2020/08/11 のログ
ご案内:「歓楽街」にゴキ野郎さんが現れました。
■ゴキ野郎 > 「あぁぁーー…」
だらけ切った格好、椅子に両足乗っけて見るからにガラの悪そうな男が休みを取っている
魂が抜け落ちそうな声だしながら、ぐったりと
時刻は真っ昼間、歓楽街はまだちょっと静かだ。
■ゴキ野郎 > 「あぁぁーーーー!…クソアチイ…なんでこんなあっちいんだよ…
誰か気を利かせて水でも持ってきてくれねーかねぇ」
そう。今日は、暑いのだ。
暑いと誰しもやる気が失せるものだ。
服を握ってばさばさしながらくそだるそうに、ぐったりを継続する。
■ゴキ野郎 > 「…ぁぁー?」
やたら、視線を感じる。あんまり人通りは多くないはずなのだが、妙に居心地が悪い。
周囲を眺めまわして、起き上がる。
「ったく…適当に冷やかしにでもいくか。冷房利いてるとこで………酒とつまみでも………ふう…ちっ…切らしてるか。」
昨日もやけに飲んだしな、と所持金ない事を確認すると、
適当にサイフでもスッてやるか、気前良さそうな誰かにたかるか、とクソアチイ入り組んだ路地を歩きだす。
■ゴキ野郎 > 「あーやめだやめだ。やってられっか」
そう、やはり暑いのだ。
こうも暑いと何をしようとやる気出して移動したって、
途中で動く気すらなくなる。
「おーここすずしーなぁ」
道が細く日陰だらけのところへ入り込んで一休み。
…それから、二休みも三休みもして、
もうちょっと賑わったところで悪い事でもしてるんだろう。
ご案内:「歓楽街」からゴキ野郎さんが去りました。
ご案内:「歓楽街」に金剛 経太郎さんが現れました。
■金剛 経太郎 > (うぅ……相ッ変わらずごみごみしてんな……それに暑ぃ……)
歓楽街の通りの一つ。
昼間にも関わらず人の往来が多いその道を半ば人群れに流される様に経太郎は歩いていた。
特に目的らしい目的も無く散策と前回は迷子として訪れた事へのリベンジである。
そして見事、現在地が解らなくなっていた。土地勘がとことんまで無いもやしである。
(つーかどいつもこいつも背がでけェんだよ!!
周りに立たれたら何も見えなくなるっつーの!!)
ぎゃいぎゃい内心で喚き散らしながら、それでも人の流れからは脱する事が出来ずに流されていく経太郎である。
ご案内:「歓楽街」に柏木凛さんが現れました。
■柏木凛 > 常に人の多い歓楽街、その通りの一つ。
最近始めた面倒な仕事を終えて稼いだ日銭でどうするかと適当に歩き。
そのうちに常世渋谷にもいかないといけないからと考えては人の波を避けて歩く。
ただ、避けてはいるは視線は真っ直ぐで下には特に気を配っている訳ではなく。
そうなれば多少はぶつかる残し方ないのだが……。
「って!ちゃんと前見ろよな」
避けているつもりでもついには誰かとぶつかり。
似たような身長の相手の影から現れたような少年にぶつかり、思わずに声を荒げてしまう。
■金剛 経太郎 > 恨めしげに前を歩く男の背を睨んでいたら、唐突に男が反対から来た人影を避けた。
突然の事にハッとする間もなく、対面から来た人影とぶつかってしまう。
「うわっ……と、ご、ごめんなさいっ!」
数歩よろめいて何とか尻もちをつくには至らずに堪え。
難癖付けられて絡まれる前にと、慌てて頭を下げる。
相手もぶつかったのが子供であれば事を荒立てる事も無いだろうと踏んで。
「……て、あれ?
今の声、聞き覚えがあるような……」
恐る恐る顔を上げながら相手を見る。
案の定、特徴的な服装は以前この街で会った人の物だった。
「あ。……凛お姉ちゃん。」
■柏木凛 > 「ちゃんと前を見て歩けよな。怪我したらどうしてくれんだ?」
ぶつかった衝撃は思いのほか小さく、小柄な奴か子供だろう。
しかし小柄な人だろうと子供だろうと差別なく声を荒げるのが自分。
謝る声が聞こえても攻めるのだが……。
「聞き覚え?何誤魔化して……ん」
謝罪の後にそんな事を言う声に誤魔化してのナンパかと睨みつける為に視線を下げ。
そこにいた、予想どおり子供であったが実に見覚えがある姿、そして声。
その姿は非常に見覚えがある少年で。
「経太郎か?なんだ、またここで会ったな。
怪我はないか?結構強くぶつかっただろ?」
ぶつかった相手が知り合いと判れば態度は一転、怪我はないかと心配をして。
■金剛 経太郎 > 「やっぱり凛お姉ちゃんだ。」
先に此方が謝っているにも関わらず、食ってかかる姿勢は気の強さを受け取る事が出来る。
というか、日頃どんな風に過ごしているのか何となく透けて見える。
チンピラまがいの事をしてなければ良いのだけど、と心配しつつ
「あはは、大丈夫。転ばなかったし、怪我も無いよ。」
両腕に装着されたガントレットとぶつかっていれば無傷では済まなかっただろうけれど。
幸いそんな事も無く、普通にぶつかっただけだったので今回は無傷。何一つ問題無い。
粗暴な態度から一転してこちらを心配する凛へと笑いかける。
■柏木凛 > 「そうだぞ、俺だ。って言うか、俺以外に見えるのか?」
最初から少年だと判っていれば食っては掛からなかったが済んだ事と流し。
それよりもとぶつかる原因になった奴を探そうとするが既にいなく諦め。
少年の何かを考えているような顔に気が付けばなんだ?と見て。
「そうか、なら大丈夫だな。
それにしてもこんな所にどうした?
迷子か?それとも俺に会いに来たのか?」
よく反射的に殴らなかったとガントレットを一度撫でて安堵の息。
ぶつかったのが正面からだったので怪我はない事に良かった良かったと手を伸ばし笑いかけてくれる少年の頭を撫で。
そしてようやく何でこんな所にいるのかと問いかけて。
■金剛 経太郎 > 「いや、随分と乱暴な言葉使いだったから……」
頭を撫でられながら苦笑する。
特徴的にも程がある服装の人物がそう何人も居ては堪ったものではない。凛本人が言う通り、凛以外の誰にも見えない。
いや、ガントレット以外ならあるいは、と改めて凛の服装を見て、経太郎はコメントに困った。
以前歓楽街で会った時は夜だったので暗くて分からなかったが。
いわゆるチャイナ服……のスリットから覗くのは生足なのかそれ、と。
目のやり場に大変困るぞ、と。言いたいのをぐっと堪えて。
「あ、えっと……そうだよ!
凛お姉ちゃんこの辺に居るかなーって思って。
そう何度も迷子になんてなる訳ないじゃん!」
嘘です。特に目的も無かったし、迷子にもなりかけてました。
それを知られるのも何だか癪なので、にぱーっと明るく笑顔を浮かべて凛を見上げる。
■柏木凛 > 「俺の言葉使いは前もこうだっただろ?」
流石に海で会った時は違ったかもしれないが、その前はこうだったはず。
少年の髪の毛を抜く事もなく器用にガントレット越しに頭を撫でると満足だという笑顔で手放し。
如何にも怪しい店があると暗い場所ではなく今は明るい通り。
その為に前回よりもはっきりと服装が、チャイナ服の深いスリットから覗く生足もはっきりと。
見下ろしている少年の気配が少し変わったなと思えば、興味あるのか?と言うように笑みを見せ。
「そうだよな、また迷子になりに来る馬鹿はいないってな。
会いに来てくれて嬉しいぞ」
仕事以外で会いに来る人など本当に数えるほどしかいなく。
少年の嘘に簡単に騙されてしまうとよく来たと抱きしめてしまい。
「それでだ、俺にどんなようで会いに来てくれたんだ?」
■金剛 経太郎 > 「そうだったっけ……?」
思い出す限りではもう少し大人しかったのでは、と。
あの時は客引きをしていたから、そのせいもあったかもしれないが。
興味が無いと言えば嘘になるが、それ以上に呆れているのである。
スリット自体は凛の腰元まで伸びているし、それも片側だけでなく両側だ。太腿が見えるどころの話ではない。
……風が強い日とか外に出れるのだろうか、と余計な心配までしてしまう。
「あは、あはは……そうだよ、わざわざ迷子になりに来ないよ。
まあ、喜んで貰えて良か──」
図星を突かれて苦笑い。迷子になったリベンジに来て迷子になりかけた身としては耳が痛い。
ともかく、咄嗟の嘘でも疑うことなく信じて喜ぶ凛に、ちょっとだけ罪悪感を抱きかけた経太郎だったが。
次の瞬間には抱き締められてしまっていた。身長差の暴力。経太郎の顔を豊かな胸が襲う。
「と、特に用があったわけじゃないんだけど……
最近暑いし、元気にしてるかなーって……。」
■柏木凛 > 「そうだぞ」
あの時は客引きをしていたので少しはマシだったかもしれないが自覚はなく。
変わってないと少年の言葉に言い切って。
以前にも言ったがこの服装は元の世界では普通だったもの。
なので変と言われようが別にしようと思わない程度には愛着があり。
ただ越本まで伸びるスリット、風が吹けばどうなってしまうのか…。
「だよな、また迷子になりに来てたら大笑いしてやるぞ。
そりゃな、こんな所に会いに来てくれるんだ。嬉しいだろ」
少年の苦笑いに気が付かないでそうだよなと何度も頷き。
本当に来てくれて嬉しいと抱きすくめ、そこで少年の顔が胸元にうずまっている時が付くが、子供なのでいいかと軽く考えて。
「そう言うことな。俺はこの通り元気だぞ。
それよりも経太郎は大丈夫……だよな、ここにいるんだし。
って、道で話してると邪魔だな、どっか行きたい場所とかあるか?」
変わらずに元気だと笑いもう一度強く抱きしめて。
そこでようやく通りで話しているのは邪魔だと気がついて。
■金剛 経太郎 > 本人にその自覚が無いのなら言っても詮無い事。
ひとまず納得しておくことにする経太郎であった。
そしてとやかく言っても仕方がないと思うのは服装に対しても一緒。
きっと凛なりのこだわりがあっての服装なのだろうと自分に言い聞かせる。
でもせめてタイツとか履いた方が良いと思う。……とは何故か恐ろしくて口に出せず。
大きく柔らかなモノに顔を埋めながら、経太郎は反応を考える。
ここで狼狽えて離して貰うか、それとも気にしないそぶりをするか。
子供に見えても中身は高校生男子。煩悩と理性がシーソーし始める。
「えへへー、お姉ちゃんが嬉しいなら来て良かったー。」
──割と早く煩悩が勝った。
無邪気な笑顔のまま経太郎からも凛を抱き締め返し、あまつさえ顔を擦り付ける。
「うんっ、僕も元気だよ。
でも暑くてうんざりだけど。お姉ちゃんは暑くないの?
……行きたいとこ?うーん、そうだなぁ……。」
きゃいきゃい。今は無邪気な子供役に徹する事にする。
わざとらしくも見える口調で少し考えるが、特にこれと言って歓楽街に知ってる場所も無い。
「それなら……えっと、お姉ちゃんのお家が良いな!」
■柏木凛 > やはり少年から感じる何かを考えているような気配。
この服装が変なのかと考えてしまう…。
しかし元の世界との繋がりでもあるので変えようという考えはなく。
そして意外な事にタイツという存在を知らなかったりする。
これが大の大人が相手ならば問答無用で記憶を失うまで殴る状況。
ただ自分に会いに来てくれた知り合いの少年なので、まあいいかという考えで抱きしめ。
「そっか。俺も会いに行ってもいいんだけど…寮って言ってたしな」
少年の煩悩に気が付かずに、会いに行ってもと話し。
無邪気な笑みで抱き返され、顔を擦り付けられると豊かな感触を感じさせながら悪ガキめと笑ってしまう。
「お互い元気でよかったよな。
俺か?俺の元居た場所はもっと暑かったからまだ大丈夫だな」
お姉さんは暑いのに強いぞと少しだけ威張って見せ。
行きたい場所があるなら案内しようと考え言葉を待ち。
「俺の家?大したもんはないぞ?」
それで良いならと了承し、抱擁を解くと少年の手を掴んで歩き出し。
そうして少し歩き脇道に入ると二階建ての寂れたテナントの前に。
ここの二階だと言えば先に建物脇の階段を上がっていく。
■金剛 経太郎 > 「ああ……まあ、学生でもないのに学生寮は来づらいよね……」
しかも男子寮である。無理もない。
あくまで無邪気にじゃれついてる体を装いながら存分に感触を味わう経太郎。毒を食らわば何とやら。
「そっか、お姉ちゃんはもっと暑いところから来たんだ。」
凄いねえ、と威張る凛に笑顔で頷く。
経太郎は暑いのも寒いのもどちらも強くない方である。もやしだからね。
「良いの良いの!
何でも屋さんってどんなところでやってるのか見たかったから!」
えへへ、と笑いながら抱擁を解かれれば、はふ、と一度息を吐いて。
手を引かれる様に歩き出し、辿り着いたのは何とも“らしい”建物の前。
目的地に到着したことを告げる凛の後を追って階段を上り始める経太郎だが、
(あ、やっぱり……後ろ姿危ないこれ。)
下から見上げる凛の後ろ姿は前から見る以上に青少年の目によろしくない事に気付く。
■柏木凛 > 「一回仕事で配達に行ったんだけどな。
やっぱなんかいい気分はしなかったんだよな」
変な目で見られたと思い出したくないと言うように吐き捨て。
大人びているように感じがこういう時は無邪気だなとつい好きにさせてしまって。
「ていうかな。エアコンとかそう言うのがない世界だな」
代わりに面白いものは沢山あったぞと楽しげに告げ。
しっかり鍛えれば大丈夫と脳筋理論を振りかざして。
「そうか?それならいいんだけどな。
変に変わった場所でもねーぞ?」
こっちじゃやっぱり何でも屋は珍しいかと少年の言葉に感じ。
それなら好きなだけ見せてやるかと少年を連れて歩く。
「階段急だから気をつけろよ?」
先に階段を上がって途中で足を止めて振り返っては少年に注意し。
階段を上がるたびにチャイナ服のスリットの深いスカートを揺らし。
「じゃ、公開だ。柏木凛様の何でも屋事務所だぜ」
そうして階段を上がり切った先の扉を開けて少年を招き入れ。
そこには一昔前のドラマの探偵事務所のような光景が広がっている。
■金剛 経太郎 > 「そ、そっか……
えっと、なんかごめんね。一応住人として謝っとく……」
そりゃそうだろうな、と思いつつ。
存分に堪能させて貰えば若干つやつやした顔でにこーっと笑う。
「へえ……僕はとてもじゃないけど生きていけそうにない……」
恐ろしい世界もあったものである。
鍛えてどうにかなるのだろうか。ならない気がする。どうにかなる前にきっと死んでしまう。
「き、気を付けてるけどっ……!」
凛が階段を上るたびにスカートが揺れ、振り返れば併せて翻る。
両サイドにスリットの入ったスカートはもはやスカートというよりは前掛けの様でしかなく。
ただ階段を上がるだけでも危ういのに、振り返ればふんわりと広がって意図せずともスリットの中が見えそうで。
(はたして本人は自覚あるのだろうか……無いだろうな。)
後ろに目はついてないし、凛の性格上気にしなさそうだものな、と。
「わー……!ここが凛お姉ちゃんの事務所なんだね!」
どうにか無事に階段を上りきり、事務所へと通されれば。
いかにも、といった感じの事務所が広がっていた。これには経太郎も素直に歓声を上げる。