2019/02/15 のログ
ご案内:「常世神社」に清姫 藍紗さんが現れました。
■清姫 藍紗 > ゆるうり、ゆるり。
こつんこつんと石段を歩く…おそらく、着物などが似合うのだろう黒髪の女。
割と長身の女は、傍目には優雅に階段を歩く。
目元は冷たい印象を与える、シャープなもの。
黒い瞳を僅かに伏せて、階段を上がる。
本来であれば、女性らしい体のラインもはっきりわかるのだけれども。
今はすっかり厚着に厚着を重ね、ちょっと重装備。
■清姫 藍紗 > 寒さには極端に弱い彼女。
寒さだけではなくて何もかも環境の変化には弱いのだけれど。
アドバイスを受けて、きっちり家で暖かい紅茶をキメて。今も首に手首に足首にカイロを巻いている。
そのおかげか、大分体は暖かい。
ほ、ほ、と階段を更に歩けば、少し汗がにじむほど。
「………こういう場所もあるのよね。」
マフラーを指でちょっとずらして口元まで露出させれば、神社をみやって僅かに微笑む。
ああ。
ずっと昔の里山の匂いがする。
■清姫 藍紗 > 自分の体調不良は自分の内から発しているものであり。
現状の生活に不満は何も無いのだけれど。
それでも、時々なぜか無性にこういった場所に来たくなる。
人の形をとる更に昔の記憶がそうさせるのか。
「………なんだか、階段を昇ったら疲れたわね。」
神社の石段にゆっくりと腰を下ろせば、ふー、っとわずかに吐息をついて。
すっかり体温が上昇したのか、頬が赤い。
「……あら。」
目の前がぐわん、と揺れて。
ぽてりと横に倒れる。
■清姫 藍紗 > ……温まり過ぎた。
冷えた身体を温めるためと対策が過ぎたらしい。
体温が急上昇してオーバーヒートのようになって。体が動かない。
「………ぅ。」
ぷるぷるとした手でマフラーをほどいて、ぱさりと携帯用カイロが落ちる。
はー、はー、っと荒い吐息をつきながら、石段に横たわり。
身体がもうちょっと冷えるまではこうしているしかあるまい。
ご案内:「常世神社」に櫛田瑞樹さんが現れました。
■清姫 藍紗 > ………。
それでも、こうして緑に囲まれ、周囲の気温に溶け込むように目を閉じていると、不思議と落ち着いて。
苦しく、息もままならないはずなのに。
目を閉じたまま、僅かに唇を動かして、童謡を唄う。
穏やかに響く童謡を神社に響かせながら………女はぶっ倒れたまま。
なんだかいい雰囲気にはしているが、状況は一切好転していない。
■櫛田瑞樹 > 神社という場所はその名の通り神様を祭っている場所らしい。
怪異である自分が神頼みなんて、正直馬鹿げたことだが、こういうのも人の文化ではよくすることだってクラスメイトに聞いた。
白い息を吐きながらそこに向かう彼は鼻を鳴らす。
「・・・人、いるのかな。」
風に乗って香る人の臭い。最近食べてないなんて思いながらも足を進め続ける。
流石に神様のいる場所でそんな荒事はしたくないし、まだ耐えられる空腹だ。
さていよいよ神社だと期待に胸を膨らませながら足早に向かうそんなとき。
・・・・・人が倒れていた。
「あ・・・え?だ、大丈夫ですか!」
石段に横たわる女性を見つけてはすぐさま駆け寄って声を掛ける。
何か歌っているようで、生きてはいるようだ。
■清姫 藍紗 > ………声をかけられれば、ああ、と小さく吐息を漏らす。
目をうっすらと開けば、鋭い瞳を持つ長身の女。……ただ、今は横になっているが。
「………少しだけ気分が悪くなっただけよ、大丈夫。」
頭がふらふらするものの、幾分か体が冷えて適正体温に戻ってこれば、頭を押さえながらゆっくりと上体を起こす。
ふー、ふー、っと荒い吐息はそのままだけれど、体はなんとか動くは動く。
調子が悪いからか、瞳を閉じたまま頭をゆっくりと横に振って。
「……慣れないことは、しない方がよいわね。」
頭を少しだけ振って……苦笑交じりに笑う。
ようやっと、冷たい雰囲気がほどける。 心配をさせたわね、と一言付けたして。
■櫛田瑞樹 > 「息荒いですよ・・・?何かの病気だったりするんじゃ・・・。」
寒さでだろうか?見た感じ結構な厚着だからそれはないだろう。
この場所ではよく宴会でお酒を飲むと聞いたことがある、となればお酒の飲みすぎなのか?
相手の隣にしゃがんで様子を見よう。それにしても大きい女性だ、立ったら自分より遥かに大きい。
「あ、いえ。いきなり大声だしてすみません...。
ここで何かしてたんですか?」
慣れないこと、神社でできることと言えば・・・思いつかない。
■清姫 藍紗 > 病気みたいなものだろう。少しだけ頭を押さえるふりをして悩みつつ。
「……こう見えて身体は弱いのよ。」
なんて、少しだけ微笑みながら口にしてみよう。
生き汚い妖風情が、面白い冗談を言うものだ、なんて自虐的な考えを一つ浮かべて。
「…少しだけ、昔住んでいた場所に似ていたから、時々来るのよ。
寒かったり、防寒し過ぎたりするとすぐに倒れてしまうんだけれど。」
お酒の気配はない。黒髪を惜しげもなく階段の上に晒し、流れ落ちていくよう。
「貴方こそ、こんなところに何を?」
■櫛田瑞樹 > 「なるほど・・・それはお気の毒に・・・」
どうやら酒盛りで倒れたなんてことではないようだ。酒の臭いもしないし当然と言えば当然だ。
ほっとしたように石段に座れば、安心はできないが少し息を吐く。
「あ、分かりますよ!そういうところ偶に来ちゃいますよね。懐かしさに釣られてっていうんですかね?
って結構極端な身体の悪さなんですね...。」
それにしても長い髪だな、なんて階段に垂れた黒髪をちらりと視界に入れる。
街の方でも中々見ることはできないだろうなと・・・・。
「僕は...そうですね......参拝?ですかね?」
首を傾げてそう言ってみる。
正直な所特に理由はない。ただ興味でちょっと来てみたかったって奴だ。
■清姫 藍紗 > 「そういうものだと割り切れば、そこまで悪いものでもない……かな。」
隣に座る少年を見やりながら、カイロを入れずにマフラーを自分の首に巻き付けて。
適切な体温調節、大事。
「……ええ、そうね。
ここは、そういうちょっと特殊な人ばかりを集めた島と聞いているわ?
私くらい、掃いて捨てるほどいるでしょう。」
くすくすと笑いながら、女はふー、っと目を閉じた。
少しだけ体調は戻ってきたのか。
「……参拝、ね。
……空いてるわよ、神社。」
親指で後ろを指さす。確かに、誰もいなさそうだ。
■櫛田瑞樹 > 「んむむ...そういうものなんですね。」
唇に曲げた人差し指を当て、考える素振りをしながらそう答える。
そういうものなの?
最初から何かを抱えていたのであればそんな考え方ができるのだろうか。
「掃いて捨てるなんて・・・そんなことないですよ、一人一人色んな個性を持っていますから。」
そんな極端な体調の悪さの人なんて聞いたことがないなんて思いながら。
「うーん、でも今日はやっぱり辞めとこうかなって。
さっきまで倒れてた人放って参拝だなんて、神様に怒られそうじゃないですか。」
最初よりも表情が豊かになってきている。少しは良くなったのだろうか?
指さされた方を一度は見るも、やはり何とも言えない表情を浮かべる。
これも何かの縁ってことなんだろうか。
■清姫 藍紗 > 「ええ、そういうもの。
………そう考えないとね。」
遠い目をした。やせ我慢を感じる。
本当は辛いけど、と流石に漏らした。
「そうね、あまりに多すぎて驚いてしまうところ。
外では、自分は常に特別な一人だと思っていたけれど。」
座ったまま、ん、と足を延ばす。
後ろに手をついて、ふー、っと深く吐息を吐き出す。
大分落ち着いてきた。頬の赤みも収まった。
「あら、別にいいのに。
私にとっては日常茶飯事。神様からも見飽きたと昨日電話が来たわ。
気になさらず?」
なんて、ウィンクを一つぱちりと向けて、冗談が口をついて出る。
■櫛田瑞樹 > 「やっぱり辛いんじゃないですか!
でも...そう考えないとやってけませんよね。」
少し眉を下げ悲しそうな表情を浮かべる。
自分にも思い当たることがちょくちょくある。
やはり人も怪異も悩みの一つや二つあるのは変わらないのだと思えばどうしてか安心した。
「貴方も含めてこの島にいる人達は皆が特別ですよ。
なんていうんでしょ...おんりーわんっていうのですかね?」
両手で人差し指を立てれば左右に振る。
結構相手も落ち着いてきたみたいだし、この分なら大丈夫そうかも。
「電話・・・。
じゃあ僕は今日は参拝するなって言われたってことで!」
笑みを浮かべれば、そう返す。
どうせ参拝なんていつでもできるのだから。
■清姫 藍紗 > 「そりゃあね。
まあ、私の場合はそれを何とかするためにここに来たんだけれど。
糸口すら無いんですけどね。」
こてん、と自分の膝に頭をのせて、隣を見て困ったように笑う。
深い悩みではない。
時間はたっぷりあるし、なんとかかんとかやってこれたのだから。
「そうねぇ、個人的には同じ症状の人がいて、それを何とかする手段を持っていたら助かるのだけど。
オンリーワンって、一番困るパターンだと思わない?」
なんて、少しだけ首をかしげて。
病気だとしたら、オンリーワンってどうにもならない。
「そう。 じゃあ、それがいいわ。
一日二日、参拝をしようがしまいが、それを気にするほど懐は小さくない、って聞いたもの。」
なんて、穏やかに微笑みながら。
でしょう? なんて神社に向かって振り返りながら問いかけ、くく、と笑う。
■櫛田瑞樹 > 「異能や魔法じゃ駄目ってことなら薬も....ううむむむ。」
難しいことを考えるのは苦手だ。
眉間に皺を寄せて考えてみるが・・・わからん。
「確かに...。そうなるとどうしようも...。
でももしかしたら、何でも治せる!!みたいな人もいるかもしれませんよ?」
自身満々にそう言って見せる。そんな人がいる根拠はないのだが。
オンリーワンに対抗できるのはオンリーワンだろう。
「ふふ、神様って結構お喋りなんですね。暇してるのかも。」
つい声を漏らして笑ってしまう。
そう考えると神様が可愛く思えてくる。小動物的なイメージが頭の中にぷかぷかと浮かぶ。うん、ありだ。
■清姫 藍紗 > 「そうね、そういう人がいればいいのだけれど。
……なに、そのうち何とかなるでしょう。
心配をかけてしまったわね。」
軽く微笑みながら、うん、とうなずく。
悲観的にもならないし、楽観的にもならない。
この場に生きて、手段を探っていればいつか何かに行き当たるだろう。
そんな気持ち。
希望的観測を述べる相手に不快を示すこともない。
「そうねえ、暇をしてるのかもしれないわ。
誰もいないものね。」
私たちもそろそろ帰ってしまうしね、と付け加えて、んしょ、っと立ち上がる。
立ち上がれば、やはりすらりとした長身で。
■櫛田瑞樹 > 「いや、絶対どうにかなると思いますよ!!
今の時代は凄い?はずですから!」
自身のなさから若干の疑問符を浮かべながらもそう言う。
人間は凄い生き物なんだからそのくらいできるはず、なんていう期待もあるだろうか。
とまぁ当の本人が割となんとかなってるぽいし大丈夫だろう!
「うう、隣に立つと辛い...。
神様暇してるならもう少し僕を大きくしてくれてもいいと思うんだけど...。」
自分も立ち上がればやはりというか身長差が歴然だった。何食べたらこんなに大きくなるんだろうか?
「途中まで送りますよ!」と階段の段差が上になるように立って身長を誤魔化しつつそう言い。
■清姫 藍紗 > 「そうね、期待はしてる。
していなかったらこの島までやってこないもの。」
微笑みながら隣に立てば身長差がはっきりとして、相手の行動に少しだけ首をかしげて。
「………まあ、聞き飽きているでしょうけど。
高いというのはそれはそれで困るものよ。
……ただ、羨ましいというのなら、素直に受け取っておきましょうか。」
身長も高くスタイルも良い。悪いのは体調だけという女は、もう一度ウィンク。
子供っぽく、それでいて妖艶な笑みを浮かべながらそっと手を差し出して。
「……じゃあ、お願いしましょうか。
清姫藍紗“あいしゃ”、清姫でいいわ。」
軽く握って、先導をしましょう。
携帯カイロをひょい、と拾って先に歩きましょう。 階段の下までは。
少年の気持ちはくみ取れるくらいには、大人。
■櫛田瑞樹 > 「むぅ...低いってのも困るんですよ!」
子供のような仕草をする相手に不機嫌そうな表情でそう答える。
やはり食事を制限しているのが原因なのか?なんて考える。もっと食べるか。
「・・・お願いされました清姫さん。
僕は櫛田瑞樹です、お好きなように呼んでください。」
不服と言わんばかりの表情でそう名乗る。
彼女の手を握り、そのまま階段を降りていくだろう。
階段を降りる途中に視界に入り続ける人の背面をみて少年はふと思う。
美味しそうだなと。
■清姫 藍紗 > 緩やかに歩く女は無防備なように見えるけれども。
「ええ、櫛田くん。
寒くなる前に帰らないとね。」
あんな場所で倒れていても驚きも慌ててもいない女は、ゆるりと階段を下りていく。
その手は、すっかり冷たくなっていて。
女は申し訳なさそうに一度だけ振り向いて、冷たいでしょう、と笑うのだ。
体温の調節があまり効かぬ彼女は、周囲の目よりも自分の身体がまだ大事なようで。
ご案内:「常世神社」から櫛田瑞樹さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から清姫 藍紗さんが去りました。