2020/09/25 のログ
ご案内:「常世神社」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > のんびりと散歩を楽しみながら、常世神社に立ち寄ってみた雨見風菜。
境内を見れば、青年が一人、願掛けをするところのようだ。

(……めっちゃ振りますね、鈴。
 軽くで良かったのでは)

成り行きを見守るが、その後は特に何も変わった様子は見られず。
最後の一礼まで、きっちり見終えた。

出雲寺 夷弦 > 「……これで大丈夫だよなぁ……多分」

鈴の耐久度に関する不安は無さそうだが。
盛大に鳴らしたのだ、インターホンで言うなら音量最大である。神様も若干うるせぇと思いそうなもの。
ともあれ、自分の不安は大丈夫、今んところ特に何もねぇし。と、そそくさ離れていきながら、自分の手を見ている。前なぞ見ない。
だから気づくのは、そう歩き出して約5,6歩目ほどで。
ふっと手から視線を上げ、次にはゆっくりそちらに振り返る。

相手の顔見て、ふっと自然に会釈をしていた。他の参拝客――にしちゃ時期外れだなと、ちょっと不思議そうな様子だったが。

「……ぇと、どうも」

雨見風菜 > (無事に終わりましたね。
 ……何故私は眺めていたんでしょうか)

足を止めてみていた自分に疑念を懐いたところで、相手がこちらに気づいたようで。
会釈をされればこちらも会釈をして返す。

「どうも、です」

そうすると風菜の結構な大きさの胸が揺れる。
ブラをしているとは思えないくらいに。

出雲寺 夷弦 > 「……」

あっちもこっちを見る時同じような考えだったんだろうか?
妙に視線が注がれるし。参拝というより「挨拶」というつもりでいた自分は、
まぁ確かにちょっと変わった時期に参拝をしにきたように映っただろうなと。

――会釈が返って、そしてついでと見えたもんが視界の下半分で見えるや否やに青年の首がとんでもない速さで会釈したままさらに横回転してそっぽを見た。

「……うっス」

なんで変な返事をしてしまったんだろう。後悔しつつ、そそくさ歩き出す。やや逃げる足で。
首はその変な方向に曲がりっぱなしで、耳まで真っ赤なのだ。見えていたに決まってるが。
余りにもわっかりやすい反応が飛び出しているのだから。

雨見風菜 > 耳まで真っ赤にして、とんでもない速さで顔をそらすその様に。
ついつい笑いが吹き出してしまう。

「そんな恥ずかしがらなくても」

先ず間違いなく自分の乳房でこうなったのは間違いないだろう。
だいたいこんな反応は見慣れている。
まあそりゃあ大きな乳房を見てしまうのは男のさがだが。
でもこんな速さでそっぽを向くなんてそうそうない。

出雲寺 夷弦 > 「いや違うんす恥ずかしがるとか別にそんなあれとかそれとかじゃなくてつい反射的にこうしてるだけで別に見えた揺れたとかは全然俺の落ち度であって反応そのものがまず俺自身の(――パニックによって暫く支離滅裂な言い訳にも懺悔にも聞こえる雑多な単語の羅列。時間にして1分42秒程、彼の肺活量の凄まじさを感じるマシンガン懺悔は続いた。息継はしていない。大したものである。――)

……す、すいません……」

――男子生徒、終いに頭を下げていた。無論紅潮した顔面は見せずにだ。
なーにをやっちまってどういう反応しちまってんだ俺は。という自己嫌悪及び罪悪感に伴う精神的な重量を伴う感情によって彼の首は忙しい。痛めつけられている。

「……あの」

視線は上げない。鉄の意志。

「……ちゃんとした着方しないと、あんましその、良くねぇって、知り合いから聞いたことあるんで、その……」

雨見風菜 > そっぽを向いたままとんでもない長さの、それも呼吸を挟まないノンストップマシンガン懺悔に更に吹き出して。

「いえいえ、男性がそういう目で見るのは知っていますし慣れています。
 それに、見たところで何かが減るわけでもないですし」

胸の下で手を組む。
腕でさり気なく胸を持ち上げるいつもの仕草。
今は無意識にやったこのポーズ、ちらりとこちらを見ていれば彼の自己嫌悪は更に深くなるのではないだろうか。

「ちゃんとした着方。
 うぅん、何のことでしょう……着崩してるつもりはないのですが」

何について言われているのかを全く分かっていない顔。

出雲寺 夷弦 > 「見てないっすけども!タイミング悪くてそれが見えただけで!偶然視界に!!そういうつもり全然なしですからね!?俺!!」

90度。最敬礼の鑑のような姿勢だ。接客業でこれをやればさぞ活躍すrことが出来そうなものだ。
但しこの反応の具合はなんというか、無惨である。

「……つか、慣れてちゃ駄目だと思うんすけど、減るもん減ってますって、多分、あの、色々。あと俺、見るも何も、ぇと、居るんで、好きな……いや、付き合ってる相手ってか……か、かの……」

器用に否定しながら、器用に照れて、器用にどもっている。彼の何がここまでさせるのか。
ただ本能的に今この姿勢を崩せば、大変に自分の自尊心を色々と傷つけるような何かが見えてしまいそうな予感は感じ取っていた。

「……あー、いや、いっす。気にしないでください、すいません」

なんでか謝った。もう掘れるだけ掘った墓穴。落ちるのは時間の問題だが、もういっそこのまま反対側に突き抜けるまで掘るべきか。

雨見風菜 > 「視界に入っちゃったならしょうがないじゃないですか」

ここまでくると笑顔も流石に苦笑の色が混じる。

「まあ、見られたいというのはあるかも知れませんが。
 ……ああ、恋人に申し訳が?
 その人がいないなら別にいいのではないでしょうか」

言いかけたことに察しはついた。
とはいえまあそう提案はしたもののこれでは顔はあげないだろうなとも少し思いつつ。

なお、風菜は知らないことだが、彼の恋人よりは数字としては小さい。
だからなんだという話では有るが。

「……はぁ」

ここまで言われてブラのこととは気付かない。
そもそも、自分の異能でその代用をしているわけで。

出雲寺 夷弦 > 「……」

しょうがないじゃないですか。じゃない。色々と、なんだか段々違和感感じてきていたそれが、次の一言で一気に「納得」してしまったのだ。

「見ッ?!……ぇ、あ、はい、いや、そうなんすけどそうじゃないというか、申し訳とか以前の……」

あ、駄目だ。もう駄目な気がする。何がじゃない。姿勢を維持しててもどんどん話がスッ転がっていく。
ゆっくり頭を上げた。深呼吸。落ち着くべしと、"心得"はあるのだ。
数度の呼吸をした後には、幾らか引いた紅潮と、そちらの"目"を見るように定まった赤い目。
……苦笑っぽさに、こちらもつられ苦笑い、もといやや引き攣る笑み。

「……すんません」

雨見風菜 > 見据えられたその目に、一瞬ドキリとして。
何かを見透かされているのかと……という勘違い。

「いやぁ、まぁ謝られることではないかとは」

結局何のことかは理解していないことだし。

「それにしても、こんな真面目な方の恋人さん、良い彼氏さんを持ったものですね」

何気なくそう云って、苦笑ではない祝福するような笑顔になる。

出雲寺 夷弦 > 「……?」

――動揺したな、今。
相手の無自覚な艶やかさ、女性の形それぞれに散々動揺していたのであれ、"落ち着けさえすれば、武人であり、一廉の人間。"
一瞬の何かが見えたのだから、自然と気になった。
その奥に見えたものを汲み取る形で、首を僅かに捻るも、深く掘る事でもなし、は、と、浅く息をついて目を一度閉じた。

「……そ、そっすか。――へっ」

謝られることじゃない。まぁそう言われてはもう重ね重ねごめんなさいというのもめんどくさいと思われそうだからと、目を開けて――さらにそこから見開いて。

カッと、ボッと。どんな効果音かは想像によるが、顔が一気に赤くなって、つぅ、と横に目が逃げる。
頬を掻きながら、片手をあげる。

「……ぃ、ぃや、そんな、俺は、あの……結構、褒められたような奴じゃないですし、むしろ、俺なんかのこと、ずっと待っててくれた"アイツ"なんて、本当に……本当、に」

――過った。
ふ、と、照れから、想いを含ませながら、緩く浮かべた苦笑い。

「……本当に、なんていえば良いのか。俺、言いたいこと、伝えたい事を、俺自身の焦りとかで、すげぇ言えないまま待たせちまって。
――判ってるんすよ、伝えなきゃきっと、俺は絶対後悔しちまうから、これから全部言ってくんだって、だけど」

……にか、と。

「まず、アイツを待たせちまった時間分の埋め合わせ、これから先10年はまず、一所懸命(イッショケンメイ)でしていってからだな、って、アイツの時間に付き合う俺が、男として情けない程、そいつと一緒に過ごす学園生活が楽しみで、嬉しくて、俺の言いたいことを言うの、先送りにしちゃうかなって、思うんですよ」

雨見風菜 > 一瞬の動揺を見抜かれたことには気付かない。
なにせ風菜は一般人で、武術の心得もない。
異能を持ち、少々特異では有るが魔術も使えるだけだ。

「あら、待たせてしまっていたのですか」

ふと、友人から聞いた話が頭をよぎる。
伊都波凛霞が、とても久しぶりに幼馴染と出会ったかのように、ものすごく甘えていたと。
その話を聞いたときは、良かったですねぇとのんびり思っていた。
とはいえ、彼だと決めつけるにはまだ早いだろうとその考えは思考の隅に追いやって。

「でも、やっぱり待たせてしまった以上。
 きっちりと口に出して伝えたほうが良いんじゃないでしょうか。
 楽しみなのは分かりますが、埋め合わせなんて、その後でも出来るんですし」

そう、アドバイスをしてみる。
風菜自身、そういう境遇に立たされたとしたら……やはり、遠慮なく言ってほしいと思うことだろう。

出雲寺 夷弦 > 「……はい、数年くらい。時間でじゃ、測れないもんも含めてだと、どれくらいになるのかって位で。けど、それでも、あいつはずっと、待っててくれたって」

思い返せば、本当に長い時を隔てたもので。
彼は語りながら、片手でこめかみを指で叩き、俺、相手の気も知らないでバカっすよね。と、自虐する。

「……、あはは」

――想像以上に、なかなかざっくりとした言葉を返す人だなと思って、思わず笑ってしまった。
まぁ、埋め合わせるより前に言った方が或いは"かっこもつく"、それは間違いない気がする。

……成る程と、頷いた。

「……次会ったら、言い切れないと思いますけど、言ってみる。俺、喋るの下手糞で、なんかすげー変なことを突然言い出して、分けわかんないとか思われるかもだけど。

……あ、そうだ」

少し佇まいを直すつもりで、背筋を伸ばして。

「俺、3年で島外から転入してきた、出雲寺 夷弦(イズモデラ イヅル)って言います。あの、突然で色々変なことしちゃったのに、話してくれて、ありがとうございます。いいアドバイスまでくれて、感謝っす」

と、にかっと笑った。成る程、彼は見目通りといえば見目通りで、けど割と普通でいる。そんなキャラらしい。

雨見風菜 > 数年の時を待っていた。
その言葉に、また祝福するような笑顔で。

「じゃあ、それはつまり帰ってくると信じていたってことですね。
 ふふ、お熱いことです」

相手の気も知らないで、というのは仕方のないこと、とも返して。。
読心能力でもなければ、相手が何を考えているかなんて分かりはしないのだから。

「ええ、頑張ってください。
 きちんと伝えれば、それだけ待ってくれた相手なんですから多少なりと伝わると思います」

エールを送って。

「夷弦さん、三年生……あら、先輩でしたか。
 ふふ、変なことをしたなんて言っても、可愛いものでしたよ。
 私は雨見風菜、一年生です」

無意識に、清楚そうに佇まいを直して、自己紹介を返す。

「いい結果になることを、お祈りしています」

出雲寺 夷弦 > 「……し、信じていてくれたってことだと、思います。俺が、それ言って良いのか、分かんないすけど」

言われてみて、今更に思う。そしてそれをお熱いと言われて、結局照れる。
成る程、こういうのお熱いって言われるもんなのか。彼は賢くなった。

「……はい、しっかり、伝えます」

多少、どころじゃなく、相手は自分の何倍も機微鋭い異性だ。
むしろ、見透かされてからかってこられるような気もした。
言って数秒後に苦笑いしていた。

「雨見さん、っすね。一年……えっ、あ、そうだったのか。その、ごめんな。最初」

年下だった。後輩だった。後輩相手にあの無様だったのか、ちょっと頭を抱えた。ついでに口調をちょっと砕いた。
佇まいが直れば、成程。多分きっと良いとこのお嬢様みたいな人なのかな、みたいな風にも思った。

「……ほんと、何というか、ありがとう。
んじゃあその、俺はこのへんで。ルームシェアしてる奴に、頼まれ事がこの後あるから。
――それじゃあ、またな」

と、最後に手を小さく振って、夷弦は境内を後にしていった。
……何となく、きっと彼は上手くやれるだろう。なんて、直感したかもしれない。
初心で固くて、けど真面目なように見えたが、何より随分、芯が一本、背中に入ってるように見えたかもしれないから。

雨見風菜 > 「いえいえ、構いませんよ。
 きちんと言わないと伝わらないものですし」

勿論、学園には年下でも上級生という学生もいる以上。
本当に学年については言わないとわからないものである。
そして、この物腰である以上、勘違いされても仕方のないことではある。

なお、風菜は特にお嬢様というわけではない。

「ええ、お気をつけて」

そう言って、彼を見送ってから。
散歩を再開したのであった。

ご案内:「常世神社」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「常世神社」から出雲寺 夷弦さんが去りました。