2020/08/16 のログ
ご案内:「裏常世渋谷」に桑原 梅乃さんが現れました。
桑原 梅乃 > 表の渋谷で鳥居の御札をタッチ。飛び込むは裏渋。
視界のものが灰色に塗り替えられてゆき……

「うわっ、さっむ……」

気温が異様に低い。町並みも霧に覆われている。
思わずパーカーを解いて上から羽織る。

「む……今回は長時間は無理だな……」

暑いのはやだけど寒いのも勘弁してほしい。
冷房病になったらどうしてくれるんだ。

桑原 梅乃 > (……何も見えないな……)

どちらを向いても霧。5寸先もろくに見えない。
これじゃ長時間どころかそもそも歩けやしない。
刀を抜いて、魔術を編む。

「火風簡易複合魔術……"霧祓い"。
 時間は……これぐらいかな」

刀に熱気を帯びた風が纏わる。
振るえば十数メートルぐらいはクリアに見える……はずだ。

桑原 梅乃 > (よし)

一度刀を振るって効果の程を確認して、いざ目的地へ。
便利だけど、刀を抜いていないと行けないので、
誰かに会った時に誤解される可能性もあって、結構考えもの。

誰かに会うと言えば、最近は"街に呑まれる"人が多く、何処か裏渋の不安定さを感じる。
悪いことの予兆じゃないといいのだけれど。

犬? > 「ワン!ワン!」
ご案内:「裏常世渋谷」にルクス・マリンさんが現れました。
桑原 梅乃 > 「うぇ……あれ気持ち悪いんだよな……」

犬の鳴き声……いや、犬の鳴き真似をする人のような声だ。
人面犬の都市伝説に基づいた怪異の一つ。
噛まれるとしばらくの間顔を奪われるらしい。

見慣れた怪異で、手こずるような相手ではないので、
手にした刀で切り払うと、あっという間に退散させた。

目的地までは、もう少しあるようだ。

ルクス・マリン > (なんだろう、ここ。
いつもの場所とは違う……感じ)

いつも自分が倒しに行く黒いモヤの出現する世界。
そこと似ている感じはあるが、ひどく寒い。

常世渋谷で服を買いに行き、必要なモノを買いそろえたところでコレだ。
手にはしっかりと買ったものが袋に入っているから夢とかではない、はずだ。

何があるかわからないため、仕方なくイヤリングを弾いて変身。
誰が名付けたか、もう一人の自分(ルクス・マリン)となり、この場を進んでいく。

桑原 梅乃 > (……何か居るね)

目的地の近くで、何者かの気配を感じ取った。
怪異は霧を物ともせずにやって来るものも多いので、恐らく人間だろう。
鉢合わせして戦闘になっても困るし、先手を打って広めに霧を払ってみようか。

「えいっ」

刀を大きく振るう。
射程内にいると。少し暖かい風が吹き付けるだろう。

「誰か居るッスかー?」

ルクス・マリン > ふわり、と突然の暖かい風。
この冷える中、あたたかい風が吹けば不思議に思いそちらを見て。
声が響いてくる。

(人の声。
女性、かな)

「はい、います。
なんだか、知らない間にここに来てしまっていて」

それなりの大声を出しながら、ゆっくり声のした方へ歩く。
ついでに、魔法で青白い光球を作り出して辺りを照らしてみる。
霧だらけの中でも、せめてこちらの位置を分かってもらえればと照らしてみている。

桑原 梅乃 > あたたかい風の後、霧が薄くなっていく。
光球の目印も助けとなり、迷わずに相手の元にたどり着ける。
現れるのは、パーカーにショートパンツの少女。手には抜身の刀。

(魔法少女だ……)

流石に声には出さないが。
そういった怪異の噂は聞いてないし、今回は大丈夫……と判断する。

「えっと……ここは裏の常世渋谷だけど……噂、聞いたことないかな。
 っとその前に、大丈夫?何かに襲われたりしてない?」

呪詛の類も多い場所なので、怪我ひとつでも重症化することもある。
まずは無事を確認しよう。

ルクス・マリン > 向こうから歩いてくる人影に少しだけ警戒をしつつも、どう見ても普通の人。
抜き身の刀を持ってはいるが、こちらも腰に持っているし、ある意味お互い様で。
むしろ、こっちの方が変人に見えてしまっているかもしれない。
恥ずかしい。

「あ、いえ。特には襲われていないですけど……。
裏の、常世渋谷……。
いえ、聞いたことないです」

ここに来た瞬間、すぐに変身をしたので少なくとも肉体的なダメージは発生していない。
精神的なモノだった場合、よくわからないが。

「ここのこと、詳しいんですか?」

桑原 梅乃 > 表とは違う格好する人は少なくないので、そこまで気にする様子もない。
変わった格好の人は、それなりの理由があるはずだから。

無事が確認できればほっと安心して、簡単に説明を始める。

「常世渋谷の、境界の時間に、境界に当たる場所に行くと迷い込む、
 っていう裏の空間があって、それがここ"裏常世渋谷"なんだ。
 まぁ、表じゃ"都市伝説"扱いだけどね」

それから、詳しいかと聞かれれば。

「詳しいっていうか、慣れてるっていうか……
 まぁ、迷い込んだ……"街に呑まれる"っていうんだけど、
 そういう人を助けられるぐらいはあるかな」

ルクス・マリン > 頭上の光球を消しながら説明を聞く。
都市伝説……聞いたような聞いていないような、と内心考えつつ。

「良かった、慣れている方がいてくれて。
まさかこんなところに来るなんて思わなかったから、買い物袋があって邪魔だし、霧のせいで異能もあまり使えないし……」

片手の袋には服とかが入っている。
必要不可欠かつお高いものなので、絶対に無くして帰るのは嫌だ。

「でもどうしてこちらに……?
ここに住んでる、とかそういう訳ではないですよね」

桑原 梅乃 > 「準備も無しに迷い込んじゃうと大変だよね。
 ウメも最初はそうだったし……、あっ、私は梅乃。ウメでいいよ」

忘れてた、と慌てて名乗る。

買い物袋は確かに邪魔になってしまう。
高い買い物をして迷い込んで怪異に襲われて置いていった人……
想像してみるとかなり可愛そうだ。逃げ切れてるだけマシだけど。

「……ここを調査してる部活があってね。ウメはそのメンバー。
 ついでに、見つけた"呑まれた人"の保護もしてるんだ」

ルクス・マリン > 「ウメ、さん。
(……ウメさんだとおばあさんっぽいかな)
ウメノさん、でいいですか。
私は……えっと、すみません、この姿だと本名は名乗れなくて……。
一応……ルクス・マリンっていいます」

その名前の前に魔法少女、とつくけれどまさかそんなことは言えない。
恥ずかしすぎる。

「ここを調査……。
確かに、これだけ大規模だと調査は必要ですもんね」

霧はいつも出ているのか知らないが、これだけ変な場所となると、そんな部活があってもおかしくはない。

「とすると、まだ調査中ですよね。
あの、宜しければお手伝いしますけれど……」

邪魔でなければ、だが。

桑原 梅乃 > 「呼び捨てでいーのに。ま、呼びやすい感じでオッケー。
 マリンちゃんね。いいよ、裏で本名明かすのもあんまり良くないし。
 怪異に聞かれて呪詛されても困るしね」

名乗っておきながらこう言ってにししと笑う。

「いつもはこんな寒くないし、霧もないんだけどね。
 来るたびに結構変わるんだ」

……違反部活というのは伏せておこう。

「あー……調査よりも保護が優先だから、帰るつもりだったけど。
 ついてきてみる?」

どっちでも構わないよ、と答えを待つ。

ルクス・マリン > 「はい、よろしくお願いしますウメノさん」

軽く頭を下げてお辞儀。
怪異、というものが一体どんなものかはわからないが、なるほど呪われるのならなおさら言えないだろう。
この姿なら、対防御はあると思うが、元の姿だとだめだろうし。

「あ、はい。
もしよろしければですけど。
い、一応……ま、魔法少女……なので、戦う手段はあります」

魔法少女、というところだけ少し小さく言いつつ、腰の刀を見せる。

桑原 梅乃 > 「ん。よろしくね」

礼儀正しいな~と思いながら、手をひらひら。

「オッケー、じゃあこれ、持っといて。楽になるよ。
 後で返してね」

やっぱり魔法少女なんだ…と思いながら、、
ベルトにつけたカラビナからお守りのような物を一つ外して差し出す。
滞在時間を伸ばすための簡易の結界を作る代物で、受け取れば纏わりつく違和感等が軽減される。

目的地にあるものは…… 1:物品 2:怪異
[1d2→2=2]
犬? > 遠くから犬?の鳴き声がする……
ルクス・マリン > 「あ、ありがとうございます」

お守りを受け取り、腰のベルトに付ける。
そうすれば、なんとなく違和感が消えていくのを感じる。
先ほどまでの体の重さは、不自然だったらしい。

これでマシに動けるようにはなるが、やはり霧のせいで少し異能が使いづらい。
飛ぶ先の足場が認識できていない。
仕方なしに、腰の刀を手に持ち、杖へと変形させる。
彼女が刀を持っているので、魔法攻撃で援護できるようにしておこうと。

「……犬?の鳴き声がしましたけど……あの、今のって」

桑原 梅乃 > 「聞こえたね……人面犬って知ってる?都市伝説。
 それに色々尾ひれがついたのがいるんだけど」

犬?の鳴き声の主は、人の顔がついた犬。
鳴き声をよく聞くと、犬の鳴き真似をする人のような声である。

「噛まれると、しばらくの間顔を奪われるっていう呪詛を貰っちゃうらしいんだ。
 実際にどうなるかは知らないけど……とにかく、気をつけてね」

とりあえず、霧を軽く払おうと、刀を一振り。
十数メートルの視界がある程度クリアになると、3匹ほどの人面犬がこちらを見ていた。
犬の体におじさんの顔。なかなか気持ち悪い。

ルクス・マリン > 人面犬。さすがにそれなら子供も知っている都市伝説だ。
彼女の一振りで霧がマシになればその姿を視認できる。

「わかりました、とにかく噛まれないようには気を付けます。
先手、行きます」

空中に魔法陣を作り出し、異能を使ってその魔法陣に飛び乗る。
彼らの斜め上から見下ろす形になって、杖先に魔力を集める。

「――テルスバレット、ゴー!」

杖先の青白い玉から無数のレーザーを人面犬に狙い、発射する。
三匹のうち、一匹はレーザーをまともに浴びているが、二匹は難なく避けてこちらへと走ってくるだろう。

桑原 梅乃 > 「1匹はオッケーかな……」

威力は十分そうだ。ならば避けたのを狙おう。
まずは動きが遅かったほうの片方に向けて一歩踏み込む。

突っ込んでくる人面犬が警戒して勢いが弱くなったのを見てから、
地面を蹴って早かったもう一匹に接近。いわゆるフェイント。
そのまま刀を振り下ろし、1匹を仕留める。

「マリンちゃん、そっちやれる!?」

ルクス・マリン > 「大丈夫です!
チェイン、ロック!」

逃れられないよう、地面から粒子の鎖でつなぎとめる。
必死に逃れようとしている間に魔力をチャージし。

「マテリアルバスター、ファイア!」

人面犬へ向けて魔力砲を照射する。
数秒間、青白い光が地面を抉り続けるが、砲撃が止めば人面犬は跡形もなく消えている。

これで、全部倒しただろうか。

桑原 梅乃 > 砲撃をもろに浴びた犬はもちろん、
仕留められた他の犬達も黒い灰となって消えていく。
最初の1匹が居た場所に何かが落ちているようだ。

「よし……と」

もう一度刀を振るって霧を払い、もう居ない事を確認してから。

「おっつかれー!マリンちゃん強いね!」

ハイタッチの構え。荷物もあるので片手だけ。

ルクス・マリン > 「はい、ウメノさんも流石です」

魔法陣を解除し、空から落ちる。
どうやら無事に片付いたみたいなので杖モードは解除し、腰に刀を納め、ちょっと慣れていない感じに、ハイタッチを行う。

「それにしてもあのようなのがいるんですね。
私が戦ってるのとは全然違うけれど、少し脅威というか…」

桑原 梅乃 > 「というかウメが助けられてるかも……」

スコア2:1。あはは……と笑う。
なお、こちらは霧祓いがまだ有効なので、刀は出したままだ。

「ここのは都市伝説由来のが多いかな。
 他にも、表の人の負の感情から生まれたものとか、そういうのもあるみたい。
 そっちも何か戦ってるんだ?」

常世渋谷の外は詳しくないので、他にもそういう場所があるのかな?と思っている。

ルクス・マリン > まぁ、そこは伊達に魔法少女やってないというか。
いや、魔法少女が戦うなんてのもあまり聞かないのだが。

「私の方は……なんか、よくわからない黒いモヤですね。
この世界みたいに、どこか真っ黒な裏側の世界に連れていかれて、そこで戦うんです。
たまに、表の世界でも発生しちゃうのですぐに処理しないといけないんですけど」

そんな身の上なので、少し戦いには慣れているので。

「まぁ、ちゃんとウメノさんを助けられて良かったです」

桑原 梅乃 > 「へぇーっ、平和を守るヒーロー?ヒロイン?みたいじゃん。
 ウメそういうの好きだよ!」

実際そういう願望があるので積極的に"呑まれた人"を探し回っているところがある。

「ま、何はともあれ……これで調査はおわ……じゃなかった」

慌てて人面犬が残した何かを拾い上げる。

「リップだね……持って帰って処分しなきゃかな。
 とりあえず、これでおしまい!
 後は帰りだけど、人目につかない方法がいいかな」

ルクス・マリン > 「えっと……、はい。ありがとうございます…?」

ヒーローかといわれると少し首をかしげてしまう。
あれを放置したらどうなるのかはしらないので、守っているのか、はたまた邪魔をしているのかはよくわからないために。

ともあれ、彼女が拾ったリップに少し視線を向けてから。

「はい、できれば。
この姿で帰ると……その、目立つので……」

出来れば目立たない、目につかない場所へと戻りたい。
このまま帰ったらコスプレイヤーだ。

桑原 梅乃 > なにやら満足そうな表情をして頷いている梅乃。
どうやら梅乃の中では正義の魔法少女というイメージが出来上がったらしい。

「じゃ、久那土会……うちの部室のとこまで行こっか。
 興味あるなら、そっちの説明も帰りながらするよ」

魔法少女の秘密は守らなければ!ではないが。
特に問題がなければ、霧祓いをしながら常磐ハイムを目指すことになるだろう。

ルクス・マリン > 「あ、はい。
教えていただけるのであれば」

知ったからには無事には返せねぇ、みたいな部活ではないだろう、彼女の態度からは。
もし、この世界の事ももう少し知ることが出来れば、こちらの活動も手伝えるかもしれないし。

彼女が歩く隣を保ちつつ、ついていく。

ご案内:「裏常世渋谷」からルクス・マリンさんが去りました。
ご案内:「裏常世渋谷」から桑原 梅乃さんが去りました。