2020/06/19 のログ
園刃華霧 > 「エー、いージャーん。もーちょットくらいサー?
 なンならおかエしに、撫でテみルー?」
ちょっとだけよん、などといかがわしい感じに付け加えて自分の体を示す。
完全に楽しんでいる。

「ふーン? 大将はそウいうノなんダなー。
 求道者ってやツ? 若そウなのニ、おっさンだナ―……いヤ、実はおっさんなノか?」
堅物らしい、相手を認めようとする態度。それに、真面目な信念。
それらを聞いて一つ結論を出す。ひどい。

「マ、大将のこッタ。善だろート悪だローと、真っ当なモンだケ直すンだろナ。
 でも、そーゆーノ、クソ真面目な風紀にハあんま言わン方がいいゾー?
 口うるさいノ、いるシさ。この鉢巻よこシたヤツとカー」
へらへらと外した鉢巻を示して笑う。
ほら、怒られるでしょ、と。

「ン、あー。風紀委員……えーっトー……たしか、警邏部??
の、2年?? 園刃華霧。よロしく大将」
そっちは、と聞かれればまあ答える。
だが相手の名前を聞いても、勝手につけたあだ名を変えなかった。

角鹿建悟 > 「…誰が触るか。風紀に触って、セクハラ何だと冤罪掛けられるのはごめんだ」

と、完全に楽しんでいる少女をジロリ、と眺めて斬り捨てる。え、年ごろの男子らしい反応?――知らん!

「――誰がオッサンだ誰が。まだ16歳だぞオレは。そもそも、求道者?オレみたいな新入りが?それこそ、求道者に失礼だろう?」

と、相変わらずボケやおふざけの欠片もないマジ返し傾向。無論、彼に悪気は無いのだ。
ただ、彼女も感じて居るとおり、真面目というか堅物なだけである。
それはそれとして、流石にオッサン扱いだけは我慢ならないので文句は言うが。

「――そうだな、オレが迂闊だった。だが、オレの信念は揺るがない。死のうが犯罪者になろうが、なんだろうが――俺は、必ず直す。
善だろうと悪だろうとオレからすれば大した違いも無いからな。」

善悪問わず、きっちりした手順で依頼が来れば直す。ふざけた依頼なら受けない。それだけだ。
それで、風紀が苦労しようが、逆に違法組織などが酷い目にあっても、それはそれ。
――誰であろうが、こちらが一度引き受けた時点で等しく依頼者であり、必ずその依頼された物を直す。

「…さっきから気になってたんだが、何で大将なんだ…オレはそんな上等なもんじゃない。
まぁ…一応、よろしく頼む園刃先輩」

と、敬語ではないが先輩、という敬称はちゃんと付ける。実際先輩みたいだし。

園刃華霧 > 「あハん、そンなハニトラ仕掛けなイってバ!」
睨めつけられれば、ひゃはは、と笑う。
これではどちらがセクハラかわからない

「しかしンー……無反応ってのもナー。これハ……大将が実は不能とか、男寄りとカ……?
 よもヤ、アタシのミリキ不足……? ヨヨヨ……」
散々人のことをいいたい放題した上で、泣き真似までしてみせる。
実に始末の悪い女である。

「いヤ、だかラ。そーユーとこがおっさんなンだっテ。
 くッそ真面目で固くテ、信念、とか言いハってサー。
 ドーみても、年季の入っタおっさんの発言でショ。」
いやいやいや、と思わず手を振ってツッコミ。
もっとタイミングだとか、C調だとか、無責任だとか、大事にしよう??
そして浮かべた作り真顔がウザい。

「とユーか、おっさん呼びとかは気になルのナ?
 人間っぽサはあっタ!良かったナ、大将!」
うんうん、人生大発見。よかった、君の人生はちょっとだけ明るい。
なんだか無駄に大げさに称える。

「ホい、よろシく大将。いヤ、なンか大将がシっくりきてナ。
 ンー、貫禄?」
ほい、と手を出して握手を求めつつ。

角鹿建悟 > 「――いや、そもそも相手を選べと。アンタ、別に肉付きとかは悪くないんだから、尚更そう思うが。」

と、真顔で言い切る。つまり、先輩のスタイルとか悪くないんじゃないか?という彼なりの意見である。

「…男色の趣味は流石にないぞ俺も。…あと、不能とか言うな流石に洒落にならん。」

下ネタも普通に織り交ぜてくる風紀ってどうなんだ…と、思うがもう先輩はこういう人だと諦めの境地が見えてきた。
ただ、性格的に絶対に相性悪い筈だが意外と話せてるのは自分でも予想外の男手。

「――堅物だ、真面目すぎる、などと言われた事はあるかもしれないが、オッサンは流石に無い」

まぁ、枯れてるみたいな事は実は言われた事はあるが、それは流石に否定した。
かといって、自分が女子相手にほいほいと欲情するかどうかは流石に分からないが。
しかし、この先輩の真顔…でこピンくらいはしたくなるウザさがある。暴力嫌いだからしないけど。

「――人生に明るさも暗さも無い。俺はただ直すだけだ」

ここまで来るとそれこそそういう装置か機械じみているが、単に職人気質の頑固さがあるだけ。
握手を求められれば、僅かに沈黙してからゆっくりと手を差し出して握手。
割とごつごつというかそこそこのガッシリさはあるかもしれない。

園刃華霧 > 「……ハー、ソういう目でも見るンだ??
 なるほド? 枯れタもンでもナイかー。
 きゃー、ケダモノ―」
わざとらしく、体を隠すようなポーズをしてみせつつ、
実に棒読みな白々しい悲鳴らしきものをあげてみせる。
地味に体つきを強調するポーズをとっている辺り、明らかにたちの悪い冗談である。

「いヤ大将。若いなラ、アオハルくらいしロな?
 おっさん道まっしグらぞ??」
ひとしきりポーズを愉しめば、一旦体制を立て直し……
そして真面目なんだか冗談なんだかわからない調子で忠告する。

「……うン、ダメだコレ。やっパおっさんだワ」
握手して、お、やっぱキン肉マンだコレ、と思いながら……
相手の発言がやっぱり堅物全力なので、呆れたようにツッコんだ。

角鹿建悟 > 「……枯れてるかどうかは分からんが、人並みとは言えないかもしれんな…そもそも、仕事が優先だ」

ケダモノ扱いにこの先輩は、と思う程度に心の動きはちゃんとあるのだが、顔があまり変化しない残念さ。
まぁ、堅物で思考が頑固な所があるだけで、会話そのものは普通にしているし、彼女を露骨に突き放す事も無い。
根は素直、というか甘いのが案外分かり易いところがあったりするのだ。

「あおはる…ああ、青春の事か。それこそオレとは無縁に近い気もするが。
まぁ、忠告と思って受け取ってはおくが…。」

そもそも、真っ当な青春が己に訪れるとは思ってないし、自分で特に望んでいないのだからしょうもない。
そして、前言撤回でオッサン扱いされる始末だが、もう指摘するのも面倒になったようで。
ともあれ、握手を終えればそろそろいい時間だ。ゴツい腕時計で時間を確認して。

「…園刃先輩、そろそろ時間も頃合だし撤収するんで、”護衛”頼む。そのくらいは仕事してくれ」

と、そっけなく言うが、彼女の護衛の腕前について疑問とかは思わない。
何だかんだちゃんと護衛に来てくれたのだし。そこは普通に信用している。

ともあれ、堅物おっさんなイメージは固定されてしまったかもしれないが、何だかんだ護衛として帰りは付き添って貰うのだ。

園刃華霧 > 「ァー……だーメだ、コりゃ。理解にハ時間いりマすナ―。
 これだカら仕事人間ってヤツはー」
へーへー、こーさんこーさん、と両手をあげる。
別に何かの勝負をしたわけでもないのだが。

「ナ―に。仕事一筋の男に惚れルお嬢さん、なンて定番だロー?
 どッカに案外転がっテるモンさ。人生捨てたモンじゃナイさ」
なお、軽口をたたきまくる。

「と、そンな時間? しゃーナイなー。ンー、仕事トか、ヤなんだけドー。
 まー、大将が言うナらなー、仕方ないナ―?」
はいはい、わかりましたー、と棒読みでいいながら。
そうはいってもだるそうにではあるが、付き添うのであった。

角鹿建悟 > 「まぁ、オレの女運がどうこうはどうでもいいが…アンタ、何だかんだで付き合いと”面倒見が良い”タイプだろう?」

と、帰り道で彼女に護衛して貰いつつ、少しだけ軽口のようにそう指摘していたとか何とか。

ご案内:「落第街大通り」から角鹿建悟さんが去りました。
園刃華霧 > 「べっつニー? たダの暇つぶシさ。
 どーセ、人生なんて暇つぶシの合間だシ、楽しケりゃなンでもサ」
付き合いと面倒見を指摘され、いたずらっぽく答えたとか。

ご案内:「落第街大通り」から園刃華霧さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」にヨキさんが現れました。
ヨキ > 黒い私服の広い襟刳りから伸びる白い首が、落第街の猥雑な光に浮かんで目立っていた。

ヨキはどこにでも現れる。
ヨキにとって、どこにでも教え子が居るからだ。

勝手知ったる庭のように、通りを歩く。

怪しげな薬を売るのが生業の少年と、拳を打ち付けて労い合う。
喧嘩でしか己を表すことのできない少年の、軽やかなパンチを躱して笑う。
街娼なぞやっている少女にヨキセンセ、と甘い声を掛けられて、おお、と足を止める。

「元気か? 済まんな、今日はただの見回りだ。また今度な」

名残を惜しむ少女の唇に、挨拶の口付けをひとつ。

そうして独り、そんな調子で往来の中を歩いてゆく。

ヨキ > 鞄から、赤いパッケージの煙草を取り出す。
火を点けて、紫煙を己が歩く軌跡のように棚引かせる。

煙草の匂いに交じって、女物のシャンプーの匂い。
ヨキはそういった移り香を特に隠しはしなかった。

ぷか、と煙を吐き出す。
美味くて吸っている訳ではないが、なくてはならないもの。

ヨキ > 表通りには表通りの平和がある。
裏通りには裏通りの安寧がある。

裏の悪辣が表を塗り潰さぬように。
表の傲慢が裏を圧し潰さぬように。

ヨキはそれこそを常世島の“秩序”と看做していた。
守られるべきそれを守るために、こうして夜は表通りを外れた区画を歩くのだ。

ヨキ > 煙草の煙と共に、余韻を残すものがある。
それはヨキから漏出する、膨大な魔力だ。

まるで魔力そのもので形づくられた生き物であるかのように、神性めいた余波が夜風に紛れる。

ヨキにはそれをどうすることも出来ない。
たとえ魔力に聡い者に嗅ぎ付けられようとも。
いかなる魔物をおびき寄せようとも。

ご案内:「落第街大通り」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」にカナタさんが現れました。
ご案内:「落第街大通り」からカナタさんが去りました。
日ノ岡 あかね > 「いーけないんだぁ」

紫煙にまるで招かれるように。
音もなく、その女は現れた。

「教師が歩き煙草はどうかと思いますよ? ヨキせんせ」

現れたのは……常世学園制服に身を包んだ、ウェーブのセミロングの女。
元違反部活生。
日ノ岡あかね。

「相変わらず、見回り続けてるんですね」

あかねは薄微笑みを浮かべて、馴れ馴れしくヨキに声を掛けた。

ヨキ > 「日ノ岡君」

にやりとして足を止め、長い指に挟んだ煙草を口から離す。
彼女から顔を軽く背け、残った煙を明後日の方向へ吐き出す。

「君と大して変わらぬよ。
君は監視という戒めの中で。
ヨキは職務という使命の中で。
それぞれ“自由に”やっているに過ぎん」

あかねの微笑みを受け取って、返すように。ふっと笑む。

「ヨキが見回りを辞めることはない。
いくら表通りから距離があろうとも、ここに暮らす“教え子たち”を見放すようなことはせんよ」

日ノ岡 あかね > 「ふふ、そういうの世間だと屁理屈っていうんですよ?」

可笑しそうに笑いながら、煙草の香を気にすることもなく隣まで寄ってくる。
まるで、餌付けされた野良猫のように。

「私は好きですけどね」

そのまま、承諾も取らずに一緒に歩き始める。
監視の証の首輪もどこか自慢気に襟を開いて見せびらかして、堂々と。

「私がずっと『補習』してる間も、センセは変わってなかったんだなぁって思うと……少し嬉しくなっちゃいますね。相変わらず私の優しいヨキセンセなんだなぁって思うと……こうして、夜道の散歩も安心して出来ちゃうし」

ヨキの顔を見上げて、嬉しそうに目を細める。

ヨキ > 「はは、君ならよく知っておろうが?
ヨキから屁理屈を抜いたら、世界一寡黙な男になるであろうとね」

あかねが隣に在るというのに、煙草を消す素振りもない。
指先に手にしたまま、並んで歩き出す。
のらりくらりと、夜行性の犬と猫。

「ああ。もう一生、君の顔を見ることがないのかと覚悟もしたが……口が達者なのは相変わらずだな。安心したよ。
そうだとも、君の優しい優しいヨキ先生だ」

空いた左手を、閉じては開く。

「君が迷子にならぬよう、エスコートしてやろう。手でも繋ぐか?」

迷子になるだなんて、いかにも冗談みたいな口ぶりで。
あかねを見下ろしながら、楽しげな半眼で笑う。

日ノ岡 あかね > 「ふふ、センセに会いたかったから……ちゃんとイイ子にしてたのよ私?」

冗談とも本気ともつかない減らず口を叩いて、ヨキと共に夜の街を歩く。
落第街の喧騒も相変わらずで、紫煙の香りもまるで気にならない。
様々な人の匂い。街の匂い。
紫煙の香も、此処ではそのほんの一部でしかない。

「一年も掛かっちゃったからダブっちゃったけど、まぁ、女子高生一年延長と思えば、それもまたいいかなって」

当然のように手を繋いで、ヨキの横顔を見ながら歩く。
誰かや何かにぶつかったりなんて勿論しない。
勝手知ったる二人の街だ。

「センセ、女子高生好きでしょ?」

半目でにやにやと笑って、そのまま腕に抱き着く。
身長差のせいもあって、まるで大人と幼女だ。

ヨキ > 「それは光栄なことだ。ヨキ以外にも言っておるのではなかろうな?」

人のことを言えたものではなかった。
相手を問わず言葉が甘やかなのは、このヨキだって変わらない。

「君は元から大人びているからな。二年だろうと三年だろうと、変わりはせんよ。
ふふ、失敬な。ヨキが好きなのは、女子高生でなくて君だ」

平然と言って、腕に抱き着くあかねを長身がしかと支える。

「で? 以前と変わらず君とつるんでいたら、風紀に筒抜けなんてことはなかろうな?
誰に知られようと恥じはせんが、君にくれてやる言葉は君以外の誰にも聴かせたくはないからな」

日ノ岡 あかね > 「ふふ、センセこそ、私以外にもいってるんじゃないの?」

相変わらずといった様子で、お互いに軽口の応酬をする。
お互いにどこか昔を懐かしむように……一年の間を埋めるように、言葉を交わす。
それは、この二人なりの睦言のようなものなのかもしれない。

「さぁ? 筒抜けかどうかはわからないけど、問題視はされないんじゃないかしら? だって私は夜道をセンセに補導されてるだけですもの。誰に咎められることもないわ」

得意気にそう胸を張って、可笑しそうに笑う。
夜のネオンが、仄かにあかねの顔を照らした。

「それに……聞かれたくない事は、こうして耳元で喋れば平気よ。きっとね」

何の保証もないそんな言葉を口にして、くすくすと笑う。
紫煙とあかねの髪の香りが、互いの鼻先で入り混じった。

「ねぇ、センセ、私がいない間に……何か面白い事ありました?」

そっと、確認するようにそう呟く。
軽く、小首を傾げながら。

ヨキ > 「さてな。似たようなことは言っているやも知れんが、まったく同じ言葉は言わないつもりだ」

それこそ全くの屁理屈で。
笑い交じりの言葉の合間に、紫煙を呑む。

「ふふ、それなら安心した。……ヨキもどちらかと言えば、近い距離で喋る方が好きだ」

ヨキの香水の匂い。煙草の匂い。男の肌の匂い。女の家で使ったと思しき、フローラルな石鹸の匂い。
顔を近付け合ったとて、互いの瞳の底は見えないほど深い。
ほんの水面を掻き混ぜ合うような、戯れの言葉選び。

「面白いことね……バイクを乗り回すのが上手になったことかな。
それ以外は、何だろうな……、」

路地の奥を見る。
何か思い出すように目を細めたが、すぐに霧散して視線を引き戻した。

「君が面白がるようなことを、君を差し置いて楽しめるヨキではなくてなあ。
何か気になることでも?」

日ノ岡 あかね > 「センセも割と大人しくしてたってことね。ふふ、良い子良い子」

そういって、無理に背伸びをして頭を撫でる。
犬でも撫でるかのように優しくヨキの癖毛を撫で回して、あかねは笑った。

「……だから、風紀の会議とやらにも顔を出さず、こんなところで油を売ってるわけね?」

今、中央庁舎で行われている会議。
どんな事が話し合われているのか、当然あかねはわからない。
しかし。

「センセは『現場』の方が好きそうだものね」

どんな事が話し合われているのか……想像くらいは簡単にできる。
かつては日ノ岡あかねも……その話し合いの『話題の一つ』程度には、名前があったことがあるのだから。
その結果として、あかねは一年の『補習』を受けた。
想像できない筈もない。

「センセは……最近の風紀とかってどう思ってるの?」

夜の瞳が、ヨキを覗き込んだ。