2020/08/20 のログ
ご案内:「歓楽街」にジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエさんが現れました。
ご案内:「歓楽街」にメアさんが現れました。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「ううん、どうしたものかなこれは」
ふらふらきょろきょろ、と歩いている錬成術師。
首を傾げつつ、またふらきょろ。
「いやあ、迷ったなコレは。行く当てもなく散歩と言うのを、よく知らない土地でやるのはリスキーだなぁ」
だからこそ楽しいものではあるけれど、と思いつつもうーんと腕を組む。
「どうしたものかな……」
■メア > 「~♪、~~♫」
歌を口ずさみ、スキップを踏んでいる女性が一人。
黒薔薇を模したドレスを纏い、さながら人形劇のように歌いながら。
しかしてその言葉は、『この世』に存在しないもの。
彼女と出身を同じくしなければ理解しえぬ言葉。
不可思議な音色が、響き渡る。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「ん……?」
耳慣れない言語の歌に意識を引かれる。
見てみれば、可憐なドレスに身を包み、楽しそうにスキップをしている。
その姿はとても歓楽街的で、でもなんだか浮いているようにも見えて。
「やあ、君。少しいいかい?」
興味をひかれ、ついつい声をかけた。
■メア > 「♬、~~♪」
顔をそちらに向け、人差し指を口元に当て、ウィンク。
静かにしてね、との意だろうか。
周囲を見れば、観衆が出来てきているのが分かる。
時折歌って踊る彼女は、歓楽街の『見世物』の一つとなっている。
「―――――♪」
そして、終われば拍手が巻き起こる。
しかして投げ銭は一つもなし。
彼女は拾わないから。
そうして、先程声を掛けられた人に近づく。
「おまたせ。どうかしたかしら?」
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「(ああ、なるほど)」
これは歓楽街的だ。
こうやって歌って踊る姿が、一つのショウになっているのだとわかる。
しばし待って、拍手を送ってから。
「いや、済まなかった。私は迷子で、ここの流儀には明るくなくてね。道を聞きたいなと思ったんだが……」
ここで、じっとメアを見る。
カルヴァーレの錬金術師、その職業病とも言うべきか。ついつい組成を見てしまうのだが。
「驚いた。キミ、人間ではないのか。しかしかなりの精度で『寄せて』ある。凄いな」
■メア > 「あら、初見で見抜かれたのは貴方が初めてだわ」
きょとんと、驚いたような様子で。
「ここは初めて?何処に行きたいのかしら。案内して差し上げますわ。ゆるりと、話でもしながら。」
手を差し伸べる。エスコートしてくれるようだ。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「私はカルヴァーレの錬成術師。組成を理解するのは職業病みたいなものでね」
まあ、カルヴァーレと言っても伝わらないだろうけど、とは思いつつも、差し伸べられた手を握りながら。
「ありがとう、レディ。あいにく本当に初めてで、本来なら寮に戻りたかったんだが……気が変わったよ」
くす、と笑みを浮かべて。
「せっかくだし、この街の楽しみ方を教えてくれないかな。キミの時間が良ければ、だけれども。キミのことや、この街のことに興味が出てきたよ」
■メア > 「メア・ソレイシャス。メアとお呼びくださいな」
手を引き、夜の街へと繰り出す。
「夜の街へようこそ。酸いも甘いも、善きも悪きも、楽しんでいきましょう」
蠱惑的な笑みを浮かべて、手を引いて歩き出す。
「お酒なんか嗜まれますか?」
案内する上でのことだろうか、質問をしてくる。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「メアだね。私はジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ。ジェルなりジェルヴェーズなり、好きに呼んでほしい」
エスコートされながら、問いにはうーんと首を傾げ。
「飲めなくはないが、あまり美味いと感じたことはないね。口に合う酒と出会っていないのか、単に私が苦手なのかはちょっとわからないな」
■■■■■と夜通し語り明かしていた時などは、付き合いでよく飲んでは、不味い不味いとぼやいていたものだ。
そのたびに「うーん、これは合わないみたいね。残念」なんて繰り返されたものだ。酒選びのセンスがないのか根本ダメなのか。
――そんな■■を■■■■ために、この学園都市に来た。それを脳内で反駁しながら、今は関係ないと振り切って。
「一応、葡萄酒なんかはいろいろ試したけれど……酒って色々あるんだろう?だから多分『試してみないとわからない』という感じ、なのかなぁ?」
■メア > 「ふむ、アルコールの独特の風味が苦手…とか?カクテルなんか飲んだことは?」
飲めないことはないのなら、この街を楽しむなら飲んだほうが良い。
そのほうが雰囲気に『酔える』し、そのほうが楽しいでしょうし。
私は酔えないけど。
「日本酒とかが極端に苦手ならジュースみたいなお酒なんかが良いかもしれませんね」
いわゆるレディーキラーとか。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「ああ、それだね。あのツーンと来るのがどうにも受け入れがたかった」
キッツ、と言うのが先に立ってしまう。舌あたりも痛く感じることが多かった気がする。
「カクテル……ってどんなお酒なのかな?私の国では、葡萄酒、麦酒辺りが主流だったもので、それ以外を知らないんだ。しかし、ジュースみたいなものもあるのか……結構奥が深いんだね、酒って」
■メア > 「カクテルっていうのは色々混ぜ合わせたお酒のこと。その辺りは本場の人に聞くのが一番いいわ。ほら、こことか結構良い評判聞くカクテルバーよ」
こじんまりした、個人経営の店を指差して。他がわいわいやっているのに対し、静かな店だ。
「店の雰囲気大事にする人でね。五月蝿くすると追い出されるから気をつけてね。」
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「ああ、なるほど……そういうものもあるのか」
確かに、混ぜ合わせて深みを増すのは料理では基本的技法だ。自分はしないけど。
それを思えば、酒でも同じ発想はあって然りなのだろう。
「静かにのんびりするのは好きさ。ちょっと入ってみて大丈夫かい?」
メアを見やって問いかける。
他にも先にいろいろ回った方が、というのならば従おうと。
■メア > 「えぇ。入ってみましょうか」
そう言って、手を引きながら戸を開ける。
からんからん、と。入店を告げるベルが鳴る。
カウンターしかない、こじんまりとしたバーだ。
数人の客が、静かに、つまみとともに酒を楽しんでいる。
「ハァイ、『マスター』。お客さん連れてきたわよ」
■『マスター』 > 「…………」
グラスを拭きながら、ジェルヴェーズを眺めている。
目つきが悪いので睨んでいるように見えるかもしれない。
メアには一瞥もくれない。
「オーダーを。無いなら帰んな。」
無愛想に、そう言い放つ。
■メア > 「ここ、メニュー無いから。好きなの頼んでみなさい。抽象的でも対応してくれるから」
そう言いながら、席に着くだろう。
すぐさまメアの前に茶漬けが用意される。
「いただきます」
帰れという意のそれを、口にし始めた。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「手慣れてるね。常連なのかい?」
ざっくばらんな対応にそういう感想を抱きつつメアに問いかけてから、うーんと少し考え込む。
抽象的でもいい、とはいえ、流石に方向性はないとダメだろう。
そう考えると、自分が求めている、自分が手を出すべき酒は……。
「そうだね、私は酒に慣れていないから、そういった人間でも飲みやすいものがあれば嬉しい」
かなりざっくりだが、こういうオーダーが無難だろう、と思いつつオーナーに告げた。
■『マスター』 > 「…好物は?」
グラスを拭きながら、後ろの棚に置いてある酒を見る。
吟味しているのだろうか。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「そうだね、甘いものがいい。割と子供舌でね。苦いものとかはあまり受け付けないんだ」
苦笑しつつ肩をすくめる。
ぱっと見凄くお姉さん風なのに、味覚は子供よね。と言われた思い出を振り返りつつ。
その都度、悪かったな子供舌で、と拗ねたものだ。
■『マスター』 > 「…………」
白色の瓶と黄色い液体の入った瓶をさっと取り、器用に指の間に挟んでシェイカーに注ぐ。
同様に冷蔵庫から牛乳を取り出し、シェイカーに注ぐ。
最後に赤色のボトルを軽くシェイカーに注いで、シェイクし始める。
シェイクし終わったシェイカーを一度置き、冷凍庫から氷塊を取り出し、ゴブレットグラスの上で砕く。
グラスいっぱいに砕けた氷が詰まったら、シェイカーの中身を注いでいく。
パイナップルをグラスに刺し、そこにチェリーを添える。そしてストローを挿し込んで、ジェルヴェーズの前にカマンベールチーズの小皿と共に差し出す。
「ルジェストロベリー・コラーダ」
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「へぇ……可愛らしい酒もあるものだね」
素直に感嘆を漏らす。
酒と言えば、金、白、赤。この三色とばかり思っていたが、桃色とは。
いや、この場合は苺色と言うべきなのだろうか?
「では、いただきます」
そう呟いて、ストローから啜る。
実際、若干恐る恐るではあったのだが……。
「――美味しいな、これは。こんなに甘い酒があるのか」
その顔は驚きに染まる。
葡萄酒と言ってもどうしてもツーンと来るものが多く、果実酒系でも結局は……という思い込みがあったのだが、それは打ち砕かれた。
これならいくらでも飲んでしまいそうだ。
■メア > 「つまみと一緒に飲むと更に美味しいわよ」
私は飲めないから人伝に聞いたぐらいだけど。
ここのマスターは必ず『合う』つまみを同時に出すとの噂だ。
それらあわせての、カクテルのお値段。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「へえ、そういうものなのか」
言われ、カマンベールチーズに手を出す。
一口噛み、そしてカクテルを呑む。
「……凄いな、これは」
さっきまででも十分美味かったのに、それが倍増した感覚。
食べ合わせというものは、ここまで影響があるものなのか、と感嘆する。
「料理は原初の錬金術だ、などと言われたりもするが……酒につまみを合わせるだけでも、ここまでの『錬成』になるのか。まるで『黄金』だ」
■メア > 「錬金術師の物言いね」
肘をつきながら手を組んで、横から、顔を覗く。
側に『帰れ』と書かれた茶碗が無ければ様になっていたかもしれない。
■『マスター』 > 「…………」
褒められても、顔色一つ変えず。
去った客の皿を下げ、洗い、拭き上げていく。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「錬金術師だからね。理解、分解、再構成が錬金術の基礎だが、料理もこれに似る。食材を理解し、調理の過程で分解し、そして料理として再構成する。錬金術はキッチンから始まった、なんて言われてたりもするんだ。生憎私は料理はやらないけれど、この『錬成』が素晴らしいものなのは、もしかしたら普通の人よりも敏感に受け止めるのかもしれないね」
軽く酔ったのか、ぺらぺらと口が回る。
ついつい話過ぎてしまうが、それが止まらない。
「しかし、メアはマスターとどういう関係なんだい?帰れ、なんて書かれた茶碗なんて寧ろ専用だろうに」
■メア > 「料理は科学だ、とはよく言うけどね。酔わない、って知ったらこのザマよ。追い出されたりはしないんだけど。ちなみにプライベートだと結構気のいi」
■『マスター』 > ばぁん、と。勢いよく扉が開かれる。
このバーの噂を聞きつけて来た飲んだくれが数人来たようだ。
ビキリ
そんな音が、マスターの方から聞こえてくる。あーあ、という残念そうな声も聞こえる。
カウンターから、マスターが出てきた。
そして。
「出てけ」
ゴッ、と。鈍い音とともに、数人の酔っぱらいが姿を消した。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「……今のは、何かしらの異能かい?」
如何な手練れでも、尋常の手段で人を消し飛ばすことは出来ない。
……いや出来る超人もいるのかもしれないが。この街の特性を鑑みれば、異能であろうかと辺りをつけて、マスターに問いかける。
■メア > 「……気のいい人よ。ほんとに。」
笑顔のまま、言い切った。
■『マスター』 > 「………」
黙って、カウンターの中に戻る。そして割ってしまったグラスをゴミ箱に入れる。
話すつもりは無いようだ。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「……無理がないかい?」
気難しさしか感じ取れない。いや本当に。
若干のあきれ顔でメアをじとーっと見る。
■メア > 「気難しいのはここだけの話よ。酒に関しては本当に妥協できないってだけ。」
他の人がカウンターにお金を置いて席を立つ。全員が、だ。
「今日はこの辺にしておきましょうか。もうマスターも酒出さないっぽいし」
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「なるほど、だから酔わないキミには当たりが強いのか。酒の醍醐味を味わえないから、と」
なら私は大丈夫そうだな、と苦笑する。だって今も酔っている。
「ともあれ、ご馳走様。美味しかったよ」
マスターにそう声をかけながら、自分もお金を置く。
酒を楽しむことを知れたのは、嬉しいことだ。もっと早くに知っていれば……なんて思ったりもするが。
「(いや、今からでも遅くはないさ)」
ぎゅ、と錬成陣の描かれた右手を握った。
そして、メアに意識を戻し。
「キミもありがとう。酒というものを誤解したまま生きていくところだったよ」
■メア > 「少しづつ覚えていけばいいわ。次はどうする?」
メアもお金を置いて席を立つ。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「そうだな……今日は一度帰ってしまおうか、結構な時間だしね。また後日、案内を頼んでもいいかい?」
ちら、と時計を見て。
もっとあちらこちらを歩き回りたいが、明日も講義がある。
ということは、ある程度体調を整えておかないといけない。酒も入れてしまった事だし、これ以上の夜更かしはいろいろと危険だと判断した。
■メア > 「そうね。ところで…帰り道、わかるの?」
ふと、迷い人であることを思い出して、聞いてみる。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「……………………すまない、頼めるかな?」
迷子の迷子の錬金術師。わかるわけない。
素直に頭を下げた。
■メア > 「任されまして♪」
小悪魔のように微笑んで、手を差し出す。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「済まない、エスコートを頼むよレディ」
そういって手を握る。
傍から見ればきっとエスコートするのはこっちに見えるんだろうなあ、なんて思いながら。
■メア > 「とりあえず、歓楽街の入り口まで案内するわね」
そうやって、手を引いて店を後にする。
■ジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエ > 「ああ、頼むよ」
そういって、手を引かれて歩き出す。
そのまま、入り口まで出れば流石に道もわかり、寮へと帰っていくだろう。
ご案内:「歓楽街」からジェルヴェーズ・ジスレーヌ・アルヴィエさんが去りました。
ご案内:「歓楽街」からメアさんが去りました。