2020/09/09 のログ
火光雷鳥 > 「いや、それは流石に勘弁っすよ…。」

ただこちらが鼻血垂れ流してダウンしただけなのに。何で事件となっているのか、という事になる。
あと、風紀は何か警察機構らしいので近寄り難いというか、一般男子学生の感想としては普通に怖い。

「…はぁ。まぁ内緒と言われたらしょうがないですけど」

好奇心は疼くが、初対面の女性に根掘り葉掘り尋ねる度胸も積極性も無い。
そこまでグイグイ行けたらそもそも童貞ひよこハートではないのだし。

あと、彼女の仕草は当然、おっぱい!!から目を逸らしているので気付けなかった。

「あー…まぁ、その。介抱ありがとうございました。俺、常世学園1年の火光雷鳥っていいます。
9月にこっちきたばかりなんで、まぁよろしくお願いします」

美女とはいえ見た目からして学生だろう、多分。なので、一応お礼と共に自己紹介をしておこうか。

そして、段々楽になってきたので、「すいません、もう平気です」と、礼を言いつつ体を起こそうか。

雨見風菜 > 「ですよね」

まあ実際の所、外傷もなければ風菜の乳房もあることだし。
異能が発動されたかを調べる何らかの手段があったところで、先ず間違いなく何も出ない以上。
この状況が導き出されて人騒がせな騒動だった、と決着が付くかも知れないが。
とは言えそれは単なる希望的観測に過ぎない。

「あら、同学年なんですね。
 私は雨見風菜と言います」

9月にこちらに来たばかりなら、風菜の噂は知られては居ないだろう。

「無理はしちゃだめですよ、気絶する程勢いよく鼻血を出したのですから」

風菜の異能は『命をつなぐ』とは言え、それは外傷に対してだけだ。
血液の不足に関しては埒外、というか風菜もそっちの方向の問題が軽いとは言え出てきているわけだし。

火光雷鳥 > ちなみに、この男の能力はありふれた発火能力だが、制御が完全でないので、一歩間違えたら無差別発火していたのである。
無論、直ぐに気絶したのでそれが幸いだったのだが。
少なくとも、警察機構のお世話になる事だけは何が何でも避けたい。冤罪とかは勘弁だ。

「あ、そうなんすか。じゃあ、雨見さんで……」

流石に呼び捨てにしたり、気安く名前で呼ぶ度胸は無い。同級生なら尚更だ。
そして、彼女の噂とやらも勿論知らない。と、いうよりまだ島の事を殆ど知らないのだ。

「大丈夫っす。そろそろ帰らないと流石に朝がきっついんで…」

あまり寝起きがよろしくない、というかやや低血圧なのでそろそろ寮に戻らないと寝坊から遅刻のコンボが成立していまう。
そのまま、彼女の膝枕から失礼してゆっくりと立ち上がろうか。少しくらっとするが何とか歩けそうだ。

「そういう訳で、ごめん。俺はぼちぼち戻るけど雨見さんはどうする?」

そこで、やっと彼女の方をちゃんと見た。が、おっぱいに視線がつい向きそうになるがそこは頑張った。ちょう頑張った!挙動不審になるのも堪えた!

雨見風菜 > 「少しふらついてるじゃないですか、雷鳥さん。
 途中まで付き添いましょうか?
 私は女子寮とは言え、方向は同じなわけですし」

このまま別れて、ふらついて途中で何かにぶつかったりでもしたら果たしてその時誰かが助けられるかはわからない。
なので心配から提案をする。

なお、おっぱいに目を向けないことは気付いているが流石にまた鼻血吹かれて倒れられるのも困るし何も言わない。

火光雷鳥 > 「あーー…いや、そろは大丈――………すいません、お願いします。実はまだ地理を把握しきれてなくて」

つまり、浜辺に来たはいいが、肝心の寮までの帰り道のルートがわからないらしい。
ちなみに、流石にガン見しなければまぁ平気なはずである。

と、いう訳で彼女が問題なければ男子寮ではあるが、途中まで付き添いをお願いしようか。
ちなみに、案の定というか当たり前というか、何度か歩いているときにふらついていたかもしれない。

雨見風菜 > 「ええ、分かりました」

そう言って、風菜は雷鳥に付き添い。
結局心配だからと男子寮の入り口まで案内したのであった。
道中、彼がふらつくのは『糸』を使って転けないようサポートしながら。

火光雷鳥 > ちなみに、ふらついておっぱい!!に、ソフトアタックしそうになったが、幸い13回程度で事なきを得た。

――コイツは駄目かもしれない。そんな平凡?男子の一日は今日も平和です。

ご案内:「浜辺」から火光雷鳥さんが去りました。
ご案内:「浜辺」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「浜辺」に焔誼迦具楽さんが現れました。
焔誼迦具楽 >  
 夕暮れの空に、稲妻が奔る。
 そのジグザグな『紅い』軌跡は、連続する雷鳴のような炸裂音を響かせて、海の上で何度も奔った。

 浜辺に大きなブザーの音が響く。
 同時に雷鳴も止み、砂浜の上に小柄な影が舞い降りた。

「ふー──まあ、それなりにはって感じかな」

 先日からテストを行っている、エアースイム・スカイファイト用、訓練プログラム。
 初日に比べて、ドローンの動きは格段に良くなっていた。
 遊び半分ではなく、ほどほどに本気を出さないと行けない程度には。

「まさかこんな早さで改良してくるなんてなあ。
 ヤル気なのはいい事だけど」

 きっと開発室もその上も、今回こそ迦具楽を優勝させるつもりでいるのだろう。
 ソレはそれでありがたい話なのだが。
 まだまだそこまでの完成度には至ってない。

焔誼迦具楽 >  
「──それにしても、なんかこう。
 んー、もう少し何か欲しいなぁ」

 台車に腰掛けながら、ドリンクボトルのストローを銜えた。
 調子は全く悪くないのだけれど、これでは春大会までと変わらない。
 研究も対策もされてるだろう事を考えると、このままで優勝を狙えるかと言えば怪しい所だろう。

「なにしろ、星島がいるしなぁ。
 んー、もう一つなにか、切り札見たいなのが欲しいなぁ」

 ちょっと頭を捻ってみるが、まあ、そう都合よく思い付くものでもない。
 誰か人の意見も聞いてみたいところだけれど、意見交換の出来るような知り合いもいない。
 この際、素人でもいいから、なにか面白いアイディアとか持ってきてくれないだろうか──。

ご案内:「浜辺」にリタ・ラルケさんが現れました。
リタ・ラルケ >  
「――へえ」

 潮風を浴びたくなって、浜辺に夕方の散歩に出かけた。
 しかし何やらそこでは、見慣れないことが起こっていた。

「あれ、なんだろ」

 紅い軌跡が、中空に走っていた。しかもよく見ると、どうやらその軌跡を描いているのは、どうも人らしい。
 魔術か、それとも異能か。そうだとして、何をしているのか――自分の知的好奇心が、どんどん湧いてくる。
 気晴らしのつもりが、どうやら面白いことになりそうだ。
 
 しばらく離れたところで見ていると、どうやら休憩らしく、砂浜に人が降り立つのが見えた。
 ちょうどいいかも。せっかくだから、ちょっとだけ話を聞いてみようと、自分は降り立った人影――少女の下に駆け寄った。

「こんばんはー、お姉さん。何してるの?」

焔誼迦具楽 >  
「ん、こんばんは?」

 休憩がてら、片手間に空中に投影された操作パネルをいじっていると。
 白い少女が駆け寄ってきた。
 近づいてくると、近辺の温度が他よりも数度、それこそ空調が効いているかのように涼しいのがわかるだろう。

「はじめまして。
 なにかって言われると、お仕事なんだけど。
 えっとねー、貴女、エアースイムって聞いた事ない?」

 海上に浮かぶのは300m四方の四角いリング。
 迦具楽が腰掛けているのはいくつかの機材が乗った台車。
 リングの中には球形のドローンが九個浮かんでいた。

 迦具楽が身に着けているのは、スキーブーツのような赤い色の靴に、白い手袋。
 ボディラインがくっきりと出てしまう、赤いボディスーツ。
 エアースイムを知らなければ、見慣れないモノばかりがこの空間には配置されているだろう。

リタ・ラルケ >  
 エアースイム。
 言われた言葉を、頭の中で検索する。

「……ああ」

 思い当たる節があった。あまり詳しいわけではないが、常世島で発展しているスカイスポーツの一種であると、そう聞いたことがある。

「知ってるけど……知ってるだけだよ。やったこともないし――」

 辺りを見回す。海に浮かぶ四角い何か。恐らく競技に使うのであろう、球形の機械。何に使うのかもわからないような機材の山。

「こういうの、見るのも初めて」

 見慣れないものばかりでつい目移りしてしまうが、結局何がなんなのかはさっぱりわからない。

焔誼迦具楽 >  
「ほんとっ?
 いや、知ってるだけでもすごいよー。
 一応世界競技だって言うのに、マイナーもマイナーだもん」

 物珍しそうに周りを見る少女に、笑いかける。
 きっと見慣れないものが多くて興味を惹かれるんだろうか。

「そうだね、簡単に言えば。
 空を飛んでレースをしたり、格闘技をしたり、そうやって競い合うスポーツだよ。
 そこに浮かんでるリングは、スカイファイトって言う種目で使うフィールド。
 浮いてる球体は、まあ訓練用のドローンだね、まだ開発中だけど」

 操作パネルを消し台車から腰を上げて、少女に向きあう。
 軽く鼻を鳴らすと、中々面白い匂いだ。
 少女に向き合ったまま軽く首をかしげる。

「んー、少し興味があったりする?」

 だとしたら嬉しいな、なんて思いながら聞いてみた。

リタ・ラルケ >  
「いやあ、知ってるだけだからねえ。実際見たことはないから、どんな感じなのかはわからないし」

 あくまで知識、それも基礎中の基礎的な知識程度しか知らない。実際、器具のこととか、何も知らないし。

「へえ……思ったより色々な種類があるんだ」

 もとより詳しく知っているわけではなかったけど、結構面白そうである。
 何より空を飛んで、っていうのが興味を惹かれる。聞く限りの印象は、とてもスピード感に溢れる競技なんだろうとは思う。

「興味……興味か。いやあ、実際にやるのはねえ。見る分には面白そうだって思うけど」

 実際に部活動やチームなんかに入ったりするの、多分自分には向いてないし。
 それに、

「多分見る限り、色々着けなきゃいけないのかな。なんだか感覚狂っちゃいそうで、ちょっとね」

 見た目、かなりしっかりしたブーツを見て、言う。こういった重そうな装備を付けて飛ぶのは、なんだか体に合わない、気がする。

焔誼迦具楽 >  
「見てもいいかも、って思ってもらえるだけありがたいって。
 いきなりやってみるなんて、普通はハードル高いもん」

 残念ながらマイナースポーツ過ぎて、好きを共有できる相手が居ないのだ。
 ほんの少しでも興味をいだいてくれるなら、それだけでも十分嬉しい事だ。
 しかし、少しでも好奇心を刺激できたのなら、『スカイスイマー』としては面白さの一部くらいでも体験してほしい。

「まあ、この靴――S-Wingって言うんだけど、これはまあ少し重いかもね。
 元から飛べるヒトなんかだと、すごい違和感とかあるみたいだし」

 感覚が狂いそうっていう感想には、なるほどと同意できる。
 S-Wingで空を泳ぐ感覚は、かなり独特のものだ。
 自分も慣れるまで随分苦戦したと思いだす。

「うーん、そうだな。
 よかったら一緒に飛んでみる?
 折角だし少しくらい、空を泳ぐ感覚っていうの味わってみない?」

 そう言いながら、ドリンクボトルを置いて右手を差し出してみる。

リタ・ラルケ >  
「まあ、一応生身で飛べる身としてはあんまり余計な――余計なって言うとアレだけどさ、装備を着けたりしてると重量バランスとかがね。慣れればまあどうってことないんだけど」

 正確には飛べるのは今の状態ではないのだが――ここでは割愛しておこう。
 それにしても、
 
「空を、泳ぐ?」

 耳に入った言葉を、そのままオウム返し。
 『エアースイム』の言葉通り。このスポーツは空を飛ぶ、ではなく"空を泳ぐ"と表現するのだろう。
 やはり、ちょっとだけ自分が思う感覚とは違うらしい。

「いや、やらせてもらえるのは確かに嬉しいんだけど……大丈夫なの? なんか、体に合った器具とか使わないといけないんじゃない?」

 生憎スポーツには明るくないけど、こういう時には自分に合った器具が必要なのではないか。まして空を飛ぶ――いや、泳ぐか。泳ぐのだし、事故でもあったら危ないだろうに。

焔誼迦具楽 >  
「大丈夫大丈夫、単純に私が抱えて飛ぶだけだから。
 安全装置もあるから墜落したりもしないしね」

 精々、迦具楽が途中で落としたりすれば事故になるかもしれないが。
 そこはまあ、信用してもらうしかない。

「だからそうだな、貴女がどうしたいか次第。
 私の気分転換に付きあってくれるかどうか、かな?」

 なんて微笑みつつ、差し出した右手を握ったり開いたり。

リタ・ラルケ >  
「ああ、そういうことか」

 てっきり、自分がつけて泳ぐのかと。まあ、そうか。初心者がいきなり飛行なんてそりゃあ無茶だ。

「そういうことなら、ぜひしてみたいな。いい?」

 少女に微笑み返して、差し出された右手を握り返す。
 まあ、落ちたとしても――よほどのことがない限りなんとかなるでしょ。多分。

焔誼迦具楽 >  
「ふふ、いいね、そう言う思い切りの良さ。
 貴女って実は競技スポーツとか向いてるんじゃない」

 なんて言いながら、握った手を軽く引いて。

「それじゃちょっと、しっかり抱えさせてもらうね」

 そう前置きしてから、少女の背中に回って両手を体の前に回す。

「いちにのさんで浮かぶから、力を抜いて私に任せてね。
 それじゃあいくよ、いち、にの――さんっ」

 声を掛けながら、ふわりと浮かび上がる。
 その浮遊感に抗わなければ、足は砂浜を離れてゆっくりと浮かんでいくだろう。

リタ・ラルケ >  
「どうかなあ。実際スポーツに向いてても、気の方が向かないかもねえ」

 自分がスポーツに向かないと思う理由は、とかく極端に移り気であることに尽きる。要するに継続練習に向いてないのだ。
 チームプレイなんかだと、特に難しい。何より練習に来るかも危ういのに。

「ん、よろしく。あまり重くはないと思うけど」

 年相応の体つき――とはいえ、流石に体格差がある。ましてや相手はスポーツ選手、自分ひとり抱えて飛ぶくらいは造作もないだろう。
 回された手に、体を預ける。少し緊張するけど、できるだけ力を抜く。
 頭の後ろから聞こえてくる、カウントアップ。いち、に、と聞こえて。

「――さん」

 だけ、声を合わせる。その瞬間、体に感じる浮遊感。
 足が、地面から離れる。"風"を纏繞した時とは違う、不思議な感じ。

焔誼迦具楽 >  
 浮遊感から続くのは、まるで水中を泳いでいる時のような体が軽くなったような感覚。
 魔力を感じ取れるのなら、周囲を膜状の魔力が覆っているのも感じられるだろう。
 不思議な事に、先ほどまで感じていた潮風は感じられなくなっていた。

「うん、そうそうそんな感じ。
 大丈夫なら、このまま飛んでみるけど」

 そう確認を取りつつ、ゆっくりと高度を上げていく。
 抱えられている感覚に、意外と不安感はないだろう。

リタ・ラルケ >  
「ん、大丈夫。どんどん飛んでいいよ」

 慣れると、だんだん自分がどうなっているのかを冷静に見つめることができる。やはり感じるのは浮遊感……というより、これはなんだろう。どちらかというと水の中を泳いでいる感覚に近いだろうか。
 空を飛ぶのとはまた違う。水の中を泳ぐのとも違う。
 まさしく、エアースイム――"空中を泳いで"いると表現せざるを得ない。

「――面白いなあ」

 自然と、そう呟いていた。

焔誼迦具楽 >  
「おっけー!
 それじゃあ、いくよー」

 ぐん、と上昇速度が上がる。
 軽く上から押さえつけらえるような圧力。
 重力がかかっているのが感じられるだろう。

 重力の中をかき分けていくような感覚。
 そして、砂浜の台車が小さく見えるくらい上昇すると、今度は軽く前方に体が倒れて、前に向かって進んでいく。
 今度は上からではなく、横向きに重力を感じる事になるだろう。

 けれど風を切るような感覚、空気の流れは感じない。
 まるで空中を滑る様に身体が進んでいく。
 少しずつ抱えられたまま前傾して、それに伴って徐々に加速していく。

 海岸に沿って空を滑る様に『泳いで』いく二人の視界では、景色が流れていく。
 いつの間にか相応の速度に達しているだろう。
 海岸線沿いの道路を走る車と並走して――いつの間にか追い抜いた。

「――私はね、エアースイムって人によって感じ方が違うものだと思うんだ。
 泳ぐって人もいれば、飛ぶって人もいるし、私は、走るって感じる事もある。
 貴女はいま、どんなふうに感じてる?」

 面白いと呟いた少女に、後ろからそう訊ねてみた。
 自力で空を飛ぶことが叶わない迦具楽は、エアースイムの感覚しかわからない。
 空を飛んだことのある少女には、どんなふうに感じられるのだろうかと。