2021/02/11 のログ
ご案内:「落第街大通り」にマディファ=オルナさんが現れました。
マディファ=オルナ > 「ううむ、参ったものよな」

情報屋が利用しているバーから、ため息を付きながら出てくるマディファ。
落胆しているその様を示すかのように、犬耳尻尾が垂れている。
というのも、先日戦った男についての情報収集がうまく行っていないのだ。

「同じコマンドワードで複数の効果を齎す使い手などそうそうは居るまいが。
 やはりそもそもの情報自体が出回っておらんのでは、の」

風紀委員会の方にも交戦した報告を上げて、その代わりにと情報を当たったが梨の礫。
馴染みの情報屋も、有力な情報を持っていない。
果たして、次に戦ったときにどうなることか。

マディファ=オルナ > 「とはいえ。
 こちらもあまり情報は開示してはおらん……おらんが」

有能な情報屋は自分が利用している相手だけではないだろうし。
特にこちらは一般学生だ。
その辺り、公開情報くらいなら握られていることはまあ間違いないだろう。

「ま、くよくよ悩んだところで致し方無しじゃな」

マディファ=オルナ > 「ひとまず、先の交戦で得た情報を見直しておくかの。
 剣技は筋良し」

食らった居合は、思った以上に威力があった。
マディファにダメージが通るようなレベルではないが、だからといって衝撃が0になるわけではない。
無防備に食らったために、突きの威力が減るほどの衝撃を受けている。

マディファ=オルナ > 「魔術。
 コマンドワード一つで変化に富み、組み合わせもできる。
 手札の数が読めんな、実に厄介じゃ」

思い返す。
陰の一言では、強烈な居合が放たれたものと周囲を暗黒に包むもの。
そして他のワードとの組み合わせではあったが、鋼鉄の樹木による自動反撃に最後の大技の金属球炸裂。。
金の一言では、高速回転する金属刃が放たれたかと思いきや、自身の体を硬化させて防御した。
木の一言で起きたのは樹木の急成長。

「各コマンドワードごと、単一の魔術ではあるまい。
 法則性はあるじゃろうが、どう使い分けておるのやら……」

先の戦いでは、そのような素振りは見られなかった。
果たしてそれは、特殊な魔術なのか、それとも研鑽の果ての成果なのか。
後者であれば、実に素晴らしいことだと思えてくる。

マディファ=オルナ > 「陰、金、木、陽、火……他に何があるんじゃろうな。
 そもそも陰と陽、というのもよくわからぬし」

日本で生まれ育ったならば合点は行っただろうが、異世界の民であるマディファには知る由もない。
陰陽五行。
使われなかった系統が2つあることもわからない。

「……使われた中では儂に通るのは火、くらいかの」

剣に乗せて、延焼の魔力を通された魔術。
それまでの物理的な攻撃でない魔術攻撃には、物理耐性ほどの耐性はない。
そちらを主に使われていれば、さらに苦戦していたことは想像に難くないだろう。

マディファ=オルナ > そう、苦戦である。
敗北する心配はしていない。

(電撃を放つ魔術が無ければ、問題はないがのう)

機械竜であるマディファには、いくつかの弱点がある。
対機械、対竜それぞれの概念。
そして電撃だ。
いくら物理攻撃に対し万全とはいえ、その物理攻撃ででも電撃を流されれば大ダメージは必至。
敗北まで追い込まれるには、彼の能力は不足しているとは見るが。
それはマディファの知りうる範囲内の手札であればの話である。

(凛霞の術理は知らなんだ。
 故にこの世界に於いて、儂の知らん術理はまだあるのは間違いなかろう)

マディファ=オルナ > 「ま、儂を打倒しうる人の子は喜ばしいことよ」

それが、竜である己の感情。
実態としては紛い物ではあるが、その感情は紛れもない本物。

「とはいえ、任務の達成も重要じゃがのう」

それが、機械である己の使命。
本来の使命はすでに投げ出してはいるが。

「いずれにせよ、人のこと同じく日々を生き抜くだけじゃな」