がる。
そのまま会計に向かおうと思ったがふと思い付いて足を止める。
そういえば組織としての話や目的を聞いて調べはしていたが相手本人の事は知らないなと。
本当にただの気まぐれでそんな事を聞いてみて。
■エインヘリヤル > 「そうね……そういうの、ないわけじゃないけれど。
今は別にいいわ」
望んでも、自身にはその資格がない。
出来ない以上、望んでも仕方がない。
金十字の瞳を持って生まれた以上、相応のことをする義務があるのだから。
「だって、コレでも世界をより良くしようと思っているのよ?」
珍しく自嘲混じりの笑みを浮かべてみせた。
■神鳴 壬 > 「ふぅん…、俺も俺であと数年の自由だけど、アンタもアンタで生きづらそうにしてんだな。」
一応エインを監視しているからかそんな表情をするのかという感想を浮かべはするも、目的のためならなんだってする相手ならこういう同情を誘うような仕草ももまた策略の内なんだろう。
口から出るのは結局同情してしまった言葉で、本心ではないが嘘でもない言葉。
「んじゃ、次もアンタが喜びそうな情報でも持ってくるよう努力させてもらうよ。」
相手の言葉から別に良いと言われたからにはこれ以上詮索する気もないし、そういった間柄でもない。
協力者として、また組織に有益な情報を集めるようにはしよう。
そのついでにたまたま、話題にも上がらないような美味しいスイーツ店を見つけることでもあれば教えてやるかと、考えてしまう辺り完全に嫌いにはなれていないようだ。
ひらひらと軽く手を振ると会計を済ませてそのまま出ていくことにして。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」から神鳴 壬さんが去りました。
■エインヘリヤル > 「生きづらそう……ね」
別にそのつもりもないのだけれど、そういうふうにも見えるのかもしれない。
なりふり構わない生き方は、それはそれで、気にし過ぎの人生より悪くはないと思うのだけれど。
そもそもまだ16なのだ。
年上には心配してもらうぐらいで本来はちょうどいい。
まあそんなことをさせるつもりなんて毛頭ないのだけれど。
そもそもこの神鳴、なかなかにいじましい。
可愛らしくてからかいがいがあるところも含め、使い勝手がいい。
今もこうしてそういう態度に出てくるあたり、自分で気づいていないぐらいお人好しなのだ。
そんな様子に苦笑しつつ、ひらひらと手を降って見送った。
だいたいその程度、こちらで持つというのに。
わざわざ会計を持っていくあたり、本当に可愛らしかった。
ご案内:「ファミレス「ニルヤカナヤ」」からエインヘリヤルさんが去りました。