2020/08/02 のログ
■紅月 純 > 「俺か?そうだな……個人的にゃ岩場だな。
ああいう場所にも小さな生き物がいて、見つけるのが楽しかったりするし、人が来ねぇからな。海上じゃなくてもゆっくりできる場所だな」
カニ、エビとかを探すのも楽しいだろうし、洞窟があれば中で涼んだり。
高台になってる所から海に飛び込んだり、なんてスリリングなこともできる。
釣り道具なんか持ってきてもよかっただろうな。
まぁ、他にも色々。
「普通に遊ぶなら砂浜だが……どーすんだ?どっちも変わらん距離になってる」
■フローレンス・フォー > 「小さな生き物探し?そう言うのは楽しい事なのね。
人が来なくてゆっくりできるのは魅力ね」
彼の説明を聞けばそれは面白そうと興味がわいてくる。
何より人がいなくてゆっくりできるというのは大きく、少々目立つことをやっても目立たないと思えば猶更。
「岩場にしましょう。その楽しみをワタシにも教えなさい」
そう勢いのままに彼につげていく。
■紅月 純 > 「人によるだろ。そういう、探しものは飽きるなら飽きるでいいし」
生き物に関しては好みも分かれるしな。
興味があると言うのだし、一回試させよう。
「仰せのままに。んじゃ行くか」
波の流れに任せてながら、岩場まで泳いでいくだろう。
■フローレンス・フォー > 「ワタシは経験がない事をやって見たいのよ。飽きたらその時はその時でしょ?」
どんな生き物が居るか、知識ではなく現物を見て見たいと興味津々。
なので早く行きましょうと浮き輪で浮かんで急かす姿は間抜けっぽい。
「えぇ、お願いするわね」
そうして彼に引っ張られ、波の流れに任せて岩場に付けば…。
どうやって上がろうかと浮き輪を見る。
■紅月 純 > 「そうだな……っと」
岩に手をかけ、上がろうとして、フォーは浮き輪が邪魔になっているようで。
足場になりそうな段差へあがり、上から手を伸ばす。
「浮き輪をそのまま上から抜け出せ」
■フローレンス・フォー > このまま上がれば浮き輪が駄目になってしまうのは流石に分かる。
どうしたものかと先に上がった彼を見上げていると手を伸ばされ。
「しっかりと引っ張ってよね?」
そう言うと彼の手を掴んで浮き輪の上から抜けようとし。
そこで案の定僅かに引っ掛かりはするが無事に抜けて岩場に上がることができ。
「それじゃ色々と探してみましょう」
流されないようにと浮き輪を引き上げてもち、もう片手で彼の腕に腕を絡めて。
■紅月 純 > 「おう。滑るのと、破片による切り傷に注意な」
腕が絡まればそのまま引き寄せ。
なるべく乾いて平坦な場所を選びながら、岩場を歩き始めた。
■フローレンス・フォー > 「その時は背負って貰うわね?」
その時は彼に完全にお願いすると笑って告げては引き寄せられ。
乾き平坦な場所を選んで歩く彼に感謝しながら岩場を付いて歩いて。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」から紅月 純さんが去りました。
ご案内:「【イベント】海水浴場 浜辺」からフローレンス・フォーさんが去りました。
ご案内:「浜辺 防波堤」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 常世学園釣り大会開催中の浜辺区域内。
防波堤の上で参加者がめいめいに釣りをしている。
「さて、この辺りで釣りましょうか」
釣りは長丁場だ。
最近のお気に入りのワンピースではなく、以前のお気に入りの白いパーカー姿に麦わら帽子をかぶった雨見風菜。
その手には二世代前のロッド。
「ロッドを取っておいてよかったですよ」
『糸』の異能発現前に使っていたもの。
それに『糸』を通してキャスティング。
「さあ、今日の釣果はどうなるでしょうね」釣りスコア
■雨見風菜 > [1d10→1=1]
■雨見風菜 > [1d3→3=3]
■雨見風菜 > 夏の暑い、青い空。
その色を反射する、青い海。
水平線を見つめながら、考える。
(そういえば昨日来るはずの生理が来ていませんね……
生理不順になりそうな不摂生はした覚えはないのですが。
これも母乳のこととなにか関係が……?
妊娠はしていないはずですが、帰りに妊娠検査薬でも買って帰りましょうか……)
いつもの清楚な顔した痴女であった。
なお、のちの話ではあるがもちろん妊娠検査薬に反応はなかった。
ヒット、即釣り上げる。
トコヨアジ。
(まずは一点、と……)
■雨見風菜 > 再度キャスティング。
『糸』が青い海へ潜っていくのを見届ける。
(SNSに上がっていた動画。
神代先輩が殺し屋を名乗る人物を攻撃した動画。
色々言われているようですが、殺意を告知されている時点で防衛としては正当のような。
せいぜい過剰防衛くらいではないんでしょうか。
そして、それと関連しているのかどうか、水無月沙羅なる人物も殺されようとしているんでしたっけ。
水無月……斬鬼丸さんのご家族?
なんだかちょっと心配ですね)
ヒット、即釣り上げる。
トコヨオオカサゴ。
(二点目……いいペースですね)
■雨見風菜 > だが、ここからさっぱり釣れない時間が続く。
(右腕を無くした女の子。
女の子、で片付けてしまってよかったのかどうか。
いずれにせよ、自分のことを知られるのが怖かったのでしょうか?
……私も、何を見ても恐れないというわけではありませんしね。
そういえば、あのとき身体の中で感じた鼓動。
アレは一体何だったんでしょうか。
トゥルーバイツの方の死体を見たときにもありましたね)
無情にも時間が流れていく。
『物体収納』しておいた、冷やした麦茶を呷る。
■雨見風菜 > (持流童男さん。
アレはちょっと怒りすぎでしたでしょうか。
まあでもあれだけ言わないと……言っても無茶しそうですね。
でも考えたら私も人のこと言えないのでは?
やれやれ、困った女ですね私も)
ようやくヒット。
トコヨカワハギ。
(三点目……ペースが怪しくなってきましたね。
七点釣れれば御の字でしょうか)
■雨見風菜 > 悪い予想は当たるもの。
やはりまたさっぱり当たらなくなってしまう。
(まあ、騒いだところでどうにもならないものです)
三点も取れているのだから問題ない、と切り替える。
とはいえ入賞は難しいだろう。
ご案内:「浜辺 防波堤」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > 「・・・・・・・・・・・風菜殿」
言いつつも、風菜さんを見つつも
「・・・・・未練がましくも、ひと目会おうと思ったでござる。」
「・・・・こんな某を、救ってくれって言ってくれてありがとう」
虚ろな目をしつつも、風菜さんに寂しくも言う
「・・・・ごめんなさい、某は、某を救う、方法がわからなくて、もう・・・だめでござる。みっともなく、お主を頼ろうとしてる。・・情けないでござる。」
「・・・・助けてくれでござる。風菜殿。」
■雨見風菜 > 「童男さん」
一度キャスティングした『糸』を一度回収する。
「……私に、何が出来ますか?」
助けを求める彼に、ふと微笑みかける。
■持流 童男 > 「す・・すまないでござる。大会の最中だったでござるな・・・」
言いつつも自分が結構追い込まれてることを自覚した。
「・・・・・頼む、友達と仲直りする方法が思い浮かばないんだ。相談を受けてほしいでござる。」
「相手は覚悟を持って接してきてくれたのに、こっちは逃げて、相手を更に傷つけて裏切ってしまって。」
「『仲直り』の方法を・・・教えてほしいでござる。」
いいつつも風菜さんに向きつつも
■雨見風菜 > 「ええ、まあ、良いですよ。
今日の釣果はあまりよろしくないですし」
そうして、相談の内容を告げられれば。
「誠心誠意謝るしか無いでしょうね」
一般的な回答。
だが風菜は知らない。
その相手が、人間ではないということを。
■持流 童男 > 「・・・・やっぱり、そうでござるよねぇ・・・」
いいつつも、神妙な顔をしつつも
「・・・・もう1回誠心誠意謝ってきて見るでござる」
「・・・風菜殿との約束、休むっていうのはやってるので大丈夫でござるよ。今日だって駄菓子屋で遊んだでござる」
にっと風菜さんに笑いつつも、
「・・・・じゃあ、ちょっと行ってくるでござる」
■持流 童男 > 「ありがとう」
■雨見風菜 > 「休む……ええ、まあそれもまた休憩の一つではありますね」
なんか違うような気もするが、違わない気もする。
「ええ、行ってらっしゃい。
……そういう言葉は上手くいってから言うものですよ」
ご案内:「浜辺 防波堤」から持流 童男さんが去りました。
■雨見風菜 > 「さて。
制限時間も近づいてきてますし、もう一匹釣れたら儲けもの、ということで」
キャスティング。
少し待てばアタリが来る。
「運が良い方ですね」
そうして釣り上げたのはトコヨオオアナゴ。
「これで四点目。
これ以上は釣れそうにないですし、切り上げましょうか」
雨見風菜、釣りスコア……4点。
ご案内:「浜辺 防波堤」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「浜辺」にヨキさんが現れました。
■ヨキ > ヨキは常世島のイベントというイベントに首を突っ込む。
掲示板で釣り大会の案内を見かけて、当日を楽しみにしてきたのだ。
そして今日は、絶好の釣り日和!
いや。
実際のところ、釣り日和かどうかは分からない。
ヨキは釣りに関して全くの素人である。
おかずの一品程度に釣れたらいいな、の気持ちで、小さめのクーラーボックスは持参した。
でも男の子たるもの、往年の少年漫画よろしく「フィーッシュ!」と叫んでみたい気持ちはある。
借り受けた道具一式のレクチャを受けながら、紺碧の目がきらきらと輝いていた。
■ヨキ > 手にした釣竿を握り締める。
この一本に命運が掛かっているのだ。
「……………………、」
キリッとした顔。
これが漫画なら格好よく投げ入れるところだが、他の糸と絡まっては大変だ。
「とうっ」という控えめな一声と共に、海面へ投げ入れる。
「はてさて、どうなるかのう……」
クーラーボックス同様に持参した、小型のアウトドアチェアに腰を下ろす。
こうして、ヨキの孤独な戦いが始まっ――
「おや、君も来ておったのか。互いに頑張ろうな!」
――他の参加者と和気藹々である。 [1d6→1=1]
■ヨキ > そわそわとしながら、海面を見つめる。
“#釣り大会参加中”のコメントと共に、写真をSNSにアップする。
「…………」
もし釣れたら、今夜の夕飯は何にしようかな。
「……………………」
もしかしてとんでもない大物が釣れたりなんかしちゃったりして!?
「………………………………」
そしたらとっておきの白ワインを開けよう。
「…………………………………………」
そういえば、常世渋谷のサマーセールにも行かないと……。
「……………………………………………………」
初めは真剣そのものの顔でウキの様子を見つめていたが、だんだん視線と思考が逸れてきた。
時々見知った参加者に声を掛けられたりして、とても緩い雰囲気が漂っている。
ご案内:「浜辺」に羽月 柊さんが現れました。
■ヨキ > そして、いざ獲物が掛かると「フィーッシュ!」どころではないことも思い知った。
「あっ! わっおっ、えっ! 糸!」
竿に突然引っ掛かった手ごたえに、びっくりして椅子から尻がちょっと浮く。
教え子たちが後ろから見守る中、懸命に糸を巻き上げる――
そうして、ぴょこん、と小魚が飛び出してくる。
「うおおおおお!」
歓声。
まるで大物でも釣り上げたかのような興奮ぶりだ。
■羽月 柊 >
正直、釣りなどしたことがない。
『トゥルーバイツ』との対話・交戦から、怪我が治ったのは良かったのだが、
気分転換にと息子や小竜たちに勧められてここである。
肌を焼く気も無かったので、陰で気分だけ楽しもうと思ったのだが――。
今、釣り竿やらを借りて何故自分はここにいるのか。
小竜に袖を引っ張られて看板を見たばかりにこんなことに。
まぁ、彼らも随分と自分の我儘に付き合ってもらったのだから、
今日ぐらいは…余暇を…。
と、それでも夏の日差しが苦手な男は、
釣り場をのそのそと歩いていた。
今日ばかりは魔術の冷気もセイルから禁止令が出てしまっている。暑い。
歩く途中、大賑わいの歓声に思わず視線が行った。
顔見知りであった。
子供のように無邪気に、純粋にこのイベントを楽しんでいる彼がいた。
■ヨキ > 堤防の上で、小魚を手にはしゃいでいるヨキの姿がある。
教え子からの歓声と爆笑に包まれて、何とも楽しげだ。
自分の顔よりも小さな魚と、並んで自撮りする。
SNSにアップするときのコメントはもちろん「#爆釣」である。だって男の子だもの。
教え子たちとひとしきり騒いだのち、各々が自分の釣り場へと戻っていく。
独りになったところで、遠目にもう一人、知り合いの姿を見つけて。
「おお――羽月!」
よく通る声。
大きく手を振って呼び掛ける。
■羽月 柊 >
ヨキの朗らかに響く声に、
周囲の彼の教え子や知り合い達が、誰だろう? という視線を投げる。
きっと彼はそれも気にすることは無いのだろう。
照りつける太陽も相まって、眩しく思える。
いや実際眩しい? まぁ、それはそれ。
若干目立ってしまった事に視線を泳がせたが、
名を呼ばれて無視するような男では流石になかった。
「あぁ、貴方か。よくよく楽しんでいるようだな。」
水場用の穴の開いた軽い靴でそちらへ近づく。
なだらかな波の音が近くのテトラポッドに当たり、押しては引いていく。
■ヨキ > この教師が大声で知り合いを呼び込むのは、教え子たちも慣れっこ。
じゃあ先生頑張ってね、などという応援の声とともに、岩場や他の堤防へ散っていく。
ルール通り、丁重に魚の口から針を外してやり、リリースする。
「痛かったのう、済まんな。また大きくなってから、ヨキに釣られておくれよ」
まだまだ諦める様子なく、針の先に餌を括り付けて海へ投げ込みながら。
やって来た羽月へ、改めて手を掲げて挨拶する。
「ああ、今ちょうど一匹釣れたところでな。
これから二匹目を狙うところだよ」
ハットの下の表情はにこにことして朗らか。
ペットボトルの麦茶を飲んで、再びアウトドアチェアに座り直す。
「初めてなのだが、楽しいな、釣り。
こんなにのんびりできる時間はそうそうない」
■羽月 柊 >
ぽちゃんと小さな音を立て、魚は海へ帰っていく。
「あぁ、どうも…"人生"を謳歌しているのが伝わってくるとも。
こちらは今来たばかりでな。俺も初めてだ。」
ヨキの楽しみっぷりに、内心なるほどなと頷く。
釣りをするより魔術を使えばすぐ手に入るのにと、一瞬でも考えた自分が無粋過ぎた。
目の前で釣りを楽しむ彼に、言いたいことはあったのだが、
まぁ今すぐでなくても良いだろう。
くいくいと袖口を口で小竜に引っ張られ、分かった分かったと釣りの準備をする。
「息子や竜たちに気分転換にと言われてな、
彼ら(小竜たち)を遊ばせるだけと思っていたが、催しがあるとはな。」
■ヨキ > 「企画してもらったイベントには、乗らねば損だからのう。
ふふ、確かに君もどう見たって釣りに慣れては居なさそうだ。
互いに、ビギナーズラックというものに期待しよう」
柊が連れたいつもの小竜たちにも、友人のような親しさでちらちらと指を振ってみせる。
「気分転換、良いことだ。
少し前に見た君は随分と、気張っておったものだから」
何気なくそう口にして、にんまり。
「慰労と思って、夏を楽しもうではないか。なあ?」
■羽月 柊 >
「……あの時は本当に、余裕が無かったからな…。
思い返しても子供のようだったと反省している。
貴方にも随分と、迷惑をかけてしまった。」
小竜たちは何度か逢ったヨキに慣れたようで、
紅い一角を持った方がそちらに近づく。撫でようと思えば空中で長い尾に触れられるだろう。
柊は少々バツが悪そうにしながら、近くに借りた簡易椅子を展開させて座った。
スラムの時のような、溢れそうなコップでは無かった。
普段通りの起伏の少ない声と表情、しかしそれでも、機微は伝わるかもしれない。
「大概のモノはビギナーズラックで成果が出るとハマるというが…どうだろうな。」
そう言いながら、釣り竿の先をぽいと投げた。
結構適当に。 [1d6→5=5]
■羽月 柊 >
何も考えていなかった。
とりあえず岩陰とかそういう所が狙い目だったようなとか、
そんな齧った知識は一応あるのだが、机上の空論である。
しかしまぁ、時にはそんなモノも当たるモノで、
唐突に竿が引っ張られる。
「……そう釣れ……??」
■ヨキ > 「いいや。大人とて、時には余裕を失くすもの。
人生いつ何時も冷静で居られる者など、在りはしない」
近付いてきた小竜――フェリアへ、手を伸べる。
やあやあこんにちは、などと笑いながら、尾にハイタッチ。
「ふふふ。こういうときにこそ、日頃の行いが出ると言うではないか。
釣れても報い、釣れなくとも楽しめれば報い。……」
のんびりと当たりを待っていたヨキの竿の横で、柊の竿が揺れる。
「おお! 羽月、言っておる傍から! 頑張れ羽月!」
やいのやいの。
まるで自分のことのように手に汗握っている。
■羽月 柊 >
ヨキの言葉に返事を返したかった。
返したかったのだが、竿が、いや、これはちょっと。
「こ、これ、……まって、くれ、1人で引けないぞ……ッ。」
ぐいぐいと竿を引っ張られる。
羽月 柊は、魔術が無ければただの三十路の人間だ。
しかも普段魔術に頼っているので、筋力は人並みかそこらだ。
そもそも焦ると言霊で魔術も発動できない。
椅子から立ち上がって歯を食いしばり、竿とリールを回すのだが、
海に引っ張られそうな勢いで振られる。
相手はなんなんだ化物か???
尾を撫でられたフェリアも柊の近くに居たセイルも、周りを飛んで鳴いて応援。
声援は嬉しいのだが…。
■ヨキ > 「そんなに!?」
これはもう、自分の釣果を待っている場合ではなかった。
借り受けていた竿受けに釣竿を固定して、椅子から立つ。
「ほれ、羽月! 竿は押さえておいてやるから、巻け巻け!」
地面にしっかりと足を踏ん張って、柊の釣竿を掴む。
二人掛かりで竿を持つ大人。
ヨキははらはらとしながらも、興奮した様子で水面と柊とを見遣っている。
「ははは! 小竜たちも応援してくれておるではないか。
逃してはならんぞ!」
■羽月 柊 >
魚も大物となると、大人二人がかりでも振り回されたりは良くあること。
「あ、あぁ、ありがとう……っ」
人間となったヨキの現在の膂力はいかがなモノか分からない。
ただ柊が言うように、人間では竿が持って行かれそうな程強かった。
リールをぐっと巻けば、少し遠くで大きくバチャンと水が跳ねる。
濡れるとかは最早頭から飛んで行っていた。
暫く格闘は続く。
二人の様子に周りが気付き、集まって来る。
■ヨキ > 素人とは言え、ヨキの腕力は魔力仕掛け。
独りで支えるときよりも、いくらか楽にはなるはずだ。
「あっ! 今向こうで跳ねたの見たか? でかかったぞ!」
でかいと言ってみたかったこともあるが、これは確かに自分の小魚よりもずっと大きな気配があった。
柊からも、水面を凝視するヨキの横顔が期待に輝いていることがはっきりと判る。
「ふ、ははは! その調子だ羽月、負けるなよ!」
一心に竿と格闘する柊の様子が、楽しくて、嬉しくて。
周りに集まってきたギャラリに向かって、笑い掛ける。
「すごいぞこれ! ヨキらが魚に負けて海に落ちたら笑ってくれ!」
■羽月 柊 >
何故こんなことに必死になっているのかと、
そんなことすら考える暇が無かった。
普段なら興味の無いことと思っていたはずだ。
ヨキが心から楽しんでいるのにつられ、歯を食いしばっているのに、
どうしてこうも口角が上がってしまうのだろう?
「もう……すこ、し……っ…!」
やがて足元の海水まで魚影が上がってくれば、
周りの生徒たちも網を持ったりして大盛り上がりで引き上げてくれた。
掬い網の中で大きい魚がビチビチと元気に暴れていた。
どうも、僕カンパチ。 ヒレが現代のより大きい!!
トビウオのような、だがカンパチである。
現代では一般的に40~100cm 大きいモノは2m近くもある大型魚である。
一年通して美味しい魚だ。