2019/03/30 のログ
ご案内:「異邦人街」に金剛経太郎さんが現れました。
金剛経太郎 > 「参ったな……」

どうせ今日も春休み。何処へ行こうと人は居ないだろうから、折角だから普段足を運ばない所で行ってみよう。
そう思い立ったは良いものの、寮を出て気の向くままに歩いて一時間後。

「すっかり道が分からなくなってしまった。何処だ、此処は。」

金剛経太郎は迷子になっていた。

金剛経太郎 > 「人に道を尋ねようにも人が居らん。
 居ても言葉が通じるか怪しい。いや、通じるのだろうが。」

自ら声を掛けるのは妙に憚られる様な見た目の住人が多い。
なるほど、ここが異邦人街か、と納得しながら経太郎は辺りを注意深く見回しながら歩いていく。
既知の相手が居そうであればそれに越したことは無く、百歩譲っても話しかけやすい相手が居れば、と。

「まあ、以前の様に迷子と迷子で彷徨うと言うのは避けたいが。」

ご案内:「異邦人街」から金剛経太郎さんが去りました。
ご案内:「異邦人街」に金剛経太郎さんが現れました。
金剛経太郎 > 【名簿Noを間違えていたので修正しました】

「むぅ……やはり普段通りに公園でも行くべきだったか。」

彷徨えば彷徨うほど狭い路地へと入り込んでしまう。
異国情緒どころか異世界情緒溢れる街は自分がどこにいるのか、どこから来たのかさえ分からなくさせる。

「……むむむむ。腹も減って来たな。」

コンビニはあるだろうか、と探して見るものの、この辺りには無いようで。
片手で腹を押さえ、渋面を作り。

金剛経太郎 > 「む、……この匂いはっ」

途方に暮れはじめていた経太郎の鼻が、肉の焼ける香ばしい匂いを捕らえる。
ふんふん、と匂いを辿って歩いていけば、開けた通りに見える串焼き屋の屋台。

「おお、これも日頃の行い故か。
 すいませーん、串焼きくださーい。」

手持ちの小銭で支払いが間に合うか否かも考えず、経太郎は屋台へと駆け出したのだった。

ご案内:「異邦人街」から金剛経太郎さんが去りました。