2021/11/30 のログ
ご案内:「常世寮/女子寮 自由記入」にルミ・イルマリネンさんが現れました。
ご案内:「常世寮/女子寮 自由記入」からルミ・イルマリネンさんが去りました。
ご案内:「常世寮/女子寮 屋上」にルミ・イルマリネンさんが現れました。
ルミ・イルマリネン > 夜、屋上のドアがゆっくりと開いた。
ドアを開けたことで生まれた隙間から顔だけを出して誰もいないことを確認すると、
ドアを大きく開けて屋上に繰り出す。

「ここって立ち入り禁止なんだっけ、入っていいんだっけ」

特別立ち入り禁止の表示はなかったが、暗黙の了解で立ち入り禁止になっているかもしれない。
しかし他にいい場所もないのだ。ばれなければOKだろう。
そんな魂胆で屋上に出れば、空には半月を過ぎて削れた三日月。
そのわずかな光の下、ポケットから煙草を取り出して加えればライターで火をつけた。

ルミ・イルマリネン > 「ふぅー……」

煙草をくわえたまま息を吸えば、数瞬おいて煙を吐き出した。
完全に煙を吐き切った後の呼気は、少し色を薄めて白を月明かりに照らされている。
あと数時間で11月も終わり、12月になる。
別に月が変わったからと言って気温や天気が劇的に変わることはない、が。
日に日にその寒さは間違いなく厳しくなっている。

「故郷を思い出す気温……」

そんなことを呟いて月を仰げば、国は違えど見える月に大差はないんだな、なんて考えて見たり。

「可視光帯域で見た限りは、ね」

ルミ・イルマリネン > 「明日は……まだ降らないかな」

スンスン、と匂いを嗅ぐと、冬独特のにおいがほのかにする。
でもまだ降りそうにない。気づけば咥えていた煙草は根元まで燃え尽きてしまっていた。

「さて、帰るタイミングとしてはちょうどいいかな」

2本目を吸おうかとも思ったが、やめておこう。
箱から半分出した煙草をしまって、箱をポケットに戻す。

「早く辺りが真っ白になってくれればいいのにな」

疎外感というか、ホームシックをごまかすためにも。
そんなことを考えて、屋上を後にするのだった。

ご案内:「常世寮/女子寮 屋上」からルミ・イルマリネンさんが去りました。