2020/08/06 のログ
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」に桑原 梅乃さんが現れました。
■桑原 梅乃 > 「~♪」
フニャペチーノ片手に鼻歌交じりでのんびりを街を歩く少女。
双葉コーヒー。最近渋谷に新しく出店したらしい。
今日はウィンドウショッピング……ではなく。
目的はフィールドワーク。
所属する違反部活の関係で、"裏常世渋谷"に探索目的で潜るのを繰り返しているのだが、
どうしてもコストがかかるので、事前に表裏一体であるここ"表"の渋谷で下見をするのだ。
裏で起きた破壊やその他事象は表に反映されないようだが、
表で何か異変が起きていれば、裏でも何かしら変化があるもの。
目的地の参考程度にはなる。
■桑原 梅乃 > (あ、これかわいーな)
……フィールドワークのはず……なのだが……
柄物のパーカーをショーウインドウで見て、じっと眺めている。
そして、そのまま店に入っていく。
「すみませーん、表のパーカー、色違いないッスかー?」
そんな感じで買い物袋を手にホクホク顔で出てくる。
フィールドワークは??
■桑原 梅乃 > それからもぶらぶらと歩く。
と、梅乃のスマホが着信を報せる。
「んぁ。ぶちょーから電話だ」
取り出して、通話を初めた。
「はーいウメです!なんスかー?」
適当に歩道を歩きながら応える。
「あ、異変?えーっと……」
裏路地に曲がる。人が聞いてないことを確認して。
「はい、"人が不自然に避けている場所"を数カ所マークしてるッス。後で送りますね。
それから、入れ替わった店もいくつかあるッスね」
常に変化を繰り返す生ける街、常世渋谷。
何も考えずに歩いているように見えて、ちゃんと見ているのだ。
「んじゃ、そういうことでー。また後でー」
■桑原 梅乃 > 何食わぬ顔で表に戻ってきて、またショーウインドウを物色する。
さっきはパーカーを衝動買いしたが、実は少女の懐はあまり余裕はない。
最先端のファッションを見ているように見えて。
今日の"侵入"は何処に行こうかな。
そんな事を考えている。
■桑原 梅乃 > 「もしもし、ぶちょー?そろそろ帰りますね。
なんかいるものあるッスかー?」
そろそろ帰ろう。部長に連絡を……と。
「アイス?……適当でいいッスね?はーい。それじゃ」
コンビニ、寄るか~。
ご案内:「常世渋谷 中央街(センター・ストリート)」から桑原 梅乃さんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷」に鞘師華奈さんが現れました。
ご案内:「裏常世渋谷」に桑原 梅乃さんが現れました。
■鞘師華奈 > 「―――さて、これは……どういう事かな?」
日課である常世渋谷のフィールドワーク…それはいいのだが、とある「交差点」に差し掛かった直後に変な違和感を感じて。
――気が付けば、周囲の景色は”変わらない”のに何処か違うような錯覚を覚えた。
気のせいか人気もないし、そもそも全体的に暗い…と、いうか重苦しい。
空気も何時ものそれと何処か違う気がする。…まるで、形だけ同じなのに”別の世界”に迷い込んだみたいで。
(…明らかに、さっきまで私が居た常世渋谷じゃない…何かが違う。何かが――)
とはいえ、ここで立ち止まっていてもしょうがない。一先ず当ても無く歩き出すが、妙に体が重い気がする。
■桑原 梅乃 > 「~♪」
刀を腰にぶら下げ、鼻歌交じりでのんびりを街を歩く少女。
今日はウインドウショッピング……ではなく。
目的は、裏常世渋谷の探索。
なにか新しい情報や物品を見つけて持ち帰る。現在の梅乃の仕事である。
しっかりと装備をしてきているので、足取りは軽い。
「そろそろ昨日見つけたポイントかな……っと?」
おや。誰か居るようだ。"同業"だろうか?
人の形をした都市伝説型怪異の可能性もある。
とつぜんこっちを向いて「ワタシ、綺麗?」と言われるのは困る。
少し様子を見てみよう。偽装迷彩の魔術を起動して、
ほとんど意味をなしていない街灯の陰に隠れる。
■鞘師華奈 > 「参ったな…体が妙に重いし、息苦しい気もする……それに…。」
ここが何時もの常世渋谷でないのは間違いない。ならば早く”元の場所”に戻らなければ。
それに懸念がもう一つ――初めて迷い込んだのに、何処か”懐かしい”というか…初めてではない気がする。
…その妙な既知感に思わず眉を潜めつつ、ゆっくりと頭を振る…今はそれどころじゃない。
丁度、街灯の横を通り過ぎる――偽装迷彩により、街灯の陰に隠れた少女には気が付いていない。
これが何時もの空間ならば、微弱な違和感を感じ取り察知するのだが…今は謎の不調もある。
「――見た感じ、地理的には同じみたいだけど……”出口”はあるのかな、これ…。」
誰も居ないと思い込んでいるので、つい独り言が漏れてしまう。
当然、怪異でも何でもないので様子を見ている少女からは、少なくともそれがただの人間だとは分かるかもしれない。
■桑原 梅乃 > (ん……大丈夫そうだね。普通の人ならしんどいだろうし、声かけよっか)
怪異ではなさそうだと判断。
魔術を解除して、街灯にわざと鞘をぶつけて音を出してから近寄る。
同業だったら……まぁ適当にごまかそう。
「や。キミ、お困りの様子だけど……大丈夫?
もしかして……"呑まれた人"?」
気さくに声をかける、茶髪の少女。
上は白のカットソー、下はデニムの短パン、足はブーツ。
常世渋谷では数は多くないけど珍しくもない(と思われる)格好だ。
■鞘師華奈 > 「―――!?」
完全に”不調”で気が付いていなかったらしく、気さくに声を掛けられてそちらにハッとした顔を向ける。
見れば、視線の先には茶髪にカットソーシャツ、デニムの短パンとブーツ、という出で立ちの少女が一人。
常世渋谷では割と多い?かもしれないファッションだ。とある友人とか似合いそうな格好である。
「――やぁ、どうも。呑まれた…と、いうと。やっぱりここは常世渋谷とは似て非なる場所なのかな?」
警戒心、は勿論あるにはあるが彼女は何やら色々と事情を知っている様子。
一先ず、知識も何も無く八方塞の状況を脱する為にも、彼女へと体を向き直らせてそう尋ねようと。
「――あ、先に名乗っておくけど私は鞘師華奈。常世学園の2年生…さっきまで常世渋谷を散策していたらこの有様でね」
■桑原 梅乃 > 「……あれ、知らない?"裏常世渋谷"の都市伝説……
いや、実際にあるから伝説でもなんでも無いけど……」
最近来た人なのかな?結構有名な噂だと思うけど……。
「たまに迷い込む人がいるんだ。"街に呑まれる"って言うんだ……っと」
説明するかな、と思ったけど名乗られた。礼儀正しい人なのかな?
「えと、くわばら うめの。一応にねんせー。あんま学校行ってないけどね」
とりあえずこれ持ってて、とお守りのようなものを差し出す。
受け取れば少しは纏わりつく重さが軽減されるかもしれない。
■鞘師華奈 > 「――裏常世渋谷…あぁ、うん。小耳に挟んだ事くらいはあるよ。ただの噂だと思ってたんだけどね…。」
だから、大して気にしていなかったし、故に今の今まで少女が語ってくれるまで、自分が”そこ”に迷い込んでいる事に気が付いていなかった。
(参ったな…公安の端くれなのに頭の回転も鈍っているのか私は。噂話程度でもしっかり記憶しておくものだろうに)
ただ、噂が本当なら――成る程、それはそれでこの世界を調査する必要が出てくる。
とある”目的”を達成する為にも、実在するこの裏常世渋谷は散策して見たい、が。
「――と、いう事は同級生かな。一先ずよろしく梅乃。私もカナでいいさ……と、これは?」
彼女の名乗りに緩く頷いて微笑むが、差し出されたお守りのようなものを受け取って不思議そうに。
ただ――それを手にした途端、体に纏わり付く重さや不快感みたいなものが軽くなった。
「―――!…これは…ただのお守りじゃないっぽいね……もしかして、”ここ”専用のお守りなのかな?」
■桑原 梅乃 > 「まぁ実際に見ないとそうなっちゃうよねー。わかるー」
自分もそうだったと言いたげに、軽く笑う。
どんよりとした街の雰囲気の中でも陽気さがある。
「ん、ウメでいーよ。よろしく、カナちゃん」
それからお守りを受け取ってもらえれば。
「そ。すごいでしょー。
久那土会謹製の……多分祭祀も関わってるけど、厄除けのお守り。
運が良かったよ、カナちゃん。
下手したらウメに会えずに、帰ってこれなかったかも……」
■鞘師華奈 > 「…最近、趣味で常世渋谷の散策をあちこちしているんだけどさ?…全く、私とした事がその噂話をもっとしっかり覚えておくべきだったよ」
はぁ、と吐息を零して。何処か安堵の吐息にも聞こえるのは、単純に彼女と出会えたからだろう。
そういう意味では、自分がまだ幸運だったのは何となくだが女も理解できる。
「分かった、改めてよろしくねウメ。…うん?久那土…祭祀…もしかして…。」
僅かに考え込む。新人とはいえ公安の所属だ。当然、公安や風紀が”意図的に見逃している”部活や組織も大まかには頭に入れている。
ともあれ、意識をウメへと戻しつつも彼女の言葉に小さく苦笑を浮かべてみせて。
「…みたいだね。このお守りもそうだけど、ウメに遭遇しなかったら、多分このまま衰弱してお陀仏だったかもしれない。
…明らかに、ここは私みたいなただの人間が長く留まっていられる場所じゃ無さそうだし」
改めて周囲を見渡す。お守りのお陰で負担が軽減されているからか、周囲をしっかり意識する余裕も出来た。
(――本当、大まかな見た目”だけ”なら常世渋谷まんまなんだな…だからこその”裏”か)
■桑原 梅乃 > 「ウメもこうやって怪異が出そうなとこ、探しに回ってるんだ。表でね」
それで会ったのは怪異じゃなかったけどと笑う。
怪異だったら、多分問答無用で切り祓っていた。
下手に警戒されて抵抗の行動をされていたら、間違えていたかも知れない。
「あれ?もしかして久那土は知ってるの?」
おっと。ちょっと予想外の反応だ。名前は知ってるっぽい。
……何者だろう。委員会関係かな?
「ま、そういうことだね。
ちゃんと準備すれば、ある程度は大丈夫だと思うけど」
興味があるかな?と自分の分のお守りを見せる。
カラビナにいくつかぶら下がっているようだ。
■鞘師華奈 > 「表では――と、なると…あーいや、まぁ見ての通り怪異ではないね、うん」
下手な行動を取っていたら切り捨てられていたかもしれないな、と彼女の携えた刀を一瞥してから苦笑を緩く浮かべる。
「――ああ、君が久那土の関係者なら正直に言っておくべきかな。
…私は公安委員会所属でね。まだ新人だけど…だから、久那土の事はある程度は情報として知ってるのさ」
勿論、ある程度でしかなく詳細な情報は流石に知らない。まだ新人なのもある。
自らバラしはしたが、そもそも今回迷い込んだのは公安とは全く関係ないプライベートだ。
「――つまり、”自発的にここに来れる”って事かな?実際ウメが色々準備してここに居るって事は」
彼女が見せてくれたお守りを見る。カラビナから幾つか下げられたソレを興味深そうに眺めて。
「―例えば、だけど私とかがウメの持ってるそのお守りとかを買ったり、ここに自発的に来る事は可能なのかな?」
と、なれば興味はそこに向く。つまり、自分の意志でここに訪れられるのかどうか。
■桑原 梅乃 > 「げっ」
絵に描いたようにバツの悪そうな顔をして。
「こ、公安ッスか……」
刀抜かなくてよかった~~~。
久那土会が目溢しされているのは知っているので、
そこについては特に何も言わない。
「そ。全部久那土会で揃えられるよ。ちょっと高いけどね。
路地裏の怪しいお店で探すよりは確実だよ」
公安ならそういうところも知ってるかもしれないけど……。
「紹介しよっか?登録、普通はめんどくさいんだけど、
"こっち"から、なら一発でできるよ」
■鞘師華奈 > 「あーーウメ、気持ちは分かるけど気にしないでくれると嬉しいな。
別に何か報告しようだとか、そういうの一切無いから…今回迷い込んだのもプライベートで偶然だし」
何より、公安に入った理由もとある”目的”を果たす為に都合がいいから、というのもある。
刀を抜かれていたら応戦か逃亡していただろうが、どのみちお守り無しでは厳しかっただろう。
「うーん、そこらの相場が分からないから、後で教えてくれると有難いかな。
まぁ正直…久那土会からの直売、というかそっちのほうが信用性は高いし」
裏でそれなりに揃えられはするだろうが、可能なら久那土から直接購入した方が確実だろう。
ただ、その分値段は張りそうだ――品質が確かならそれも仕方ないだろうけど。
「――いいのかい?それなら助かるな…あと、こっちの世界での心構え?というか注意点、とかあれば参考までに軽く教えて欲しい。
――私もちょっと訳ありでね。ここを探索する必要が出てきたんだけど、何分、右も左も分からないド素人だからねぇ」
■桑原 梅乃 > 「あー、えっと、分かった。何も聞かなかったことにする」
多分変に意識するとぎこちなくなってしまう。
都合のいい忘却の術式どんなだったっけな……。
「そもそも手に入んなかったりするし、効果もまちまちだからね。
ウメは何も考えずに久那土のやつがオススメ」
所属部員としてではなく、個人的なオススメ。
公安の給料なら、厳しいものでもないだろう。
情報や物品の買取制度もある。
「いいよいいよー。ウメも"呑まれた人"保護して紹介したってことで手当もらえるし」
舌を出して、ふふ、と笑う。ちゃっかりしている。
「あー、そうだねー。
怪異には本名を知られないようにしたほうがいいかも。
何があるかわからないしね。ウメも"跳び梅"って名前が……あ」
初対面で普通に教えてて、うっかりしてたと照れくさそうにする。
「ま、事務所についたら詳しく教えるよー」
■鞘師華奈 > (うーん、公安の身分を出さないほうが良かったかな?でも、久那土関係者には先に知っておいて貰ったほうがいいだろうし)
何も考えなしで身分明らかにした訳ではない。とはいえ、早計だったかな?と、ウメの態度に微苦笑を浮かべながら反省。
「――まぁ、金銭的には一応余裕はあるにはあるけど。なら、初心者の私は尚更に久那土のやつを買うのがいいかもしれないね」
元々、生活費以外であまり金銭を使わないのもあり、そういう意味では懐に余裕はそれなりにある。
情報、そして物品。探索初心者としてはどちらも必要だ…いや、ベテランでも同じか。
ともあれ、裏常世渋谷を探索するならば、久那土会と懇意にしておくに越した事は無い。
「ああー特別手当みたいな感じなんだ?まぁ、実際今の私は保護対象だろうし」
ちゃっかりしているウメに逞しいなぁ、と楽しげに微笑みつつ。
まぁ、こちらとしても恩人になる訳で有難いと思う。特別手当くらい彼女が貰ってもいいだろう。
「跳び梅?成る程、仮名、というか通称みたいな感じかな?でもそうか…私もそこは考えておかないと」
流石に、本名そのままではマズいのだろう。怪異に自身の名前を把握されたら危険、という気はするし。
しかし跳び梅――つまり身軽に跳びまわったりするんだろうか?と、ウメをじーっと眺めつつ考える。
「事務所…ああ、まぁ久那土会だから拠点とか支部みたいなのはそりゃあるか。
じゃあ、うん。お手数掛けるけど道案内、というか名目は保護かな?よろしくお願いするよ」
■桑原 梅乃 > 「そゆこと」
怪異や情報収集よりも優先したほうが良いだろう、ということで部員にのみ報酬が設定されている。
風紀公安から目溢しを受けている要因の一つである……とされる。
「自分のことだとわかれば何でも良いよ。
部員じゃなくて登録だけなら本名もいらないから」
一人称がウメなのもあって、かなりやりやすいようだ。
切り替えがうまくいってないフシもあるが……。
「ほぼ本拠で部室みたいな感じだけどね。
ってことで、常磐ハイムまでごあんなーい」
お守りの残り時間を確認してから、そちらを見て微笑んで、歩きだそう。
■鞘師華奈 > 「なるほどねぇ」
ともあれ、裏常世渋谷…事前の準備は必要だが、成る程…”異界”なら”あそこ”に通じる何かがあってもおかしくはない。
全く違う異界法則があるとしても、いずれあの地の探索に役立つ情報やアイテムが得られる可能性は魅力的だ。
「登録――ああ、成る程ね。まぁ、部員になってもいいんだけど、公安との兼ね合いとかどうなのかな、って思うし」
それに久那土の実態というか全容をよく知らないので、仮に部員になるとしてもある程度事前にもう少し知っておきたい。
ともあれ、登録だけなら手間は掛からないと思われるので、今回は登録のみにしておこう。
「常盤ハイム?そこが拠点なのかな?…ともあれよろしく頼むよ」
お守りの残り時間、見方が分からないのでそこは首を傾げるが後で教えてもらおう。
ともあれ、ウメの後に続いて女もゆっくりと後に続いて歩き出そうと。
――これが、”探索者”としての鞘師華奈のスタート地点となるのだった。
ご案内:「裏常世渋谷」から桑原 梅乃さんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷」から鞘師華奈さんが去りました。