2020/06/11 のログ
ご案内:「歓楽街」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > タピオカミルクを飲みながら歩く少女が一人。
平凡そうな服装に、リード付きの首輪が目立つ。

雨見風菜 > 「さて今日はどうしましょうか」

取り敢えず目についたタピオカドリンク、ミルクを購入して飲み歩いているが実際はノープランである。
あてどなくぶらついている

ご案内:「歓楽街」にメアさんが現れました。
メア > 「ふんふーん………♪」
踊るように、ステップを踏んで散歩している。

雨見風菜 > 「あら、可愛い子ですね」

ふと、メアを見つけてそう漏らす。

メア > 「お褒め頂き誠に光栄♪」
くるり、と一回転し、声の方向へ向き直る。

「あら、女性?」

雨見風菜 > 「え、えぇ。」

まさか聞こえるとは思っていなかった。
そんなに大きな声で言っちゃってたのだろうか、戸惑った返答になってしまった

メア > 「ふむ、ふむ」
こつ、こつ、と。品定めするように彼女の周囲をぐるぐると。

「俗に言う学生さん、かしら?」

雨見風菜 > 妙な雰囲気を感じる。
見た目通りの年齢ではないのかもしれない。

「えぇ。今日は学校も終わったのでふらりと」

メア > 「ふーん…?」
品定めは終わらない。くるくる、彼女の周囲を周り続ける。

「それ、オシャレ?」
自分の首を指しながら、聞いてくる。

雨見風菜 > 「ええ、そんな感じです」

自分の首輪のことを聞いているのだろう、こんなことはよくあることだ。

「ところで、あなたはお一人で?」

メア > 「えぇ、そうよ?」
しゃらん、と軽く舞ってみせる。
姿形は幼くあれど、その動きは妖艶さを滲み出して。

「寂しい誰かを探しているの。愛で満たすために。」

雨見風菜 > 「寂しい誰かを、愛で満たすため……」

ふと、最近は欲求不満気味ではないかと考えてしまう。
いやいや、中身はどうあれ年下の少女との会話にこんな考えは不埒か、と考え直ししまい込む。

メア > 「ふぅん?貴方もそうなのねぇ?」
ずい、と下から顔を覗き込んで。その心を透かして見るような、生きていない瞳。

「でーもねぇ。貴方、『お手つき』っぽいのよねぇ。どうしようかしら?」
そ、と首輪を撫で、くるりと舞いながら下がる。ふわりと甘い香りが香る。それはまるで、虫を誘う花の蜜のような…

雨見風菜 > どきり、と。
見透かされたことと、メアの整った顔に。
そしてその瞳に、目を少し見開く。

「そうといえばそうですけど……『お手つき?』」

甘い香りが鼻孔をくすぐる。
無意識に少し足を踏み出したのを、遅れて自覚する。

メア > 「貴女、特定のお相手がいるのではなくて?」
タッ、と踊りを止め、身体を傾けたまま見る。まるで、踊り子の人形が、途中で動きを止めたかのように。

雨見風菜 > 「いえ、いません」

いればいいのにとは思う。
この首輪のリードを引いてくれる誰かが。

メア > 「…………なるほどねぇ。貴女がここにいるのもそういう理由かしら?」
見透かしたように言う。そして踊りを再開し。

「ここには夢ならいっぱいあるわ。希望も、絶望も、いっぱいいっぱい。でも………貴女が求めてるのはそれじゃなさそうねぇ?」
笑いながら、問いかける。

雨見風菜 > 踊りから目が離せない。

「私が、求めているもの……」

私が求めているものは。
果たしてこんな子に言ってしまっていいのか?
いや、この子は見た目通りではないのだ。
もしかしたら……

メア > 「でも、きっとだめ。」
また、ピタリと動きが止まる。今度は、視線を向けるでもなく。

「私は、一夜の夢という愛しか与えられない。繋ぎ止めることは、許されないの」
かくり、と項垂れるように。

雨見風菜 > 「そっか」

項垂れるような姿に、残念やら安堵やら、一言では言い表せない感情。
でも、一夜の夢でも……いや、一夜の夢だからこそ。求めてしまおうか?

メア > 「…さぁ、もう良い子は寝る時間。」
くるりと、ドレスを翻し、背を向ける。

「少しでも迷いがあるなら、やめておきなさい。それでも、求めるというのなら…」
ちょっとだけ、振り向いて。
「勇気を持ちなさい。きっと、貴女に必要なのは、それだけよ」

雨見風菜 > ああ、見透かされている。
だったら、もう自分に言い訳をしている場合じゃない。

「そうですね。じゃあ」

後のことは、後で考えよう。
今を逃せば、きっと後悔するから

「わたしに、ください」

メア > 「…よく、言えました」
身体をこちらに向け。

「さぁ、夢の世界へ、ようこそ。」
手を、差し伸べる。

雨見風菜 > 差し伸べられた手を取る。

「はい。よろしく、おねがいします」

メア > 「さぁ、蕩けていきましょうか。夢の、奥の、深淵に」
楽しそうに、ステップを踏みながら、その手を引いていくだろう

ご案内:「歓楽街」からメアさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に紅月 純さんが現れました。
紅月 純 > カツン、カツンと金属のぶつかる音を鳴らせ、街の中を歩く。

険しい目つきの仏頂面で、着崩しているどこかの学校の制服。
片手に金属バットを装備し、深いため息をつきながら足を進める。

考えていることはただ一つ。

(ケチャップ切らしてた)

自分の寝床から、商店街まで足を運ぼうとしているだけである。

ご案内:「歓楽街」にシュルヴェステルさんが現れました。
シュルヴェステル > 乾いた金属がコンクリートと触れる音。
少し耳がよければ、確かにその非日常らしき音は認識できる。
「それ」を認識したのは、その音の持ち主の背を追いかける青年も同じであった。

(……一体何者だ?
 こんな場所にわざわざ長物まで持ち出して……)

白い髪をキャップとフードで隠した青年の足取りは早くなる。
すたすたと、それでいて絶妙に追いかけられていることを悟られるかられまいかの間。
そのくらいの距離を持って、確かに後をつける。

(暴力沙汰に誰かが巻き込まれるかもしれない)

盛大な勘違いをしながら、足音は制服の少年を追いかける。

紅月 純 > 獲物を引きずりながら、目的地を目指す。

迷い無く進んできたが、少しずつ歩みを緩め、立ち止まった。

「……チッ」

大きく舌打ち。

辺りを見回して、商店街、もしくはコンビニ等へ進む道を探す。

(ここに来てまだ数日。土地勘が無さ過ぎた)

このまま帰るのは負けた気がするので、金属バットを上に投げる。
地面に落ちたそれが指し示すのは、

「……後ろか」

ケチャップくらい諦めて帰れとでも言うのか。眉の間に皺が寄る。

シュルヴェステル > 徐々に緩くなっていく速度。
それには、追手の青年も気付いていた。

(気付かれたか……?)

少年が辺りを見回せば、スッと物陰の自動販売機に隠れる。
気付かれたか、気付かれていないか。息を殺して、目的を探る。
向かうのは大通り。それならばバレないように追いかければいい。
物陰に隠れながら、徐々に一歩一歩と進んでいく。そして――物音。

「私以外にも誰か――!?」

コンクリートに打ち付けられる金属音。
それを、青年は「持ち主が誰かに襲われて取り落とした」と勘違いした。

「…………」

眉間に皺を寄せる少年の目の前に、不審な服装をして顔を極力隠した男が現れ。
白い髪の間から、少年と同じ瞳の色がちらちらと覗く。

「だ、大丈夫か」

心配そうな声色で、大真面目に焦っている青年がそこにはいる。

紅月 純 > 振り向いたら、誰かいたようで、声をかけられた。
顔が隠れており、隙間から見えた赤い目。何かを感じとる……こともなく。

「……は?」

全く想定していなかった事態で、低い声が漏れた。

自分一人だと思っていたら人がいて、挙句道に迷ったのを心配された。

「全然大丈夫じゃないな」

心が折れそう。
渋い顔でため息をつく。

(いや待て、これは好機だ)

拾ったバットを肩に担ぎ、青年と向き合う。

「この辺の地理を知っているか」

店の場所を聞こうとすた。