2021/11/11 のログ
ご案内:「歓楽街:中華料理『サモハン』」に大鋸 奏さんが現れました。
■大鋸 奏 > 中華料理・サモハン。
学生のお腹を安く美味しく満たし、お腹どころか喉のちょっと上ぐらいまで満たしてくれる料理屋である。
店の前に並べられた簡易な椅子とベンチも人々が座っているが、大鋸はその間をちょこまかと動き回っていた。
「はいこっちには『炎のテキサス青椒肉絲』大皿!取皿は4つ!
こっちのお客さんは『詠春小籠包』を5皿! やるねー!
調味料はテーブルにあるからいい感じに食べて!オススメは黒酢!
言っとくけど中身は激アツだよ!」
テキパキとお皿に料理を置いたと思えば店に戻り、
店に戻ったかと思えば高く積み上げた蒸籠を両手にもって戻る。
それでも歩みは全く揺らぐことがなく、それどころかまるで線の上でも描くかのように、
精密なラインを描いてテーブルを回っていた。
「せっかくの食べ放題、どんどんやらないともったいないよ!
それとももうギブアップかな~?」
チャイナ服の裾を翻し、きびきびと給仕をしながら客をちょっと煽る。
これぐらいのコミュニケーションは客とお店のいつものやり取りの、かなりフランクなお店なのだ。
■大鋸 奏 > 「さあさあ、せっかくの食べ放題だよ~?チャレンジメニューもあるよ~?
食べ放題のメニュー、全品完食で料金ロハ!
みんなお腹も空いてるからきっと行けるんじゃないかな~?だめかな~?」
大きな声ではきはきとしゃべるのは、なにも客だけに向けたものではない。
店の前を通る客も意識してのパフォーマンスだ。
チャイナ服を来た小柄な姿が元気いっぱいにお店を切り盛りする様子を
通行人が微笑ましげに見つめているのは、なんとなく小動物が駆け回っているように
見えるのかもしれない。
挑発に乗せられて、大きな体格の1グループが勢いよく手を挙げる。
『姉ちゃん、言ってくれるじゃねえか! このフードファイトと相撲を組み合わせた
全く新しい新機軸の部活・フードすもう部が食べ放題にチャレンジするぜー!』
その声を聞いてくるりと身を翻すと、ぐっと親指を立てて見せた。
ニヤリと笑ってから挑戦者のテーブルに近づき、テーブルに両手をついて男たちをねめつける。
「オッケー、じゃあ店長に連絡して来るね! そのメニューに記載された食べ物、全部食べきったらタダ。
食べるのは一人前だけでオッケー。 一人一人前じゃなくて、1グループで一人前! よろしい?」
おう、と短く男たちが答えたのを見ると、早速店の中へと消えていった。
「はいおまたせ!食べ放題メニュー1ページ目だよ! 泣き言はナシだからね!」
自分の背丈より高く積み上げた蒸籠X2。 まるでツインタワーのような代物をテーブルにえいやと置く。
開いた中にはたっぷりと詰まったいろいろな種類の焼売やまんじゅう等だった。
一斉に手をのばす挑戦者たちを見やりながら、少しだけ後ろに下がる。
彼らの挑戦を眺め、しばらくは大丈夫だと判断すると他のお客さんへの給仕に戻った。