2020/07/22 のログ
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にジャムさんが現れました。
■ジャム > 「空も眩しい夏休み!そしてー、うーみー!」
前期期末試験も終わって島中の生徒が浮かれる中、さらに浮かれている異邦人がビーチボールを片手に浜辺に現れる。
空いた片手を真っ青な空を背景にきらめく白昼太陽に差し向けた直後、声音弾ませながら裸足で砂浜を一直線に駆けてく。そのまま空高くジャンプすると、ざっばーん!
海の中へと服のまま飛び込んだ。
登り上がった水飛沫。
「っ冷たいー!あはは!気持ちいいー……」
水面に顔を出すと、全身ブルブル揺さぶって散る水気がキラキラ。
腰の上ほどの深さの場所で立ち上がり。
手に持つビーチボールを誰にぶつけ……、いやいや、誰か投げ合って遊べる人がいないかときょろきょろ。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
■レナード > 「あ゙ー……あづいし………
やってらんねーし………」
波打ち際をとぼとぼ歩いてる生徒が一人。
学内をうろちょろしたその帰りらしいが、夏場の海につい涼を求めてやってきたらしい。
でも着てる衣服が衣服だもんだから、そうおいそれと海に入るわけも行かず。
この暑い時期に悪態付きつつも、せめて雰囲気だけ味わって帰ろうかと思っていた。
すると、何やら水の撥ねる音や人の声が聞こえたものだから。
「………んあ?
なんだし、随分元気そうなのがいるし。」
眼を細めた。
…見れば、水着じゃない服で海に入ってる奴がいる。
元気なやつがいるなー、と、動物園の檻の外から眺めてる気分になったりして。
つい足を止めて、何してるんだろうとそちらを眺め始めた。
■ジャム > とん、とん、とん。バスケットボールを手遊びするようにビーチボールを握りこぶしにした右手の上で弾ませ。
かと思えば右手、尻尾の先、右手、左手、とお手玉するようにセルフパスをして遊びながらボールのトス相手を探し。
自分の視線のやや先で、自分のほうを眺めてる少年の姿に気づく。黒髪にかかったメッシュの黄色は、陽光を照らして眩しい。
悪戯思いついたように、にー!
白い八重歯を浮かせ。
「あーっと手が滑ったあぁぁ!」
どこから聞いてもわざとらしさが島の端まで届きそうな声でうら慌てたフリをし。
そのまま彼のほうへとビーチボールを勢いよくシュート!
■レナード > 「………元気なのはいいことだしー…」
ぼーんやり、その暑さも相まってちょっと思考がのろまになっている。
まるで流れる風景を眺めるように、そちらで起きてることは自分にはまるで関係のないことだと境界線を作っていた。
……すると。
「おー……リフティングが上手だし……
ってちょっと待ってこっち来t―――うぼおおぉぉおおッッ!?」
豪快に手を滑らせたそのシュートは、見事なまでに見物と洒落込んでた奴の顔面を捕らえた。
当たる直前までぼんやりしてたからか避けられず、叫び声のような悲鳴と共に意識が一気に現実に引き戻されると。
「…………。
おめぇええ!!いい度胸してやがるし!!!
ちょっと待ってろしおめーもぶつけてやるしいいいい!!!」
瞬間湯沸かし器もびっくりの速度で感情が沸騰して、
顔面受けでその辺に転がったビーチボールを片手で掴むと、ざばざば自分も制服のまま海に入ってきた。
やり返す気満々のようだ。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
■ジャム > 「少年のお顔に一直線!ビンゴ!ストライク!タンゴダウン!
いえーーー!」
見知らぬ人の顔に悪意まんまんな顔面直撃を食らわせた上に、悪戯成功に大きく右手と尻尾を掲げて喜ぶ悪漢異邦人であった。小さく水面から飛び跳ねると、ちゃぷんと濡れて広がったプリーツスカートが揺れ。
「あはっ!いいよー、かかってきてー!
僕と遊ぼ!海は冷たくて気持ちいいよー!
一緒にブチギレ全力ビーチバレーやろー!」
地上へ落ちた流れ星が時間逆再生で大気圏突入中の真っ赤な火の玉になるみたい。
そんな彼の表情へ大きく手を広げて歓迎すると長い黒尻尾を伸ばして、くいくいっ。自分のほうへ向けて折り曲げながら笑いかけ。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」にレナードさんが現れました。
■レナード > 「望むとこだし!!!
その余裕をけちょんけちょんにしてやるし!!
泣いたってやめてやんねーし!!覚悟しやがれし!!!」
言ってることが丸で小物そのもの。
まんまとノせられる形で、海の上でブチギレ全力ビーチバレーの開催である。
「ぼかぁ女の子だろーと容赦しねーし!!
手ぇ抜いてもらえると思ったら大間違いだし!!!」
情けないことをほざきながら、投擲の構えを取った。
ぐーっとビーチボールを拳で握り込みながら、彼女に向ってぶん投げる。
「―――くらえぇ!火の玉ストレートぉぉお!!」
…火の玉ストレートとか言いながら、少しナックル気味に顔の前で落ちる球を投げ込んだ。
■ジャム > 「へっへー!
泣くのはそっちだしー!
後で逆らってごめんなさいって言わせながら裸で土下座させてやるしー!
あ、そうそう負けたら海の家で焼きそばとかき氷を奢り!これ確定ねー!ボール投げた瞬間に同意したと見なーす!」
まったくもって同じレベルである。
戦いは同じレベル同士の者にしか発生しないのだ。
負けじと小物スピリットを全力披露しながら戦いの火蓋が切って落とされながら罵詈雑言の嵐が吹き荒れ、
ついでに謎の罰ゲームペナルティまでしっかり追加された。
「わかったー!本気で来るんだ!
どっちが上か勝負ー!ここではっきりさせてやるー!
――何……っ!……わあっ!?」
勢いで勝負を受け取りながらも身構える。
正面に来るかと思った筋が手前に落ち、慌てて前屈姿勢でレシーブ。手首の変な場所で受けてしまい、跳ねたボールが大きく背中側へ飛んでいく。
急いで追いかけるが、海に着水。
「ぐっ……!火の玉に負けるなんて……!
それじゃあ……、これで、……どうだっ!」
別にルールは無いけど、なんだか一点先にとられた気がする。悔しげにボールを回収しつつ、それを青空高く真上に投げた。背後の太陽に逆光になるシルエットが、水面に飛び上がる。オーバーヘッドキックでビーチボールを蹴っ飛ばし、再び彼の鼻面を狙う暴挙に出た。
■レナード > 「っへっへーん!! どんなもんだしー!!
おめーこそ全裸でごめんなさいする覚悟はできてるわけー?!
僕はそれにフランクフルトだって追加させてやるしー!!」
手前で着水させ、あわよくば水飛沫の一つかけてやろうかと思ってた算段だったが、彼女のとっさのリカバーに阻まれる。
とはいえ、次に続くことはなかったので余裕をかましながら小物スピリットを加速させていく。
二人して、後でどうなっても知らない奴だろう。
「さあっ、来い!!
……ああっ!!目がッ、目がぁぁぁぁああ!!」
彼女がボールを取った。投げた。見上げた。
すると当然のように燦燦と照り付ける太陽光がしっかりと視界に飛び込んできたものだから、
思わず目を庇う様に両手で顔を覆ってしまい…
「――――へぶううぅううっっ!!」
ばっしゃぁぁーん。
顔面に二度目を食らうと、その勢いも相まって背面から倒れ込み、海に沈んでしまった。
顔に弾かれ高く上がったボールが、遅れてぱしゃ…と付近に落ちたが、……彼はまだ水面に上がってきていないようだ。
■ジャム > 「なー!言ったなー!
裸ぐらいなってやるからー!
そんな事怖くもなんともないぞー!
脅かしたって無駄無駄ァ!
――あー!フランクフルトは同意!夏っぽくて良き!」
完全に小学生同士の喧嘩状態に持ち込みつつ、
フランクフルトには深く頷いた。あれを食べなきゃ夏が来ない!とばかりに頷き。
「ぐゎはははははははっ!
我に逆らう愚か者よ!神は既に貴様を我の手に渡した!
その目を焼かれて苦しむが良い!
――ってー、あ……。……あー、……もしもし?
……もしもーし!
ねえ!ちょっと!本気で!?わあああああ!大変だー!」
海水まみれでぐっしょりな姿なままで空中キックを放ち。
器用に着地……ならぬ着水すると腰に手をやり高笑い。
けれど、海の藻屑と消えそうなその様子には次第に表情青ざめ、ビーチボールをほっぽりだして海の中を駆け寄り。
「しっかりしてー!しっかりー!
ねえねえっ!急所は外したよ!?演技って言って!演技ー!」
水面に沈んだ彼の背中に両手を回し、驚きと罪悪感で瞳を潤ませながら砂浜のほうへと引っ張り寄せようと。
■レナード > 「…………むぐ、むごごむぐ……!?」
そうして近づいてきたところを、脅かしてやろうと海の中で潜んでいたら
なんだか血相を変えた雰囲気で背中をむんずと掴まれて、そのまま砂浜に引っ張られていってしまい…
「…………」
海の中だから、海上での叫びは聞こえない。
息は持ってるし、動かないなら全然平気なのだけれども、
鬼気迫る様子の彼女の勢いに何考えてるか気づいてしまったのか、目を瞑って…気を失った風を装うことにした。
ここまで勘違いさせてしまうと冗談だと言えなくなって、つい気まずくなってしまったのだ。
「……………」
男の割に身体は軽いから、きっと容易に砂浜へ打ち上げることができるだろうか。
■ジャム > よくよく考えたら顔面2発。
こっちの世界にやってきてから初めて知った、ボクシングという競技でも1発で相手を倒してしまう人が居た。
最悪の事態がぐるぐる、頭の中をよぎっては巡りながら。
濡れた制服のスカートに砂をくっつけつつ、海面から彼を救出する。演技してるとは全く気づいていない様子。
「ねえ、僕のことわかる!?わかるー?
だめだ反応ない……。
あぅ、あう、気絶しちゃった……?
溺れちゃった……?
ど、どう、どうしよう、こういう時って、……えっと……、えっと……」
触れてみて初めてわかる、彼の華奢さと身体の軽さに気づきながら。
呼びかけたり、口元に耳を近づけたり、手首を握って脈をとろうと焦ったり。
どれもよくわからず、狼狽えるばかり。
「まず水を吐かせなきゃ……!
それでもだめなら人工呼吸だっけ?
とりあえず……。えいっ……!」
達した結論は一種の気道確保であった。
上半身だけ起き上がらせ、背後から相手に抱きつく。
両手の拳をみぞおちの下のところに絡ませ、締め付けて海水を吐かせようと。
■レナード > 「………………。」
眼をぎゅーっと瞑っている。
というか、いつ演技だと切り出すか、そのタイミングをすっかり失ってしまった様子である。
「……………。」
ぺたぺた触られようが、耳元で意識があるか問われようが、ここで反応してしまうと、
どんな感情で迎えられるか分かったものじゃなかったから。
…どこかで落ち着いたタイミングを見計らわなければならない、そのときまでぐっと堪えることにする。
そしたら、背中に抱き着かれ、みぞおちの下に拳を添わされて…
「――――ぉぶぇっ…!」
これは耐えられなかった。
海水じゃなくて別のものが出そうになったけど、必死にこらえた。
■ジャム > 喉に水が溜まってると息ができなくて死んでしまう。
その程度までの知識なら、この異邦人の化石並の頭脳にも一応存在していた。
相手の演技とそんな拙い緊急救命行動が噛み合わさって、強烈な一撃が相手に襲いかかる。
「出っ、出た、……出たかな……?
息、してる……?息……。
うううーん……、よくわからないよ……!」
なんか変なえずき音がしたけれど、心配顔の異邦人の耳には海水が無事に口元からすすがれたようにも聞こえた。
呼吸の確かめ方もよくわからず、じっと後ろから顔を覗き込んだりしながらも身悶えする。
「人工呼吸ってどうするんだっけ、どうしたら生き返るのかな、……確か胸をこうやって、こうやって、こうしてから、
……ぎゅって押して……、押して押して……」
いったん上半身を砂浜に寝かせると、彼の身体の周りを2周ぐらい歩き回る。
制服の上の襟元を緩め、胸板を露出させ。
胸の真ん中ではなく心臓のあたりをでたらめに何度か押しこんで。
「それから、息、ふーって入れて……」
これで心臓が再起動するはず。
最初からそれが動いている事にも気づかないまま、彼の鼓動の復活を祈りながら。唇を近づけて。
反応があれば蘇生行動を止めて。
反応がなければ、そのまま息を吹き込もうと。
■レナード > 「………。」
放っておくと、あれやあれやと胸元を露出させられたり、
心臓の辺りをぐいぐいと押されたり、ちょっと苦しかったけど。
息してるんだから触ったときにでも気づいて安心してくれと思っていたら、
結局気づかなかったので後の祭りだったわけだが。
「…………っ……」
おいおい、マジか。嘘だよね?という心境。
眼は瞑ってるからどこまで本気か分からなくて、流石にここまでするわけがないだろう?と思っている。
…まさかこれも、自分の演技だと知ってて付き合わされているのではないか?なんて疑念さえも浮かんできそうだから。
ここで意識して反応したら負けだ、と、狸寝入りを決め込んだ。
■ジャム > いちご大福の中に入ってるいちごを想像してほしい。
例えるなら、この異邦人の脳みそは頭が大福であり、脳の容量的にはいちご程度しかないのだ。
故に深読みも出来ず演技を見抜く事もできない。
なので本気で心配して、本気で彼の蘇生を試みる。
手順や実施方法は色々と間違っているものの、
狸寝入りを決め込む相手の頬に手を添え。片手で彼の後頭部を包み。
唇同士を触れ合わせる。
小さな唇のグミじみた感触が相手の口元を覆って。
そのまま、ふー……っ……。優しく息を吹き込む。
瞳は至近距離で、伏せられたままの相手の瞼が開く事を祈るような目つき。
■レナード > 「…………っ…」
喋れるし、駆け引きもできるし、考えられる頭脳があると思い込んでいた。
そのため、まさかおつむの大きさが残念なことに思い至らなかった。
そもそも海に制服で入ってる時点でどうかというのに、同じレベルに落ちたものだから気にならなかったのだ。
「ん、…んんふ…っ………」
その結果、目を瞑ったまま、唇をふさがれる。
少し柔らかくて、弾力のあるそれに、気づいたときにはもう手遅れで。
口内に息を吹き込まれると等しく、今しかないと目をゆっくりと開こうとして…
■ジャム > 睫毛が動くと息を吹き込んだままで瞳を大きく丸め。嬉しそうにそれは細められる。そのままひと息分、酸素を送り込み。
「ふにゃあ!良かったー!生き返った!良かった!生き返ったー!」
人工呼吸を終えると、笑顔綻ばえながらひしっと相手の身体を抱きしめ。良かった、と繰り返しながらハタハタ黒い尻尾を揺さぶって。
「ゃー……。死んじゃったかって思った!
はー……、びっくりしたー……。
なんか……。僕の負けだよ。
約束通り、焼きそばとかき氷とフランクフルト奢るからー。
一緒に海の家に行こ?
――そうそう!僕はジャムだよ。キミの名前はー……?」
腕を解くと、ぺたんとその場に座り込んで胸をなでおろし。
子供の喧嘩も、深刻になれば張る意地は無かった。少なくとも異邦人の側には。
勝負というよりも、ひどいことをしてしまったお詫びの意味合いをこめてそう告げて。
思い出したかのように名前も伝える。
伝えつつ、手を伸ばして食事へ誘い。
■レナード > 「んぎぅ!ん、んんん………!!」
肩の辺りをタップ、タップ。
…細身な肢体であっても、流石に流れが流れだけに、色々と考えてしまうものがあるらしい。
ぎゅぅと抱きしめられると、こちらはつい頬を赤く染めるように。
放してくれた辺りで、心底ほっとした様子が見て取れただろう。
「……くふふん、こんな程度じゃあ死なねーから心配すんなし。
僕は……レナード。おめーの名前は、覚えたし。」
どうやら、自分が目を覚ましたことで色々と水に攫われたのか、勝負の流れはどこへやら。
彼女は自分に酷いことをしたと思う反面、自分も同じように思ってるわけで、今のうちに自己紹介を済ませておく。
「…まあ、僕も心配させた手前……奢られっぱなしってのもアレだから。
僕の分はおめーが、おめーの分は僕が、それぞれ出す…ってことでどーだし?」
誘われた手を握る様にして、応じる。
今回ばかりはお互い様、と、ここは自分も譲歩の姿勢を見せながら。
「決着つけるなら、次!白黒はっきりつけてやるし。」
■ジャム > 「ふふ。じゃあそうしよっかー。
レナードはフェアな人だねー!」
実質、お互い自分でお金を払う形になるけれど、
奢り合う事でなぜだか得した気分になる。
自分に非がある、とばかり考えているから相手の提案に目元を緩める。
「そうこなくちゃ!
僕も今日の勝負は預けとく。いったん預けてー。……一緒に海、楽しもうよ!夏休みだもの」
にぎにぎ。握った手指に柔く力をこめて返事のかわり。
勝負事歓迎、今日の試合中断の継続ももちろん歓迎だ。
声音弾ませながら、一緒に海の家に向かうことと――。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」からジャムさんが去りました。